C122.金時山・天城山(MAC忘年会)

1.動 機
 水戸アルパインクラブ(MAC)の今年の忘年会は堂ヶ島温泉で行われ、山行は一日目に金時神社から乙女口までの金時山コースを縦走し、二日目は10年前の忘年登山と同じ天城山だった。初日は絶好の好天気に恵まれ、バスの車窓から始まって一日中富士山を眺めながら金時山を縦走して、堂ヶ島温泉のホテルで賑やかな宴会を楽しむことができた。二日目の天城山は、今の私の体調では万三郎岳までは歩けないだろうと案じていたのだが、幸い?空模様が下り坂になり、全員万二郎岳までで引返すことになった。

2.データ
a)山域:金時山(1212m)、天城山(万二郎岳1300mまで)
b)登山日:2015/12/5(土)晴、6(日)晴のち曇
c)コースタイム:
一日目:日立電鉄南営業所5:00 = 6:30水戸IC = 10:25御殿場IC = 10:45金時山登山口10:55 ---- 12:30金時山13:05 ---- 15:10乙女口15:25 = 17:50堂ヶ島温泉ホテル(宴会・泊)
二日目:堂ヶ島温泉ホテル8:00 = 10:05天城高原ゴルフ駐車場10:15 ---- 10:35四辻 ---- 11:30万次郎岳12:00 ----12:55四辻---- 13:10天城高原ゴルフ駐車場13:20=14:15大川温泉磯の湯15:05= 真鶴道路=小田原厚木道路=厚木IC = 20:40水戸IC = 22:00日立電鉄南営業所
d)同行者:水戸アルパイン会員11名、和子
e)地形図:1/25000 「箱根」{天城山」

3)山行記録
3−1)一日目
日立自宅4:40 = 4:55日立電鉄南営業所5:00 = 6:00水戸駅南 = 6:30水戸IC = 6:45美野里PA6:50 = 7:25守谷SA7:40 = 7:55八郷料金所 = 9:20東京料金所 = 9:25港北SA9:35 = 10:25御殿場IC = 10:45金時山登山口10:55 ---- 11:00金時神社 ---- 11:15林道横断 ---- 12:05分岐 ---- 12:30金時山13:05 ---- 14:00長尾山 ---- 14:20乙女峠14:35 ---- 15:10乙女口15:25 = 15:30コンビニ15:45 = 15:45御殿場IC = 伊豆縦貫道 = 修善寺道路 = R136 = 17:50堂ヶ島温泉ホテル(宴会・泊) 
(一日目・金時山縦走の歩行軌跡と標高差)

 我家をまだ薄暗い5時前に出て、いつものバス会社の駐車場に車を入れて、馴染みの運転手さんに笑顔で迎えられて特大バスに乗る。東海、勝田、水戸と今回の仲間13名が全部揃ってゆったりと座席をとって、水戸ICから常磐道に乗る。高速に乗って間もなく、左手の林の上に朝日が昇ってきて、右手に見えてきた筑波山も明るくきれいに見えていた。
(バスの中で夜明け)
(筑波山)

 常磐道でも守谷SAの手前で富士山が見えてきて、大喜びでシャッタを押したのだが、残念ながら薄く飛んでしまっていた。富士山は首都高に入ると良く見えるようになり、東名高速に入るとどんどん近くなってきた。半分ぐらい雪をかぶった富士山の姿が美しい。
(首都高から)
(東名高速から)

 御殿場IC近くでは富士山のなだらかな稜線がすそ野まで全部見える様になって嬉しくなり、二人でシャッタを押しまくった。

(一俊のカメラ)

(和子のカメラ)
(御殿場ICからの富士山)

 金時神社参道脇の駐車場でバスを降りて、身支度をしてトイレを使い、軽い準備運動をして歩き始めた。リーダは神社の石段道を登らないで脇の登山道を進み、拝殿脇まで進んだところにあった入口から境内に入った。
(金時神社参道)
(金時山登山道入口)

 拝殿下の斜面にでっかい金太郎のまさかりが光っていた。「ま〜さかり か〜ついだ 金太郎〜♪♪ 」という童謡を思い出す。
 拝殿前に上がって、代わる代わる二拝二拍一拝のお参りをして登山道に戻った。
(金太郎のまさかり)
(金時神社拝殿)

 5分も歩いて行くと、左手の大きな丸い岩が現れ、「金時手鞠石」という標柱が立っていた。力自慢の金太郎さんが、この岩を手鞠代わりに遊んだという言い伝えらしいが、丸いのは丸いが大きすぎる。何んとも信じがたいような面白い名前をよく思いついたものだ。
 更に登って林道を横切った先に、二つに割れた手鞠石よりも一回り大きな岩が転がっており、注連縄が飾られていた。この岩は「金時宿り石」といい、ここで金太郎さんが野宿をして夜露をしのいだとのこと。
(金太郎の手鞠石)
(金太郎の宿り石)

 宿り石の脇を巻いて登って少し行くと、目の前の雑木の上に金時山の山頂が見えてきた。山頂が随分高く思えたが、ここの標高はまだ870m、山頂までまだ高度差が350mもあるのだから当たり前か。気を取り直して皆さんの後に続いて登っていった。家族連れの登山者とも度々出会い、小さな子供もいて「おじいちゃん頑張って」と励まされた気分になる。
(金時山はい)
(植林の中)

 下に芦ノ湖の光る湖面や、大湧谷の噴煙が見えてくると分岐点になり、左「金時山・乙女峠」右「仙石原・明神岳」の標石が立っていた。金時山まで20分という標識に励まされて登って行くと、箱根の眺めが更に広くて気持のいいところに出た。一息入れて何度もシャッタを押した。
(箱根の展望:神山・大湧谷・仙石原・芦ノ湖・三国山・丸岳)

 大石が転がっていて歩きにくいところもあったが、一登りで金時山の山頂に登りついた。
 金時茶屋が立つ山頂の広場からは、目の前に箱根の広い展望が広がり、その右側には富士山がすそ野までぜーんぶ見せており素晴らしい大展望。大勢の登山者に混じって手ごろな岩に腰かけて、富士山を眺めながら弁当を広げた。食事を終えると記念写真の撮り合いが始まる。
(急登)
(富士山バックに記念写真)
(金時山山頂からの富士山展望)

 金時山山頂から下りはじめると、勾配は登りよりもずっとなだらかで楽だったが、二つ目のピーク長尾山の平らな山頂を過ぎると道がぐちゃぐちゃになっているところがあって、滑りそうで気を遣った。脇の草地に霜柱が見られたので、粘土質の道の霜柱が踏みつけられて解けちゃったのだろう。
(泥んこ道)
(霜柱)

 乙女峠に着くと展望が良くなって、目の前に箱根から富士山にかけての展望が広がっている。以前あった茶屋は閉じられて荒れ放題になっていたが、テーブル・ベンチがあってゆっくりできる。
 乙女峠展望台という木製の展望台があって、富士山を眺めるために作られたようなだったが、「ここに奥さんを立たせて富士山の写真を撮るといいよ。」と言われて、カメラを覗いてみるとなるほどいい構図になる。喜んでシャッタを押したのだが、あとで見てみるとコントラストが悪くて富士山が飛んでしまっていた。
(乙女峠:早雲山・大湧谷・神山)
(乙女峠展望台)

 十字路を右手の御殿場方向に向かい、じぐざぐに30分も下ると林道に出て、その林道を5分歩くと富士見茶屋に出て、水場で靴を洗ってからトイレを使わせて貰ってお土産漁り。
(林道に下りて)
(乙女口のふじみ茶屋)

 熊と相撲を取っている金太郎さんの彫像が立っていて、その脇から「富士山眺望遺産・乙女の鐘展望台」に上がる階段があったが、今日はその時間はなさそう、富士山は茶屋前からでも十分綺麗に見えているのでこれで大満足とする。
(熊と相撲の金太郎)
(乙女口から)

 他所に駐車していたバスを呼んで乗り込むと、御殿場ICで東名道に乗ってから次々と分岐を曲がりながら2時間半走って、伊豆半島西岸の堂ヶ島温泉ホテルに16時前に到着した。途中では富士山が見え隠れし、日没直後には一昨年に忘年登山をした葛城山らしき山も見えて楽しませてくれた。
(日没前の富士山)
(日没後の葛城山)

 ホテルに到着してすぐに源泉掛け流しの大浴場に入って疲れを流したが、ホテルの本館、別館の見分けがつかず部屋に帰るのに四苦八苦した。大広間で豪華な夕食を頂きながら宴会の始まり。飲み放題のお酒を飲みながら、珍しい新会員の紹介などあって盛り上がる。
 恒例のあみだ抽選会、和子は赤いレインハットを引き当ててご満悦、私は緑色のTシャツ、どっちが使おうか。
(堂ヶ島温泉ホテルの豪華夕食)
(恒例のくじ引き)

 宴会は2時間程で終わって、部屋に入ってぐっすりお休み。お疲れ様でした。

3−2)二日目:
堂ヶ島温泉ホテル8:00 = 8:20コンビニ8:40 =R136=県道12= 9:35冷川IC = 9:45伊豆高原IC = 10:05天城高原ゴルフ駐車場10:15 ---- 10:35四辻 ---- 10:50休み10:55 ---- 11:30万次郎岳12:00 ----12:55四辻---- 13:10天城高原ゴルフ駐車場13:20 =遠笠山道路=R135=14:15大川温泉磯の湯15:05 =R135= 15:20伊東海産物15:25 = 15:40伊東みかん園15:45 =R135=熱海ビーチライン=16:55料金所17:00=真鶴道路=17:30早川IC=小田原厚木道路=厚木IC = 18:10海老名SA18:20 = 18:50東京料金所 = 19:40守谷SA20:00 = 20:40水戸IC = 21:10水戸駅南 = 22:00日立電鉄南営業所 = 22:15日立自宅
(二日目万二郎岳往復の歩行軌跡と標高差)

 二日目は朝7時から朝食、8時バス出発と知らされていた。朝食前に一風呂浴びて、ホテルの上から前の海を眺めると、象島、中の島、高島を配した駿河湾の眺めが綺麗だった。
(堂ヶ島温泉からの駿河湾)

 バスは定刻に発車し、コンビニで昼弁当を調達して、東海岸側に向かって走り伊豆高原ゴルフクラブの駐車場に向かう。途中、道を尋ねた遊園地で遊んでいた鹿さんたちが可愛かった。
 駐車場でバスを降りると、今日の登山口「天城縦走路入口」はすぐだった。
(鹿さんに道を尋ねる)
(天城山縦走路入口)

 少し下ってすぐ登り道になり、初めから息がはずんでくる。すぐに下りになったが、また登り、珍しいヒメシャラの大木など見上げながら頑張る。
(登って)
(下って)

 また少し下ったところが「四辻」の立札があるが、実際は三叉路。右に行けば先に万三郎岳に登って万二郎岳経由ここに戻る周回路になるが、今日は左の万二郎岳に向かい、万二郎岳から尾根伝いに万三郎岳まで歩いて往復する予定と聞いていた。私にはきつそうだったが、ピストン登山なら途中で無理と感じたら、いつでもリタイアすることができると判断して参加を決めたのだった。
 四辻からは、大石がゴロゴロする登り坂が続き、勾配は昨日の金時山程ではないが結構きつい。天城躑躅や更紗灯台(さらさどうだん)の珍しい大木などに気を紛らわせながら皆さんの後を追いかける。
(四辻)
(悪路の急登)

 後半は更に急登になって、前との間があいてくる。リーダに「私は万三郎までは行かないで、万二郎岳の先の展望台まで歩いて引返すので、皆さんは私に構わないでどんどん行ってください」とお願いした。私と同意の仲間もいて、丸太階段を頑張って万二郎岳の山頂に登りつくと、ここでみんな揃って昼食タイム。
(最後の登り)
(万二郎岳山頂)

 賑やかにコンビニ弁当を食べていたら空模様が怪しくなってきて「この悪路で途中で雨が降りだしたら大変だから、今日は全員ここでお終いにして引き返すことにした」とリーダからのお達しあり、皆さんと別れた寂しい山行をしなくて済むことになった。
 歩く距離が短くなったので、みんなに遅れないように歩いてみようと、私としては猛スピードで歩き下って無事登山口までみんなと一緒に歩き通すことができた。
(万二郎で引返す)
(お疲れ様でした)

 下山後、バスは遠笠山道路を東海岸まで出て、思ったとは反対方向にR135を南に海岸沿いに走り、伊東市から東伊豆町に入ったところで右に別れて空地に駐車した。この温泉場はバスの運転手さんだけがご存じとのことで案内してもらう。
 国道の向こうに出るのに、国道沿いを100mぐらい歩いた先に、国道に下に入る階段入口があった。路面を横断しないで、下のトンネルを潜るのだ。
(町営温泉で一風呂)
(??)

 階段を下ると、その先は丸い土管トンネルに繋がっていた。土管トンネルは水路と兼用、狭い足場を歩いて海岸に出るようになっていた。
(階段下って)
(土管トンネル)

 土管を抜けるとそこは砂浜の海岸、右側に小さな木造の温泉小屋が建っていた。近くに建物もなく、男女別の小さな露天風呂があるだけの穴場的温泉らしい。
 入口で入場料を払ってもらって脱衣場に入ると、後がすぐに露天風呂、先客の7人でもう満員の感じもするが、湯船に入るとやっぱり気持ちがいい。
(海傍の温泉小屋)
(いい湯だな〜)

 温泉に入ってさっぱりしてバスに戻ると、バスは来たR135を引返していく。今にも降り出しそうな雨雲の下、相模湾の海原に見えたのは大島? 後で写真を見て、大島の脇に見えるお日様を落日かと思ったが、東にお日様は沈まない。バスの窓ガラスに反射した室内灯を写し込んだもの。お粗末でした。
 遠笠道との合流点近くまで来た時に海鮮市場のお土産屋、もう少し先ではみかん園、と運転手さん顔馴染みの場所に案内してもらってお土産漁りをして、一路茨城に帰ってきた。運転手さん、長距離運転に観光案内までご苦労様でした。
(大島と落陽?)
(海鮮市場でお土産漁り)

 帰りのバスの中、万二郎岳からの下りを元気そうに歩く私の姿を見ていた下山さんに「ちゃんと歩けるじゃないか。あまり体調が悪いなどと言わないでよ」と煽てられた。
 この日は下山後も足腰には何事もなかったので、帰宅後数回の買い物オウ―キングでも同じ快速ペースで歩いていたら、数日後急に足腰に強烈なしびれが出てきた。行きつけの病院にいったら「これは典型的な神経痛ですよ。無理は禁物。山歩きなんてとんでもない。」と言われてしまった。今年中は山歩きは自粛しましょう。

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