T44 花瓶山
(またまたイワウチワを求めて)

1.動 機
62会の4月例会は、長崎沢三角点と沼ノ上三角点とを結ぶ尾根をイワウチワを眺めながら歩くことになっていたのだが、先日下見したらもう散り気味だった(T43)ので、急遽、行き先を花瓶山に変更された。少し時期が早すぎて、イワウチワやカタクリの花はまだまばらだったが、沢筋には色々なスミレや名前の分からない可愛い花が沢山咲いていて目を喜ばせてくれた。人がめったに入らないコースを歩いたので、フキノトウがたくさん咲いていて、嬉しい収穫が多い山行でもあった。

2.データ
a)山域:花瓶山(692m)
b)登山日:2006/04//09(日)曇後晴
c)コースタイム:
日立自宅 8:20 = 9:10大子道の駅 9:30 = 10:00 小田貝沢登山口P 10:15 ---- 11:15 初原川林道終点(昼食)12:05 ---- 12:20 花瓶山山頂12:30 ---- 12:50 沢筋----14:00 小田貝沢登山口 14:10 = 14:40大子道の駅 14:50= 16:20 日立自宅
d)同行者:下山、小林啓、大矢夫人、和子
e)地形図:1/25000「町付(北西)」

3.記 録 
<我家を8時に出発、6号沿いで大矢夫人をピックアップして、大子道の駅に定刻20分前に到着したが、下山夫妻と啓ちゃんはすでに到着済だった。ここで啓ちゃんは川本車に乗り換えて、2台の車で花瓶山登山口に向かった。R118を北上し、八溝山への県道28号に分かれてからもどんどん走り、小田貝橋という小さな橋を渡ったところで左の小田貝沢沿いの林道のような細い道に入った。下山車に先導されて走ったが、切り出した丸太が道傍に積み重ねられた、すれ違いも出来そうにない狭い道がどこまでも続き、おまけに右の急斜面には切り倒されたばかりの杉材が今にも落っこちそうに横たわっていた。単独ではとても走る気になれそうもない道は随分長く感じられた。一軒家の前の、材木処理用の広場に駐車したが、日曜日で作業休日だったので無事ここまで入って来ることが出来たのだろう。
身支度を整えて飛び石をまたいで小田貝沢を渡ると、花瓶山自然環境保全地域の大きな看板が立っていた。花瓶山には色々な樹木、草木、昆虫が観察できる貴重な山であることが書いてあった。植林の中を歩くとすぐに作業道に入り、やがて道は二股に分かれた。登りは左の道に入った。自然環境保全地域となっているだけに、植林の杉も綺麗に手入れされており、伐採後には若木が植栽されていた。また現れた沢を丸太の橋で渡って歩くと、道は段々と登りが急になってきた。振り返ると若木の植林越しに八溝山から高笹山、大神宮山の稜線が広がっていた。
やがて斜面にイワウチワがぽつぽつと現れてきたが、残念!まだ蕾だ。少しがっかりしながら登っていくと、先頭の啓ちゃんから「咲いているよ!」の声が上がった。盛金富士や下檜沢の華やかさはないが、ぽつぽつ咲いている姿も可愛くて負け惜しみでなく悪くない。みんなカメラを構えてシャッタを押した。もう一箇所花の咲いていた群落地でシャッタを押し、稜線に出てしばらく歩いたところが広場になっていた。そこは初原川から北上して来る林道の終点だった。治子さんは鳥見登山でこの道を登ってきたという。暖かい広場に陣取って、それぞれに弁当を広げた。
ゆっくり食事をしてから歩き始めたが、ここから山頂まではすぐだった。花瓶山はカタクリの山でもあり、途中、カタクリの株が沢山あって、日当たりの良いところではもう花が開いていた。これにもひざまずいて写真を撮った。

山頂には、三角点はなかったが、似たような 石標と花瓶山自然環境保全地域の木柱があり、栃木や茨城の人がぶら下げた沢山の山名板があって人気の山だと思わせた。展望はないので、集合写真を撮り、めいめいの証拠写真を撮って次に向かった。当初は往路を引き返す予定だったが、花が少なかったのでその気がなくなり、踏み跡は怪しくなるらしいが、沢筋に下りて回遊ルートを取ることになった。
カタクリの蕾を見ながら北西の尾根筋を少し下り、登りに入ったところから右手の谷筋に向かって下り始めた。斜面は急勾配で、うっかりするとずるずると崩れる。立ち木や笹に掴まりながらゆっくりと下った。親切な啓ちゃんが先に下って行って、ご婦人たちの進路を親切に進言している。急坂には、カタクリやエイザンスミレなど咲いていて、シャッタも押さなければならないので余計に大変だった。沢に下りると、今度は石くれの急坂、落石を起こさないよう気を使った。やっとなだらかな沢になると、今度はニリンソウや白や紫のスミレ、黄色いネコノメソウなどが咲いており、更に作業道にでると、名前の分からない白い可愛い花が咲いていた。
斜面にはヤブレガサの新芽が頭を出していたので、少し収穫した(帰宅後早速テンプラにしてみたが、苦くて美味とはいえない代物だった)。作業道にはフキノトウがいっぱい咲いていた。誰も採りに来る人がなかったのだろう、刈り取るほどに咲いている。フキノトウは今年何回も収穫して、十分に味わい済みだったのだが、新鮮な芽を見るとやはりほしくなる。ビニル袋がいっぱいになるまで収穫した。駐車場に戻ったときみんな満足顔、今日の山行の満足度の半分はこれで稼いだ感じがしないでもない。
駐車場所で一応解散になり、来るときにはひやひやしながら走って、随分長く感じられた道もあっという間に通過して、大子の道の駅に戻った。啓ちゃんともここで別れて、大矢夫人と一緒に日立に帰った。青葉台の大矢家に帰る前に、久しぶりに小平会館に立ち寄って、大きく育った見事なサクラの花越しに日立の街の展望を楽しんだ。



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