H21.同期会台湾ゴルフツアー

 1662年に日立製作所に入社した同期会は活動が活発なことが自慢で、今までゴルフやハイキングを定期的に行ってきた。1994年のゴルフの30回大会は、思い切って初めて海外に出かけることにし、台湾が選ばれた。ゴルフをやらないご夫人連も参加できるように観光コースも組み入れ、台北3泊4日のツアーになった。参加者は全員で30名、ゴルフ組が男性20名ご夫人2名、観光組はご夫人8名だった。
 日程表として、観光案内と台湾内の諸手続きを依頼した現地旅行社の作成した計画書を付けます。
(台湾ゴルフツアー予定表)

1日目:11/03
 朝4時に起きて、マイカーで近くのS君を乗せて3人で成田の駐車場まで飛ばし、駐車場の車で空港に乗り付けた。参加者30名が揃ってから、出国手続きをして9時40分成田発、3時間45分のフライト、時差1時間があって台北の中正国際空港に13時25分に着陸した。入国手続きをして、現地ガイドの康さんのところに集合、30名での記念写真を撮ってもらった。
(台北中正鉱区彩空港到着)
 康さんに連れられて待っていたバスに乗り、高速道を走って台北市内に入って市内観光。
 「中華民国万歳」の文字盤を掲げた大きな門を通過する時に撮った写真に、門の向こうに台湾総督府らしき建物が見えるが、今のマップでは総督府の前の通りにこんな門は見当たらない。総督府とは違う建物なのか、門が撤去されたのか?
(高速道IC)
(総督府?)
 台湾総督府(たいわんそうとくふ、旧字体:臺灣總督府)は、日清戦争の結果清国から割譲された台湾を統治するために設置された日本の出先官庁。台北市に設置された台湾総督府本庁舎は今日でも中華民国総督府庁舎として使用されている。
 総督府前広場では写真を撮るチャンスがなかったのか、アルバムに貼ってある総督府の写真は撮影日が’89/11/4となっている。
(総督府)
 14階建て中国宮殿様式が特徴の台北圓山大飯店(グランドホテル)の前の通りを走り抜け、丁度選挙の時期だったのか、大きな顔写真と幟を付けた宣伝カーの写真も残っている。
(グランドホテル)
(選挙運動)
 バスを降りて漢方薬の店が立ち並ぶ通りを歩いたり、果物を並べた露店が続く市場通りを歩いたりもしたようだ。
(漢方薬通り)
(露店)
 台北市内をどのように走ってきたか分からないが、孔子廟に下りて撮った団体写真が残っている。思想家、教育家で儒教の創始者、孔子の位牌を祀ってある本殿は大成殿、外観も美しい。外に立っている柱は全部石製で、正面の2本には龍などの彫り物が彫ってある。
 屋根も二重になっていて、棟は飾りで出来上がっているみたいに飾りだらけ、真ん中に七重の塔が立ち、両端にも通天筒と呼ばれる丸い塔が立っている。隅棟の先端の鬼瓦に相当するところにも、龍が逆立ちしたしているような飾りが取り付けてある。
(孔子廟(大成館))
 幾つもの門を通って、大成殿の手前にあったのが儀門、またの名を大成門。
 大成殿に入って上を見あげると、天井に八角形の赤い装飾が何層にも重なって不思議な奥行きを生み出していた。非常に精巧で荘厳な装飾で藻井とよばれるとのこと。4角に描かれて鳥はこうもりで、中国では福を招く鳥なのだそうです。
 壁にかかっている「有教無類」(人間の種類による違いは無い。教育の違いだけである)の文字は、蒋介石の筆によるものとのこと。他にも楽器などいろいろ見どころがあるらしいが、写真は残っていない。
(儀門)
(天井飾り)
 孔子廟の大成殿の隣には図書館や陳列室がある明倫堂があり、お土産物の売店もあった。
 アルバムには凝った書体の漢詩の掛軸の写真が残っている。
(明倫堂)
(掛軸)
 孔子廟の隣には保安宮と言う大成殿と似た造りのお宮があり、提灯らしき赤く丸い飾り物が軒下にいっぱい飾られていた。
 保安宮についてNETには
大龍洞保安宮(だいりゅうどうほうあんぐう)は、台湾台北市大同区にある、台北の三大寺廟のひとつとされる寺院です。医療・医学の神様として信仰されている実在の人物・保生大帝が、主神として祀られている寺廟です。ほかにも、農業、子宝、安産、商売といった数多くの副神が祀られていることから、あらゆる願いがかなう場所として知られ、日々たくさんの参拝客が訪れます。重厚感のある建物には、屋根や柱から細部にいたるまで美しい装飾が施され、芸術品としても見ごたえたっぷりです。
 屋根の飾り物は孔子廟大成殿よりも、こっちの方が派手に見える。
 お宮の中には多くの神様夫々を祀った祭壇があり、見事な装飾を施されていた。そこに赤い衣装を纏った女官さんがお祈りしている姿も見られた。

(保安宮の屋根飾り)
(保安宮)
(保安宮のお参り)
 次は中正紀念堂に向かった。いきなり紀念堂の真っ白い建物の見事な写真が出てくるが、その前の自由広場入口にある有名な巨大な門、自由廣場牌楼の写真がないのは残念。
 中正紀念堂についてNETには、「中華思想が詰まった建築」。伝統的な中華思想と現代建築を融合した造りです。本堂の屋根は、儒教で推奨される8つの徳に由来する八角形となっており、「天人合一」の中華思想を表わしています。記念堂前の花壇は中華国民の国章である「青天白日」を象徴しているほか、本堂への階段は、蒋介石の享年に基づいて作られており、蒋介石像前の階段の数を足すと89段になっています。中正紀念堂の「中正」とは蒋介石の本名である。
(中正紀念堂)
 自由広場を通って石段を登ったところで撮った記念写真には、後ろに自由廣場牌楼が写っている。
 中正紀念堂の中に入ると、メインフロアの奥に台湾の地に追われた中華民国の初代総統・蒋介石の銅像が設置されています。銅像上部には、蒋介石が掲げた「倫理・民主・科学」の理念が記されています。民主の理念は中国大陸からは失われたように見えるが、台湾には今も引き継がれている。
(階段上にて)
(蒋介石総統座像)
 階段上がったところの回廊から見えているのは、正面の白い門が牌楼、左に見える赤屋根が国家劇場、右に見えるのは国家音楽院です。写真では距離の離れた牌楼が小さく見えているが、実際には牌楼は高さ30mもあって一番高い。
(階段上から左国家劇場、中右)
 初日予定の市内見物が終わってホテルに入り、貸し切り部屋で会食。参加者は日立在住者だけではなく本社勤務の仲間も多かったが、近況報告などして和やかな会合になった。
 写真ではホテルの名前は ASIAWORLD PLAZA HOTEL となっているが、2003年にHOLIDAY INN ASIAWORLD TAIPEI と名称が変わったとの記事が見つかった。
(環亞飯店)
(ホテルで会食)
 プラザホテルはレストランもある広いロビーの上が、最上階まで吹き抜けになっていたようだ。
(最上階まで吹き抜け)
(レストランもあり)
 会食後、市中の滋和堂針治療院に案内され、ぎっくり腰の後遺症に苦しんでいた和子が、針治療を受け、漢方薬の処方も受けていた。
(中国拳法?)
(針治療)

2日目11/04
 二日目はゴルフ組22名は6時半ホテル発で、淡水ゴルフ場で午前中プレーをした。広いコースで気持ちのいいゴルフが楽しめた。
(淡水ゴルフ場にて)
(淡水ゴルフ場)
 観光組8名は8時半発専用車で北海岸巡り、先ず基龍(中正公園)です。公園は小高い山の上にあり、基隆港を見下ろすことができ、中央には巨大な狛犬2匹と観音像が立っている。
(中正公園の観音像)
 次は野柳自然公園。
 海岸縁の公園には変わった形をした岩が立ち並び、奇岩、怪石を見ながらハイキングした。


(野柳風景特定区)
 昼食はそれぞれにとってから、午後の忠烈祠にはゴルフ組も合流し、衛兵交代の模様を見物した。
忠烈祠は圓山飯店の近くにあり、後ろに山をひかえ、基隆河に面しています。1969年に建てられました。主要建築は北京にある故宮の太和殿をまねて作られ、雄大かつ壮麗な雰囲気は、義のために自己を犠牲にした英雄たちの精神を象徴しています。忠烈祠は周囲に1万余坪の芝生が広がり、さらに峰を連ねた山々に囲まれています。中華民国成立に犠牲となった革命烈士、抗日戦争及び国共戦争で亡くなった33万人の兵士がここに祭られています。大殿内の四方には烈士の位牌が置かれています。

(忠烈祠の大門牌楼)
(忠烈祠と衛兵交代)
 二日目最後は、台北一の観光地・国立故宮博物院の見学。
歴史に翻弄されたお宝の数々が並ぶ世界一の中国美術工芸コレクションとして名高いここ故宮博物院は、フランスのルーブル、アメリカのメトロポリタン、ロシアのエルミタージュと並んで世界四大博物館の1つにも数えられています。故宮博物院には、およそ70万点近くの収蔵品があると言われていますが、常時展示している品は、6000〜8000点。
(故宮博物院境内図)
 博物院入口で観光組とゴルフ組に分かれて記念写真が撮られた。
(観光旅行組)
(ゴルフ組)
 広い車道から広い石段を登ったところに故宮博物院の入口門・天下為公牌楼が立っていた。大きな真っ白い門で、天下為公(天下をもって公となす)孫文の扁額がかかっており、門を通して広い博物院が見えていた。
(故宮博物院入口の牌坊)
 博物院の中に入って、中国の古い文物の展示物を見て回った。
(故宮博物院展示物)
 市内のレストランで夕食を頂いてホテルに帰った。

3日目:11/05
 三日目のゴルフ組はゆっくり9時半にホテルを出て、国華ゴルフで一日ゴルフ三昧。
(国華ゴルフ場)
(国華ゴルフ場)
 観光組はゴルフ組より早く8時半に出発した。先ずは台北から20km山奥に入った烏來の街に着き、トロッコ列車に乗換えて白糸の滝を見物した。落差は82mで台湾最大級、岩壁を流れ下る滝は、まさに白糸の滝だった。
 滝の近くにテーマパーク酋長文化村があり、白糸の滝をバックにして曲目ごとに衣装を変えて踊る、台湾の民族舞踊を楽しませてもらってテイータイム。

(烏來の白糸の滝)
(タイヤル族の踊り)
 台北に戻ってショッピング、足のエステを受け、グランドホテルで全員での会食。
(グランドホテル)
 
 4日目:11/06
 4日目最終日は予定表ではショッピングを楽しむことになっているが、13名でオプショナルツアーに参加して、台北から20km南西の三峡祖師廟の観光をした。
 大漢渓の支流の山峡川沿いの車道に入っていくと、三峡川側に「長福橋」の扁額がかかった大きな門が立っていた。この門は山峡川に架かる長福橋への入口だったが、前に立派な対の狛犬さんにも守られていて、これからお参りする祖師廟の第一門なのかも。
(長福橋)
 途中に東屋など立っている長い橋を渡ると広場があり、その奥に祖師廟が見えていた。前に三棟続きの社が前殿、その奥に見える大きな社が正殿。
前殿の中央が三川殿、左は三川殿虎門庁、右は三川殿龍門庁。夫々透かし彫の柱が立ち、屋根はちっぱな二重構造で棟には手の込んだ竜や鳥の彫物で飾られていた。
(三峡清水祖師廟・前殿)
  前殿の後ろの中庭に入ると、目の前が正殿。孔子廟の大成殿と似たような造り、こちらの方が手が込んでいるように見える。NETには
 柱、屋根などに細かく美しい彫刻が施されています。柱は、台湾の廟の中でも数が多いと言われ、その数130本以上!そして見事な石彫にご注目ください。石柱には龍や花、鳥などが躍動的に彫られていますが、特に注目したいのは鳥。彫られている鳥は千匹以上ですが、一匹たりとも同じ物がいないと言われているんです。このため「鳥廟(bird temple)」とも言われ、国内外の鳥好きからも注目を集めているとか。柱以外にも屋根や壁などの彫刻もじっくり鑑賞してみてくださいね。
 祖師廟は清水祖師を祭っています。信仰心と郷土愛の強い李樹梅は、終戦後、無事に台湾に帰還できたのは、やはり一重にこの地の神様「清水祖師」のご加護だと、シロアリに蝕まれていたこの清水厳祖師廟の再建を計画、最高責任者となりました。再建に当たり、かれは「新しい廟を民間芸術の殿堂とする」というポリシーを掲げ、台湾中から著名な芸術家を呼び、そして最高の材料を集めました。当時としては高級材料だったヒノキや樟脳に彫り彩られる仏像や獅子。
(正殿)
(ご本尊「清水祖師」)
 国連の平和の鐘にも似た鐘楼の鐘など、この空間全てに台湾の宗教芸術の美しさが色濃く凝縮されています。
 製作に一本1000日はかかるといわれる百数本の石柱、更に金箔で彩られた天井、

(鐘楼)
(天井の飾り)
 石柱や屋根裏の手の込んだ彫刻の数々、少しアップにしてみました。これを見ると長福橋の門は単純すぎて、祖霊殿とは関係なく、単に橋の入口だったようです。
(彫刻のアップ)
 工芸士の作業現場を見せていただきました。
 紙に書かれた原画をもとに、想像力を働かせながら立体的な彫像を作り上げています。
(工芸士)
(紙の絵を見て造られた彫刻)
 出来上がっていた彫像のアップ写真です。
(作品のアップ)
 祖師廟観光を終えて、中正国際空港でショッピング組と合流、成田に夜到着、散会して、翌日月曜日から無事出勤することができた。
 

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