B33.高鈴山麓の三角点探訪

1.動 機
 一日中好天気との天気予報を見て、久しぶりに山道を歩いてみたいと思ったが、遠くに出かけるのは億劫だ。地形図を広げて、高鈴山の麓に助川山、茗荷沢、長峰、鹿の子作、鹿野場の5カ所の三角点を拾い出し、これを破線路でつないで歩く11kmの周回コースを作って出掛けた(鹿の子作だけは破線路から外れていた)。歩き始めが遅かったのと、結構な藪道があったのとで時間不足になり、後半の鹿の子作と鹿野場との2地点は後回しにしてしまったが、重い足を引きずりながらも頑張ってほぼ予定通りのコースを歩き通すことが出来た。。

2.データ
a)山域:助川山三角点(108)、茗荷沢三角点(322)、長峰三角点(360)
b)登山日:2014/03/23(日)
c)日程:自宅 10:50 = 10:55 スーパ 11:10 = 11:40 東平霊園駐車場 11:45 ---- 11:55 助川山 ---- 12:35 #43鉄塔116地点 ---- 12:50 (昼食) 13:10 ---- 13:25 117地点 ---- 13:45 118地点(道迷い) 14:05 --- 14:30 茗荷沢 ---- 15:15 林道横断(コーヒ) 15:25 ---- 15:50 長峰 15:55 ---- 16:20 分岐 ---- 16:30 #41鉄塔 ---- 16:50 高鈴団地上 ---- 17:05 鹿野場分岐 ---- 17:15 東平霊園駐車場 17:20 = 17:50 自宅
(高鈴山麓の三角点探訪歩行ルート)

(高鈴山麓の三角点探訪歩行ルートの高低差)

d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「日立」

3.山行記録
 朝の用事を済ませてから出発、途中スーパで買い物をしていたら、登山口予定の平沢中学校奥に東平霊園の第一駐車場を見つけて車を入れて身支度が出来たのは昼近くになっていた。天気予報は一日中ピーカピカのいい天気のはずだったが、雲が重く垂れこめて、今にも降り始めそうな雲行きだった。 
 第一目標の助川山三角点は、東平霊園の上の道沿いにあるはず、墓参りの人があちこちに見られる広い霊園の中の歩道を登り、石段で車道に上がって西に向かって歩くと、霊園の休憩広場があり、助川山の三角点標石はその広場の端にあった。二つの石に挟まれた小さな四等三角点標石は少し欠けていたが、近くに国土地理院の標柱も立っていた。
(東平霊園を登る)
(霊園休憩所と助川山三角点)

 休憩所からの展望は良く、思ったよりもずっと広い東平霊園の向こうに、下ってくる予定の高鈴団地の家並みがあり、更にその向こうには神峰公園、鞍掛山、蛇塚の山並みも見えていた。
(霊園休憩所からの展望)

 休憩所あたりからポツポツ雨粒が顔に感じられるようになり、雨具は持たなかったことを反省する。大した雨にはなりそうにないので、そのまま先に進むと右に高台があり、その上に上がってみると判読不明な二文字を彫った立派な石碑が立っていた。裏に彫られた趣意書を読むと、この碑は戦時中の昭和18年に、日立鐡心會なる団体が、土地の民衆に楠公を見習って勤皇精神を昂揚させるべく建てたもので、表の文字は「楠魂」と読むらしいと分かった。写真をクリックすると趣意文が出てきます。
 道なりに歩いて行くと日立中央インタの敷地になり、取り付け道路の下を潜ってパーキング前を通過、今度は常磐道本線の下を潜り、その先でまた取り付け道路の洞門を潜ってやっとインタの外に出た。
楠魂碑
(高速道の洞門)

 取り付け道路沿いの道を歩いて行くと、東電の「助川線44号に至る」の黄色い標柱が立っていて、プラスチックの階段道を登って行く。
 #44号鉄塔を過ぎて5分も登ると視界が開け、インターとパーキングの全体像が見渡せるようになり、歩いてきた道を思い出しながらしばし眺めていた。
(鉄塔点検路から登り始め)
(日立中央インタ)

 更に5分登ると#43鉄塔があり、神峰公園あたりの展望が開け、#41鉄塔の向こうに下りに通る#41鉄塔も見えていた。その右向こうの山が鹿の子作三角点の山だろう。
 鉄塔からすぐのところに小さな三角点標石があり、ポケナビに#116と登録した。片面にははっきりと三角点と彫ってあったが、帰宅後、国土地理院の地形図を確認したが、やはりここに三角点の表示はなかった。
(#43鉄塔)
(#116地点:名無しの三角点標石)

 さらに破線の道を歩き、途中道端で弁当を食べて30分歩くと、裸地のピークに図根三角点があり#117と登録した。これも地形図の表示はない。
 その先25分歩いた広いピークには東と彫った標石があり、その脇には山神と彫った自然石が横たわっていて#118と登録した。次に向かう時、ただっ広いピークで方向を誤って違う道に入ってしまい20分ロスした。
(117地点:図根三角点)
(118地点:壙東標石)

 破線の道を歩いて行くと、道は茗荷沢三角点の山を巻いて歩くようになっている。山頂に向かう薄い踏み跡を登って行くと、山頂手前は切り倒された倒木が積み重なっていた。これを乗り越え乗越えして、やっと茗荷沢の四等三角点がある山頂に登りつくことができた。
(倒木を乗り越えて)
(茗荷沢三角点)

 茗荷沢のピークからは神峰公園鞍掛山から蛇塚の山々が見え、樹間には高鈴山の鉄塔も見えていた。
  茗荷沢の山頂から先には倒木は無く、楽ちんに巻道に戻ることが出来た。巻道をそのまま歩いてから引き返せばよかったようだ。
(蛇塚−鞍掛山)
(高鈴山)

 茗荷沢から先は道に藪がはびこるようになって、右に左にかわしながら歩くようになった。樹間に神峰山の鋭鋒が見えることがあったが、藪との格闘に夢中になって写真を撮り損ねてしまった。
 道を下り切ったところからは、すぐ左に採石跡のガレた山肌が見え、すぐ下まで林道が来ていた。
(藪道)
(採石場)

 そこから藪道を登って行くとすぐに広い林道に飛び出し、助川山三角点ではない標高328mの助川山も見えていた。
 ここでコーヒを入れて一休みしてから周りを見ると、フキノトウが黄緑の花を開いているのが目に入った。ここまでの藪道で機嫌を損ねていた和子にも笑顔が戻った。
(林道)
(助川山公園)

 林道に出てからすぐのところからまた山道に入った。相変わらず藪漕ぎが続いたが、幾つもの小さなピークを登り下りした先の道端に長峰の三等三角点標石を見つけた。少し大きな標石だが国土地理院の標柱が立っていなかったので、見つけるのに少し手間取った。
 長峰三角点からは歩きやすい道になり、空模様も晴れ間が見えるようになり、気分よくどんどん歩いて行く。歩いて行くと分岐があり、予定ではここから鹿の子作の三角点に行く積りだったが、この時もう16時20分、ザックの中にヘッドランプも入っていないので、鹿の子作への寄り道は止めにして直進した。
(長峰三角点)
(ハイキング道)

 途中、#41の鉄塔の所から太平洋を入れた広い展望を楽しんでから、16時50分に高鈴台団地の上端の高台に到着した。ここから先は街中の道になるので、少々道を間違えても大問題にはならない。ホッとして目の前の高鈴団地の向こうの日立市街と太平洋の眺めを楽しんだ。
(#41鉄塔からの展望)

(高鈴台団地上からの展望)

 団地の中の道を歩いて下り、鹿野場三角点への分岐点に着いたが、久しぶりの山道歩きにお疲れ気味、この三角点もパスして駐車場に戻ることにした。ここから東平霊園に戻る近道がよくわからない。2本の車道を少し歩いてみたが違うようだ。結局その間の狭い階段道を下って無事駐車場に戻ることが出来た。途中からは昔平沢中学校に通っていた頃和子が歩いたことのある道も出てきて、昔の通学路を思い出しながら歩くことと、鹿野場三角点と鹿の子作三角点のリベンジを近いうちにやろうと話し合った。
 朝は車が多かった駐車場には、17時を過ぎると残っている車は一台だけだった。靴を履き替えてコーヒで一息入れ、それからまっすぐ我が家に向かい、なんとか暗くなる前に我家に帰り着くことが出来た。
(鹿野場分岐からの道)
(東平霊園第一駐車場)

 山道を歩いている途中では、あちこちで先日県民の森で教わったシシガシラやヤマイタチシダが見られ、日立中央インタ近くではヒメオドリコソウの大群落があり、東平霊園の手前の空地にはホトケノザの群落が花を開いていて慰めてくれた。
(ヒメオドリコソウ)
(ホトケノザ)

 



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