A106.吾妻山と三峰山(関東百名山)

1.動 機
 滑落してから丁度一年になって腰の心配をしなくてもよさそうになってきたので、そろそろ山歩きらしいことを始めたいと思い、中断していた関東百名山の続きに出かけることにした。手始めに、運転に気を遣う首都高を走らなくて済み、コースも易しそうな群馬県北部の吾妻耶山と三峰山に登ってきた。
 

2.データ
a)山域:吾妻耶山(1341m)、三峰山(1123m)
b)登山日:2013/10/28(月)晴、29(火)曇
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「後閑」

3.1 1日目吾妻耶山山行記録
 ガイドブックでは吾妻耶山の登山ルートは南側の大峰沼と大峰山とを繋いで歩くコースが多い様だが、往復10kmと茨城を朝出てから歩き始めるのでは長過ぎる様な気がして、北の仏岩を組み合わせて歩く往復5kmのコースにした。ところが山頂手前で長く足場の悪い急坂を登っているうちにこれを下るのが嫌になり、急登の手前の道標で目にした「中腹コース」が魅力的に思えてきた。大峰山分岐のところの道標に「中腹コース」とあるのを見つけて、ここを下れば急坂を迂回できると大喜び、復路は南の大峰山方向に下った。ところが下っても下っても道は一向に北に向かわずついには地形図の破線の道を歩くことになり、1.5kmも長い距離を歩くことになり、100m近くも登り返すおまけまでついた。少なからず余分に疲れた訳だが、絶好のお天気に真っ盛りの黄葉に迎えられ、北関東の山々の素晴らしい展望を楽しむことができて、結構満足感を貰った山旅になりました。

c)コースタイム:(1日目)
日立自宅7:50 = 8:05日立南IC = 9:30波志江PA9:45 = 10:30下牧PA10:45 = 10:50水上IC = 11:05仏岩ポケットパーク11:35 ---- 12:00赤谷越峠 ---- 12:05仏岩12:10 ---- 12:25分岐通行止 ---- 12:30分岐通行止 ---- 12:40中腹コース分岐 ---- 13:15(昼食)13:35 ---- 13:40大峰山分岐 ---- 13:50吾妻耶山14:25 ---- 14:30大峰山分岐 ---- 14:45十字路 ---- 15:00赤谷分岐 ---- 15:30中腹コース分岐 ---- 15:50仏岩 ---- 16:00赤谷越 ---- 16:20仏岩ポケットパーク16:30 = 16:50高原ハウス(泊)
(吾妻耶山の歩行軌跡)

(吾妻耶山の歩行軌跡の高低差)

 8時前に我が家を出発し、日立南ICから常磐道に乗り、北関東道に入って波志江PAで休憩、関越道に入ってから下牧PAで2度目の休憩をして、水上ICで高速を下りてR29を北上、水上温泉街で瀬入沢沿いの道に入って西走する。道は急カーブを繰り返して高度を稼ぎ、仏岩トンネルのすぐ手前の仏岩ポケットパーク11時過ぎに到着、広い駐車場に車を入れた。久し振りの3時間の長距離運転で少々疲れた感じがした。停まっている車は少なかった。ポケットパークからは雪をかぶった至仏山が白く輝いていた。
 一休みして身支度を整えたが、和子はこの山域には熊が出るとの情報を取り込んでいて、ザックにクマよけの鈴を取付け、携帯ラジオも鳴らし始めた。トイレを使ってから「吾妻耶山登山道」の立札とともに「仏岩」の立札も立っている休屋奥の登山口から山道に入った。
(仏岩ポケットパーク)
(登山口)

 始めは暗い杉の植林帯の中をジグザグに登り、やがて広葉樹の明るい林相になり、なだらかな道をトラバース気味に登って歩いて行くと赤谷越の道標が立つ尾根に登りつく。
(杉の植林を登って)
(トラーバース道)

 赤谷越の別の道標には吾妻耶山2kmとあった。黄葉を愛でながらなだらかな尾根道を登って行くとすぐに樹間に仏岩が見えてきた。
(雑木の赤谷越)
(黄葉の尾根道)

 仏岩の横を通り過ぎたところに仏岩の道標が立っていて、分かれ道があった。仏岩の傍まで行くと大きさが実感でき、ゴツゴツと崩れそうな岩肌を見るととても登れそうにもなかった。
 下から見上げると、右を向いた仏様の顔に見えるような気がするし、登山道から見上げると、先端辺りに左を向いた顔があるようにも見える。仏岩の由来はどこから来たのだろう。
(仏岩)

 仏岩をしばらく眺めてから先に進むと「これより先滑落注意」の立札が立っていて、急斜面のトラバース道が続く。左手に樹間ながら至仏山や武尊の山並みが綺麗に見えていて「滑落注意」の立札を立てる気持ちが判ってくる。武尊山もわずかに白くお化粧していたが、携帯ラジオから流れるニュースも武尊山が初冠雪したと報じていた。
(至仏山・笠ヶ岳・武尊山)
(滑落注意!)

 トラバース道を注意深く歩いて行くと左手の尾根に上がる分岐入口に通行止めのロープがあり、右のなだらかな道を歩いて行くと見事に黄葉した大木が何本も続いて本日一番の眺めだった。
(紅葉真っ盛り)

 出口通行止めの分岐を過ぎてしばらくロープもある右斜面のトラバース道を登って行くと分岐があって、道標には左の急斜面方向に「吾妻耶山」とあり、直進方向のなだらかな道には「吾妻耶山中腹コース」となっていた。とりあえず左の吾妻耶山方向に舵を取ったが、中腹コースがどこで合流するのか気になって仕方なかった。
 分岐からは根っこ道の急登がどこまでも続き、お腹が空いてきて力が出なくなった。適当なところに座り込んで弁当を広げた。
(中腹コース分岐)
(急登)

 気を取り直して急坂を登りきると次は苔むした岩がゴロゴロしシダが茂る谷間に下り、足を滑らさないように気を遣いながら登り返していった。こんなところは下る方が怖い。下山時には先ほどの中腹道に戻る道が見つかったら、ここは下らなくても済むよねと言い合う。
 しばらく登って行くとT分岐があり、右手が大峰山、吾妻耶山中腹コースとなっていて、帰りはここを右の道に行くことに決めた。
(苔むした道)
(大峰山分岐)

 分岐からなだらかになった道を黄葉を楽しみながら歩いてくとまた分岐があり、道標に従って左に行くと上から下ってくる二人連れの女性に出合って挨拶を交わした。すぐに着いた吾妻耶山の山頂には三つの石の社があり、それぞれ寄進した部落の名前が数行づつ彫られていた。
 山頂からは広い展望が広がっていて、群馬県の地図を広げ展望写真の付いた山名表示板を参考にしながら、一つ一つの山の名前を確認していった。そのあとで、ゆっくりと休んでから山頂標柱の前で証拠写真を撮った。
(山頂到着)
(吾妻耶山山頂・バック至仏と武尊)

(平標山・仙ノ倉山・万太郎山・谷川岳・巻機山・笠ヶ岳・朝日岳)

(武尊山・日光連山・皇海山・袈裟丸山・赤城山:手前に三峰山)

山頂の展望を心ゆくまで楽しんでから下山にかかり、分岐のところで予定通り大峰山の方向に下って行った。途中に中腹道への分岐が出てくるだろうと分かれ道に気を付けながら下って行ったが、どこまで下っても分岐点はなく、ついに道が平らになったところで分岐標が出てきた。右手に中腹コースの表示があった。
(分岐から大峰山方向へ長い下り)
(4辻を右に)

 分岐から右の植林の中の道をしばらく下って行くと明るい平らな雑木林になり、そのままどんどん歩いて行った。
 いくつかの分岐を過ぎたその先にT字路があり、直進が湯宿、右手に仏岩の表示があった。中腹コースの表示はないが、これを行けば仏岩に戻れるはずだ。
(なだらかな道)
(赤谷分岐)

 この分岐からは植林の中の登り道になった。下るはずの道に登りがあると疲れる。高度差たった100mの登りだったが、二人でフーフー言いながら登りきると左に曲がる道になり、曲がり角に赤谷と仏岩の表示があった。
 曲がり角からはなだらかな下り道になりホッとして歩いて行くと、やがて登り時に通った「中腹コース」の道標が立つ分岐点に着いた。あとで歩いたポケナビの軌跡と地形図とを比べてみたら、地形図に表示のない中間コースなる道が別にある訳ではなく、迂回したコースは地形図の破線の道そのものだった。苔の岩を回避するだけに、距離で1.5km余分に歩き他に高度差100mの登り下りも追加したわけだ。ああ疲れた!
(辛かった登り返し)
(なだらかになってホッと)

 あとは登った道を黄葉と展望を楽しみながら淡々と歩いたが、仏岩に到着した時にはもう予約した高原ハウスに連絡していた到着予定時間の16時に近くなっていた。幸い携帯が通じたので電話で1時間ほど遅れると連絡を入れ、登山口の仏岩ポケットパークに16時20分に到着した。歩き始めて4時間45分の山旅だった。
(登山口到着)
(至仏山・笠ヶ岳・武尊山)

 17時前に赤谷湖近くの民宿高原ホテルに到着すると、広い宿に宿泊客は我が家の2人だけ、掛け流しの温泉風呂にゆっくりと浸かり、品数一杯の御膳を前にビールで乾杯した。ご主人こだわりの十割そばを頂いたらもうお腹は一杯、ご自慢の自家製新米のご飯は食べることが出来なかった。

3.2 2日目三峰山山行記録
 2日目の三峰山は昨日の吾妻耶山に近く水上町と沼田市との境界にあり、テーブル状の特異の山容を持つ山で関東百名山に入っているが、ヤマケイの新分県登山ガイドには載っていないので、関東近辺四季の花を楽しむ100山を参考にして歩いた。本には「テーブル状のゆるやかな山稜にひっそりと咲くカタクリの花」と謳っているが、紅葉も綺麗そうだから贅沢を言わないことにしよう。

c)コースタイム:(2日目)
高原ハウス8:05 = 8:50河内神社駐車場9:00 ---- 9:05天狗岩9:15 ---- 9:20林道終点 ---- 9:30河内神社9:35 ---- 9:50三峰沼0.4k分岐 ---- 10:05三峰沼0.8k分岐 ---- 10:35吹返峠 ---- 10:55「17分〜25分」 ---- 11:20三峰山頂(昼食)12:00 ---- 12:20「17分〜25分」 ---- 12:40吹返峠 ---- 13:10三峰沼0.8k分岐 ---- 13:20三峰沼13:30 ---- 13:35三峰沼0.4k分岐点 ---- 13:50河内神社 ---- 14:05河内神社駐車場14:30 = 14:55月夜野IC = 16:05壬生PA16:15 = 17:05日立南IC = 17:30日立自宅
(三峰山の歩行軌跡)

(三峰山の歩行軌跡の高低差)

 宿自慢の新米の朝ごはんと品数多くのおかずを美味しく頂き、8時過ぎに宿を出発した。車のナビの指定するままに走り、R17を月夜野ICを過ぎて県道265まで走って北上、街中の道を引返すように西走して30分かかって「三峰山登山口」と「三峰山河内神社入口」の標石が立つ4辻に着いて一安心した。
 道標にしたがって左折すると、道の向こうの山の上に三峰山らしい山群が見えていた。この道を走って関越道の下をくぐり抜け、すぐの右手の細い登り道へ入ると、あとはすごく曲がりくねった道をどんどん登って行く。一部未舗装のところもあったが20分で河内神社駐車場に到着した。広い駐車場に先着の車はなく、トイレのほかにコース案内板や河内神社の由緒書の説明板が立っていて一読する。
 靴を履き替え準備している間に一台のタクシーが入ってきて、単独行の男性が降り立った。男性はちょっと会釈をして先に歩き始めたが、きっとこれから三峰山に登ってからどこかの駅まで歩くのだろう。
(河内神社入口:バックが三峰山)
(河内神社駐車場)

 案内図によれば、この駐車場から神社までは0.9kmで、舗装された林道を歩いて行く。歩き始めのところに指導標がたっていて、神社まで0.9km25分、山頂まで5.8km2時間10分とあった。
 駐車場から5分ほどの曲がり角に「天狗岩入口」という標識がたっていて、天狗岩までは1分とあったので、ついでに立ち寄ってみることにした。山の急斜面のトラバース道を少し下り気味に歩いて行くと、斜面に巨岩群がそそりたっていた。分岐を下って行くとその基部が岩屋になっていて、その前の道が谷側を安全ロープで保護されていた。岩屋の前まで進むと中には小さな赤い祠が祀ってあり、何の表示もないが、ここが天狗岩だとして写真に収めてすぐに引き返した。
(始め林道を歩く)
(天狗岩に寄り道)

 車道に戻って更に5分ほど林道を歩くと2つのお社があって、林道はここが終点だった。少し広くなって駐車場所かと思ったが、「旋回場所に着き駐車禁止」の立札があった。そこには座席シートがついたモノレールがあり、何のための乗り物なのか判らないが、乗せて貰いたいと思ったが誰もいないのでどうしようもない。
 ここから右手に河内神社に10分の道標があって登山道が始まる。露岩の急な登りが続き、道の左は岩の多い崖になっていて、神社へに寄進者の石柱が次々と見られた。大きな岩の上には石の祠も祀ってあった。
(林道終点の社とモノレール)
(岩の河内神社参道)

 道が緩やかになると行く手に石段が現れ、これを登ると河内神社の境内に上がって大きな社殿の前だった。神社の前庭からの視界は広く、条件が良ければ素晴らしい展望がありそうだったが、生憎今日は気温が高くて一面霞んでいて、近くの子持山も頭を隠していた。。
 少し暑くなってきて衣服調整をしてから拝殿の左に進むと分岐に道標があり、これに従って山道に入ると、すぐに「パラグライダー離陸場へ1分」の道標があった。
(河内神社)
(パラグライダ分岐)

 これを見送って山頂に向かうと再びパラグライダーの道標があった。少し気にはなってきたが、これを無視して道を登っていくとアンテナ塔があり、その先の林の中に石の祠が二つ並んでいた。この場所からは山頂にいるとの感じはしなかったが、祠の脇の樹木に「三峰山(追母峰)」の看板があり、この辺が三峰山の一つの峰らしかった。「三峰山河内神社入口」の所から見えた丸こい山が追母峰で、山頂近くに見えた裸地がパラグライダー離陸場なのだろう。
 ここから登山道はほとんど平坦になって、赤松の林に入る。赤松の林を眺めながら10分ほど歩くと三峰山頂3.9km、三峰沼0.4kmの指導標があった。
(対の石祠と追母峰標識)
(初め松の植林帯を登る)

 道標には山頂方向に0.4kmとあったので、そのまま歩いて行くと、今度はに三峰沼へ0.3kmの道標が左向きに立っていた。その方向には広い道が伸びていたが、多くの倒木が横たわったままで、最近歩かれている道とは思われない荒れようだった。三峰沼へ行くのは帰りにして、そのまま山頂への道を直進して行った。
 松の植林地から黄葉した雑木の林をなだらかに10分も登って行くとまた三峰沼への分岐標が立っていた。今度は沼まで0.8kmとあり、帰りにはここから沼に向かうことにしましょう。
(三峰沼0.4k道標)
(三峰沼0.8k道標)

 三峰沼0.8kの分岐から5分ほど歩くと「後閑林道1.9km(山頂まで2.6km)」という指導標がたっていた(この先、後閑林道への分岐は何度も出てきた)。この最初の後閑林道分岐のあたりから少し山道らしくなり、黄葉を愛でながら頑張って登っていくと、道はまたなだらかになってきた。黄葉真っ盛りの尾根を歩いて行くのだが、周りは広く平地でまったくの平地ハイキングの気分になってくる。
 次の後閑林道分岐(山頂まで1.6km)の所には「三峰山(吹返峰)」の表示板が近くの立木に取り付けてあって、この辺りが三峰山の二つ目の峰であることを示していた。前の追母峰と同様、山の頂上に居る感じは全くしなかった。吾妻耶山から眺めたテーブルマウントのような平らな山容からすると当然のことかもしれない。
 追母峰辺りからは道が90度左に曲り、右手が大きく切れ込んでいて樹間に顕著な山が見えるようになった。これが3つ目の峰かと思いながら歩いて行くと3つ目の後閑林道分岐標(山頂まで1.4km)が現れた。
 向かいに迫る大きな山に向かって大きく下って登り返すのかと恐ろしくなったが、斜面の右側を斜めに登っていって、少し下って山の左手の稜線鞍部にでた。
(黄葉の雑木林)
(No2後閑林道分岐・吹返峰)

 鞍部には「あと17〜25分で着く 三峰山は前方の山の向こうにある」と手書きの札が立木に取り付けてあった。
 ここまでのコースから考えて、これからもそれほどきつい登りはないだろうと思っていたら、結構な急登になった。息をきらして次のピークに登り着いたが、手書き札の通りに山頂標は無く、さらにその先に尾根道が続いている。ここ辺りで、駐車場で出会った単独行の男性に出会った。「山頂に眺めは良いですか」と尋ねると「ガスで何も見えなかったよ」とのことだった。
 続いて急登があり、これも登り切ったがまだ山頂ではなかった。一旦急降下してブナ林の広い鞍部に着き、その先のブナ林の急斜面を一直線に登って、やっと本当の山頂に登りついた。途中までは楽ちんハイキングだったが、最後に来てやっと登山気分を味わった。
 山頂部の真ん中に二等三角点標石があり、その後に「三峰山頂 標高1122.5m」の山頂っ標識があり、その前で証拠写真を撮った。
(あと「17分〜25分」の道標)
(三峰山山頂)

 件の男性が山頂にいた時には視界はゼロだったらしいが、少しガスが晴れてきて、向かいに谷川岳を確認することが出来、俎倉にかけての稜線をはっきりと見ることが出来た。
 その右手には白毛門から朝日岳の山容も見えてきて、少しの時間差でラッキーなことでした。展望を楽しみながら、ゆっくりとコーヒを飲みながら昼食のパンを平らげた。
(俎ー・谷川岳)
(白毛門・朝日岳)

 気分を良くして下山にかかり、往路をそのまま引き返して三峰沼0.8kの分岐まで戻って、右の沼への道に入った。ここからの道も歩きやすいなだらかな下り坂を気持ちよく行ったが、時々は倒木を跨いだり、沢を渡ったり少し変化があった。途中には水芭蕉が咲きそうな湿地帯もあった。
 分岐から10分ほどで三峰沼に着くと、気持ちの良い静かな沼だった。人工湖とのことだが、周りの黄葉と調和してとてもきれいな湖だった。
(三峰沼分岐)
(三峰沼に到着)

 殆ど無風状態で湖面は静かで、枯木や黄葉が湖面に写って一段と美しさを増していた。
(枯木のオブジエ)
(水面に写る黄葉)

 沼の周りを歩いて行き、南端の師への分岐を左折して沼の堰堤の上の道を渡って、その端から登山道に入って少し歩くと、もう一つの沼があった。こっちの沼は少し小さく、黄葉も少ないがそれなりに気持ちの良い佇まいをしていた。
 その先がY字路で、道標はなかったが右の径を進んだ。黄葉の綺麗な道を5分も歩くと、登りに通過した三峰沼0.4kmの道標のところに出た。ここの三峰沼0.4km道標は沼の方向に向けるべきだろう。先ほどのY字路で左に進んでいたら三峰沼0.3kmの道標のところの道に出て倒木に悩まされたことだろう。
(もう一つの三峰沼)
(コースに戻る)

 河内神社まで戻ると、境内からの展望が少し良くなっていて、子持山がすっきりと見えていて、6年前に登って色々な奇岩を楽しんだことを思い出させてくれた。
 河内神社の岩っぽい参道を下ってモノレールのところまで下ると、丁度一台のマイクロバスが登ってきて、数人の男性が下りてきた。リーダの人に聞くと「これからパラグライダーの実習教室に離陸場所まで上がるところだ」と言って、大きな荷物を担いでモノレールに乗り込んで行った。実習生と先生とは離陸場所から飛んで平地に下りるので、運転席には女性がいて、一人でバスを運転して下って行った。駐車場まで乗っけて行って頂戴とはお願いし損ねた。
(河内神社から子持山)
(パラグライダ教室)

 駐車場まで下って、靴を履きかえて14時半に帰路についた。近くの日帰り温泉で汗を流して帰る予定だったが、ラジオでの天気予報では茨城は夕方から雨が降り出すとのことなので、早く帰った方が良いだろうと温泉は割愛することにした。
 月夜野ICまでの道もナビ指定通りでなく、自分の判断で近道を選んで走って行き、インターには25分で到着し、あとも快調に走って壬生PAでトイレ休憩をしただけで走っていたら、日立南ICに通勤割引が利き始める17時よりも早く着いてしまうことに常磐道に入った辺りで気が付いた。雨も降り出したし、ここから100km以下に速度制限して走って行ったら、日立南ICに17時5分に着いて高速料金を半額にすることが出来た。
 まっすぐ我が家に帰って、滑落一周年の記念登山を無事に終わったことを祝って美味しいビールで乾杯したのでした。


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