31.吹雪の安達太良スノーハイク

1.動 機
3月7日(日)に茨城県山岳連盟の冬山救助の講習会が安達太良山であり、指導員の水戸アルパインの人がこれに合わせて「6日に、くろがね小屋に一泊して安達太良山にスノーシューで登る」計画をして参加者を募っているという有難い話があり、迷わず申し込んだ。奥岳スキー場にゲレンデスキーに行ったことはあるが、冬の安達太良山は初めてであり、くろがね小屋にも泊まったことが無かったので、楽しみ一杯の山行であった。

2.データ
a)山域:安達太良山(1700m)
b)登山日:2004/03/06〜07(土、日)吹雪ときどき曇
c)コースタイム
6日:岳温泉9゚00'= 9?15? 奥岳スキー場P 9゚25' ---- 9゚35' 奥岳登山口 ---- 11゚10'勢至平 ---- 13゚10' くろがね小屋
22日:くろがね小屋 7゚10'---- 7゚30'尾根 ---- 8゚00' 峰の辻 ---- 8゚40' 和尚山分岐 8゚50' ---- 9゚15' 峰の辻 ---- 9゚45' 勢至平分岐 ---- 10゚30' 講習会場10゚50' ---- 11゚20' 奥岳登山口 ---- 11゚30' 奥岳スキー場P
d)同行者:水戸アルパイン7名(男6、女1)、和子は不参加
e)地形図:1/25000「安達太良山」

3.記 録
a)前日
本来は、6日朝5時に勝田駅に集合して、大型ボックスカーで揃って出発の予定であったが、福島の水車メーカの仕事が入り、前日5日夜に岳温泉に入って一人で民宿に泊まった。今年は雪が少なかったようで、道にも屋根にも積雪はなかった。
b)一日目
朝4時30分に目が覚めて外を見ると雪が舞っており、道には雪が積もり始めていた。皆さんが到着した8時30分には、もう10cm以上積もっていた。
みんなコンビニで今日と明日の昼食を買い込んで、奥岳スキー場の駐車場に到着したのは9時15分になっていた。雪は止んだが安達太良山頂は雲の中なので、明日の好天を期待して、今日はくろがね小屋に直行してゆっくり温泉を楽しむことになった。
10分ほどは壷足で歩き、登山口でスノーシューに履き替えていよいよスノーハイキングの始まりである。10分ぐらい登ったところで青空が出てきて、「行き先を変えて安達太良山へ行こうよ」と元気の良い声も出るようになった。だが、それも束の間で、またすぐに雪が舞いだし、強風で名高い勢至平に着く頃には時々立っているのも困難になるほどの猛吹雪になった。何とか強風帯を抜けると、今度は篭山北面の急斜面をトラバースすることになり、滑り始めたら絶対止まりそうにもない恐怖と時々来る突風に耐えながら慎重に歩いた。やっと、吹雪の中にうっすらとくろがね小屋を見たときは心底ほっとした。くろがね小屋では8人に一部屋割り当てられ、外の暴風の音を聞きながら落ち着いて昼食にありつき、暖かい温泉風呂に入って元気になった。
夕方、40人の大きなリュックを担いだ自炊の団体が入ってきて、我々の夕食後にじゃがいもの皮剥きから準備を始めて8時過ぎまで騒いでいた。朝も早くから準備を始めて、我々よりも早く出発した。老若男女色々揃った元気なグループだった。
c)二日目
朝起きると風は止んだが粉雪が舞っていてがっかりさせられた。7時過ぎに出発して小屋の前の急斜面を登った。峰の辻前で、指導員は講習会場へ別れて行き、二人が待機することになり、ここからは5人で登っていった。ここまでは雪が深くてスノーシューで歩きやすかったが、これから先は新雪が全部吹き飛ばされたアイスバーンの世界になり、斜面を歩くのに気を使った。アイゼンをつけた壷足の集団に出会ったが、ザクザクと快調に歩いており羨ましかった。山頂直下の和尚山分岐の指標があるところまで歩いたが、これ以上は岩場でアイスバーンになっており、スノーシューでは無理と判断して引き返すことにした。
下りは二人の待つところまで引き返し、合流してから篭山を巻いて道なきところを歩いて勢至平分岐まで下り、ここからは登ってきた登山道を歩いて講習会場に付いた。軽い昼食を食べながら訓練の様子を見学したが、ロープワークやゾンデの使い方など実習しており面白かった。登りでは苦しかった登山道を快調に下って、駐車場には昼前に着く事が出来た。スキー場ではまた物凄い吹雪が吹き荒れており、リフトは動いてはいたが、これに乗る元気な人は殆どなかった。
皆さんは汗を流しにホテルに入ったが、12時20分発のバスがあったので、私はこれに乗って職場に戻った。



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