E71.東海村のあじさい

1.動 機
 あじさいの森を歩いた翌日午後、あちこちで買物をしている間に、隣町東海村に綺麗なあじさいの公園があったことを思い出して一寸足を延ばすことにした。4年前3年前に歩いたところだったが”石神”の名前も覚えていなくて、白方コミセン近くで下校中の小学生の話を頼りに白方公園に行き着いた。あじさいはまだ咲き始めたばかりで寂しかったし、思っていた公園とは違っていたので、すぐ上の豊受皇大神宮にお参りしてから引返し、石神コミセンまで車で走って部落道に入ってみたが石神城址公園には辿り着くことができなかった。
 一週間後、休園日に気付かないで県植物園まで出かけて空振りになった帰り道、改めて石神城址公園に出かける話になった。記録を見直していたので無事石神城址公園には辿りついたが、記憶に残っている見事なあじさいが咲き誇る情景とは程遠い淋しい公園になっていた。

2.データ
a)山域:東海村白方公園、石神城址公園
b)登山日:2017/6/27(火)曇、7/3(月)曇
c)コースタイム:
    6/27 自宅14:00 = 買物 = 15:30白方コミセン周り16:00 = 16:05白方公園・豊受皇大神宮16:25 = 16:30石神コミセン周り16:40= 16:50自宅
    7/3 自宅12:30 = レストラン(昼食) = 14:00茨城県植物園入口 = 14:10ふれあいファーム芳野14:20 = 14:50石神城址公園15:20 = 15:30自宅
(東海村あじさい探訪)
d)同行者:和子

3.山行記録
6月27日
 あじさいの森を歩いた翌日、あちこちで買物をしている間に、隣町東海村に綺麗なあじさいの公園があったことを思い出して行ってみたくなり、一寸足を延ばすことにした。4年前3年前に歩いたところだったが”石神”の名前も覚えていなくて場所もはっきりしない。白方コミセンに車を置いて、下校中の小学生に「アジサイの花が咲いている公園を知らない?」と聞いて、「白方公園の池の周りにあじさいがあるよ」の話を頼りに白方公園に行くことにした。
 白方公園は県道284沿いにあるのですぐわかり、溜池の下に車を停めて「東海十二景 白方溜蛍影」の標柱を見て石段を登ると、何度も来た事のある下溜池が見え、右の遊歩道沿いにはあじさいの植え込みが続いていた。3分咲き程度で新鮮。
(白方公園下溜池)
(白方溜下池右の遊歩道)
 あじさいを眺めながら遊歩道を歩いていき、右に豊受皇大神宮の大鳥居と石段を見て通り過ぎると、左の下溜池の上に遊歩道があり、この道沿いにもあじさいの植え込みがあった。遊歩道を突き当りまで歩いてみたが、花はまだ数輪咲いているだけだった。
 突き当りに右の土手に上がる坂道があり、土手を上がると上溜池があり、池沿いに遊歩道があった。遊歩道を歩いて手前に引き返すと、眼下に下溜池全体が見えてくる。溜池手前のあじさいに花が咲いていればさぞかし綺麗だろうなと想像してみる。
(下溜池の上の遊歩道)
(上溜池から下溜池)
 上溜池には噴水装置があるが、今日は噴水は出ていないので静かで鏡のような水面。後に見えている白い幕が見えるが、後日石神城址公園で見たと同じように除染廃棄物を囲ったものと思われる。
 休憩舎を過ぎて斜面を登っていくと畑地に出て、民家の脇を過ぎると鬱蒼とした樹木に覆われた豊受皇大神宮の参道があった。
(上溜池の噴水)
(豊受皇大神宮参道)
 参道を入っていくと石の鳥居の前に出て、その奥に皇大神宮の拝殿が見えた。今日はこの二の鳥居の下からお参りするだけにして、後の石段を下って一の鳥居を潜って白方下溜の遊歩道に戻った。石段は長かったが、手摺が付いていて安心して下ることができた。
(二の鳥居と拝殿)
(石段を下って一の鳥居)
 小学生が教えてくれたように、この公園にもアジサイはあったが、記憶にある公園とは様子が違う。車に引き返して白方コミセンを通り越して常磐線も通り越したところに石神コミセンを見付けて、ここから部落道を入っていくと和子の記憶にある道になり、「ここみたい」と言って車を進めたが残念ながら行止り! 今日はここで諦めて我が家に帰った。

7月3日
 午後になって和子から「このところ散歩していないようだから、今日は県植物園にでも行ってみようよ」と私の身体の具合を案じた提案があり、自分でも植物園なら問題なく歩けそうに思ったので早速出かけることにした。途中、東海のレストランで久しぶりに外食を楽しんでから、那珂市を過ぎて県植物園前の駐車場に着くと、今日の月曜日は定期休園日、迂闊! やむなく引き換えし、近くの農産物直販店”ふれあいファーム芳野”に立寄った。和子が野菜の苗を選んでいる間、私は向かいに広がる文洞溜を眺めていた。溜池の水面に睡蓮の葉が群れとなって浮いており、その間に白い蕾が混じっていて綺麗。朝咲いて昼には閉じるという説明を聞いた覚えがあるので、朝のうちに来たら見事に開いた睡蓮の花を眺めることができたのかも。
(那珂市文洞溜)
 まだ時間が自宅に帰るには早いので、先日見損ねた石神城址公園のあじさいを見に寄ることになった。先日の失敗で記録を見直していたので、今日は石神コミセンの先で先日行止りだった分岐の一つ手前の分岐に入っていくと、すんなりと石神城址公園の駐車場に入ることができた。すぐ前の林の中に丸太の階段があり「石神城址公園」の標柱が立っていた。ここは公園の北入口で、4年前の記録の写真には階段の両側にアジサイの花が賑やかに咲いているが、今は余り手入れがされていないようで、枯れ枝になった株が多く花数も少ない。
 階段を登りきると石神城春草の広場に出た。
(石神城址公園入口)
(石神城春草の広場)

 広場の端や遊歩道沿いにポチポチとアジサイの株があったが、盛りを過ぎたのか花数が少ない。
(ちょっと淋しいあじさい)
 近くで見るとアジサイの葉は全部虫食いだらけ、半分しか残らないぐらいに食い荒らされていた。防虫対策も無しで手入れなしで淋しい感じ。
(葉っぱが虫に食われて穴だらけのアジサイ)
 歩いていくと広場の一部が白い幕で囲われていた。幕には「除染廃棄物保管場所」の表示板があり、幕の中を覗くと、公園の中を除染する際に出た多量の廃棄物がシートで覆われていた。そう言えば、4年前にこの広場に「この場所は、村で定めた放射線量の基準値(0.25μsv)を越えているため立ち入りを控えてください。村では、今後計画的に除染を行っています。」の立札があって立ち入り制限になっていた。
(白い幕囲い)
(中には除染廃棄物)
 幕の囲いを回り込んで進むともう一つの広場に出た。この広場には「東海十二景 石神城春草」の石碑が立っていて、次の詩が刻まれていた。
      古城、何をか語る。栄枯の夢を偲びつつ、歩を移せば、禅寺長松院と内宿溜が静穏な気配を漂わせている。
 ところどころに咲いているガクアジサイを見ながら歩いていくと、右手の谷間を下る道が見付かった。
(東海十二景石神城春草)
(坂を下って)
 こちらの広場に見られたガクアジサイの株は花数が多くて賑やか、葉にも虫食いが見られず気持良かった。
(賑やかなガクアジサイ)
 谷間の道を下ると車で入ってきた部落道に出て、道なりに歩いていくと、駐車場手前の湿地にショウブの花が咲いていた。アジサイのような賑やかさはないが、紫色の花がスッキリとした姿をしていて気持がいい。
(駐車場の手前にショウブ園)
 県植物園を歩くことは出来なかったが、アジサイの花は少し淋しいながらも石神城址公園を歩くことができて良しとしましょう。


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