B115.水戸市植物公園と茨城県歴史館の紅葉

1.動 機
 NHK「趣味の園芸」で水戸市植物公園のラクウショウの紅葉が綺麗だとの情報があり、聞いたこともない木だったので見てみたくなり、早速次の秋晴れの日を選んで出掛けてきた。近くの茨城県歴史館イチョウ並木の黄葉が今真っ盛りと聞いていたので、帰りに立ち寄ってみたところ、丁度色々なイベントが行われていて、二つの公園合わせて楽しいお散歩になった。

2.データ
a)山域:水戸市植物公園(30)、茨城県歴史館(25)
b)登山日:2014/11/16(日)晴
c)コースタイム:日立自宅10:00 = 10:30水戸市植物公園13:05 = 13:20茨城県歴史館14:30 = 16:20スーパ16:50 = 17:00日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:「水戸」

3.山行記録
3−1)水戸市植物公園
 日曜日なので植物公園はさぞ混みあっているだろうと覚悟して出かけたのだが、駐車場に着いてみると意外にもガラガラ状態だった。料金所でラクウショウが見られる場所を聞くと、一番奥の植物館の前にひょうたん池という小さな池がありその周りが綺麗だとのこと。¥300を払い案内書を貰って公園内に入った。
(水戸市植物公園マップ)

 中に入るとすぐにレンガ造りの橋があり、これを渡るとテラスになっていて、下に整然としたお花畑が見えていた。テラスガーデンというらしい。
(オーバブリッジ)
(テラスガーデン)

 テラスガーデンに下りて振り返ると、テラスの下は円形に作られた滝になっていて、流れ落ちる流水が太陽を受けてきらきらと輝いて綺麗だった。
 お花畑には赤、青、黄と色とりどりの花が咲き残っていたが、一番奥に咲いていた皇帝ダリアが一番目出っていた。
(滝)
(皇帝ダリア)

 テラスガーデンの先には一面緑色に覆われた小池があり、中ほどの水面が見えるところには十数羽のカモが群れ遊んでいた。
 小池の周りを歩いて行くと広い芝生広場があり、何組かの家族連れが楽しそうに遊んでいた。
(小池)
(芝生園と大温室)

 芝生園を突っ切って湿生花園の入口まで行くと、右手の黄葉した高い木立が逆光を受けて綺麗だった。あとで調べたらメタセコイヤの並木だった。
 湿生花園にも入って見たが、今は何の花も咲いていなかった。
(メタセコイア)
(湿生花園)

 メタセコイヤの並木の道を歩き、ツワブキの花やワレモコウの実が見られる花園を通り過ぎると、右手に小さな池(ひょうたん池)が見えてきた。池の向こうに植物園の建物が見え、畔に立ち並ぶ紅葉した木々がラクウショウという木らしい。池の水面も落葉で覆われ、下から上まで茶色の世界だった。
(ワレモコウ)
(ひょうたん池)

 池の左手の遊歩道を歩いて行くと、植物園の前には何人もの人がカメラを構えていた。脇に近寄ってみると、確かにここから眺めるラクウショウの黄葉が池の水面とバランスしていて、これまでのどこから眺めた情景よりも綺麗だった。
(ひょうたん池とラクウショウ)

 ひょうたん池には仲良く泳いでいる二羽のカモ(夫婦?)の姿があり、池の中には大きなコイも泳いでいて餌をやっている親子もいた。
 植物館の中に入って見ると、広い館内全体に沢山のボタニカルアート(植物画)の作品が展示されていた。この同好会の植物画は透明水彩絵の具で描かれたもので、絵の具を色混せず、幾度も色を重ねて彩色しているとのこと。花や野菜、樹木など色々な植物が丁寧に描かれていて見事な出来、美しい芸術作品を感じ入りながらゆっくりと見て回った。記念に何枚か写真に残したかったが、撮影禁止の立札が立っていた。
(カモとコイ)
(ボタニカルアート展)

 アート展を見て回ってから植物館の2階のテラスから前の池を眺めると、ラクウショウがまた違った角度からのいい眺めになっていた。
(ひょうたん池とラクウショウ:植物館テラスから)

 植物館から緑陰広場に移動すると、熱帯果樹温室の前に赤や白など色とりどりの彼岸花が展示されていた。今まで山歩きで出会った彼岸花は、血のように真っ赤な色をしているものばかりだったが、ここの彼岸花は南アメリカ原産のネリネという品種で「アメリカンリリー」と呼ばれているものとのこと。朝から行われていた説明会は既に終わっていたが、アメリカンリリーの前で片付けをしていた説明員が「太陽が当たると宝石のようにキラキラ光って綺麗なんですよ」と言いながら懐中電灯の光を当てて見せてくれた。懐中電灯では光り具合が今一つ、やはり展示場所に陽が当たっている朝のうちに見にくればよかった。
(熱帯果樹温室)
(ネリネ=ダイヤモンドリリー)

 熱帯果樹温室の中に入ると、実にも葉っぱにも綺麗に斑模様が入っているフイリバナナという珍しいバナナの木があった。そのほか、パキスタキスやレデイーマーガレットなど色鮮やかな熱帯の花々を見ることが出来た。
(フイリバナナ)
(パキスタキス)

 次いで鑑賞大温室に入って見る。広い温室は大温室の他にもカクタス室やサボテン室、花の回廊など歩き甲斐があった。
(サボテン室)
(花の回廊)

 緑陰広場のテーブルで昼食を食べてから駐車場に戻ると、駐車場の奥の通路の両脇に赤く色付いたアメリカフウの並木がお日様を受けて綺麗に見えていた。
(アメリカフウ=モミジバフウ)

 
3−2)茨城県歴史館
 水戸市植物園のお散歩が終わったのはまだ13時、すぐ帰るのは勿体ない。近くの県立歴史館のイチョウが真っ盛りだとの話を聞いていたので、帰りついでに立ち寄ってみることにした。
(茨城県歴史館)

 歴史館の入口まで車を走らせると、驚いたことに駐車場へ入る順番を待っている車列が車道まで伸びてきていた。今日は日曜日なので何か行事が行われているらしい。面白そうなので待つのを厭わず、車列の後に並んだのだが、出て行く車も多くて10分も待たないで駐車場に入ることが出来た。
 車を停めて入口門に行くと「本日入場料無料」との掲示があり、係員が「今日はイチョウ祭りで色々なイベントがありますよ」と言って会場内のイベントマップを手渡してくれた。
 中に入るとすぐのところに煙を上げるミニSLが走っていて、乗客はパパやママに抱かれて嬉しそうにはしゃいでいる小さな子供たちだった。
(駐車場は満車)
(ミニSL)

 その先に旧水海道小学校本館の建物が建っていた。この校舎は、もともとは明治14年に水海道の地に建てられた洋風建築で昭和33年に茨城県文化財に指定されていた。昭和48年に当時の設計図をもとに、この地に当初の姿を再現したものとのこと。校舎内には色々な展示品が見られるようで多くの人が出入りしていたが、我家は外観を眺めるだけで通り過ぎた。
 その先の広場には「北関東匠の技フェア」が開かれていて、常陸獅子頭や大穂のほうき、雪村、水府提灯、石岡府中杉細工、マクラメ編、押絵、筒描藍染、桑や黒柿の食器茶器、べっこう細工、武者絵、古砂焼、野州てんまりなど色々な工芸品の展示即売のほか、栃木の樽や市貝の箕の製作実演も行われていた。
(旧水海道小学校本館)
(北関東の伝統工芸:箕の製作中)

 「北関東匠の技フェア」の向かいにイチョウ並木があり、大勢の家族連れが見上げたり記念写真を撮ったりしていた。黄葉の真っ盛りで見事、これを見ただけでも来た甲斐があった。
(イチョウ並木)

 イチョウ並木の奥に旧水戸農高本館の建物があり、その前が大道芸の演芸場になっていた。今日はコメデイアンパーフォーマのトミーさんが出演する日で、風船を器用に加工して水戸のゆるきゃら”みとちゃん”や黄門様を作ったり、口の中から長ーい紐を引っ張り出して見せたり、三個の毬や卵をお手玉にして廻してみせたり、不安定に見える椅子の上で逆立ちして見せたり、面白いパーフォーマンスを見せてくれた。30分も演技に惹きこまれていた。

(みとちゃん)

(口の中から)

(逆立ち1)

(黄門様)

(三つ玉)

(逆立ち2)
(コメデイアンパーフォーマ Tommy)

 二つの公園の綺麗だった紅葉に満足して家路につき、途中スーパで買い物して我が家に17時に帰り着き、テレビで大相撲中日の中継を見ると茨城出身の高安も稀勢の里も勝ってくれた。ほんとにいい一日だった。




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