E11.ヘルスロード272
(ケーズデンキスタジアム水戸から佐川文庫まで自然観察コース)

1.動 機
 今年は初日の出を拝みに海岸まで歩かなかったので、年初めのウオーキングとしてヘルスロード歩きをすることにした。ガイドブックを見ると、No.272の水戸市郊外コースが、白鳥の越冬地の弁天池を通るので、白鳥を見ることを楽しみに出かけてきた。道標もなく適当に歩いていたらずいぶん遠回りして、ガイドマップの5.7kmを大幅にオーバしたが、目当ての白鳥を愛でることができ、小さな神社で初詣もすることができて、いい年初めウオーキングになった。

2.データ
a)山域:水戸市見川町
b)登山日:2017/01/02(月)曇後晴
c)コースタイム:日立自宅 13:15 = 14:20スタジアム前14:30 ---- 14:35ほうとく保育園前 ---- 15:00地点@ ---- 15:15本法寺前 ---- 15:30地点A ---- 15:35 弁天池 15:40 ---- 15:55 佐川文庫入口 ---- 16:30吉田神社 ----- 16:45スタジアム前16:50 = 18:00日立自宅


(ヘルスロード272の歩経路)
d)同行者:和子

3.山行記録
 S&G地点のケーズデンキスタジアムは正月休み、駐車場も閉鎖されていたので、がらんとした玄関前に車を停めた。
 正面には鶴の像に並んで、「前進」の名板がある台座の上に聖火を持って走る女性ランナの像が立っていた。
(ケーズデンキスタジアム)
(女性ランナ像「前進」)
 箱根駅伝が終わってから我家を出発したので、車のナビに従って走ってS&G地点のケーズデンキスタジアム前に着いたのは既に14時20分になっていた。それでも、計画コースは5.7kmなので、なんとか16時半の日没前には帰ってこれるだろうと見当を付けて歩き始めた。
(スタジアム前から歩き始め)
 スタジアムの前からは、イチョウ並木の分離帯を挟んで複線の広い取り付け通りが伸びていて、左のサッカー場側の歩道を歩いていった。
 サッカー場先の交差点を渡ると、その先では分離帯のない普通の車道になったが、道はどこまでも真直ぐに伸びていた。歩道も右側だけ、広い田圃を眺めながら気持ちよく歩いていく。
(取り付け道路)
(広い田圃)
 このあたり、車道の右、左に果樹の列植が次々に見えてきた。何の樹なのか判らなかったが、果物の収穫の盛んな地区と思われた。
(道の左右に果樹園)
 広い県道を過ぎると、左に恰好のいい長い建物があり、こちら側の車道沿いにあった駐車場には大きな「ほうとく保育園」の看板が立っていた。報徳の字があちこちで見られたが、この地域の地名なのかな。
 その先には天に聳える巨木が見られ、何の樹なのか、保存樹なのかなど確かめたかったが、宅地の庭の中にあって、高い塀に遮られて確かめることができなかった。
(ほうとく保育園)
(巨木)
 和子の後を追って歩いていくと、県道30の交差点まで来て左に曲がった。
 県道の右側に日蓮宗本法寺という立派なお寺が建っていた。そろそろ道の右側に弁天池があるはずだが、一向に見えてこない。あらためてポケナビの地図をじっくり見てみると、県道30一つ手前の車道沿いに弁天池の表示があった。ここからはナビを確かめながら歩くことにし、少し引返した交差点から曲って、弁天池に向かった。
(県道30交差点を左折)
(本法寺)
 一つ手前の車道まで引き返して右折すると、間もなく広い弁天池が見えてきて、多くの白鳥や鴨が泳いでいた。池の中ほどに小さな島があり、ここでも何羽もの鴨が休んでいた。
 ククー、ククーと白鳥が賑やかに鳴きあっている。ここに来る途中で、空からこの鳴き声が聞こえてきて、真上に2羽の白鳥が飛んでいるのが見えた。すぐにシャッタを押そうとしたが、慌てて操作を間違えたのか写すことができなかった。飛んでいる白鳥の写真など滅多に撮れるものではないだろうに、返す返すも残念!!
 車道の反対側に駐車した車があり、車の窓から大きなカメラを出して構えている人がいた。白鳥を狙っているのだろうから、ここでは邪魔になっていた。
(弁天池)
 池の端にベンチなどある小広場があって、いつも誰かから餌を貰っているのか、水鳥たちはみんなそっちに集まっている。広場の岸辺には鴨が上がって休んでいる。鴨は二人で近付いても逃げることはなく、池の白鳥たちはこっちに向かって泳いできた。ごめんな、残念ながら餌の持ち合わせがないんだよ。
(広場から1)
 餌がないことが分かると、そっぽを向かれた。
(広場から2)
 次は佐川文庫。弁天池の小広場から車道に戻って、来た方向に歩いていくと五叉路に出て、ガイドマップの道順は右手前に折り返すようになっているが、少し近道しようと一つ先の道に入って往復することにした。間もなく右手に、広い庭のある白壁の瀟洒な建物が見えてきた。小さな門があるが、こちらは裏口らしい。
 すぐのT字路に右「佐川文庫」の道標が立っていて、右折するとすぐに石造りの角ばった洋館の建物が見えてきた。こっちが「佐川文庫」の本館だが、門の入口は閉鎖されていて「12/29〜1/5まで休館」となっていた。
 NETには「開館に寄せて」と題した文書がある。
     この佐川文庫は、1984年から93年まで水戸市長をつとめた故佐川一信のメモリアルホールである。
     彼は論理の人であって「誰の責任によって、どんな法律で、どんな権限に基づいて、行政が行われているのか、それを市民の前に明らかにすること。それが行政の一切の前提でなければならない」と論じて水戸市政を推進した。
     彼はまた情熱の人であって、文学、音楽、芸術をこよなく愛した。若き日のひとつの夢は、「僕の好きな本や音楽を集めて『佐川文庫』として一般に公開したい」ということであった。このことを遺志として受け止め引き継いだ者たちが彼の早世後五年にして辿り着いたのがこの文庫である。
     ここには彼の愛蔵書のほか、彼が言及したり、彼が生きていたら関心を示したに違いないと思われるものを補充した約三万冊の書籍と、一万枚のクラシックCDを収めて「出発」とする。
     水戸市立西部図書館にある「佐川文庫」とともに心ある皆様の活用を、そしてそこから、水戸の、21世紀への新たな活力が湧いてくることを希望してやまない。市民からの出発。
         2000年11月 佐川文庫 佐川千鶴
(佐川文庫裏口から)
(佐川文庫表門・休館中)
 歩いてきた道を引返していくと、佐川文庫の裏口の道向かいの家の前に、動物の形に丁寧に刈り込まれツゲの樹があって、この丁寧さに驚く。
 五叉路まで引返し、ガイド通りに、弁天池から来た道から左折する一つ右の道に入っていく。田圃の間に飛び飛びに住宅が建つ道をどんどん歩いていくと、左手に鬱蒼とした林が出てきて、マップではこの奥に吉田神社があり道もあるようだ。
(ツゲの造形)
(左は吉田神社樹叢?)
 神社に入る道を探すが、林の中を通り抜ける道は見つからず、広い田圃地帯になった。これも「自然観察コース」だと思えば、いい眺めに見える。
(広い田圃地帯)
 田圃の反対側を見ると、丁度陽が落ちるところ。落日の絶景も見ることができた。とは言え、暗くなる前に駐車場所に戻らなければならない。急ぎましょう。
(夕日)
 出会った交差点を左折して田舎道に入ると、田舎道の交差点に出合い、ポケナビではここで左折すれば吉田神社がありそうだ。ポケナビに従って歩いていって小さな神社の境内に入ると、拝殿にはもう燈火が灯されていて、一年の健康とボケ防除を願ってお祈りする。(ボケに神頼みは聞かないよとの声が聞こえてくる)
(吉田神社に初詣)
 田舎道を歩いてスタジアム正面の広い道に出て、真直ぐに急ぎ足で歩いていった。
(田舎道)
(スタジアムへ)
 スタジアム前の駐車場所に戻ったのは16時45分、夕焼け空をバックに「前進」の女性ランナーが走る姿が勇ましく見えた。
(夕焼けバックに「前進」)
 ヘッドライトを付けて車を発進、途中買い物もしないでまっすぐ我が家に帰ってきた。面白い初ウオーキングでした。
 

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