S121.天城山

1.動 機
(天城山山頂にて)
水戸アルパインの忘年登山は毎年行われており、今までは塩原温泉で行われ、登る山に魅力を感じなくて参加したことがなかった。そんな声が届いたか、今年ははるばる伊豆半島の熱川温泉まで出かけて、百名山の天城山に登る計画になった。シャクナゲの名所なので今年5月に登る計画をしていたが、忘年会の情報が入ったので個人でいくのは止めにして待っていた。天城山自体は樹木に展望が遮られそれほど面白い山ではなかったが、気のあった仲間と歩くのは楽しい。賑やかに歩いたあと、ゆっくり温泉につかり、飲みたい放題の賑やかな宴会、次の日は城ケ崎海岸の散策と浄連の滝の見物だけ、久しぶりの観光旅行をゆっくりと堪能してきた。   

2.データ
a)山域:天城山(1406m)
b)登山日: 2005/12/3(土)曇り後晴、12/4(日)曇後雨
c)コースタイム: 
12月3日: 計算センタ前3:55 = 4:35勝田駅4:40 = 4:55水戸駅 = 5:40守谷SA 5:50 = 8:15海老名SA 8:30 = 箱根新道 = 伊豆スカイライン = 10:45四辻駐車場10:55 ---- 12:00万二郎岳12:25 ---- 13:35万三郎岳13:50 ---- 14:55万二郎岳15:05 ---- 15:50四辻駐車場16:00 = 17:15南熱川東映ホテル(泊)
12月4日: ホテル8:25 = 8:55城ケ崎9:30 = 11:00浄連の滝11:50 = 13:00金時茶屋(昼食)13:40 = 14:10沼津ひものセンタ14:40 = 14:50沼津IC = 17:00港北PA17:05 = 18:40守谷SA19:05 = 19:50水戸IC = 21:30計算センタ前
d)同行者:水戸アルパイン18名(男10女8)、和子
e)地形図:1/25000「天城山(南西)」

3.記 録 
12月3日(土)
朝4時5分前、いつもの計算センター前バス停に出るともうバスは待っていた。今日は東海で乗る人はいないようだが、定時まで待ってみる。勝田、水戸、水戸ICまで仲間を乗せて守谷SAでトイレ休憩。発車間際5時50分にTXが通過していった。はじめて見る明るい電車に歓声をあげた。この時間になると首都高は混雑してくる。8時過ぎ海老名SAに近付くと大山が大きく見えてきた。山男山女は山が見えてくると嬉しくなる。厚木道路に入り、箱根新道を登ると箱根の山が見え始め、大学駅伝の話も出始めて賑やかになった。芦ノ湖が眼下に広がったところで南に分かれて伊豆スカイラインに向かった。伊豆スカイラインを通るのは初めてだった。残念ながら富士山は雲の中に隠れていたが、伊豆半島の尾根を走るので両側に海が見えて気持ちのいい道路だった。
(シャクナゲコースは通行止めでした)
天城高原ゴルフ場に入るとクラブハウスの手前に登山者用の広い駐車場があって、たくさんの車が停まっている。バスから降りて準備中の団体もあった。南に万二郎岳から万三郎岳へといくつかのピークが連なっていた。一番高い万三郎岳の山頂近くの樹木は霧氷で白くお化粧していた。下でも風が強くて寒い。しっかり着込んで各自適当に準備運動をして11時前に歩き始めた。入口の案内板に、「シャクナゲ保護のために涸沢コースは当分通行止め」の表示があり、今日は周回コースを取るのは無理で、万二郎岳から尾根歩きのピストンになった。
はじめ少し下ってから緩やかな坂道を登ると15分で分岐になったが、涸沢コース方向にはトラロープが張ってあった。手入れされた広い道のほとりは気持ちのいい雑木林で、視界は利かないがヒメシャラ、ミツバツツジ、ヤマツツジの木が見事な大木になっていた。やがて目の前に万二郎岳が見えはじめ、坂も急になって汗ばんできてみんな一枚脱いだ。急坂をこなすと直ぐに1300mの万二郎岳の山頂に着いた。ここでも展望は殆どなく、変わった形の山名板の前で夫々に証拠写真を撮って昼食になった。冷たい風が吹いてくるので、またヤッケを羽織って林の中に入って、それぞれに持ってきた弁当を広げた。次の30人の団体さんが登ってきたので、追い越されないように早々に次に向かった。
(アセビのトンネル)
下り坂になったところが展望のいい岩場だった。目の前に万三郎岳と手前の1325mのピークが立ちはだかり、その右手に富士山が綺麗に見えていた。少々足場が不安定だが、代わる代わる登って富士山に向かってシャッタを押した。急坂を下って上り返すところの左手の岩場がまた好展望地で、目の前に万二郎岳があり、眼下に東伊豆の海岸が広く展開していて、利島、新島、神津島も見えていた。登り道の上に団体さんが待っているよと急かされて、シャッタもそこそこに先を急ぐ。その上はなだらかな道になり、「アセビのトンネル」の看板があり、周りはアセビの大木で覆われて文字通りトンネルだった。
(富士山を見ると嬉しくなる)
(はなだて)の看板を通り過ぎるとブナの中の急坂になり、地面全体に根っこが這い回っているのが印象的だった。登りきると天城山の最高峰一等三角点1406mの万三郎岳だった。山頂は広いが、富士山方向と東伊豆方向が少し開けていた。折角登った百名山の山頂だ、ゆっくりしていたいが時刻は既に14時に近い、まだ登ってくる団体さんとも出会うので、もたもたしていると下山が暗くなってしまう。富士山の展望写真を撮り、証拠写真と集合写真を撮ってそそくさと下山に向かった。
下りはみんな速い、時々展望のいいところでシャッタを押していると追いつくのに苦労した。万二郎岳で小休止したが大木の枝先に真っ赤な花か実が夕日を受けて美しかった。駐車場にはコースタイムより早めに16時前に到着し、宿に向かった。途中、木が一本も生えていない大室山の脇を走って水戸アルパインとしては超豪華な南熱川東映ホテルに到着した。
最上階の展望風呂でゆっくり汗を流して、浴衣に着替えて、今回の主眼の忘年会が始まった。型どおりの挨拶と乾杯の後、クラブのユニフォームの作成や、来年の参考予定の腹案の話が出たり、話は具体的になってきた。「山行計画を決めるのに、会員からアンケートをとったらいいのでは」と提案したら、お鉢が私に回ってきた。後は、飲み放題のお酒に、食べきれないほどの御馳走に舌鼓を打ちながら、今年の思い出に話が弾んだ。部屋に帰ると、布団は敷いてあって、朝までいびきのない静かな夜をぐっすり眠って、前夜の寝不足を取り返すことが出来た。
12月4日(日)
朝起きて、朝の洗顔代わりにまた展望風呂に入った。太平洋上に出る朝日を期待したが、残念ながら大島の向こうには雲が張っているようで、日の出を拝むことは出来なかった。ビュッフェタイプの朝食を腹いっぱい食べて、従業員に見送られてバスは出発した。 バスはまず、城ケ崎海岸の駐車場まで入り、角脇灯台に登って天城山や大室山、海側に大島、眼下に波が白く打ちつける溶岩累々の城ケ崎海岸を展望した。吊り橋を渡って磯にでると、足下に打ち寄せる白波が美しかった。
(城ケ崎海岸の波は荒かった)
(2重のループ橋)

次は河津まで南下して天城越えをした。途中、総延長1.1km、高さ45m、直径80mの巨大な2重ループ橋、河津のループ橋が見事だった。天城トンネルを越えたが、残念ながら天城峠まで旧道を登ってみる時間は許されなかった。
(浄蓮の滝)
入口に伊豆の踊り子の像が立つ浄蓮の滝に立ち寄った。滔々と流れる滝は見事で、直ぐ脇にしたたる糸のような小さな滝との対比が面白かった。名所にはたくさんの観光客が押し寄せており、証拠写真を撮る順番も大変だった。
次は、昼食の予約を取ってあった韮山町の有名な史跡反射炉の直ぐそばの金時茶屋だった。近くに団体の食事をこなせるレストランがないのか、駐車場は大型バスで満員だった。反射炉にはそれほどに人影は見えなかったので、皆食事に来ているバスなのだろう。付属のお土産店でしばらく待たされて、団体さん用に出来た長テーブルが並んだ部屋で、手際よく並べられた冷えたてんぷらとそばの食事を、それでも美味しくいただいてさっさと次に向かった。
焼津の町中のR1を走ると、干物の店がずらりと並んでいた。バスは一番混んでいるジャンボひものセンタに入った。試食を味見しながら広い店内を歩き回っているうちに発車時間になった。仲間が買っていた釜揚げさくら海老をお土産にしてバスの乗客になった。 東名は途中28kmの事故渋滞、横浜の港北PAでトイレを済まし、首都高に入ると意外と空いていた。守谷SAで夕食を取って、水戸ICで高速を下り、次々と仲間と別れ、我家近くのバス停に帰ってきたのは夜9時半だった。久しぶりの観光旅行は中々楽しかった。



戻る

inserted by FC2 system