48.四阿屋山と秩父の芝桜

1.動 機
両神山に登って日帰りはきついので、秩父に一泊して次の日に登る山を探した。四阿屋山は両神山に近く、標高は772mと低いが、つつじ新道を登れば岩場続きの面白い登山が出来るらしい。フクジュソウやセツブンソウで有名だが、この時期にはつつじ新道に色々なツツジが咲くらしいので、両神山のアカヤシオが駄目だったときの控えにもなると思って、ここに決めた。秩父の住人曽野さんから、秩父市の羊山公園の芝桜が丁度見頃になっていると教えられ、帰りに立ち寄って一面の素晴らしい芝桜を堪能した。

2.データ
a)山域:四阿屋山(772m)
b)登山日:2004/04/26(月)晴
c)コースタイム:
両神山荘 6:00 = 7:20 中津峡 = 7:55 大堤登山口 8:05 ---- 8:35 山居分岐 ---- 9:40 四阿屋山 10:10 ---- 11:00 山居 11:05 ---- 11:20 押留登山口 ---- 11:30 大堤登山口 11:40 = 12:20 秩父市街 12:25 ---- 12:40 羊山公園 13:35 ---- 13:45 秩父市街 13:50 = 19:00 常陸太田 19:30 = 19:45 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000「三峰」

3.山行記録
a)四阿屋山
「47両神山」に記したように、この日は八丁尾根を歩くよう予定を変更して、両神山荘を6時に出発し、中津峡の出合まで走って八丁峠への林道が閉鎖されていることを知った。予定通り四阿屋山に登ることにして両神村に引き返し、大堤登山口に8時前に着いた。
バス停の脇の空地に車を止めて、(つつじ新道健脚向き)の指標の所から登りはじめた。始めは谷間の並みの登山道だったが丸太の階段などあったりして結構な急登だった。ここで「ブッポッポウ、ブッポッポウ」と初めて聞く鳥の声があり、昨夜ビデオで聞かされた仏法僧の鳴き声と思われた。この鳴き声は下り道でも聞いた。
尾根に出ると山居への分岐があり、ここには「岩場クサリ場多し、初心者通行禁止、山居へ回れ」の注意札があった。これを見て、和子はこのままつつじ新道を進むことにまた難色を示し始めた。とにかく最初の岩場だけが問題らしいから、現場を見てから決めようと説得して岩場のところまで入った。10mぐらいの高さだがほぼ垂直で、クサリが垂れ下がっているが初めと中ほどの足場が定かでない。和子は少し眺めていたが意を決したように登りはじめ、上手く足場を取りながら攀じ登ってしまった。後から登ったが、確かに足場が悪く、腕力で身体を引き上げるところもあった。先に登られているので、少し焦り気味だったようで、腕に擦り傷がついていた。

ここから山頂までも岩場の連続だったが、傾斜も緩く足場も取りやすかったので問題なかった。岩場と岩場の間の道も狭い痩せ尾根で両側が切り立っていて、もし樹木が生えていなかったら八丁尾根西岳に近い相当怖い思いをしそうだった。高度を稼ぐごとに奥多摩方向の山々の展望が開けてきた。コースの名の通り、登山道の両側にはいろいろなツツジの木が多かった。残念ながら、アカヤシオもミツバツツジも既に花は散っており、ムラサキヤシオは咲いてはいるが、前日の冷え込みで霜にやられて惨めな姿になっていた。
山頂直下で薬師堂からの一般コースと合流してからも一つ岩場があった。土の出たところは砂利で滑りやすく、小さな子供連れで登るのはいかがなものかと思われた。
1時間半で山頂に着くと、両神山のギザギザの山稜が目の前に広がっていた。前日登った日向大谷登山ルートを目で確かめ、反対側に向いて、来月登る予定の秩父御岳山や雲取山を樹間から展望した。武甲山はここから見ると半分切り取られた形になっていて姿が良くなかった。山頂にはヤマツツジが真っ赤な花をつけていて、秩父の山に来て初めてまともなツツジを楽しむことができた。
下山は岩場の下りを敬遠して薬師堂コースを取った。こちらは丸太で階段にしたり整備されているが登るには結構きつい急坂だった。急坂を終わったところに両神神社奥社があり、二日間安全だったことにお礼を言ってお参りした。草ぼうぼうになっているフクジュソウ園地やロウバイ園を下って山居へついて、ここから押留コースをとって車道に出て、10分歩いて大堤バス停に戻った。

b)羊山公園の芝桜
次の羊山公園に向かったが、秩父市内に入るとあちこちに「羊山公園へは車は入れません」の立札があり、休店中のマーケットの前に駐車して、歩いて公園に登って行った。ぞろぞろと大勢の人が行き来している。公園に上がると広い駐車場があったが、後の祭り。芝桜の広場まで歩くと、そこに見えたのは、広い広い一面の芝桜で、ピンクや赤や白などで色とりどりに造形されて見事なものだった。すぐ近くの武甲山との対比も美しく、おもわず声を上げてしまった。
ここで芝桜を眺めながら昼弁当のかわりの非常食を食べてから、写真を撮りながら園内をゆっくりと散策した。人通りが多くて、これを避けて二人の記念写真を撮ってもらうのは大変だった。
帰りは高速料金を節約するため、一般道R50を走った。私は昨夜の寝不足がこたえ、運転がおぼつかないので和子に運転してもらい、一眠りした。常陸太田のレストランで夕食をとって、日立には20時前に到着した。



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