S41.角田山と弥彦山

1.動 機
角田山は、越後平野に盛り上がった小さな山だが、初春、雪解けと同時に雪割草やカタクリが全山を飾る山として有名だ。とはいえ、去年下山先生や梅沢さんから綺麗な花の写真を見せてもらうまでは、我家にはその名も知らない遠い山だった。「雑草のようにカタクリが生えているよ」と吹聴されると、花好きの我家にとっては絶対に登りたい山になり、今年早速、開花時期と晴れ間を睨んで出かけてきた。遠路なので一泊して、近くの弥彦山にも登って帰る予定。パンフによると角田山には多くのルートがあるが、ほたるの里コースを登って、五ケ峠コースを下り、車道をほたるの里まで歩いて戻った。弥彦山は八枚沢からピストンした。噂どおりに綺麗な雪割草やカタクリを存分に堪能できた。


2.データ
a)山域:角田山(482m)、弥彦山(634m)
b)登山日:2005/04/06(水)晴、04/07(木)雨のち曇
c)コースタイム: 
4月6日:日立自宅5:00 = 5:15 日立南IC = 6:45 磐梯SA 7:15= 8:30 巻潟東IC ---- 8:55 ほたるの里P 9:20 ---- 10:05三角点 ---- 9:50五りん石コース分岐 ---- 10:50角田山(昼食) 11:25 ---- 11:40 灯台コース分岐 ---- 12:30五ケ峠登山口12:35 ---- 12:50 R460 ---- 13:15 ほたるの里P 13:25 = 13:45 観音寺 = 15:00 佐潟水鳥センタ15:20 = 15:45 なぎさふれあい広場16:00= 17:30 新潟ホテル
4月7日:新潟ホテル7:40=9:05八枚沢登山口9:20----9:35三角点----10:40林道----10:50弥彦山頂11:25----12:30八枚沢登山口12:40=12:55弥彦神社(昼食)13:50=14:20巻潟東IC=15:30 磐梯SA 15:40=16:45関本PA16:50=日立南IC=17:40日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「角田山(南東)」、「弥彦(南東)」

3.記 録 
(a)角田山
朝5時に我家を発車、日立南ICで常磐道に乗り、磐越道も快調に走って磐梯SAに7時の開店前に到着、持参の朝弁当を食べた。白い磐梯山が朝日に眩かった。北陸道に入ってすぐの巻潟東ICで高速を下り、登山口のほたるの里には9時前に着いた。水曜日はじょんびのび館が休館でその広い駐車場は閉鎖されていたが、登山口にある小さな駐車場に停まっていた先客は2台だけだった。
登り口の川沿いにはキクザキイチゲが咲いており、登り口にはカタクリの群落のお出迎えだった。今日は晴れて気温も高いので、朝早々から反り返っている。雪割草(ミスミソウ)も咲いている!白いのや青いのや赤いのや色とりどりで美しい。嬉しくなって、絶え間なくしゃがみこんではシャッタを押していると、「今日のうちに頂上に着けるのかしら」と嫌味を言われる。


5分ほどで真新しい福寿殿の赤い社殿に出合い、その庭を横切っても花の行列は中間点の239.3m三角点まで続いた。階段状の急坂をこなして、・268mピークあたりで五りん石コースと合わせ、相変わらず足元をきょろきょろしながら歩いていたら、休んでいた人に「上も見たほうが良いよ」と教えられる。
マンサクが咲いていたのだ。見渡すと、このあたりマンサクの木が沢山あって、みな黄色い花を沢山つけていた。
ここらあたりから花の数は減ってきたが、まもなく山頂に到着。広い広場のようになっていて、大勢の人が弁当を広げていた。反対側の五ケ峠、灯台コースの方からはどんどん人が登ってくる。ほたるの里コースを歩く人が少なかったのは、今日はじょんのび館が休館のため駐車場がなくなるのを心配して、皆さん他の登山口に回ったのだろう。
広場の向こうに白い雪山がくっきりと見えていた。雪山を見るとどこでも嬉しくなる。どこの山かと良く見ると、間に青い海が横たわっていて、これで雪山が佐渡島であることがやっと分かった。今時、佐渡の山がこんなに雪を頂いているとは驚きだった。5月のドンデン山は大丈夫なのだろうか、心配になる。


佐渡島を眺めながら弁当をほお張る。時刻はまだ11時、明日の天気予報が雨模様なので、弥彦山も今日のうち登ってしまおうかと話し合って、早々に五ケ峠に向かって下山にかかる。こちらの道は遅くまで雪があったのか、道がどろどろになっており、木道が敷いてある。どんどん人が登ってきて、挨拶も忙しい。花は登山道の近くではまばらだったが、少し谷に下がったところには雪割草の大株が咲いていたし、黄色いナニワズにお目にかかったりして、踏み跡を辿ってシャッタを押しているうちに、急いでいる積りでも下山に結構時間がかかった。


五ケ峠登山口に着くと、駐車場は満杯、道路まで延々と車が並んでいた。平日でもこれだから、休日はどうなるのだろう。カーブの多い車道を歩いて下り、近道するため途中から尾根に入り込みR460の五福トンネル出口のところへ降り立った。広い国道を歩いてほたるの里登山口に着いたら駐車場の車は10台ほどに増えていた。
すぐに車で弥彦の登山口に向かったが、観音寺からのスカイライン入口に旗を持った人が立っていて、「今日は工事中で八枚沢への林道へも入れない。今日中に工事は終わるので明日おいで」とおっしゃる。急いできたのに残念。やむなく、佐潟で水鳥観察センタの望遠鏡(無料なのが嬉しい)を覗き、新潟海岸のなぎさふれあい広場で風紋が美しい砂浜を眺めて、新潟のホテルに向かった。新潟市は道が複雑、一方通行が多くてホテルに着くのに苦労した。
新潟のホテルに泊まったのは、久しぶりに新潟に住む姉夫婦に会うためだった。夕食を共にして、70歳を過ぎても新潟大の同じ研究室で共働きをしている現役夫婦の活力のある話をいっぱい聞いて元気を貰った。

b)弥彦山
2日目の朝は予報通り小雨模様、弥彦山に登るかどうか悩ましいが、日立からはるばるやってきたのだから、とにかく登山口までは行ってみようと話は纏まる。出勤時間の新潟の街をのろのろ走って、弥彦神社を過ぎる頃には雨はすっかり上がっていた。観音寺からスカイラインへの道に入り、二つ目の急カーブで八枚沢の林道に入った。10台ぐらい駐車できそうな登山口に着くと、先客は2台だけだった。
小さな滝のある沢を渡ると、いきなりガレバの急坂になった。登りはじめから道の両側にカタクリや雪割草が沢山咲いていたが、まだ日が当たらないのでカタクリは蕾を下にしてうつむいていた。

山頂近くなると、残雪はところどころ残っていて、踏み抜かないよう気を遣いながら登っていった。山頂の神社では、神主さんと二人の若者がせっせと除雪作業をしていた。お陰で、展望台への石段は滑らないで歩くことが出来た。 山頂では、二人の男性と一組のご夫婦に出会ったが、いずれも土地の人たちで弥彦神社や西生寺から登って来ており、雪割草も珍しくもないのか、八枚沢がマイナーなのか、八枚沢から登ってきた人はいなかった。

山頂から、ゆっくりと山名同定をしてから往路をそのまま下りにかかった。日も射してきたので、カタクリもしっかりと開いており、雪割草の色も鮮やかになり、登りで見たよりも更に美しくなった。下りでも写真を撮り続けたので、結構時間がかかって、駐車場に着いたのは12時半だった。駐車場の車は1台もなくなっていた。この登山道の綺麗な花達が勿体ない感じがした。


帰り道、弥彦神社前で暖かいうどん定食をいただいたり土産物店を冷やかしたりして、2時20分に巻潟東ICで高速に乗り、磐梯SAと関本PAで休憩しながら、我家に5時40分に帰着した。



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