H71.北海道電力滝里発電所出張

1.動 機 
 1999年7月運転開始予定の北海道電力滝里発電所の性能確認試験のために6月に出張した。金曜日に出発到着して土日で試験準備を完了、月〜金で顧客立会いの下に性能試験実施、仮報告を済ませて次の土日は、日中近くの観光地を走り回って存分に楽しみ、夜に報告書作り、月曜日に正式報公告会を開いて、その日のうちに日立に帰ってきた。出張期間中に撮影した観光地の写真を紹介します。
    滝里発電所:滝里ダムを上ダムにする5万7千KWの発電所
    立軸プロペラ水車 出力59,500kW(最大使用水量:150m3/s、有効落差:44.5m)1台
    1999年7月:運用開始 野花南駅より約3km

2.データ
a)山域:北海道富良野近辺 
b)登山日:
6/4(金)日立発ー羽田ー旭川ー滝里発電所、6/5(土)6/6(日)試験準備、6/7(月)〜6/11(金)立会性能試験、6/12(土)富良野ワイナリ―深山峠ー新栄の丘、6/13(日)狩勝峠ー日勝峠ー夕張めろん城ー三段滝、6/14(月)報告会―北の京芦別ー旭川ー羽田ー日立
(滝里発電所出張時の観光地点)

3.山行記録
6月4日(金)
 朝大甕駅から常磐線特急に乗ってM君と合流し、羽田空港から1時間半で旭川空港到着、現地据付作業員の車の迎えを受けて滝里発電所の作業者宿舎に入った。
6月5日(土)6月6日(日)
 土日は電力会社の人はお休み、先ずは滝里発電所の周りをゆっくりと見て回った。
石狩ダムは札幌開発建設部が管理する特定多目的ダムで、堤高50メートルの重力式コンクリートダムである。1981年の石狩川大水害を機に、空知川・石狩川中下流部の治水と空知地域への利水を目的に建設された。空知川本流に建設されたダムとしては最も新しい。ダム湖は滝里湖と呼ばれる。
(滝里ダム)
(滝里ダム堰堤上)
(堰堤上から滝里湖)
 発電所の制御室に入って、性能測定のために発電機の電圧や電流、各所圧力などの精密測定器を準備して仮測定までやってみて準備完了、土日休みなし。
(発電所内にて水車性能測定中)

6月7日(月)〜6月11日(金) 
 月曜日からは電力会社の人に説明しながらの仕事も多く、気の抜けない5日間だったが、作業の調整をしては発電所近くの芦別まで出かけて行って北の京芦別という施設に遊びに行ったこともある。そこには五重塔や三十三間堂やその奥に立つ高さ88mの大漢音など絵葉書にもなりそうな名所があった。
    ホテル五重塔とホテル三十三間堂
    奈良県にある法隆寺をモチーフにした「ホテル五重の塔」や、三十三間堂(京都府にある古寺)をモチーフにした「ホテル三十三間堂」が併わせて建設されていた。
(ホテル五重の塔とホテル三十三間堂)
北海道大観音
全長88メートル。開業当時は有料公開されており、エレベーターで頭頂部まで上ることができた。大小の観音像や本尊が安置され、最上階には大観音展望台が設置されている。これは1989年11月3日、日本とインドの僧侶およそ20数名により開眼法要が行われ、設置されたもの。
(北海道大漢音)
 ダムの近くにはすごく大きな葉をもつフキがあった。大きな葉を一枚首に巻いて、ハイ ポーズ!
(大きなフキの葉)
 平日の間に、何点か運転点を変えながら一定時間定常運転を続けていただいて、計器の校正や水車性能関連データを収集していった。その結果、金曜日までに模型水車からの換算性能曲線が実測値と十分一致することを電力会社さんに確認していただき、次の月曜日に試験報告書を提出することで現地性能試験を無事終了した。

6月12日(土)
 先週の土日は休みなしで作業したので、この土日の昼間は完全休日にして、近くの(余り近くはないかも?)観光地を車で走り回って楽しんだ。
 先ずは富良野のワイン工場の試飲付きの工場見学。
(富良野ワイナリー)
(ワイナリーから)
 試飲した何種類かのワインも美味しかったが、工場の前庭から南面に見渡す北海道の大平原、その向こうに霞む芦別岳連山の眺めが素晴らしかった。
(富良野ワイナリーから芦別岳)
 次は、美瑛町方面へ北上し、上富良野の深山峠の展望台に上がってみた。東には大雪山からトムラウシ山、十勝岳、富良野岳と大雪山国立公園の連山が綺麗に見えていた。
(上富良野 深山峠)
 美瑛の町を奔っていると、大きなケンとメリーの木が目にとまった。
    美瑛の丘陵地帯に立つ1本の大きなポプラの木である。1972年(昭和47年)9月から1977年(昭和52年)まで発売された「ケンとメリーのスカイライン」こと日産・4代目スカイラインのCM第15作「地図のない旅」編のロケーション撮影で使われた。また、BUZZによるCMソング「ケンとメリー?愛と風のように?」がオリコンチャート最高位19位になるなどブームとなった。CM放送後、この木は観光名所となり演者の役名より「ケンとメリーの木」と名付けられた。
 辺りは草原地帯で、帯のように丘の上まで伸びているのは何だったか?
 たまたま目の前の富良野線を走ってきた列車と大雪連山との組み合わせが面白そうで、すぐにシャッタを押した。

(富良野草原)
(ケンとメリーの木)
(富良野線列車と大雪連山)
 空に雲は多かったが、大雪連山が端から端まで綺麗に見えていた。
(深山峠から大雪連山)
 その北の新栄の丘から見えた大雪連山も綺麗だった。
(新栄の丘から大雪連山)
 新栄の丘展望台に上がった時に、意外な人に出会った。オリンピックマラソンのゴールドメダリスト谷口選手が立っていました。報道陣に追われていたらしい。
(新栄の丘でゴールドメダリスト谷口選手)
6月13日(日)
 日曜日の最初にはダムの写真があるが説明がなし、netのmapで調べると南富良野にある金山ダムだった。金山ダムは中空重力式ダムとして総貯水容量,湛水面積ともに日本最大で、ここにある水車は落差62mもあるカプラン水車としては超高落差水車で、その開発に苦労したことが思い出される。
 金山ダムから国道を空知川沿いを遡り、根室本線落合駅のところから鉄道から分かれて国道のままに進むと狩勝峠があった。
(金山ダム)
(狩勝峠)
 狩勝峠からは十勝平野が広がり、新得町の街並みが少し見えていた。
(狩勝峠から新得町方面)
 狩勝峠から国道をそのまま進んで南に下り、清水町から西に向かう国道を走り、S字の急カーブを登っていくと日勝峠展望台があった。NIKKATSUと読んでいたが、名板にはNISSHO PASS となっている。
(日勝峠展望台)
 展望台からは、天気が良ければ十勝平野を一望でき、遠くには大雪連峰や阿寒の山並みが見渡せるらしいが、残念ながら近くの清水町の区域内だけだった。
(日勝峠峠から十勝平野)
 次に貼ってある市街の写真に「日高市」と書いてあるが、まさか太平洋岸迄出てこの市街写真だけということは信じられない。多分、夕張の市街でしょう。次には、いかにも石炭の町夕張らしい写真があります。
 次には夕張めろん城の写真がある。今は閉館されてしまったらしいが、当初は名産品の夕張メロンの加工センターとして建設されて夕張の名所になっていた。

(日高市?)
(夕張市)
(夕張めろん城)
 夕張から芦別に戻る途中、三段の滝に立ち寄った。三段滝に立っていた名板には、
三段滝
この景勝は芦別名勝の一つに数えられ、原始林にも似たうっそうとした深林を背景に両岸の岩碧をぬって激流が三段になり落下逆巻く様は壮観である。
昭和初期には鮭の大群が水しぶきをあげながら滝を飛び越え上流へのぼったと伝えられるが、いまはイトウ、ウグイなどが釣れ、大公望を楽しませている。
  芦別市
滝の上流部は岩礁の谷になっていて、このところ雨が少なかったのか、岩の間に細い流れが見られるだけだった。
(三段滝案内板)
(三段滝上流部)
 滝のすぐ上には階段状に重なった幅広い岩が連なり、端の方だけ水が流れ落ちている。水の多い時期にはどんな様子になるのだろうか。
(三段滝)
 三段滝展望台からは滝が段状に流れ下る様子を見ることができた。この時期には段数は3段以上もあるように見えるが、雨の多い時期に来合せれば、三段に流れる豪快な滝を見ることができたのでしょう。
(三段滝)
 芦別に帰って北海道観音を伺うと、観音様に背後から夕日が当たっていた。これもこれで観音様の荘厳さが感じられて悪くない。
(夕日の北海道観音)
6月14日(月)
 月曜日朝一番から発電所の会議室で、北海道電力の方々に今回の性能試験結果報告書を開示し、こまごまと説明して承認いただいた。これで水車本体が最終的に受け入れられ、7月からの営業運転が開始されることになった。今回M君に同行してもらったのは、私が定年退職後の後継者として、性能受け入れ試験の時のお客さんへの対応仕方を体得して貰うためだった。
 無事説明会が終わって、日立に出発する前に北の京芦別をもう一度見物しなおした。
(北の京芦別入館券)
(ホテル三十三間堂とホテル五重の塔、丸屋根天徳館)
 芦別駅の前に建っている五重塔の前で、今回の締め括りの記念写真を撮ってもらって帰途についた。
(芦別駅前の五重塔)
 次は1999年6月23日〜30日に出かけた日立の全国保養所巡りの旅の様子を報告します。



inserted by FC2 system