T91 浪江手倉山

(手倉山山頂)
1.動 機
秋雨前線と台風の襲来予報で、楽しみにしていた水戸アルパインの「鹿島槍−五竜」キレット越え縦走が中止になった。その間の一日だけの晴れ間を狙って、阿武隈の小さな山を訪れてみた。ガイドブックによれば、「小さい山だが、山頂付近は岩場に囲まれて風格も感じられる」とある。この時期は色々なキノコがたくさん生えていたが、もう少したって紅葉の時期に訪れれば、高瀬川の清流とともに最高の秋景色を楽しめそうだった。

2.データ
a)山域:手倉山(631m)
b)登山日:2006/09/15(金)曇
c)コースタイム:
日立自宅 7:45 = 8:40日立北IC = 9:45富岡IC = 10:20畑川10:40 ---- 11:20南登山口 ---- 12:20岩場(昼食)13:05 ---- 13:10手倉山山頂13:15 ---- 13:20岩場13:25 ---- 14:00西登山口 ---- 14:35南登山口 ---- 15:00畑川15:10 = 16:20四倉IC = 17:10日立南IC = 17:20 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000「古道(北東)」、山渓分県登山ガイド「福島県No46」
(手倉山周回ルート)

3.記 録 
1ETCの通勤割引が使える9時前に日立北ICから常磐道にのり、終点の富岡ICまで走った。ここから手倉山登山口には、都路村側の都路大橋から入るのと、浪江町から高瀬川沿いに入るのとがあるが、後者にした。
高瀬川沿いの道は片側が絶壁になっていて、どこまでも細い道が続いた。畑川の集落を過ぎると、突然仮設の車止めがあらわれ、「崖崩れのため」の看板がつけてあった。やむなく民家の近くまで少し引き返し、その路側に駐車させて貰った。大正9年生まれとおっしゃるおじいさんから「ここから登山口まで随分あるよ。三つの登山道があるが、一番近い登山道は雨の時期は大変だよ。滑らないよう気をつけろ」などと教わった。

車道も車が走ってこないので、歩くのも気分が良かった。木の葉越しに高瀬川の清流が見え、轟々と流れる音も耳に入って気持ちがいい。周りはほとんど落葉樹のようなので、紅葉の季節に歩くとさぞかし綺麗だろうなと想像するのも楽しい。
車止めの先に作業中の崖崩れ現場があった。垂直に近い崖が続き、防護網でカバーされてはいるが、もろい土質のようなので、こんな崩落はしょっちゅう起きそうだった。
(美しい高瀬川の清流)

崩落場所から10分も歩くと、右手の石の重なりのような谷間から小さな滝が落ちており、そばの急坂に踏跡が登っていた。近くに「沢登りコース」の道標があり、沢沿いにいくつかの滝を越えながら登るルートの案内図があった。シモン先生なら喜びそうなルートのようだが、我家には荷が重そうだ。おじいさんの忠告を思い出すまでもなく通過する。
(沢登りコース登山口)

滝を通過して5分も歩くと、赤い鳥居の立つ登山口が現れ、ここから登り始めた。ガレ気味の急坂にジグザグに登山道が切ってある。下草も綺麗に刈り払われて手入れはいいが、何しろ急登が続く。汗が出てきて、すぐに一枚脱いだ。登山道脇には色々なキノコが生えており、キノコ博士なら喜びそうだが、我家は残念ながら無視するしかなかった。
(南登山口)

1時間ほどで登りつめると、目の前に岩に囲まれた古びた社が現れた。社を巻いて岩伝いに岩峰の上に上がると、西側に阿武隈の山々の展望が広がっていた。
大滝根山、高柴山、鎌倉岳、五十人山、竜子山、日山と知っている山が多い。ここで昼食をと思ったが、霧雨が舞いだして寒くなり、神社下の広場まで下りて、お湯を沸かして暖かいラーメンを食べた。
(岩場からは阿武隈の山々が一望に)

昼食後、ここにザックを置いて、手倉山山頂に向かった。5分ほどで着いた山頂には山頂標が立っており、証拠写真を撮る。おじいさんの話では、天気が良ければ樹間に蔵王連峰なども見えるらしいが、今日は致し方ない。山頂には東や南を展望できる展望場所が作ってあって、太平洋もかすかに展望することが出来た。631mの三角点はこの20分先になるが、今日は展望もなさそうなので、ここで引き返した。
(山頂から見た社の岩峰)

下りは西登山口に向かった。はじめは岩場を下る急坂で、先ほどの霧雨に濡れた岩場は滑りそうで、一歩一歩慎重に下った。この急坂を下ったあとは、南登山口よりも道がなだらかで歩きやすいと思われた。途中、長命水と言う水場への分岐があったが、足場が危険との表示があったので、長寿は諦めた。車道まで降りると、こちらにも鳥居が立っていた。山頂の変哲もない社も地域の信仰を集めているようだ。
(西登山口)

駐車場所に引き返す途中に、「行司ケ滝へ」の立札があり、高瀬川の向こう10分ほどのところに綺麗な滝があるとガイドブックにもあった。行ってみようと川辺まで降りてみたが、降り続いた雨で水位が上がっていて、渡れそうな石は一つも頭を出していなかった。草原も流れに洗われ流れも速く、靴を脱いでも危なそうなので、行司ケ滝は諦めて、路側の花や高瀬川の流れを眺めながら駐車場所まで歩いた。
(高瀬川の増水で渡渉不可)

<我家の高速料金割引活用法>
朝は6時から9時の間、夕は5時から8時の間に100km区間内でICを乗り降りすれば高速料金が50%割引になる。今回は、往復2450円割り引いてもらった。
常磐道北上:日立南ICから原町ICまで:2600円1300円引
常磐道北上磐越東線:日立南ICから三和ICまで:2300円1150円引
磐越道南下は日立南ICを4時前に出発して八郷まで深夜割引900円、首都高を早朝割引250円〜350円で通過すると、渋滞も緩和される。
ここから先を通勤割引に挑戦:関越(前橋IC),上信越(富岡IC),中央(一宮御坂IC)、東名(裾野IC)、などで一旦降りて入りなおすと1300円〜1500円の割引になる。



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