T56 二ツ石山・三大明神山・滝富士

1.動 機
4年前に湯ノ岳に登ったとき、その奥に続く山並みが気になっていた。インターネットで「福島の山々」を見ると、その連山の中で、一等三角点の「二ツ石山」と、変わった名前の「三大明神山」が林道から簡単に登れそうなので、このガイドに従って歩こうと出かけてみた。歩き終わってみると、これだけではあっけなかったので、山と渓谷社の「ふるさと富士百名山」にも選定されたという近くにある「滝富士」にも登ってきた。
2.データ
a)山域:二ツ石山(751m)、三大明神山(706m)、滝富士(306m)
b)登山日:2006/05/25(木)晴
c)コースタイム:
日立自宅 8:10 = 8:20日立南IC = 9:00いわきIC = 9:20三大明神林道入口 = 9:45平和観音9:55 = 10:40田代林道分岐10:50 ---- 11:25 二ツ石山11:45 ---- 12:20 田代林道分岐12:30 = 12:40東北電力通信施設 ---- 12:50 三大明神山13:20 ---- 13:30東北電力通信施設 = 14:15遠野町滝地区駐車場 ---- 14:20 下滝登山口 ---- 15:10 滝富士15:40 ---- 16:30芦の草登山口 ---- 16:45 遠野町滝地区駐車場 = 17:00 龍神橋17:15 = 17:30 勿来IC = 17:50 日立南IC = 18:00 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000「上遠野(北東)」、「常陸湯本(北西)」、「上平石(北東)」

3.記 録 
(林道から二つ石山と三大明神山への登山ルート)
湯ノ岳の裏には標高650mを越す林道が網の目のように走っている。ここから700mそこそこの山に登るのだから、山自体はとても登山とはいえないものだが、この林道に車で上がるのが大変そうだった。車のナビに行き先指定すると一応ガイドしてくれたので、いわきICを下りてR49と県道を繋いで高野の学校の手前で地方道に入り、椚合まで入ったが、三大明神林道への入口が工事中で閉鎖されていた。地図を良く見れば、他にも登り道はいくつもあったようだが、次のナビの指示は湯ノ岳パノラマラインから登れとなった。30km近く回り道になるが、展望を楽しみながら走るのも悪くないと、指示に従った。
(湯ノ岳中腹の平和観音)
パノラマラインを登ると、湯ノ岳中腹に平和観音と展望台がある。常磐道からも良く見える真っ白い観音像にお参りし、少し上の展望台で太平洋の素晴らしい展望をしばし楽しんだ。
湯ノ岳を過ぎると道は車の交差もできないほど極端に狭くなり、対向車が来ないことを祈りながら走ると「三大明神ハンモックガーデン」の立札があった。ここから三大明神山と天狗山に登るのも良さそうに思えて、入口に向かって入ってみたが、入園料が必要とのことなので入場門のところで引き返した。ここからさらに長い林道ドライブをして、ナビにやっと三大明神山の名前が出てきた時にはほっとした。
(二ツ石山山頂の一等三角点)
林道が少し広くなったところに駐車して、まず二ツ石山に向かった。小さな池のところから、車の轍もある真っ赤な山ツツジ咲く広い登山道を緩いアップダウンをしながら歩くと、30分ほどで山頂だった。綺麗に刈り払われた山頂には一等三角点と山名板があった。手書きの山名方位盤もあったが、周りは樹木に囲まれているので、展望は想像するしかなかった。3方向に下山道があり、それぞれに道標がついていた。
証拠写真を撮って、下りにかかると土地の人が登ってきた。毎週のように歩いているとのことだったが、「なんで茨城からこんな山へ?」と不審がられた。下りには落ち着いて見渡すと、足元にユキザサがひっそりと咲いていた。
(三大明神山山頂)
次は東北電力の通信施設前まで車で移動して駐車した。三大明神山はここから尾根筋の踏み跡を辿ると10分もたたないうちに登頂?できた。小広い草原状になった、うっかりすると通り過ぎそうななだらかなピークに、立木に一枚の山名板がくくりつけてあるだけの山頂だった。ゆっくり昼食をとってから、証拠写真を撮って下山にかかった。下り道で三角点が登山口の近くにあるのを見つけ、ここでも証拠写真を撮った。
予想以上にあっけない登山だったので、もう一つ登ることにした。ロードマップを眺めると、少し南の鮫川沿いに滝富士という山がある。富士という名前だから、面白い山だと思われ、これに決めた。
(滝富士ハイキングルート)
(滝富士山頂)

県道20号に下りて南下すると、下滝部落に10台ぐらい駐車できそうな滝富士登山用の立派な駐車場があった。看板に周回登山ルートの案内があり、これに従って、下滝登山口から脇道に入ると、すぐの清祐石材のところに分岐があった。どちらを歩こうかと思案していると、立ち並ぶ石像の間から主人が出てきて案内してくれた。主人の熊通さんは石像彫刻の大家だが、数年前脳梗塞で不自由になって現在リハビリ中とのことで、苦労話もさんざ聞かされた。
道を教えてもらうと後は迷うこともなく、山頂まで気持ちの良い登山道をキンランやギンランを愛でながら歩いた。2等三角点の山頂は切り払われていて、太平洋側から二つ石山方向が展望できた。立派な山頂標識の前で証拠写真を撮ってから下を見ると、ワラビがあちこちに芽を出していた。山菜には目のない我家、20分ばかりせっせと収穫作業に精を出した。
(キンラン)

途中、サイハイランの群落を通って芦の草登山口に下り、車道を1km歩いて駐車場に戻った。ついでに熊さんが薦めてくれた「龍神橋」まで車で入ってみた。橋の両側の川に奇岩が無数に並んで、綺麗な眺めだった。秋の紅葉時期ならもっと素晴らしい絵になりそうだった。 帰りは勿来ICから常磐道に乗って日立南ICまで走ったが、今日は行きも帰りもETCの通勤割引の時間帯になり、高速料金が半額になった。山へ通勤しているのだ。
(龍神橋近くの鮫川渓谷)



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