H11.安達太良山(沼尻温泉から62会ハイク)

1.動 機
 同期入社の62会では下山さんがリーダを務めるハイキングが月1回ペースで行われていて、計画広報や結果報告が同期会HPに掲載されていた。この安達太良山登山はその行事として2000年10月に行われたもので、東北登山行脚9日間のすぐ後だったが参加、元気だったのだ。その変化の多いコースを歩いて我が家が大いに感激した感想文がそのHPに載っている。
 下山登山教室には毎回楽しく参加させてていただいていますが、今回は実に変化に富んだコースで快晴にも恵まれ充実の一日でした。山麓部での今を盛りの見事な紅葉、屏風のようにそそり立つ胎内岩の荒々しい岸壁、馬の背牛の背から見た荒涼とした沼の平、鉄山安達太良山山頂からの360度の雄大な大展望、屏風岩から見た乳首山の名そのものの安達太良山頂の突起、安達太良連峰の美しいパノラマ、親しい仲間との楽しい語らい、みんな素晴らしかった。登り下りにきつい坂があり結構疲れるコースのはずだが、それを感じさせない楽しい登山でした。


2.データ
a)山域:鉄山(1709m)、安達太良山(1700m)
b)登山日:2000/10/19(木)晴
c)コースタイム:日立自宅 5:15 = 5:50 道の駅さとみ 6:00 = 矢吹IC = 8:00 磐梯熱海IC = 母成グリーンライン = 沼尻温泉 = 8:50 沼尻スキー場 9:05 ---- 白糸の滝 ---- 胎内岩コース(源泉・胎内岩くぐり)---- 12:20 鉄山避難小屋(昼食) 12:50 ---- 鉄山 ---- 馬の背・牛の背 ---- 13:45 安達太良山 14:00 ---- 14:15 牛の背分岐 ---- 14:35 船明神山 14:45 ---- 障子ヶ岩 ---- 白糸の滝 ---- 16:40 沼尻スキー場 = 磐梯熱海IC = 中郷SA(夕食) = 19:20 日立北IC = 20:00 自宅
(安達太良山沼尻温泉コース)

(安達太良山沼尻温泉コースの標高差)

d)同行者:下山夫妻、小林夫妻、藤本、和子
e)地形図:「中ノ沢」「安達太良山」

3.山行記録
 集合場所は#349の道の駅さとみ、6時集合。高速料金を倹約するよう矢吹ICまで一般道を走るのだ。磐梯熱海ICで高速を下りて母成グリーンラインを走って沼尻温泉に入った。 
 沼尻温泉からの登山口はスキー場に入ったところにあり、3年前に沼の平を歩いていて火山性ガスのため死亡した登山者達の慰霊碑が建てられていた。それ以降、沼の平の中を通って馬の背に登る登山道は閉鎖されていて、今回はその沼の平の北側沿いに登る胎内岩コースを登って南側の障子ヶ岩沿いを下る周回ルートがとられた。
 登山口から5分程で白糸の滝展望台に着く。まわりの紅葉し始めた木々が朝日を受けて綺麗だったが、肝心の白糸の滝はまだ日陰だった。この滝は落差40mの安達太良で一番大きな滝らしく、陽が当たっていればもっと迫力あったのだろうが少し残念。
(鎮魂の碑)
(白糸の滝)

 始めは雑木の中の平凡な登山道だったが、やがて行く手に爆裂火口の岸壁やザレタ山肌をあらわにした荒々しい山容が姿を現してきた。この辺りから以前安達太良山に東側から登った時とは一味変わった雰囲気になってきた。
 更に進むと登山道は硫黄川沿いを歩くようになり、硫黄ガスの匂いがプンプン鼻についてくる。湯樋で温泉を引いて湯の華を作る作業小屋もあった。
(荒々しい山肌が現れる)
(源泉を引く湯樋)

 お湯が噴出している沼尻温泉の源泉を過ぎると、だんだんとガレた道になり、大きな岩がゴロゴロする歩きにくい坂道になってきた。
 目の上には胎内岩の岩壁が高く連なって見え、これからあの胎内岩の上まで登るのは大変そうだ。急坂を前にして一休み。
(大岩だらけ)
(胎内岩)

 胎内くぐりの所にやっと到着、狭い岩の隙間を登って通った後、今度は狭い岩の下を潜る。気持ち悪いが面白かった。
(岩の間を縫って)
(岩の中を潜って)

 胎内岩の急登をこなした胎内岩の岩壁の上は展望が一気に広がる。西から北にかけて近くに見える磐梯山や吾妻連峰を眺めながら一休み。その間には独身時代に同期の仲間と歩いた飯豊連峰も見えていた。
(大展望:磐梯山、吾妻連峰)

 胎内岩の縁に近づいて見ると高度感十分、硫黄川の奥に沼の平の崩落した砂礫壁がまじかに見えていた。
 そこからはだらだら坂を上って鉄山避難小屋で昼食休憩、お天気が良くて気持がよいので全員外で弁当を広げた。そして、まただらだら坂を上って鉄山山頂で360°の大展望。お天気がいいのは幸せだ。
(胎内岩越しに沼の平)
(鉄山へ)

 鉄山から馬の背へはガレた斜面を下る。目の前に安達太良山の乳首山頂が見え、その右に和尚山が頭を出していた。
 馬の背からは右下に爆裂火口の沼の平の全体像が見渡せた。3年前にこの中を歩いていて、噴煙ガスに襲われて集団遭難になったらしい。おどおどしい沼の平を見ていると空恐ろしさが迫ってきた。
(鉄山から馬の背へ下る)
(沼の平全景)

 馬の背から船明神への分岐を過ぎて牛の背に入り、ザレタ斜面を歩いて安達太良山の山頂部へ登りつく。乳首山頂の下の広場に立派な安達太良山頂の標柱が立っていたが、もちろん全員乳首の上まで登った。ザックはそこにデポして。
(牛の背から安達太良山へ)
(安達太良山頂)

全員無事登山の記念写真を撮ってから、更に広くなった展望を楽しんだ。
(山頂からの展望)

 下山は牛の背を下り、分岐から船明神山への道に入った。右下に沼の平を見下ろすようになる。
(牛の背下って)
(船明神へ)

 船明神山からは、胎内岩から鉄山、馬の背、牛の背、安達太良山と登りこの船明神まで歩いてきた軌跡が全部見渡せて感激ひとしお。面白いコースを案内してもらったことに一同感謝。
(船明神越えて)
(船明神から安達太良山)

(船明神からの展望:胎内岩、鉄山、牛の背の歩行稜線)

 障子ヶ岩の右下を通って白糸の滝の見えるところにおりて、無事スキー場に戻った。
 変化のある景色が一番だったが、途中の紅葉もなかなか綺麗だった。磐梯山を入れた芸術写真を一枚だけ。
(障子ヶ岩を見上げながら)
(紅葉の向こうに磐梯山)

 帰りは気持ちよく全部高速道を走って、中郷SAで賑やかに夕食反省会をして解散、ほんとに楽しい山旅でした。




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