S45.花見山と女神山

1.動 機
花見山は公園とその周り一帯が花木栽培の畑になっていて、春の季節、色とりどりの花が咲き乱れる。阿部さんという個人が歳月をかけて作り上げてきた所を、福島市が公園として整備したとのこと。写真家故秋山庄太郎氏も「福島に桃源郷あり」と毎年訪れていたとのことで、一度行ってみたかった。前日、NHKで、今サクラやハナモモ、レンギョウ、ボケなどが真っ盛りと放映されたので、早速出かけてみた。せっかく福島まで出かけるのなら、もう一山と分県登山ガイド「福島」で調べて、近くの手頃な山「女神山」にも登ってくることにした。期待に違わず、花いっぱいの山旅でした。

2.データ
a)山域:花見山(180m)、女神山(599m)
b)登山日:2005/04/18(月)晴
c)コースタイム: 
日立自宅7:25 = 7:40 日立南IC = 9:00 安達太良SA 9:20 = 9:35福島西IC = 9:50 阿武隈川岸 10:00 ---- 10:10 乗用車駐車場10:15 = 10:20 バス駐車場 ---- 11:15花見山展望台 11:50 ---- 12:30古峰神社 12:40 ---- 12:50茶屋沼13:10 ---- 13:30 阿武隈川岸 = 駒ザクラ14:25 = 14:40 椚沢登山口 14:45 ---- 15:35 女神山15:50 ---- 16:25 椚沢登山口 16:30 = 17:00 二本松IC = 18:25 日立南IC = 18:35日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「福島南部(北東)」「月館(南東)」

3.記 録 
a)花見山
(色合いも美しい花見山)
我家としては早立ちの7時半に出発、常磐道、磐越道、東北道と繋いで、途中安達太良SAで小休止、安達太良山隗の白い峰峰を眺めて、福島西ICでR115に下りた。花見山近くの駐車場に向かったが10時前に既に満車、離れた大駐車場に向かった。こちらへ向かう道も延々と車列が繋がっている。途中から阿武隈の川岸の道路に入って路肩駐車して、最初の駐車場まで歩いて、無料のシャトルバスに乗って、花見山公園の入口にあるバス用の駐車場まで送ってもらった。
駐車場の周りにずらりと臨時の売店が並んでおり、もうバスが10台ぐらい停まっていて人だかりがしていた。多くの人がぞろぞろと公園に向かって歩いている。向かう山には白いサクラや紅色のハナモモが一面に広がっており、道沿いにも花木の栽培畑が並んでいて、レンギョウ、ハナモモ、ボケなど色々な色合いの花が咲き誇っており、歩いていて嬉しくなる。立ち止まってはケイタイやデジカメのシャッターを押す人が多く、ところどころでは、三脚を構えたマニアらしき人がたむろしたところもあった。私も三脚のそばに寄ってはシャッタを押して歩いた。
(花の向こうに吾妻連峰)
白や紅や黄色の花に見とれながら一番右よりの道を歩いていったら、一般道の先には花がなくなってきた。、こちらは登山靴を履いている強みがあった。谷川に下りてから、カタクリの咲く急坂を少し藪漕ぎをして向かいのハナモモの栽培畑に攀じ登った。紅色のハナモモの向こうに福島の市街、その上に吾妻連峰の白い山並みが広がっていて、人影もなく正に絶景であった。ソメイヨシノのトンネルを潜ったり、黄色いサンシュユや真っ赤なボケの花を眺めながら作業道を辿っていったら、目的の展望台に出た。そこは小広い広場になっていて、安達太良や吾妻の山を背景に色々な花を見下ろすなかなかの展望所であった。反対側の登り口が本来の道で、急坂だが次々と多くの人が上がってくる。休日のことなので、結構なお年寄りも多く、喘ぎながら登ってくる。それでも、登りきった満足と見事な眺めに感じ入って、皆さんも歓声を上げていた。
展望を楽しみながら弁当を食べて、ボランテイアの案内者に「向かいの古峰神社に登ると、この花見山が綺麗に見えるよ。その向こうに下りると茶屋沼の周りのソメイヨシノが満開ですよ」と教えられてそちらに向かう。
(茶屋沼湖畔のソメイヨシノ)
(駒ザクラと女神山)
古峰神社への道すがらにも、コブシやサクラが綺麗に咲き誇っており、カタクリやミズバショウも咲いていた。階段を登った古峰神社からは、お言葉通り、花見山の花に彩られた全景が綺麗に見えていた。
茶屋沼は一周300mぐらいの小さな沼だが、周りのサクラは背丈は小ぶりだが胴回りは太くて年代を感じさせ、30本ばかりが満開になった姿は見事だった。ここから川岸の駐車場所まで20分ほど歩いた。花見山への道は車が数珠繋ぎになっており、観光バスの乗客は一般車駐車場よりも手前で降ろされて、隊列を組んで歩いていた。
b)女神山
女神山の登山口のある川俣町秋山を目的地にしてナビに案内してもらって15kmほどドライブした。秋山に近づくと「駒サクラ」の看板が盛んに出てきたので、山に登る前に寄ってみることにした。真新しい休憩舎のそばに数箇所駐車場があり、団子や細工物の出店も開いていた。秋山の駒サクラと呼ばれるそのサクラは、樹高19m、目通り5.4mの堂々とした姿を近くの山裾に見せていた。まだ満開には2,3日というところだったが、薄紅色のアズマヒガンの花はなかなか見事なものだった。ここから眺める女神山は綺麗な三角形をしていて格好が良かった。
女神山の椚沢登山口は、ここから少し先に行った林道に入って数百米ぐのところにあった。登り始めて、すぐの道端にフキノトウの群落を見つけた。先日、鷲ノ巣山の帰りに育った茎を採取して賞味したばかりだが、ここのフキノトウはまだ若く、花もフキミソに使えそうなほど新鮮なので収穫することにした。
前日の日曜日に山開きをしたばかりで、登山道は良く手入れされていた。結構な急坂だったが、シュンランも多く、カタクリの花が数箇所で群落を作って満開になっていて、目を楽しませてくれた。
(女神山山頂の証拠写真)
山頂には大きな一等三角点の石柱があり、立派な山名標が立っていた。岩がご神体なのか、錆びた刀を祀ってあった。この山からはほぼ360°の好展望があり、安達太良、吾妻、蔵王の白い峰々や、霊山、花塚山、口太山、麓山など山阿武隈の山々が広く見渡せた。これらの山の名前を示す面白いものがあった。30cmほどの1インチのガス管を、その山に向けて望遠鏡のように水平に固定してあって、山名と標高を書いた木札を取り付けてある。覗けばその山が見えるようになっている。
下り道では、ヤブレガサの新芽を見つけて採集し、雑木林の藪の中にまたフキノトウを見つけて追加の収穫をした。この藪の中にもカタクリの花が咲いており、この辺りではカタクリも雑草みたいだった。
登山口に下りて、ナビに我家への道を案内させたら、今度の高速入口は二本松ICだったが、そこまでなぜか、随分と狭い道を走らされた。帰りは我家まで休憩なしに一気に走った。



戻る

inserted by FC2 system