S74.花の百名山・森吉山

1.動 機
森吉山は花の百名山に入っており、4年前に水戸アルパインで登って、お花がすばらしかったと聞いていたので、少々遠いがぜひ登りたいと思っていた。今回、コマクサを見るために岩手山に登ることにしたので、これに抱き合わせで登ることにした。お天気は良くなかったが、お花がいっぱいで楽しい登山でした。

2.データ
a)山域:森吉山(1454m)
b)登山日:07/18(月)曇り後雨
c)コースタイム: 
17日(日):自宅8:50 = 9:00 日立南IC = 12:30 前沢PA13:10 = 13:45 盛岡IC = 14:55 田沢湖(辰子姫)15:20 = 16:30阿仁町松橋旅館
18日(月、祝日):松橋旅館7:50 = 8:05菖蒲園8:20 = 8:40阿仁ゴンドラ麓駅P8:50 = 9:05ゴンドラ山頂駅9:10 ---- 10:00避難小屋10:05 ---- 10:30稚児平 ---- 10:40森吉山山頂10:45 ---- 11:10山人平(昼食)11:50 ---- 12:25森吉山山頂 ---- 12:55避難小屋 ---- 13:30ゴンドラ山頂駅13:40 = 13:55ゴンドラ麓駅14:05 = R105 = R46 = 18:30焼走り国際交流村ロッジ
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「森吉山(北西)」

3.記 録 
(日本一という菖蒲園)
前日(17日)ゆっくり日立を出発して、常磐道、磐越道、東北道と走り、前沢PAで昼食休憩し、盛岡ICからR49におりた。途中田沢湖で久しぶりに金ぴかの辰子姫に挨拶して、夕刻R105の道の駅「あに」近くの松橋旅館に入った。ここはまたぎの宿で、家中に熊やムササビの剥製が飾ってあり、夕食も鹿肉に山菜づくしで美味しかった。
朝は7時の朝食をいただき、ゴンドラ駅に向かう。途中に日本一との垂れ幕を立てた菖蒲園があり、ゴンドラ始発には時間もあるので立ち寄った。昨日でしょうぶ祭りは終わりとのことで、茶屋などの片づけが始まっていた。祭りは終わったので入場料はいらないよと言われて、広い園内をまだまだ綺麗に咲いている見事なしょうぶを眺めながら歩いた。
(長い長いゴンドラに乗りました)
運転開始予定の20分前にゴンドラ麓駅に到着すると、今日は祝日、すでに7,8台の車が駐車していた。往復乗車券(定価2100円、インターネット割引1550円)を購入し、定刻より15分早めに運転開始したゴンドラに乗り込んだ。乗っていた時間は15分ほどだったが、一山越えてずいぶんと長い距離を運んでもらった。高度差600m距離3km以上、足で登ったら大変だったろうとゴンドラの有難さを実感した。下にはアジサイが咲き、ホオの大きな葉を上から眺めるのも美しかった。
山頂駅に着くと、登山口に指導員の人が居て、年配の人たちに懇切な案内をしていた。私たちには、「登山道がここから200mだけ二つに分かれているので、二人で競争してみたら」と勧められた。私が展望コースを歩いて、鳥海山が見えるはずの展望台で写真を撮ってから合流点に着いたが、和子は一向に現れない。ゴゼンタチバナやアオヤギソウが綺麗だったので写真を撮りながら登ってきたと言う。今度の山行から和子もデジカメを持ったので、これから先、写真撮りに2倍の時間がかかることになった。
お天気はだんだんと悪くなり、雲の中を歩いているような視界の利かない状態になったが、なだらかな登山道脇にはいろいろな綺麗な花が次々と現れて飽きさせない。
ゴンドラから様田コース分岐までに出会った花を、写真に写った順番に書くと、アオヤギソウ、ノギラン、ゴゼンタチバナ、ツマトリソウ、マイヅルソウ、ザゼンソウ、イワカガミ、オオバキスミレ、シラネアオイ、ニッコウキスゲ、ツリガネニンジン、ホツツジ、ハクサンボウフウ、シャクナゲと16種類におよぶ。ザゼンソウから黄緑の大きな葉が出てくるのを初めて知り、シラネアオイに出会えたときは嬉しくなって思わず歓声をあげた。
(ザゼンソウ)
(ピンクのイワカガミ)
(白いイワカガミ)

(オオバキスミレ)
(シラネアオイ)
(イワイチョウ)

分岐から避難小屋までに新たに出会ったのは、ハクサンチドリ、イワイチョウ、ウラジロヨウラク、ショウジョウバカマ、ミツバオウレン、ツバメオモト、コバイケイソウ、ヒナザクラ、タニウツギの9種類。山頂までさらに、アカモノ、チングルマの果穂、ハクサンフウロ、キンコウカ、ヨツバシオガマの5種類。途中、稚児平から山人平に森吉山を巻いて行くつもりだったが、この道は植生保護のために通行禁止になっていた。森吉山山頂に着くと霧で視界が利かないだけでなく、風が強くて三脚が倒れそうで、証拠写真は一人づつ撮り合った。
(ヒナザクラ)
(タニウツギ)
(ヨツバシオガマ)

山頂から山人平までは北に130mの下りだが、ここまでよりも傾斜が急で、ぬかるんでいたりして歩きにくかった。上部の斜面にはまだ雪渓が残っており、キスゲが芽吹いたばかりだった。ショウジョウバカマやイワカガミが群落を作っており、チングルマもまだ新鮮な花を咲かせていて喜ばせてくれた。こちらでは、トウゲブキ、アオノツガザクラ、ギンリョウソウ、ナナカマド、トンボソウ、モミジカラマツ、シナノオトギリに出会った。
(ショウジョウバカマ)
(アオノツガザクラ)
(チングルマ)

山人平のニッコウキスゲ
(山人平のニッコウキスゲ)
ヒバクラコースから登ってきた6人の男女の若者に出会った時、「山人平は今ニッコウキスゲが満開、感激したよ」と言われて楽しみにして下ったが、霧降高原のニッコウキスゲを見たばかりだったので、それほどとは思わなかった。ヒバクラコースと西の又コースとの分岐点のベンチで、ニッコウキスゲの群落を目の前にして宿で作ってくれたおにぎりをほおばった。
往路を戻って、ゴンドラに乗るとザーッと夕立がきた。間一髪のセーフ。麓駅に降りると、駐車場はもう閑散としていた。次の岩手山登山口の焼走り国際交流村までは150km、途中、道の駅「あに」で山葡萄ソフトを食べながら休憩したり、酒屋で冷えたビールを買ったり寄り道もしたが、雫石で連休帰りの渋滞に巻き込まれて、4時間以上のドライブになった。ロッジは4人用で2段ベッド×2のほか、ガス台、なべ類、食器類、冷蔵庫、風呂、トイレ、テレビ、などの設備が整っていて住み心地が良かった。



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