S63.ぞろ目探訪(竪破山)

(ぼとくさんの計画ルート)
1.動 機
5月14日、緯度が5のぞろ目、経度が3のぞろ目の地点を探しに定波へ出かけたが、そのときは私のナビはグレードアップのためメーカに返送中だったため、ぼとくさんとシモンさんがナビと睨めっこする様子を見ていただけだった。(山行記録S53) 地形図の上で調べると、高萩の奥の天竜院近くに、緯度が4、経度が3のぞろ目が揃う地点がある。右のルート図のように、ここで2つのぞろ目地点を探り当ててから、竪破山まで10kmほどを縦走するという面白い計画だった。今回は、自分でもナビを持って参加するので、ぞろ目が揃うのを自分の目で目撃できるというのも楽しみだった。
ナビでは現在地点の緯度経度を表示できる。表示を0.1秒単位の36°44'44.4" と0.001分単位の36°44.444' とに切替できる。0.1秒は距離にして約3m(=40000km/360/60/60/10)である。36°44'44.4" も36°44.444'もぞろ目だが、その距離の差は、44.4"−0.444×60"=17.76"だから約550m、経度の差も合成すると700m程度離れた地点になる。一度に2箇所のぞろ目地点を探訪できる。

2.データ
a)山域:三等三角点「天竜院」(632m)竪破山(658m)
b)登山日:2005/06/19(日)曇後晴
c)コースタイム: 
森山6:25 = 7:20竪破山登山口P 7:35 = 8:10天竜院P 8:25 ---- 9:10 ぞろ目@ 9:40 ---- 10:40 ぞろ目A 11:00 ---- 12:00三角点(昼食)12:35 ---- 13:25 ・603m 13:40 ---- 14:05 竪破山ハイキング道 ---- 14:25 竪破山神社 14:30 ---- 14:50 竪破山登山口P 15:00 = 16:00 森山
d)同行者:シモン、ぼとく、和子
e)地形図:1/25000 「竪破山(北西)」

3.記 録 
竪破山登山口に7時半の集合時間に遅れないよう、朝6時半前に我家を出発した。道路地図を見ると近道に見えたので、R359から梨木平工芸の森を通る道に入り込んだのだが、黒坂部落の寸前で道は極端に細くなって進めなくなった。何とか方向変換して引き返し、無事ぼとくさんの待つ竪破山登山口に辿りつくことができた。少し後に到着したシモンさんも同じ道に入って、やはり引き返して来たとのことだった。
4人揃ってから、ここから天竜院へぼとくさんの車に乗せてもらって移動した。以前シャクナゲの名所だと聞いていた天竜院は立ち入り禁止になっていたが、その先の民家にはクリンソウやオダマキ、ヤマシャクヤク、コウリンタンポポなど色とりどりの花が咲き誇っていた。丁度一人暮らしのおばあちゃんが戻ってきて、親切に庭の花を案内してくれ、庭先に駐車もさせてくれた。前夜イノシシにジャガイモ畑に現れて荒らして行ったので、朝5時に出かけてイノシシ防止のとたん塀を巡らせて来たところだとの事、明るくて元気なおばあちゃんだった。
(クリンソウ)
(ヤマシャクヤク)

しばらくコアジサイが咲く林道を歩いてから、急坂の踏み跡に入り込んだ。大した藪を漕ぐこともなく、一つ目のぞろ目点@(N36°44'44.4"E140°33'33.3")近くに到着できたのだが、これから最小桁を合わせるのが大変だった。経度が合っても、緯度が合わない。じっと待っていても変化しないので我慢できなくて少し動くと、数値は見込みと違って反対方向に動いたり、大きく変化してしまったりする。どう見てもナビの精度以上の遊びをしているのではと疑いたくなる。それでも、二人は15分もすると「やったあ!」と歓声をあげて証拠写真を撮っている。和子の指示で、シモンさんとぼとくさん二人がぴったり合った地点に動いてみても一致するものではない。一人取り残されてさらに少しずつ移動しながら頑張ってみたが、最小桁の一つ違いまで合ったところであきらめることにした。
(ぞろ目はなかなか合わない)
(残念、一つ合わなかった)

次のぞろ目点まで、はじめは新緑の尾根歩きでコアジサイを愛でながら快適に歩けたが、近くに来ると踏み跡のない薮漕ぎの急降下になった。薮には木イチゴが多くて触ると痛かったが、きれいに色づいた大きな実をほおばると甘くて美味しかった。 登り返したところが次のぞろ目点A(N36°44.444'E140°33.333')で上空が開けていた。今度の0.001'単位は2mに相当し、先の0.1"単位の3mよりも厳しそうだが、本当はどちらが難しいのだろうか。上空が開けていて電波状況が良くなったせいかもしれないが、私も5桁のぞろ目をぴったりと合わせることができた。知らない人が見たら、どうみてもたいしたことではないだろうが、やはり気持ちがいい。
(万歳、ぞろ目だ!)
一旦R461に下りて向かいの林道に入り、破線の道に従って632mの三角点まで歩いてから昼食にした。三角点は枯葉と笹に埋もれて見つけ出すのに時間がかかった。
午後は、高萩と里美の境界線上の尾根を・603mを超えて気持ちよく歩いた。途中一度は道に迷ったが、さすがナビの威力、すぐに軌道修正して竪破山の神楽石近くでハイキング道に到着した。太刀割石前で記念撮影をし、神社にお参りして一休みし、竪破山登山口駐車場に戻った。神社から駐車場まで色々な石を眺めながら下りたが、振り返ると結構な急坂に思え、登るのは大変だろうなと驚いた。以前登った時には大した登りだとは思わなかったのにと、寄る年波を思い知らされた。
(ルート上に多かったコアジサイ)
(竪破山に到着)

シモンさんにぼとくさんをここから天竜院まで送るのをお願いして、我家の車はゆっくりと日立に帰った。



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