H35.吾妻山(西吾妻と東吾妻)

1.動 機
 03年の夏になって、MACの鳳凰三山や利尻岳、ツアーの霧ヶ峰や北八ヶ岳、櫛形山と参加して遠くの名山山行が続いた。我が家だけでも少し高い山へと思い立って、ロープウエーとリフトで楽に登れそうで日帰り登山が可能な2千米峰の西吾妻山に登ってみることにした。お天気が今一つで展望は余りなかったが、高山植物の可愛い花をいっぱい眺めて嬉しい山行になった。
 西吾妻山に登ったら、東吾妻山にも登ってみたくなる。東吾妻山はハイキング程度で楽に登れそうなので、その9月に鼠径ヘルニアの手術をしたリハビリ運動のために登ってみた。紅葉真っ盛りの時期にぶっつかり、これも嬉しい山行になりました。

2.データ
a)山域:西吾妻山(2035m)、東吾妻山(1975m)
b)登山日:西吾妻山:2003/8/4(月)晴、東吾妻山:2003/10/6(月)曇時々晴
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「吾妻山」

3.1 西吾妻山山行記録
c)コースタイム:
日立自宅4:20 = 4:30日立南IC = 6:00猪苗代IC = 8:00白布温泉8:20 =(ロープウエー)= 天元台 =(リフト×3)= 9:10北望台 ---- かもしか展望台 ---- 10:30梵天岩10:35 ---- 10:50天狗岩10:55 ---- 11:10白布峠分岐 ---- 11:20西吾妻山11:25 ---- 11:35天狗岩 ---- 11:45梵天岩(昼食)12:15 ---- 12:30 大凹12:35 ---- 13:00人形石13:05 ---- 13:40いろは沼13:50 ---- 14:20人形石14:30 ---- 15:10北望台15:20 =(リフト×3)= 15:55天元台16:00 =(ロープウエー)= 16:05白布温泉16:15 = 16:20森の湯(入浴)17:00 = 19:30日立南IC = 19:35けやき(夕食)20:20 = 20:30 日立自宅
(西吾妻山歩行マップ)
(西吾妻山歩行の高低差)

 超早起きして我が家を4時20分に発車し、日立南ICから猪苗代ICまで1時間半でぶっ飛ばし、裏磐梯から西吾妻スカイバレーに入った。途中七曲りの展望台から檜原湖を眺めながら簡単に朝食をとって白布温泉に8時に到着した。身支度をしてロープエーとリフトの往復切符を買ってロープウエーに乗った。
 ロープウエーを下りて少しだけ歩いて、更にリフト3本を乗り継いで北展望台までの標高差900mを稼いだ。
(西吾妻スカイバレー)
(天元台ロッジ)

 北望台は展望の良いところのはずだが、今日はガスがかかっていて展望なく、三つ目の鐘の安全の鐘を鳴らして歩き始めた。一つ目はロープウエーの降り口に幸福の鐘、二つ目は最初のリフトの降り場に希望の鐘があった。
 北望台から樹林の中の石くれの道を登っていくと石のゴロゴロする”かもしか展望台”に出たが相変わらずのガスの世界、そのまま通過してなだらかな丘を歩いて分岐を右に曲がって西吾妻山に向かった。
 分岐からすぐに大凹の湿原に出て、池塘のまわりに咲き乱れるワタスゲやミヤマリンドウなど眺めながら気分良く歩いていく。
(北望台)
(大凹湿原へ)

 湿原の奥には水場があってのどを潤し、少し登るとまた急坂になるが、この坂を登りきるとまた草原が広がっていた。ここがいろは沼という湿原で池塘も点在していて、いろいろな花も咲いていて、なんとなく尾瀬の雰囲気もあった。
(大凹の水場)
(いろは沼)

 湿原を進んでいくと大岩が重なる梵天岩があった。梵天岩の標柱が立つ岩の上に立ったが、残念ながら展望なし。
 凡天岩からハイマツ帯を歩いていくとただっ広い河原状の丘にでた。この広場の最奥に吾妻神社の祠があり、お参りしていよいよ西吾妻山に向かった。登りは避難小屋回りで登ることにした。
(梵天岩)
(天狗岩の吾妻神社)

 天狗岩から少し下って色々な花が咲く窪地を木道で進み、樹林帯に入って白布峠分岐を過ぎ、避難小屋の十字路から右への緩斜面を登ってやっと西吾妻山頂上に登りついた。北望台から2時間10分かかっていた。山頂は樹林に囲まれていて、展望はゼロ。西吾妻山と書かれた標柱を入れて記念写真を撮ってすぐに下山にかかった。
 下りは北向きに直接天狗岩に向かって下ることにする。こちらの道は、登った避難小屋からの道に比べて歩きにくかった。
(西吾妻山山頂)
(西吾妻山の下り)

 天狗岩に下り、復路のいろは沼、大凹湿原はお花を愛でながらゆっくりと歩いてかもしか展望台への分岐に戻った。かもしか展望台を左に見送って、中大巓の山腹をトラバース気味に登っていくと、石ゴロゴロの広場に大きな岩が立っている人形石に着いた。
 このころには展望が利くようになっていて、振り返るとワタスゲの原っぱの向こうに平べったい西吾妻山が見えていた。
(人形石)
(ワタスゲ原と西吾妻山・天狗岩)

 行く手眼下には、木道が続くもう一つのいろは沼があり、その向こうに濃い緑色をした藤十郎、その右に東大巓のなだらか山容が広がっており、さらにその奥には昭元山や一切経山、東吾妻山もうっすらと見えていた。あの端っこまで縦走する人もいるらしいが、ずいぶん遠いなあ。今日はいろは沼まで行ってみよう。
(いろは沼・藤十郎・東大巓・昭元山・一切経山・東吾妻山)

 人形石から樹林帯の急坂を下っていろは沼に到着した。藤十郎の麓に広がる湿原には大小無数の池塘群、そしてその周りのワタスゲやキンコウカの大群落があり、草原の中にはモウセンゴケやミヤマリンドウの花も見つかる。
(いろは沼から藤十郎)
(いろは沼)

 いろは沼をゆっくりと歩いてから人形石へ登り返し、ここから北望台へ下った。下りもリフト3基とロープウエーを乗り継いで白布温泉に下り、日帰り温泉で汗を流してから往路を走って我が家に帰ってきた。
(リフト)
(檜原湖)

 今日は色々な花に出会えてシャッタを押すのに忙しかった。嬉しい山行の記念に花写真を10枚だけ載せておきたい。
(チングルマの果穂)
(チングルマ)

(アオノツガザクラ)
(ワタスゲ)

(アズマシャクナゲ)
(シラネニンジン)

(ミヤマリンドウ)
(シナノオトギリ)

(トンボソウ)
(イワイチョウ)



3.2 東吾妻山山行記録
 前日、孫の運動会に出かけてデジカメを孫宅に置き忘れ、今日の山行には使い捨てカメラを使うことになり、何時もより写真が少ない。
c)コースタイム:
日立自宅5:45 = 5:55日立南IC = 7:30安達太良PA(朝食)8:10 = 二本松IC = 土湯峠料金所 = 9:05兎平駐車場9:20 ---- 9:30桶沼 ---- 9:45浄土平ビジターセンタ ---- 10:45鎌沼 ---- 11:00姥ヶ原登山口 ---- 11:45東吾妻山12:00 ---- 12:15展望台(昼食)12:45 ---- 13:35景場平13:40 ---- 14:05鳥子平14:10 ---- 14:50兎平駐車場15:15 = 16:25二本松IC = 18:00日立南IC = 18:10日立自宅
(東吾妻山歩行マップ)
(東吾妻山歩行の高低差)

 朝早く我が家を出発して日立南ICから高速に乗り、途中の安達太良PAで朝食をとって二本松ICで高速を下りて磐梯吾妻スカイラインに入り、朝9時過ぎに東吾妻山の麓の無料の兎平駐車場に車を入れた。
 正面に一切経山を見ながら浄土平に向かって歩いていくと右手に桶沼への入口があり、桶沼の近くまで歩くと、真っ赤な紅葉越しに紺碧の綺麗な桶沼が見えてきた。丁度紅葉真っ盛りの時期だった。
(兎平駐車場)
(桶沼)

 桶沼から浄土平に向かい、有料駐車場わきのビジタセンタに入って登山資料をもらって、鎌沼への登山道へ向かった。この道は2年前に一切経山に登った時に姥ヶ原まで歩いたことがある道だ。
 整備された木道を歩いていくと、一切経山の前景に紅葉を配したなかなかの景色になった。
(浄土平)
(一切経山)

 階段道を登っていくと、後ろに黄葉の上に吾妻小富士が現れ、左には全山紅葉真っ盛りの蓬莱山が見事だった。
(吾妻小富士)
(蓬莱山)

 坂を登りきると木道が整備された姥ヶ原の草原になり歩きやすくなった。すぐに右に鎌沼が見えるようになり、その上の前大巓と一緒にパチリ。
 木道の十字路を左に向かうと東吾妻山への道だが、登るにつれて原生林の中へと入りこんで展望がなくなり、道も傾斜も増してきて沢のように石がゴロゴロしていて歩きにくい。
 やがて登りが緩やかになると、樹林帯が切れてハイマツ帯になって視界が広がり、右下に谷地平と昭元山などの山並みが見えるようになった。
(鎌沼と前大巓)
(谷地平・東大巓・昭元山・烏帽子山)

 ハイ松帯になると道もなだらかになって山頂はすぐだった。360°の大展望だったらしいが、次の展望台とともに展望写真が残っておらず、山頂標識と三角点を入れた証拠写真だけが残っていた。磐梯山の展望を楽しみながらゆっくりと昼弁当を食べてから下山にかかった。
 展望台からすぐのところに木道が整備されている湿原があった。ここから歩きにくい沢のようになった道を下るとまた景場平という湿原になった。
 景場平を過ぎるとまた荒れた登山道になり、ドロドロやゴロゴロの歩きにくい道を下って磐梯吾妻スカイラインに出ると登山口の標識が立っていた。
(東吾妻山山頂)
(景場平へ)

 スカイラインを渡って遊歩道をゆくと鳥子平の湿原になり、ほとんどアップダウンのない車道に沿った新奥の細道が兎平キャンプサイトまで続いていた。
ゆっくりペースで5時間半の周回登山だったが、紅葉の綺麗な嬉しい山歩きでした。


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