Q63.霧ヶ峰・美ヶ原・北横岳・白駒池

1.動 機
美ヶ原や霧ヶ峰はその名の響きの良さから長い間憧れていた観光地だったが、その頃の経験では自分の車で行くには少々遠過ぎた。そんな時に、旅行社から両方を一度に歩くお手軽ハイキングの案内が届いて参加し、北八ケ岳の横岳も一緒に一泊二日で歩いてきた。

このHPを開く前(2003年以前)の山行の写真を開いてみていると、素晴らしかった展望や楽しかった思い出がよみがえってくるものがあり、この思い出を記録に残しておきたくなってきた。雨で外に出られない時などに、記憶を辿りながらボチボチと山行記を纏めていくことにしました。

2.データ
a)山域:車山(1925m)、美ヶ原(2034m)、牛伏山(1990m)、北横岳(2473m)
b)登山日:2003/06/28(土)小雨後曇、29(日)晴
c)コースタイム:
1日目(6/28):日立自宅 4:30 = 水戸ドライブイン 5:30 = 水戸IC = 諏訪IC = 車山肩P 11:00(車山登山・昼食)13:10= 13:15 八島湿原 13:50 = 美ヶ原山本小屋 =(小屋のバス)= 15:30 美ヶ原高原 ---- 王ヶ鼻 ---- 王ヶ頭 ---- 美しの塔 ---- 17:35 山本小屋(泊)
2日目(6/29):山本小屋(牛伏山登山)7:55 = 蓼科ピラタスロープウエー駅 = 9:40 坪庭 ---- 11:05 北横岳 ---- 坪庭----13:45 出合いの辻 = 13:50 麦草峠 ---- 白駒池 ---- 14:50 R299白駒池入口 = 茅野日帰り温泉 = 16:50 諏訪IC = 談合坂SA(夕食) = 22:00 水戸IC = 22:50 日立自宅
d)同行者:ツアー参加者21名、和子
e)地形図:1/25000 「霧ヶ峰」「和田」「山辺」「蓼科」


3.山行記録
1)アクセス
日立自宅 4:30 = 5:20 水戸ドライブイン 5:30 = 5:35 水戸IC = 6:30 守谷SA 6;40 = 8:30 談合坂SA 8:40 = 10:10 諏訪IC = 10:50 車山肩P

早起きして4時半に我家を出発し、水戸IC近くのドライブインに車を停めて、旅行社のバスに乗った。今日の同行者は21名、近在の知り合いの人も3人おられて挨拶を交わす。水戸ICで常磐道に乗り、旅行社支給の弁当を頂きながら渋滞する首都高を通過し、諏訪ICで高速を下りて憧れの霧ヶ峰に向かった。展望を楽しみながらのドライブと言いたいところだが、お天気は生憎小雨交じりで展望なし。どこをどう走ったか記憶はないが、車山肩の駐車場に11時前に到着した。

2)霧ヶ峰
車山肩P 11:00 ---- 11:40 車山 11:55 ---- 12:20 車山肩P 13:10 = 13:25 八島湿原 13;50
(霧ヶ峰散策地点)

雨は降っていても、折角霧ヶ峰まで来たら最高峰の車山に登らなければならない。雨具をつけて全員車山に向かった。
(車山肩の登山口)
(雨具をつけて登る登る)

小雨降る中、登山道脇にはコバイケイソウやテガタチドリ、レンゲツツジなどが見えていて、慰めになった。
車山の山頂に登り着いても展望皆無、山頂の通信施設の建物もぼんやりとしか見えない。残念だが証拠写真を撮ってしぶしぶと下山となった。
(コバイケイソウ)
(車山山頂)

車山肩の駐車場に戻ってバスの中で弁当を頂いて、八島高原の駐車場に移動した。アザミの歌の歌碑を読んでから七島八島の展望台に入り、八島ヶ池まで歩いて湿原の中の花々を見て歩いた。あまり華やかではないが、アヤメやニッコウキスゲ、アマドコロ、スズラン、イブキトラノオ、グンナイフウロなど色々と咲いていた。
(八島ヶ池)
(アヤメ)

屋島湿原の散策は30分程にして、バスに乗って美ヶ原に向かった。

3)美ヶ原
八島湿原 13;50 = 15:00 美ヶ原山本小屋 15:20 =(小屋のバス)= 15:30 美ヶ原高原 15:40 ---- 16:00 王ヶ鼻 16:05 ---- 16:30 王ヶ頭 16:50 ---- 17:15 塩くれ場 ---- 17:20 美しの塔 17:25 ---- 17:35 山本小屋(泊)
翌朝:山本小屋 5/05 ---- 5:30 牛伏山 5:45 ---- 6:25 山本小屋 7;55 = 8:15 蓼科ピラタスロープウエー駅
美ヶ原散策コース

ビーナスラインを霧ヶ峰から美ヶ原に向かうと空が段々と晴れて来て、緑の美ヶ原が見渡せるようになってきた。山本小屋に到着して、山小屋のマイクロバスに乗り換えて王ヶ頭の先まで送ってもらう。ここから先の美ヶ原は山本小屋のご主人に案内して貰った。
山本小屋のご主人が「皆さんは良い時に来られたよ」と最初に案内してくれたところには、レンゲツツジが一面に咲き誇っていた。空は晴れてきて、深紅のレンゲツツジがお日さまを受けて素晴らしい眺めだった。
(美ヶ原)
(レンゲツツジ群生地)

レンゲツツジの群生地から王ヶ鼻に向かって歩いて行くと、始めは南アルプスなどの展望が利いていたが、またガスが出てきて一面真っ白の世界になってきた。
王ヶ鼻でも展望はなく自然石の様な石仏を拝んだだけで引き返し、道すがらハクサンチドリなど愛でながら通信鉄塔が林立する王ヶ頭まで案内された。2034.3mの三等三角点がある美ヶ原の最高地点、自然石の標柱の前で証拠写真を撮った。
(王ヶ鼻)
(王ヶ頭)

王ヶ頭ホテルの外観を眺めて通過して牧場の道を歩いて行き、塩くれ場でその由来の説明を受けてから美ヶ原のシンボル美しの塔で一休み。美しの塔の鐘は本来は霧の警鐘とのことだったが、皆さん記念にと順番に鐘を鳴らしていた。山本小屋に到着すると、またガスが晴れてきて美ヶ原を展望できるようになってきていた。
山本小屋の夕食はジンギスカン鍋、馬刺し、ヤマメ塩焼き、そば、ネマガリタケなど山小屋とは思えないほど豪華な内容だった。夕食に満足した後に外を眺めると、牧場の牛の群れが落日の後の夕空に影絵のように浮かんで綺麗だった。夕食後は「美ヶ原の四季」と題したスライドが上映され、今日は楽しめなかった周りの山々の大展望を見せていただいた。
(美しの塔)
(落日の牧場)

翌朝目覚めると、外は好天気、八ケ岳の北の方から朝日が昇ってきた。日の出を拝んで、朝食前に目の前の牛伏山に二人で登って見ることにした。朝日を受けて嬉しそうな牛さん達に挨拶しながらゆっくりと登って20分ほどで山頂に登り着いた。広く平らな山頂は園地になっていていくつものケルンが並んでいて面白い景観になっていた。片隅には展望案内盤が置かれていて360°の大展望があるらしいが、残念、雲が上がってきていて遠くの山を見ることはできなかった。昨日歩いた王ヶ頭や牧場、美しの塔などは綺麗に見えていて、美ヶ原の全貌を目に焼き込んだ。
(朝日を浴びる牧場)
(牛伏山山頂)

牛伏山から下ってもまだ朝食の時間には時間があるので、美しの塔まで足を伸ばしてみた。朝日を受ける美しの塔は、昨日見たよりもずっと立派に見え、そこかしこに咲いているレンゲツツジも綺麗だった。
(朝の美しの塔)
(レンゲツツジ)

山本小屋に戻って美味しい朝食を頂いてから、バスは蓼科山のロープウエーに向かって発車した。

4)北横岳と白駒池
蓼科ピラタスロープウエー駅 9:30 = 9:40 坪庭 9:45 ---- 10:40 北横岳ヒュッテ 10:45 ---- 11:05 北横岳 11:30 ---- 12:20 坪庭(昼食) 12:45 ---- 13:15 五辻 ---- 13:45 出合いの辻 = 13:50 麦草峠 13:55 ---- 14:30 白駒池 ---- 14:50 R299白駒池入口
北横岳と白駒岳の歩行ルート


蓼科ピラタスロープウエー駅に着いて、ロープウエーに乗って坪庭まで上った。ここの標高は標高2237m、2472mの北横岳まで標高差235mの楽チン登山になる。
坪庭で準備運動をして北横岳に向かって歩き始めた。溶岩台地の中に作られた登山道を歩いて行って坪庭を出ると森の中の急な登りになる。苔むした深い森の雰囲気が良い。
(蓼科ピラタスロープウエー駅)
(蕾輪を行く)

山頂駅から約1時間で北横岳ヒュッテに着いて、大勢の登山者と一緒に休憩し、更に20分で北横岳の山頂に着いた。
晴れていれば蓼科山が目の前に見えるはずだが、こっちはガスで何も見えず、反対方向に坪庭の上に南八ヶ岳の山並みが見えていた。。
(北横岳)
(南八ケ岳を展望)

色々写真を撮ってから坪庭に向けて下って行くと、枯れ木が縞模様を描いている縞枯山の異様な光景が嫌でも目についた。「亜高山帯針葉樹林のシラビソ・オオシラビソが帯状に枯れ、その縞枯れの帯が、山頂に向かって長い年月をかけ移動していく現象である」と説明を受けたが、山全体が枯れ木の山にならなくて良かったね。
坪庭に下ってロープウエー駅の近くに陣取って弁当を広げ、そのまま縞枯山、茶臼山の麓の遊歩道を南に向かって歩いて行った。
(縞枯山)
(麓の遊歩道)

五辻や出合いの辻で小休止しながらR299に出て、待っていたバスの乗って次の麦草峠に向かった。
(五辻)
(出合いの辻からR299へ)

バスはすぐに麦草峠の着いて、駐車場のトイレを使って歩き始めて林間を抜けると すぐに草原の中に麦草ヒュッテがあった。
麦草ヒュッテで一休みして麦草園地という草原を少し登ると 丸山へと白駒池へとの分岐があり、そこを左に曲がって白駒池に向かうと、間もなく針葉樹林の道に変わって来た。
(麦草峠)
(針葉樹林)

針葉樹林を通り過ぎると、岩ゴロゴロに低木が生えている明るい台地になった。ここは「白駒の奥庭」といい、溶岩台地なので植物が大きく育たないらしい。岩の上を木道が敷いてあって歩きやすく気持が良いところだった。
その先の樹林帯は昼なお暗き森の中と云う印象になり、緑のジュウタンを敷きつめたような「もののけ姫の森」の様相になっているいて、これまた変わった気分で目を楽しませてくれた。
(白駒の奥庭)
(苔の山)

いい雰囲気の森のを歩いて行くとシラカバの林になり、道も砂利を敷き詰めたようで歩きやすくなって、すぐに白駒池の湖畔に出た。静かな感じの湖だが、ボートを楽しいんでいる家族もあった。
(白駒池)

クロユリなど見ながら来た道を引き返すと分岐があり、右に曲がるとすぐにR299に出た。ここが白駒池への入口だった。
(クロユリ)
(白駒池入口)


5)帰路
R299白駒池入口 15:00 = 15:40 茅野日帰り温泉 16:30 = 16:50 諏訪IC = 18:20 談合坂SA(夕食) 19:10 = 21:00 守谷SA 21:10 = 22:00 水戸IC = 22:40 日立自宅

白駒池入口でバスに乗り、茅野の日帰り温泉で汗を流して高速に乗り、SAで夕食をとって茨城に帰ってきた。二日間ともお手軽なハイキングだったが、観光地のいいところを選んで案内してもらったので、結構面白くて充実感のあるツアーだった。




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