A114.大子の天神山

1.動 機
 山悠遊さんのHPの「茨城の山リスト」に174座の山がリストされていて、2011年時チェックしたら登っていない山が18座あった。その後2年の間にせっせと登って大子の天神山を残すだけになっていたのだが、去年年末の滑落事故以後174座完登を延び延びにしていた。このたび思い立ってこの天神山に登って完登を目指すことにした。ところが標高17.4mで茨城一の低山として有名な東海の天神山に対して、大子の天神山は地形図に山名も無く、324.7mの三角点名をチェックして始めて天神山と出るだけの山で知名度低く、NETでも山行記録がほとんどなく、どこからどう登るのか手掛かりが全くなかった。地形図を睨んで、天神山の北を通る町道からか、町道から分岐して天神山の東の田圃地に伸びる二本線の道の終端からか、どちらかから尾根通しに登ることができるだろうと見当をつけ、ポケナビにコース図をインプットして出かけた。相当なヤブ漕ぎを覚悟して出かけたのだが、思いがけず歩きやすい道もあって、あまり藪漕ぎしない楽ちん登山で山頂に達することができた。天神山に登って満足してから、袋田の滝に立ち寄って紅葉盛りの四度の滝も楽しんできた。

2.データ
a)山域:天神山(325m)、袋田の滝
b)登山日:2013/11/13(水)晴
c)コースタイム:日立自宅 9:00 = 10:20大子道の駅10:35 = 11:00辻11:05 = 11:05空地P 11:10 = 11:15墓地登山口 ---- 11:30作業道 ---- 11:45 急斜面登り ---- 11:50尾根 ---- 12:05 天神山三角点12:25 ---- 12:30 作業道 ---- 12:40林道 ---- 12:50二本線道出会 ---- 13:00辻 ---- 13:05空地P(昼食) 13:40 = 14:00袋田町営P ---- 袋田の滝 ---- 14:55 袋田町営P 15:00 = 16:30日立自宅
(天神山周回ルート)

(天神山周回ルートの標高差)

d)同行者:和子
e)地形図:「大子」

3.山行記録
 天気は快晴だが、今年一番の冷え込みで12月半ばの気温になるとの予報を聞いて、昼近くなってから登った方が良いと思って、我が家を9時に出発した。途中大子の道の駅に立ち寄って野菜やキノコを物色してから再出発、大子駅前を通ってR461を西走、依上小学校の前から町道に入って、目的地の町道と枝道との分岐点(ルート図に辻と表示)に11時に到着した。枝道は狭くて、入って行って対向車と出会ったら困りそうなので車で入るのは断念した。町道沿い50m先に山側に入る道が見えたので歩いて行ってみると、良い道はすぐ奥の墓地までで、その奥にも道は伸びていたようだが、今はあまり歩く人がいないのか草が茂っていた。それでも予定の尾根筋に繋がりそうなので、藪漕ぎ覚悟でここから入ることにした。町道は広くはないので路側駐車は難しく、車で200mばかり町道を進んだところに空地を見つけ、その近くの家に断ってここに駐車させて貰った。
(天神山と・260)
(空地に駐車)

 身支度をして墓地のところまで引返してから山歩きが始まった。草が茂る道にもなんとなく踏み跡があってヤブ漕ぎなしで歩け、谷間を進んで行くと明るい雑木林になって尾根筋に登山道らしきものが現れた。道は時に消えることもあったが、尾根を外さないように進んで行ってピークを超えると、交差する作業道のようなはっきりとした道に出会った。
(墓地のところから入る)
(作業道)

 気分良くして歩きやすい作業道をどんどん歩いているうちに、予定の尾根が右上の随分高いところにあることに気が付いた。予定の尾根筋に入り損ねた訳だが、引き返すのも癪、尾根に攀じ登るのも急登過ぎる。そのまま少し進んで道が下りになるところで、覚悟を決めて右斜面を登って軌道修正することにした。立木に捉まりながら5分ほど頑張って尾根筋に攀じ登った。
 尾根にははっきりとした登山道が伸びていて、最初からこの道に入っていれば急斜面登りの苦労はしなくてよかったのにと、相変わらずの迂闊さに気が滅入る。それでも気持ちの良い尾根道を歩いているうちに、すぐにまた明るい気持ちになって、そんな反省は忘れてしまう。
(急斜面登って尾根へ)
(尾根道)

 山頂部はなだらかだったが、最高点の感じのところまで歩いて行くと、大きな松の倒木の向こうに白い標柱が見えていて三角点の所在を示していた。倒木に隠れて見つけにくいところだったが、標柱のお蔭で簡単に見つけることが出来た。登り始めて1時間足らず、思いがけず簡単に山頂に登ることが出来てコーヒで乾杯!
 丁度12時で昼食の時間だが、寒くてゆっくりしている気分になれず、コシアブラの黄葉を眺めながらお八つを食べて早々に下山にかかった。
(天神山三角点)
(コシアブラの黄葉)

 何時もの事だが下山は往路を引き返すことを潔しとせず、東側の田圃の方の尾根筋に下ることにした。始めだけは間伐材が散らばる急斜面を慎重に下ったが、小尾根まで下るとはっきりとした道が現れた。
 その道は轍もあるようなないような作業道のような道で、その道を少し下ると間伐材らしい杉の木が100mに渡って道を遮るように何本も何本も横たえられていて、これを跨ぎながら進むのに苦労させられた。
 この倒木の放列が始まる手前に左に向かう作業道があったが、予定のコースと離れてくるので敬遠したのだが、田圃脇の道を歩いているとき左の斜面から下ってくる林道があったので、これに繋がっていたのかもしれない。倒木跨ぎをしなくてよかったかも。
(急斜面下り)
(倒木の放列)

 間伐材を跨ぎ終えると、右からくる広い林道に合流した。あらかじめ予定していた尾根筋からはどんどん離れて谷間を下って行ったが、ここからは楽ちんハイキングにだった。
 気持ちよく歩いて行くと目の前が急に明るくなって、地形図の2本線の道に出た。この道は始めはぬかるんだところもあったが、手入れの良い道が続いて、周りの紅葉の他に、ムラサキシキブの実がついていたり、リンドウの花が咲いていたりして、目を楽しませてくれた。
(広い林道)
(視界が開ける)

 遠くにポコポコとした山並みが続いているのが見えて、もしかして何度も歩いた鋸21峰かと思ったが、方向からすると全然おかしい。方向からは7年前に登った妙見山と思われた。この山も小さなピークがいくつも繋がっていたっけ。
 道が東に分岐する辺りから民家もある舗装道になって、200mほど快調に歩いて町道に出た。更に町道を歩いて駐車場に戻って車の中で弁当を広げた。帰途袋田の滝に立ち寄ってみようと話が纏まった。
(妙見山?)
(町道に戻る)

 袋田の街に入っていくと出てくる車が多い。今日は平日だが茨城県民の日、無料の町営駐車場は満車状態だったが、無理やり車を入れて歩き始めた。生瀬富士や滝上の断崖の黄葉が夕日を受けて綺麗だった。
 滝まで歩いて行く途中の有料駐車場もほとんど満車、バス駐車場にも多くのバスが入っていて、帰途に向かう大勢の観光客と行きかう。
(紅葉の岩頭)
(観光客)

 先ずは吊橋の上から滝の写真を撮ろうとしたが、ひっきりなしに観光客が通過するので、吊橋が揺れてシャッタを押してもブレて写真にならない。橋を渡ったところで斜め下からの滝の構図をねらう。まだ滝の下の方には陽が当たっていていい写真が撮れました。
 入場料を払おうと思ったら、今日は県民の日で無料開放の日とのこと、只で展望台に上がれた。展望台には記念写真を撮る人などでごった返していたが、隙間に入り込んで何度もシャッタを押した。いい写真を撮った積りだったが、翌朝の新聞には紅葉を近景に入れた素晴らしい写真が載っていた。近景に紅葉を入れる着想がなかったので気が付かなかったが、展望台の前のどこに紅葉があったのだろうか。
(入口からの袋田滝)
(展望台からの袋田滝)

 「茨城の山リスト」を完登し、紅葉の袋田の滝も見て、楽ちんで充分に楽しんだ一日に満足して一路我が家に向かった。途中、竜神の大吊橋も無料開放のようだったが、ここも通過して16時半に我家に帰り着いた。




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