T41 盛金富士のイワウチワ

1.動 機
3月20日に大子の妙見山でイワウチワが蕾を開きかけていたのを見たので、4月になってイワウチワの開花状況が気になりだした。過去の花写真を眺めると、‘00年4月02日に下山学校で盛金富士に登って初めてイワウチワを見せてもらって以来、毎年茨城の山でイワウチワの写真を撮っている。‘01年4月11日、‘02年3月20日、‘03年4月16日、‘04年4月01日、‘05年4月08日と色々だった。今日の天気が申し分の無い晴れになりそうだったので、一昨日に傷めた足の筋肉の調子を見るのも兼ねて、初めてイワウチワに出合った盛金富士に登ってみることにした。

2.データ
a)山域:盛金富士(341m)
b)登山日:2006/04/01(土)晴
c)コースタイム:
日立自宅 9:45 = 10:40下小川駅駐車場 10:55 ---- 11:00 北登山口 ---- 11:25 群生地 11:40 ---- 11:50 トラバース12:15 ---- 12:25 盛金富士山頂 13:05 ---- 13:10 アンテナ峰 ---- 13:30 南登山口13:45 ---- 13:55 下小川駅駐車場14:05 = 15:00 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000「大中宿(南西)」

3.記 録 
例年ならば、イワウチワの鑑賞は複数の山をハシゴするのだが、今回は足がまともではないので盛金富士一つにすることにして、我家をゆっくりと出発した。下小川駅に駐車していつもの登山口に向かう。登山口には真新しい道標が建っていて、この山には不似合いな大きなリュックを背負ったご夫婦が地形図を眺めていた。挨拶だけして先に失礼して上りはじめた。平地では攣り気味だった足の具合も、登りになるとなんとも無い。
開き始めたテンナンショウを愛でながら快調に登って尾根に登り付くところで、上から降りて来る男性に出会い「イワウチワは咲いていましたか」と尋ねたら「まだ咲いていない。早すぎた。」との返事にがっかりした。ところが、最初の群生地まで登ってみると、あちこちに薄ピンクの花がいっぱい咲いている。ほぼ満開状態だ。あの男性は何を見ていたのだろう。嬉しくなって、斜面を上がり下りしながら何回もシャッタを押した。あとから来た子供連れのご夫婦が「これ何の花?綺麗!」と歓声をあげていた。イワウチワの名前は教えてあげたが、イワウチワを知らないでこの山に登ってくる人がいるのが信じられなかった。
急登にかかるところから、盛金富士山頂の北斜面のイワウチワを鑑賞すべく、トラバースの踏み跡に入った。ここにもイワウチワの花が綺麗に咲いていたが、この斜面はなかなかの難所、和子に何回も文句を言われながらも、ずるずる崩れる斜面や倒木と戦い、それでも綺麗な株の前では何度かシャッタを押しながら北西の尾根道にたどり着いた。ここから山頂はすぐだった。
山頂には、子供連れのご夫婦と、大きなリュックのご夫婦が先着していた。山頂の周りの木立は随分と切り払われていて展望が良くなっていた。八溝山や男体山の眺めが素晴らしく、遠く那須連山の白い峰も見えていた。展望写真や山頂の証拠写真をとって食事にしたが、その間も大きなリュックの奥さんが周りをうろうろしながら盛んに拾い物をしている。何かと聞けばごみ拾いだった。「山にはこれぐらいしかお礼ができませんのでね」とおっしゃる。東京の在で、百名山には興味なく、全国の低山を歩いておられるとのことで、茨城の山にも結構登られている素晴らしい登山家夫婦だった。「駅前の案内板にあった登り道とは違う下りルートはどこから降りるのか」と聞かれ、自分では歩いたことが無いので「多分この先のアンテナのピークから下りる道があるのでしょう」と答えた。
昼食後、下りは質問のルートで下りてみようとアンテナの峰まで下りてみると、ここで道がふたつに分かれた。しっかり踏まれているように見えた西に向かって下ると、なかなかの急坂だったがあとは一本道、果樹園にでて民家の庭先におりた。車道に出て、長く伸びたフキノトウを少し収穫して下小川駅に戻った。



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