F92.那須・塔のへつり・大内宿バス旅行
1.動 機
 スーパの抽選で「避暑地那須高原・大内宿・塔のへつり」のバス旅行優待券が当たり、たっぷり観光を楽しみに参加申し込みした。高速道を使わないでひたすら田舎道を走ったので移動に時間がかかって、肝心の観光の時間が少なくて少し物足りない感じがした日帰りバス旅行だった。

2.データ
a)山域:那須、会津
b)登山日:2018/09/03(月)
c)コースタイム:森山7:15 = 7:20スーパ日立店7:30 = 8:40スーパ大子店9:00 = 10:15那須チーズガーデン10:50 = 10:55那須ビール園(昼食)12:00 = 12:05NASUのラスク屋さん12:30 = 13:45塔のへつり14:25 = 14:40大内宿15:30 = 16:00道の駅下郷16:15 = 17:40道の駅塙18:00 = 18:25スーパ大子店 = 19:50スーパ日立店20:15 = 20:20森山(大甕店から出て帰ってくるまで総時間12時間40分、そのうちバス移動時間9時間55分)
(スーパの日帰りバスツアー観光地点と通過地点)

d)同行者:和子 、同行参加者40名

3.山行記録
 我家を早めに出発してスーパの駐車場に車を停め、すぐに入って来た大型バスのガイドさん指定されたのは後ろから3番目左側の座席だった。今日は日立店出発だが、座席は満車にちかかく、途中で立ち寄る大子店から乗る人は少ないようだ。発車してから、ガイドさんからは説明は大子店を出てからと簡単な挨拶だけ、R293を稲穂が色付き始めた稲田を見ながら常陸太田を抜け、常陸大宮でR118に入って北上、R461交差点を過ぎたところの大子店に入ってトイレ休憩、大子からの5名の乗客が乗り込んで発車。
 交差点に引き返すことなくそのまま進み、左折してリンゴ園のある山道を走り、県道205に入ると山間の道が続き奥久慈茶の畑公園を見ながら走っていく。
(色付いた稲田7:42)
(奥久慈茶畑9:16)
 R461に入って大田原市街入口で那珂川を渡る。河畔には見覚えのあるホテル花月の建物が立っている。昔、この近くのホテルに泊まって散策したような記憶がある。
(那珂川9:40)
(ホテルj花月9:40)
 大田原市街でR294を北上、県道34に分かれて広い太陽光発電所を見て、R4に入入って鮎の絵が飾ってある那珂川の橋を渡り東北新幹線をくぐって、すぐに県道17で左折、那須IC入口を通過して那須の土産物屋街道に入った。
(太陽光パネル9:46)
(那珂川10:01)
 着いたのは10時過ぎ、昼食の予約時間に間があるのでと言って、先にチーズガーデンに案内された。御用邸用のケーキも作っているという老舗、新装店舗の中に入ってお土産あさり、試食したりコーヒ飲んだり、
(チーズガーデン10:16)
(試食10:30)
 予約時間11時近くになって森のビール園に入って、バイキングの昼食、いっぱい並んだ料理の中から慎重に選んだがおなか一杯!酔って眠ってはもったいないのでビールは我慢。
(森のビール園10:55)
(昼食バイキング11:09)
 ゆっくり食事を楽しんで、次はNASUのラスク屋さん、おなかいっぱいだったが、たっぷり試食させていただいた。
(那須のラスク屋さん12:08)
(試食12:12)
 12時半にチーズ屋さんを出て那須街道(県道17)を北上、那須高原に入りて那珂川源流の橋を渡りながら賽の河原、殺生石を遠くから眺め、那須高原一望郭やマウントジーンズ那須スキー場などを見ながら、何の説明もなく山の中を延々と走っていった。
(殺生石と茶臼岳12:41)
(那須高原一望閣12:46)
 40分も走ってR289に合流する交差点の先には白河高原別荘地への入口があった。
 R289は通称甲子道路、キョロロン村や新甲子温泉を過ぎるとトンネルの連続、最後のトンネルは通過するのに10分近くかかった。その先に道の駅下郷があったが立ち寄らず通過、その先に見えていた山は何という山だろう。
(県道290から甲子道路R289への合流点:白河高原別荘地入口13:12)
(道の駅下郷13:25)
 平坦地に出ると車窓に次々と山並みが続き、写真を撮っておけば後で調べればわかるだろうとやたらシャッタを押したのだが、どれも判然としない。
(会津の山並み13:35)
(R121近くから会津の山並み13:36)
 R289の終点近くから旭ダムが見えた。出力7200kWの湯之上発電所用に昭和10年に作られたダムだ。
 ダムを過ぎるとすぐにR121に突き当たって右折、会津鉄道線を左に見ながらR121を走り、何度も阿賀川を渡り会津鉄道線と交差して右折すると塔のへつりの駐車場に入った。
(R289から湯野上発電所旭ダム13:37)
(R121から岩ゴロゴロの阿賀川13:39)
 駐車場の端は塔のへつりの展望所になっていて、端から端まで見渡せた。ただ、周りの樹が茂って塔のへつりの岩が隠されて、「以前見た時ほどの感動を受けない」と和子がつぶやいていた。
(駐車場脇から3:49)
 駐車場の角に展望台ができていて、少し眺めが変わってくる。撮った写真に、下の説明版にあった名前を付けてみた。
(駐車場奥の展望台から14:01)
 駐車場から出たところから川辺に降りる階段道があり、その入り口に塔のへつりの説明板が立っていた。
      塔のへつり 
    昭和十八年八月二十四日に国の天然記念物に指定され、百万年もの長い年月をかけて、侵食と風化を繰り返し見事な景観をつくりだした「塔のへつり」は、奇岩怪石が塔のようにそそりたち大川ラインの中でも最大の渓谷美である へつりとは方言で断崖・絶壁・急斜面 川岸などの険しい道
(遊歩道入口の説明版14:03)
(遊歩道入口14:04)
 塔のへつりに近づくと迫力が出てきて何回もシャッタを押しながら降りていった。
(遊歩道からアップ14:06)
 縦型に撮って川面に映る岩も入れてみた。
(橋近くから@14:07)
(橋近くからA14:07)
 下りきったところから立派なつり橋(藤見橋)で渓谷を渡ることができた。
 下をよく見ると、目立たないが小さな魚がいっぱい泳いでいるのが見えた。釣りや網を使うところでもないので人目を恐れることもなさそうだ。
(藤見橋14:08)
(魚影14:08)
 つり橋の中ほどから左の下流側を眺めると、ポッコリとした独立峰が見えていた。方向からしてこれから行く大内宿のそばに小野岳(1383m)かと思われる。
 右下にはへつりの岩の下が掘り込まれた游歩道を大勢の人が歩いているのが見えた。
(橋から下流側:小野岳1383?14:10)
(塔のへつり下の游歩道14:09)
 つり橋を渡ると左に階段を下りて、つり橋の下を潜るトンネルが作られていて、橋の上から見た游歩道に繋がっていた。私は上がってくる人を優先して待っていたので、和子よりずいぶん遅くなった。よちよち危なげな歩き方をしている姿を撮られてしまった。
 二つ目のでっぱりの下で和子が待っていた。
(よちよち歩き)
(塔のへつり14:11)
 そこには小さな石を積み重ねて塔のへつりを模したと思われる石積みがぎっしりと並んでいた。
 その手前に石仏が祀ってあり「天然記念物塔のへつり(山冠に弗)」と記した木柱が立っていた。
(へつりの下の石積14:11)
(天然記念物指定記念碑14:12)
 その先にも遊歩道が続いていたが、ほとんどの人がここで引き返しているし、私の体調では止めておいた方が無難と思って我が家もここで引き返すことにした。
 つり橋の上には駐車場端の展望台が見えていて、数人の人が展望を楽しんでいた。
(上流側にも遊歩道が続く14:12)
(藤見橋の上に駐車場展望台14:13)
 塔のへつりの駐車場を出てR121を先に進むと、目の前に小野岳が迫り、沢(小野川)を渡る橋の向こうに山懐を通る県道329があり、左方向に「重要伝統的建造物群選定地区 大内宿」の看板が見えてきた。
 橋を渡って左に曲がって県道329を小野川沿いを走っていくと、県道131と交差、右に曲がるとすぐに大内宿の広い駐車場に着いた。
(小野岳の麓の県道329へ14:31)
(小野川沿いを走る14:34)
 駐車場から大内宿の家並みまでガイドさんに連れられてみんな一緒に歩き、ここから集合時間まで自由行動。勝手に記念写真など撮りあう。
(駐車場発14:44)
(大内宿記念14:51)
 道の両側に藁ぶきの民家が並ぶ光景、どこかで見たような。
(大内宿の家並み14:50)
 日差しが強く、平らな道も歩いていると汗が出てくる。杖代わりに持ち歩いていたこうもり傘を開いて日傘にした。
 家並みの中ほどに枝道があり、その入り口に大きな鳥居があり、おぼろな記憶で少し入ったところにお宮があったような気がして枝道に入ってみたが、それらしきところが見当たらない。居合わせた土地のご婦人に聞くと「神社はあの山懐ですよ。」とのこと。むなしく引き返す。
(杖代わりの傘開いて14:51)
(高倉神社大鳥居14:54)
 民家の前にはいろいろきれいな花が咲いていた。花を見ると自然にシャッタを押す。
(キキョウ14:54)
(ムクゲ14:56)
(フヨウ14:57)
(ホウズキ14:57)
 家並みの突き当りにも大きな民家があり、その前に湯殿山の石碑が立っていた。元気な時なら山とあれば登てみたくなっただろうが、今は「展望所までどれだけ登るの?」
 民家の左に子安観音への石段があり、これだけは頑張ろうと手すりにつかまりながら登っていった。
(湯殿山石碑14:58)
石段を上る14:59)
 登り切ったところにあった子安観音はこれまた藁ぶきの小さなお社、脇に「奉賀 天皇陛下御即位30年」の旗が垂れていた。鈴を鳴らして健康を願ってお参りした。
 観音堂の右に少し登ったところでカメラを構えている人の姿が見え、あの辺りが展望所だろうと見当つけて山道を少し登った。途中にも野の花がいくつか目に入った。
(子安観音堂15:00)
(ホトトギス14:59)
(モミジハグマ15:01)
(オトコエシ15:01)
 展望所まで登りついて下を眺めると、大内宿の歴史的建造物の家並全体が見渡せ、素晴らしい眺めになっていた。
(展望台から大内宿15:02)
 高い足場に上がって両親の記念写真を撮っているお嬢さんがいたので、お願いしてわが夫婦の記念写真も撮ってもらった。和子がモデルの写真も撮ったが、フラッシュ利かせた方がよかったかな?
(二人で記念写真15:03)
(一人で15:04)
 展望を楽しんでから子安観音に引き返すと、向かいに緩やかな坂道があって、ここからでも下れそうだと見当をつけて小さな石の祠を見ながら下っていくと格好のいいお堂があり、正面に「円城山王子院」「浄土宗正法寺」の名板があった。坂道はこの境内から向きを変えて登った石段のところに下った。
(石の祠15:07)
(正法寺15:08)
 石段の左側に、石の祠と並んで子安観音へ石の階段とこの迂回路があることを示す案内図があった。
 石段の左には石の地蔵さんの後ろに「大内宿」の歴史的価値を詳述した説明版が立っていた。曰く、
    重要伝統的建造物群保存地区
    下郷町大内宿伝統的建造物群保存地区
    面積約11.3ヘクタール
    国選定昭和五十六年四月十八日
     大内宿は会津若松と日光・今市を結ぶ南山通り(会津西街道)の宿場の一つである。
     この南山通りは、会津藩が江戸時代初期に会津と江戸を結ぶ幹線道路の一つとして整備したもので、廻米などの物質の輸送で栄え、会津藩主も参勤交代の際にこの道を利用するなど重要な街道であった。
     大内宿が宿駅として整えられたのは十七世紀中頃と推定され、本陣・脇本陣がおかれた。
     保存地区は旧街道に沿った旧宿場を中心とする南北約200メートルの範囲である。本地区の町並みの特徴は寄棟造の建物が道路と直角に整然と並べられていることである。主屋は道路から空地を設けて敷地の北側に後退して建ち、南は余地をおいて奥の土間入口への通路となっており、倉や納屋は主屋の奥に建つ。
     主屋の多くは江戸時代後期から明治にかけて建築されたもので、道路側に半間幅の縁をつけ、その奥の二室を座敷としている。
     道路の中央には広い溝が設けられ、宿場の用水路として利用されたが、明治十九年になって埋め立てられ道路の両側に側溝が掘られ洗い場を設けるなどの変遷があった。
     この町並みは、会津及びその周辺地域にみられたこの地方の宿場形態の典型的なもので、その多くが失われた今日もなお往時の姿をよく残している。また、周辺の社寺や自然環境とも一体となって優れた歴史的景観を今に伝えている。
      文部省 福島県 下郷町
(子安観音への回り道案内板とお宮15:09)
(大内宿の説明版15:10)
 大内宿をゆっくり歩いて駐車場に戻ると、広い駐車場の周りにいろいろきれいな花が咲いている。あちこち撮っていたら発車予定時間を1分過ぎ、バスに乗って後ろの席に戻るまでみんなに睨まれているようだった。
(ヒマワリ15:27)
(コスモス15:27)
(ニラの花15:27)
(ガマズミ15:27)
 バスが発車して県道を引き返してR121に戻ると間もなく湯野上温泉駅が見えてきた。湯野上温泉駅は会津鉄道会津線の駅で駅舎が茅葺き屋根なので全国的にも珍しい駅だと、来る時のバスの中でガイドさんから説明があったが、生憎席の反対側だったので見えなかった。
 少し行くと大きなつり橋が見え、湯野上温泉街への入口、見ものが続く。
(湯野上温泉駅15:43)
(湯野上温泉郷への橋15:43)
 塔のへつり入口を過ぎると、谷間に峰が綺麗に二つに分かれた山が見えてきた。この山は名前もそのまま二岐山という標高1544mと1504mの山だった。10年前に登ったことがある。
 ここから先3度阿賀川を渡ったが、阿賀川には岩の渓谷が続いていて渡る度に塔のへつりを思い出させてくれた。
(二岐山15:47)
(阿賀川15:50)
 R289に曲がって道の駅下郷でトイレ休憩、綺麗な山並みが見えたので写真に残しておいたのだが、会津の山なのか那須の山なのか?
(道の駅下郷から南方に見えた山並み16:10)
 下郷を出てからトンネル続きのR289を棚倉まで走ってR118に入って南下、途中道の駅塙でトイレ休憩して大子店前で5人を下ろしR461で東走、里川を渡ったところでR349を南下、常陸太田市に戻ってR293に入って東走して日立店に戻った。ながいバス旅でした。
 

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