T121 房総忘年登山(富山・伊予ケ岳)

1.動 機
今年2006年の水戸アルパインの山行には魅力的な山行が目白押しにあり、単独では歩きにくい難しい山にも連れて行ってもらった。そのお陰で、今年の我家の山行は例年以上に充実したものになった。今年最後の例会“忘年登山” は、房総の富山から伊予ケ岳へ縦走し、ホテルに一泊して、次の日鋸山と鯛の浦を観光することで募集があった。いずれも登ったことのある山だったが、気心の知れた常連さんと一緒に歩き、夜は夜で素晴らしかった今年の山行を振り返りながら、色々な山談義に花を咲かせるのも面白そうだと思って参加した。参加者は15名と思ったよりも少なかったが、思いがけず芸達者な人が多くて、私にとって今年最初の忘年会は賑やかで楽しかった。

2.データ
a)山域:富山(350m)、伊予ケ岳(337m)、鋸山(330m)
b)登山日:2006/12/2(土)晴、3(日)晴
c)日程:
12月2日/ 日立電鉄南営業所4:00 = 5:10水戸IC = 6:25三郷料金所 = 湾岸道路 = 9:45木更津南IC = 10:45福満寺10:50 ---- 11:40富山南峰11:45 ---- 12:05富山北峰12:35 ---- 13:30水車小屋 ---- 14:00伊予ケ岳登山口 ---- 14:35伊予ケ岳南峰14:45 ---- 14:55北峰 ---- 15:05南峰 ---- 15:35富山コミセン駐車場 = 16:00富浦ロイヤルホテル(泊)
12月3日/ ホテル8:30 = 9:05鋸山山頂駐車場 ---- 9:10十州一覧台9:45 ---- 9:50鋸山山頂駐車場 = 11:40鯛の浦13:15 = 16:30道の駅いたこ16:35 = 18:00水戸駅 = 19:00日立電鉄南営業所
d)同行者:水戸アルパイン会員14名(男性6、女性8)、和子は不参加
e)地形図:1/25000「金束南西」
(富山ー伊予ケ岳歩行ルート)

3.山行記録
1日目 
朝早く起きて、日立電鉄南営業所発のバスに一番に乗り込み、勝田、水戸と段々と仲間が増えてきて、水戸ICから常磐道に乗り守谷SAで休憩後、八潮料金所を通過しようとした時にトラブルが起こった。料金所から先が渋滞しており、直進しているバスは横からの割込みが強くてなかなか進めない。ガリガリと変な音がしたと思ったら、強引に左から割込こもうとした乗用車がバックミラーをバスに接触させたのだ。乗用車の運転者は事故証明を取るんだといってきかず、パトカーを呼んだ。首都高警備隊が来て車線を確保し、パトカーが来て調査が完了するまで1時間も車中で待たされることになった。乗用車の運転者は平然としていたが、バスの運転手が恐縮するのが気の毒だった。
デイズニーランドからは渋滞が消えて、バスは湾岸道を快調に走った。快晴だが、今日の地表近くは霞み加減で富士山は見えなかった。高速道は木更津南ICで途切れる。一旦R127に下りて、富津ICから館山道に乗ってすぐ富山ICで下りて“道の駅とみやま”で小休止して、10時45分に富山の登山口福満寺に着いた。予定より30分だけの遅れ。
(登山口の福満寺山門)
(スイセンが咲き始めていた)
道の駅で身支度は出来ていたので、すぐに山門前の広い登山道を歩き始めた。 歩く前は寒いと思ったが、さすが房総、階段道の急登になると汗ばんできて一枚脱いだ。シイの巨木に覆われた登山道脇にはスイセン畑が現れ、もう花が咲き始めていた。休憩場所からは内房と東京湾の展望が開け、休みながらゆっくりと登った。

(南峰の観音堂)

更に登って左の階段を登ると小さな観音堂が現れ、周りにはケイトウやインパチエンスの花が綺麗に咲いていた。南峰はここからすぐ、立派な展望図があったが、ここは立ち木に囲まれて展望はなかった。東屋があって子連れの家族が休んでいたが、階段を下りてすぐに北峰に向かった。
(皇太子御夫妻散策記念碑)
(展望台に全員集合)
一旦下って、臥姫籠窟への下山道を分けて上り返し、ボタンスギや里美八犬士終焉の地の立札を眺めて登りきったところが北峰で、ここには皇太子夫妻の登山記念の立派な石碑が立っていた。登山道が歩きやすくなっているわけだ。立派な展望台があり、対岸の三浦半島までは見渡せた。ここで昼食をとって、展望台の上で集合写真を撮って下山にかかった。
(蜜柑園)
(水車小屋)
少し往路を戻って、すぐに左の立派な道の方に別れて下ると、蜜柑園があちこちに現れ、その上にこれから登る伊予ケ岳の岩頭が見えていた。リーダが購入して一個ずつ配ってくれた蜜柑は、みずみずしくて美味しかった。
以前歩いた時は、伊予ケ岳と富山の間は車で移動したが、今回は歩きだ。車道に下りても、伊予ケ岳はまだまだ遠くに見える。道は一旦伊予ケ岳と反対方向に向かい、なかなか登山口には着かない。途中からは背後に富山が姿を現し、風情のある水車小屋が立っていたり、田舎の佇まい民家が現れたり、里山ハイキングの楽しみを味わいながら歩いた。
(谷登山口から伊予ケ岳を仰ぐ)
(ロープ場の急登が続いた)
地形図の谷部落のところまで来ると、“伊予ケ岳”の立札と大きな案内板が立っていた。ここからしばらく歩きやすい登山道を歩いたが、伊予ケ岳の岩頭が段々と近く真上に聳えるようになってきた。平群からの道と合わさるといよいよロープが張られた急登が始まり、歩きは慎重になった。
(伊予ケ岳からの富山)
(南峰からの北峰)
山頂直下に岩場の展望台があり、富山や御殿山の展望を楽しみながら一休みしして、もう一度急な岩場を攀じ登って南峰の山頂に立った。展望は素晴らしいが、冷たい風が強くて鎖で囲まれた岩場の山頂に長くはおれない。ここから見る北峰は立ち木に囲まれているので展望はなさそうだとして、集合写真を撮ってから皆さんは下山にかかった。

(北峰からの南峰)

幹事のIsさんとKuさん二人が北峰まで往復してくると言うので、付いて行くことにした。南峰から下ってから登り返したが、北峰はもう一度下ってまた急な崖を登らなければならなかった。 山頂には三角点があり、南峰の岩頭が目の前に見え、富山から内房の展望が開けていた。証拠写真を撮ってから、南峰に引き返し、大急ぎで皆さんの後を追いかけた

(平群天神社)

ロープ場では女性陣の下りに時間がかかるだろうと思っていたのだが、写真も撮らずに急いで歩いてもなかなか追いつかない。平群天神社まで下った時にやっと追いついた。 振り返ると神社の屋根の上に南峰の岩頭が格好よかった。2本の大きな夫婦クスノキを眺め、大鳥居を潜って、車道を歩いてコミュニテイセンタの駐車場で待っていたバスに乗り込んだ。

(芸達者が多かった忘年会)

夕方に大房岬の富浦ロイヤルホテルに入ると、ロビーでは丁度結婚式披露宴挨拶の真っ最中。場違いな登山靴の一団がぞろぞろ入って行って申し訳ないようだった。 宴会場では、お品書き付きのご馳走を頂戴し、喉自慢のカラオケを聴きながら美味しいお酒を味わった。2次会では一年の山行の思い出話に花が咲いた。


2日目:
二日目はゆっくりの出発だ。大房岬を散歩することもなく、朝湯、朝酒を楽しんだ。
(鋸山からの展望)
最初にバスが向かったのは鋸山、山頂駅直下の駐車場まで運んでくれた。十州一覧台の展望台までは5分とかからない。それでも「鋸山山頂、標高329m」の標識があった。展望台からは、残念ながらお目当ての富士山は見えなかったが、大島から天城山などが見渡せ、東京湾を行き交う船の多さに驚かされた。居合わせた整備の人が、東京湾の船の航行方法を色々と教えてくれたのは有り難かった。昨日登った富山と伊予ケ岳も見えていて、その間が随分と長いのを見て、良く歩いたものだと言い合った。

(鯛の浦遊覧船)

次は、房総半島を横断して鴨川に抜け、小湊の鯛の浦に向かった。遊覧船は希望者のみの予定だったが、15名から団体割引なので全員で乗船、撒餌に寄って来る大きな鯛の群れに歓声を上げた。
昼食はここのドライブインで食べ、干物の土産物屋によってから、九十九里浜、鹿島、大洗を通って水戸に帰り、夜7時に電鉄南営業所に帰ってきた。




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