C71.雄国沼ハイキング

1.動 機
 一昨年の妙義山山行以来久しぶりの頑張る会の山行に参加して、八方台から猫魔ヶ岳に登って雄国沼に下り、ニッコウキスゲの湿原を回って雄子沢口に下るコースを歩いた。期待したニッコウキスゲは盛りを過ぎていて、8年前に二人で歩いた時の湿原を一面真っ黄色に染めていた情景には及びもつかなかったが、皆さんの明るい会話に助けられながら、高低差もある12kmのコースを楽しく歩くことができた。

2.データ
a)山域:猫魔ヶ岳(1404m)、雄国沼(1080m)
b)登山日:2015/7/5(日)曇
c)コースタイム:
6/28:自宅 6:10 = 6:25 大甕駅 6:32 = 6:41 日立駅 6:55 =バス= 7:05 日立中央IC = 8:10 阿武隈高原SA 8:20 = 9:05 磐梯河東IC = 9:35 八方台駐車場 9:50 ---- 10:10 休み 10:15 ---- 11:00 猫魔ヶ岳(昼食) 11:40 ---- 12:05 猫石 ---- 13:30 水門 ---- 13:35 雄国休憩舎 13:45 ---- 14:05 湿原 14:25 ---- 14:45 猫魔休憩舎 14:50 ---- 15:20 雄子沢口 15:25 = 17:00 磐梯河東IC = 17:30 阿武隈高原SA 17:40 = 18:45 日立中央IC = 18:55 日立駅 19:32 =(JR)= 19:41大甕駅 ---- 20:00 20:15 ---- 20:20 自宅
(雄国沼ハイキングの歩行軌跡)
d)同行者:頑張る会会員15名、ゲスト1名、和子
e)地形図:1/25000 「磐梯山」

3.山行記録
 朝から小雨模様、小雨の中を傘をさして大甕駅まで歩き、早めに駅に着いたのだが、プラットホームにはもう数人の頑張る会の方が談笑中、一緒に電車に乗り、多賀駅で乗ってきた人と一緒に日立駅海岸口に出る。登り電車で来た人、日立駅近在の人合わせて総勢18名、待っていたバスに乗る。7時前に出発したバスは28人乗り、ゆったりと席を取って自己紹介、あとは皆さんの賑やかな会話が飛び交う。
  日立中央ICから高速に乗って阿武隈高原SA でトイレ休憩、雲間にわずかに見える磐梯山を見ながら走って磐梯河東IC で高速を下りてゴールドラインに入る。スキー場の間をくねくねと登って行って9時半に八方台の駐車場に到着した。今日は日曜日、もう駐車場 は満車状態、みんなニッコウキスゲが目的かなあ。
 リーダの号令でしっかりと準備運動をして歩き始めた。
(満車の八方台駐車場)
(準備運動)
 登山口からぶな主体の緑の雑木林の中をなだらかに登る。登山道は下草刈りをしたばかり、気持ちがいい。
(猫魔ヶ岳登山口)
(猫魔ヶ岳登山口)
 会員の中に植物学者がおられて、足元のギンリョウソウなどの野の花、頭上のホオバなどの樹木に解説が入る。
 緩やかとは言っても歩き始めはきつい、20分ほど歩いたところで休憩が入って助かった。すぐ傍までスキー場のリフトが上がって来ていて、こんな奥まったところまでスキー場が広がっているのかと驚かされた。
(大きなホオバの葉)
(スキー場のリフト)
 休憩して元気を付けて登った小さなピークから、猫魔ヶ岳が眼前に双耳に見えていた。
 そのピークから少し下ってからガレた急登になり汗を絞られる。登りきったと思ったら、山頂はもう一つ向こう、更に急登が続いた。
(双耳の猫魔ヶ岳)
(きつい登り)
 岩頭の猫魔山頂に登りついてバンザイ!全員での記念写真が撮られた。
(猫魔ヶ岳登頂!)
(記念写真)
 ガスってはいるが、岩頭からは眼下に檜原湖、小野川湖が見え、磐梯山の稜線がわずかに見えていた。晴れていればもっと素晴らしい眺めだろうなと思うが、これは贅沢な考え、雨が降らないだけ幸せと思いましょう。
(猫魔ヶ岳山頂から檜原湖〜磐梯山)
 山頂の岩の上にそれぞれに陣取って弁当を広げた。賑やかな会話を聞きながら、廻ってくる御馳走も頂く。
 ゆっくり休んでから下山にかかると、三角点標石があった。あまり大きくは見えなかったが、一等三角点と刻印されていた。
(山頂にて昼食)
(一等三角点)
 三角点からは急坂の下りになり、100mも下ったところの小さな池に泡のようなモリアオガエルの卵が浮いており、上の木の枝にも泡が一杯ぶら下がっていた。この話を聞きながら一息入れる。
(急坂下り)
(モリアオガエルの卵)
 ウラジロヨウラクやミズキなどの花を見ながら行くと、足元のシダ、シシガシラから綺麗な新芽が直立しており、これを胞子葉というらしい。
(ウラジロヨウラク)
(シシガシラの胞子葉)
 三叉路になり、道標には左厩岳山、右雄国沼2.7kmとなっていて、右手すぐに大岩の重なりが見えてきた。猫石らしいが、どこから見ると猫に見えるのか誰もわからない。ゆっくり周りを回ってみたがったが、リーダはどんどん先に進む。
 ここから高度差200mの長い下りになる。私の腰には少々きつい。
(猫石)
(急坂下り)
 沢を渡るところまで下ったら、もう雄国沼は近いのだろうと思ったが、少し登り返してまだまだ下りが続いた。
(沢を渡って)
(登り返したり)
 下って行くと道はじめじめとした感じになり、泥濘を避けながら歩くところも出てくる。渡る沢も広くなってきて雄国沼が近いことを期待させる。
(ぬかるみを避けて)
(また沢を渡って)
 沢を渡る木の橋からは雄国沼が見えるようになり、やがて雄国沼からの水門が現れ、左に曲がってコンクリの橋で水路を渡る。ここが雄子沢川の源流だった。
 その先、雄国沼の護岸にもなっているような湖岸沿いの広い道を気持良く歩いて行く。道傍にはアザミやミヤコグサ、ツメクサなど綺麗な花もあちこちで見られた。
(雄子沢川源流の水門)
(雄国沼沿岸)
 左手に広がる雄国沼の眺めが気持いい。
(雄国沼)
 水門から10分近く歩いて雄国休憩舎に到着、綺麗なトイレを使ってお八つを食べながら一休み。他にも休んでいる登山者が大勢いて賑やかだった。
 休憩舎から湿原への道に向かうと、満足そうな顔をしたハイカーが帰って来るのと交差する。しばらく雑木林の中の道を歩く。
(雄国休憩舎)
(湿原へ)
 左の樹間に湖面を見ながら20分歩くと、広い湿原の中を歩く木の遊歩道に出た。なだらかな二子山と古城ヶ峰の山並みの前の湿原には黄色いニッコウキスゲが一面に咲いていた。盛りを過ぎて萎れた花が多くて8年前の真っ盛りの眺めには及ばないが、なかなかいい眺め、みんなシャッタを押しながら歩いて行った。
 途中、木道が直角に曲がるところで、リーダが三脚を立てて集合写真を撮った。三脚からの距離が長くて、セルフタイマーとの競争で走り回りご苦労様でした。
(湿原遊歩道)
(全員笑顔)
(ニッコウキスゲ)
 湿原にはニッコウキスゲの他にも、トキソウ、サワラン、ヒオウギアヤメなど綺麗な花が見られ、湿原入口の水辺にはオタマジャクシがウジャウジャと群れを作っていた。
(トキソウ)
(サワラン)
(ヒオウギアヤメ)
(オタマジャクシ)
 休憩舎に引き返してトイレ休憩してからは、休みなしに歩いてバスの待つ雄子沢口の駐車場に15時20分に到着。泥んこになった靴を草に擦り付けてからバスに乗る。歩行距離12km、5時間半の山行は、今の私には少々きついコースだったが、温かい皆さんに励まされながら無事歩き通すことができた。
(せっせと歩いて)
(終点到着)
 バスが発車すると、フロントガラスに雨が付き始めた。山行中は始めから終わりまで雨に降られなかったのは頑張る会の念力か。帰りのバスの中も明るい会話が一杯、賑やかで楽しい一日でした。


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