Q62.榛名山と浅間隠山(関東百名山)

1.動 機
 梅雨入り前の山歩きに、群馬県まで出かけて一泊登山、榛名山と浅間隠山に登ることにした。一日目は二重式火山である榛名山の中で一番高い掃部ヶ岳(1449)と二番目に高い信仰の山相馬山(1411)とに登り、二日目は楽に登れて展望抜群と言われる浅間隠山に二度上峠から登ることにした。

 リハビリ登山の風神山歩きだけではこのHPの題材にならないし、そうかと言って雪山はまだ自信がないので、冬の間は日立近在の寺社巡りを繰り返していたのだが、それはそれで神様や仏様を単なる話題つくりの種にしているのに気が引けてきた。
 2012年8月に夫婦揃っての日本百名山を完登して、次の目標を夫婦二人で関東百名山完登としたことはZ92.朝日岳から白毛門(関東百名山)に書いた。2014年2月現在までに完登した山はHPのトップページに載せた「二人で登った関東百名山」に示す通りに70座で、ほとんどの山についてはこのHPに山行記を書いているが、このHPを始める2004年以前のものについては記録がないものが多い。HPに書く程の話題がないときには、無信心者の寺社巡りは止めにして、関東百名山の残っている山行記を書くことにした。記憶はあやふや、写真と時間記録だけが頼りの山行記です。

2.データ
a)山域:掃部ヶ岳(1449m)、相馬山(1411m)、駒髭山(1483m)、浅間隠山(1757m)
b)登山日:2003/6/9(月)曇、10(火)曇
c)全体行程:
1日目:日立自宅 = 榛名湖P ---- 掃部ヶ岳山頂 ---- 榛名湖P = ゆうすげの道P ---- 相馬山山頂 ---- ゆうすげの道P = レークサイドゆうすげ(泊)
2日目:レークサイドゆうすげ = 二度上峠P ---- 駒髭山山頂 ---- 浅間隠登山口 ---- 浅間隠山頂 ---- 浅間隠登山口 ---- 二度上峠P = 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「伊香保」「榛名湖」

3.1 1日目行動記録:掃部ヶ岳と相馬岳
    日立自宅6:00 = 8:55結城コンビニ(朝食)9:20 = 11:05榛名湖P10:15 ---- 11:40国民宿舎登山口 ---- 12:00硯石12:10 ---- 12:45掃部ヶ岳山頂(昼食)13:15 ---- 13:50湖畔の宿公園14:05 ---- 14:10榛名湖P = 14:20ゆうすげの道P ---- 15:00スルス岩15:10 ---- 15:20スルス峠 ---- 15:35相馬山入口 ---- 16:00相馬山山頂16:20 ---- スルス峠 ----(遊歩道)---- 17:10ゆうすげの道P = 17:20レークサイドゆうすげ(泊)
(掃部ヶ岳・相馬山の歩行軌跡)

(掃部ヶ岳歩行経路の高低差)
(相馬山歩行経路の高低差)

 日立を朝6時に出て、R50主体に一般道を走り、途中、結城のコンビニで朝食をとって、11時ごろ榛名湖について、湖畔道路から「湖畔の宿記念公園」の駐車場に車を入れた。身支度をして湖畔を歩いて行き、国民宿舎前を通り過ぎたところに掃部ヶ岳登山口があった。
 雑木林の中の緩やかな道を登って行く。
(国民宿舎横から登る)
(雑木林を緩やかに登る)

 15分も登ると、硯岩の道標があり、右に登って行くと5分くらいで覗岩の上に出た。榛名湖側が絶壁になっていて、榛名外輪山の山々の絶好のビューポイントだった。
 目の前に榛名湖から広がり、そこから立ち上がった榛名富士が大きく見え、その横に並んでいる山は、地図を開くと鬢櫛山、烏帽子ヶ岳、臥牛山、蛇ヶ岳、鷹ノ巣山、通峰山、天目山などという山らしい。次に登る予定の相馬山は榛名富士の後になって見えない。
この景色を眺めていると榛名富士にも登りたくなるが、それよりちょっと高い相馬山の方が貴いとしましょう。
(硯岩からの展望)

 硯岩を下りて分岐点に戻り、笹原の尾根道を気持ちよく登って行くと、向かいから登ってくる道と合流し、そこから一息で掃部ヶ岳の山頂に到着した。榛名山最高峰で「1449m掃部ヶ岳山頂」標の前で証拠写真を撮ってから遅い昼食を頂いた。
 南面が開けていて浅間山などの展望があるらしいが、今日は霞んでいて何も見えない。代わりに、真っ赤なヤマツツジの花が綺麗に咲いていて慰めてくれた。 
(掃部ヶ岳山頂)
(ヤマツツジ)

 山頂を後にして下山にかかると、はじめちょっとした岩場があったが、後は歩きやすい散歩道が続いた。深い笹が茂る道の両側には、ヤマツツジやレンゲツツジが彩りを添えていた。
 少し急な坂を下ると道路をはさんで「湖畔の宿記念公園」に出て、公園には湖に面した所に展望台があり、湖畔の宿の歌碑なども立っていた
(笹とツツジの下山道)
(湖畔の宿記念公園)

 展望台に上がると、目の前の榛名湖の向こうに榛名冨士などの山々が連なっているのが見え、硯岩から眺めるよりも山が高く見えて良い景色に見えた。
(湖畔からの展望)

 公園を散歩してから次の相馬岳の登山口の「ゆうすげの道入口」に向かった。狭い駐車場に車を置いて、ゆうすげの道分岐からレンゲツツジなど愛でながら松の沢峠の方向に歩き、途中から左のスルス峠への道に入った(スルス峠は道標には磨墨峠と書いてあった)。しばらく樹林の中の登山道をツツジやウツギ、オオカメノキなどの花を見ながら登って行くと峠になり、ここを越えると視界が開けてきた。
(ゆうすげの道からスタート)
(花の多い樹林帯を登る)

 左に榛名富士がでっかく見え、目の前にスルス岩(磨墨岩)の岩頭が見えていた。
 その先にスルス岩に登る分岐が右手にあり、岩場を登るとスルス岩の二つの岩頭の間に上がった。
(スルス岩)
(嫌らしいところを渡って)

 天狗の石像がある岩頭に上がると展望抜群! ガスが濃くなってきたが、目の前の榛名富士や相馬富士は何とか見えていた。
(スルス岩から榛名富士)
(ドウダンツツジと相馬山)

 スルス岩を下りて登山道に戻り、少し下るとスルス峠だった。峠には休憩舎があり、スルス峠の説明板があった。
    {峠」の文字は山を登り下りする所という着想から生まれた日本製の文字です。「たうげ」とは「たむけ」(手向け)から転じたといわれています。磨墨峠のするすは籾や粉をひく臼(うす)のことで、磨墨は当て字、峠の特徴的な岩の形からするす岩、その岩のあるところから磨墨峠と名付けられました。 環境庁・群馬県
 峠から石段を登ると「相満山」の懸額のかかった木の鳥居があり、これを潜るとまた木の階段が続いた。
(相満山鳥居)
(木の階段)

 木の階段を登り終えると、今度は「相馬山」の懸額がかかった赤い鳥居があり、この鳥居を潜ると今度は自然石を組んだ石段が続き、その先の鎖場と鉄ハシゴを登ってやっと相馬山の山頂だった。
(相馬山鳥居)
(自然石の石段)

 広い山頂には黒髪山神社があって、その前に「1411m相馬山」の山頂標があり、その前で記念写真を撮った。
 山頂の境内には石灯篭、石祠、たくさんの石像がところ狭しと並んでいて、黒髪神社の由来書もあった。が、長い文章なので転記が大変、ここをクリックして由来書看板を読んでください。
(相馬山山頂)
(石碑、石像)

 山頂部にも赤いヤマツツジや白いウツギの花が賑やかだったが、下りにスルス峠からゆうすげの道に下ると、こちらにも花は賑やか、細い木道を歩きながらレンゲツツジやヤマツツジとスルス岩と組み合わせた景色にカメラを向けた。
 車に戻って湖畔道路をちょっと走って17時20分にレークサイドゆうすげに入った。温泉でゆっくり汗を流してから、おいしい料理に舌鼓をうったのでした。
(レンゲツツジとスルス岩)
(レークサイドゆうすげ)


3.2 2日目行動記録:浅間隠山
    レークサイドゆうすげ8:20 = 9:00二度上峠P9:10 ---- 9:25駒髭山山頂9:30 ---- 9:40二度上峠 ---- 10:05浅間隠登山口 ---- 11:10浅間隠山頂11:25---- 12:25浅間隠登山口 ---- 12:45二度上峠P(昼食) = 19:00日立自宅
(津森山への歩経路)
(津森山への歩経路高低差)

 朝起きて朝食前に湖畔を少し散歩した。目の上にてから朝食を取って8時20分に車で出発し、9時に二度上峠の駐車場に着いた。そこからの分岐に鼻曲山の道標があって「鼻曲山にも登りたいなあ」と話し合うが、下調べもしていないので今日は無理。またの機会にする。代わりにすぐ目の前にある石段を登って駒髭山を往復した。
 駒髭山から下って車道を1kmほど下ったところの浅間隠山登山口から登り始めた。
(二度上峠)
(浅間隠山登山口)

 よく整備された道を登って行くと、レンゲツツジやヤマツツジの外に、榛名山には見られなかったミツバツツジやズミの花が賑やかに咲いていた。
(レンゲツツジ)
(ヤマツツジ)
(ミツバツツジ)
(ズミ)

 登山口から1時間で浅間隠し山の山頂に登りついたが、生憎濃い霧に覆われていて何も見えない。晴れていれば360度の大展望で、楽に登れる展望の山として有名なのに残念! 山名方位盤の写真を撮って代用にする。
(浅間隠山山頂)
(山名方位盤)

 冷たい霧に追われるように山頂を後にして、二度上峠まで引き返してから車の中で昼食をとった。二日目は期待した展望は無かったが、綺麗な花に満足して一般道をゆっくりと走って日立まで帰り、近くのレストランで夕食をとって我が家に帰り着いた。


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