H21.男体山と高山(62会日光男体山登山)

1.動 機
 同期入社の62会ハイキングで2002年5月に日光登山が行われた。1日目は志津峠から男体山に登って中禅寺湖に下り、2日目は竜頭の滝から高山に登って中禅寺湖に下った。中禅寺湖への下りはきつかったが、志津峠から登ったので標高の高い男体山にも無事登ることができ、高山は去年白根山登山の6月に登った時とは様変わりで素晴らしいお花の山に変身していた。62会HPの山遊びの部屋に投稿した我が家の感想文です。
 日光連山の主峰男体山はどこから見ても目立つ山で、かねてから登りたいと思っていました。とはいえ、表の中禅寺湖から標高差1200mを往復するのは自信なく、半分諦めていました。去年9月、下山学校で裏の志津小屋までの標高差500mを車で登るルートで計画され、喜んで参加して日光まで出かけましたが、天候不順でお流れになって残念な思いをしました。今年また同じ計画で登る事になり、喜び勇んで参加したのでした。
700mの標高差なら高鈴に登るのに毛が生えた程度とたかを括っていたのですが、急登に次ぐ急登で、我々夫婦二人だけで登ったら途中でギブアップしそうな厳しさでした。1200mの下りもガレ場の連続できつい山でした。そこが仲間と一緒に登る有難さで、楽しい会話と素晴らしい大展望に励まされながら、本当に楽しく2484mの山頂に登る念願をかなえる事ができました。
 2日目の高山は標高差400m足らずの山で、去年7月始めに、足慣らしにと奥白根山に登る前日に登ったのですが、その時は感激のない山という印象でしかありませんでした。今回は、シャクナゲ、シロヤシオ、ミツバツツジなどが登山道の至る所に咲き乱れており、前日の疲れを癒してくれる気持ちのいいハイキングになりました。1ケ月の違いで登山の印象がこんなにも素晴らしくなり、その山に最適な時期を勉強して登ることの大切さを実感した登山でもありました。


2.データ
a)山域:男体山(2484m)、高山(1668m)
b)登山日:2002/05/28(火)晴一時曇、29(水)晴後雨
c)コースタイム:
5/28:日立自宅 5:20 = 6:15 道の駅茂木(集合) 6:30 = 7:40 日光PA 7:50 = 8:15 二荒山神社駐車場 8:25 = 9:05 志津峠 9:15 ---- 12:00 男体山山頂 12:45 = 15:20 二荒山神社 = 15:30 二荒山神社駐車場 = 志津峠 = 保養所(泊)
5/29:保養所 7:45 = 8:15 竜頭の滝駐車場 ---- 9:15 滝上 ---- 10:15 高山山頂 10:50 ---- 11:15 小田代分岐 ---- 11:45 千手ヶ浜分岐 ---- 13:20 竜頭の滝駐車場(昼食) 14:30 ---- 道の駅茂木(解散) = 森山自宅
(日光ハイキングコース)

(男体山コースの標高差)
(高山コースの標高差)

d)同行者:下山夫妻、大矢夫妻、安藤、和子
e)地形図:「男体山」

3.山行記録
(1日目、5/28)
 朝早く出発して茂木の道の駅に下山車、安藤車と合流し、日光PAで休憩して中禅寺湖湖畔の二荒山神社の駐車場に着くと、別ルートで走ってきた大矢さんはすでに到着済みだった。大矢車と安藤車をここにデポして下山車と川本車で今日の登山口の志津峠に向かった。
 志津峠に車を停めて身支度をし、記念写真を撮ってから歩き始めた。二荒山神社志津口の道標から登山道に入るとすぐに志津小屋があり、その先にお地蔵さんが並んだ小さなお宮があったので、今日の無事登山を願ってお参りした。
 写真を見ると、何を考えたのかこの時私は半ズボンである。風もあって結構寒かった山頂で、皆さんに「寒いだろうよ」と同情されて「気持ち良いよ」と強がりを言ったことだろう。
(志津峠からの男体山)
(志津小屋近く)

 初めはなだらかな道だったが、だんだんと急坂になってきて、視界の利かない樹林の中を皆で声をかけながら頑張る。
 ところどころ視界が開けるところがあって、展望名目にお休みを取りながらゆっくりと登って行った。目の前の大真名子山の左に太郎山が並んだ姿が格好良く見えるところでは、これら見える山ごとに登ってみたくなる。
(於呂倶羅山・山王帽子山・太郎山・大真名子山)

 その先では東の視界が開け、大真名子山の右に女峰山が見えてきた。
(大真名子山・帝釈山・女峰山・赤薙山)

 更に登っていくと奥白根山から女峰山まで遮るもののないパノラマになり、遠くには白く雪を頂いた燧ヶ岳や会津駒ヶ岳が見えるようになった。
(奥白根山・金精山・温泉ヶ岳・(燧ヶ岳)・(会津駒ヶ岳)・太郎山・大真名子山・女峰山・)

 9合目まで登ると道は平らになってやっと気持ちよく歩けるようになってきた。700mほどの登りだったが、ほとんどが直登に近い登りでずいぶんきつい山だった。
 長い剣が突っ立っている山頂部に登りついて、みんなで頑張って登ったことを喜びあった。どこから見ても目立つ山だが、登るにはいかにもきつそうで近寄りがたかった。下山さんのリードと皆んなでお互い励まし合いながら登ったおかげで見事登頂できた。感激に浸りながら銘々陣取って弁当を広げた。
(山頂尾根)
(山頂でお休み)

 山頂部には長い剣のほかに三角点や鳥居、二荒山神社奥宮、展望方位盤、二荒山大神の像などがあり、以前登ったことがある下山さんに案内してもらった。
 素晴らしい展望と山頂の雰囲気を味わって満足し下山になった。眼下に中禅寺湖の青い湖面がだんだんと広がってきた。向かいに見える半月山や社山にもそのうち登ろうよという話になる。
(二荒山大神の像)
(中禅寺湖へ向かって下る)

 1200mの高度差を登るのは大変だが、下りなら楽ちんだろうと皆んな多寡をくくっていたきらいがある。はじめは丸太の階段道だが、段差が大きくて一段毎に気を遣う。やがて大石が重なる途になり更に苦しくなり、度々休憩の要求が出てくる。途中、林道にでて少し楽になったとおもったが、すぐに木の根っこや柔らかい土の急坂下りに悩まされることになった。
 締めくくりの長い石段を下って二荒山神社の拝殿前に出てやっと終わった。「登りよりも下りがきつかった」というのが皆んなの一致した感想。
(階段道)
(二荒山神社中宮)

 神社駐車場に戻って、女性陣は安藤車に乗って今夜の宿の保養所に向かい、下山さんと私は大矢車に乗って車の回収に志津峠に向かった。引き返す途中、滝上の駐車場に一時停止して、竜頭の滝上流の遊歩道に下りて明日の下見をした。満開のミツバツツジが綺麗だった。
(竜頭の滝上流)
(ミツバツツジ)

  保養所に入って温泉に入って汗を流し、食堂でビールで乾杯、賑やかにおしゃべりしながら品数多い料理を美味しく頂いた。
 今日は丁度私の誕生日、食後は部屋に戻ってワインでお祝いしてもらった。苦労したが後から思えば面白くて大満足だった今日の男体山登山の話がいつまでも続いた。
(食堂で)
(部屋で)

(1日目、5/28)
 保養所の朝食は7時半からと遅い、食事前に女性陣は揃って朝風呂に入って中禅寺湖湖畔までお散歩したとのこと。
 朝食を頂いてから、大矢夫妻は所要があると言って日立に帰り、残り5人で宿を出て、昼食のパンを買い込んで8時15分に竜頭の滝の駐車場に入った。休み処で竜頭の滝を眺めてから、滝の右の遊歩道に出て、流れを眺めながら上流に向かって歩いて行った。川沿いには薄紫のミツバツツジの花がそこかしこに咲いていて綺麗だった。
(竜頭の滝)
(滝の上流)

 ツツジや清らかな流れを見ながらゆっくりと遊歩道を登って行き、R120を越えて高山への登山道に入って行った。なだらかな道が続いて気持ちよく歩いて行った。新緑に囲まれた登山道のそばにはシロヤシオやミツバツツジのつつじ類、シャクナゲの花が色とりどりに咲いていてとても綺麗だった。
(高山への尾根道)
(シロヤシオ)

(ミツバツツジ)
(シャクナゲ)

 最後少し急坂になって国道から1時間で高山の山頂に登り着いた。せっかく登った山頂、昨日の男体山のことなど話しながらゆっくりと過ごした。
 登ったとは反対側に下り始め、シロヤシオやミツバツツジを愛でながら急坂を下った。
(高山山頂)
(シロヤシオ)

 ジグザグの急坂を下って小田代分岐を左に向かい、新緑がまぶしいなだらかな道を気持ちよく歩いていく。
 中禅寺湖湖畔にでると、真っ赤なヤマツツジの花が彩りを添えるようになってきた。
(小田代分岐近く)
(ヤマツツジ)

 しばらくは中禅寺湖湖畔を歩いて、途中から近道で高みに登ってからスキー場に下ってから竜頭の滝の駐車場に戻った。
(中禅寺湖)
(中禅寺湖湖畔)

 空模様が下り加減になってきて霞んできたが、途中の高みからは向かいの半月山・社山・黒檜山の山並みが見えていた。
(半月山・社山・黒檜山)

 道端にはクワガタソウやニリンソウ、クリンソウ、ナノハナなど可愛い野の花が咲いていた。今回の高山山行は、一年前7月にに我が家だけで登った時とは打って変わって、お花が綺麗な山になっていました。
(クワガタソウ)
(ニリンソウ)

 竜頭の滝に戻ってから、もう一度竜頭の滝を眺めてから蕎麦屋さんでおなかを満たして帰途についたのでした。




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