U65.中禅寺湖一周
1.動 機中禅寺湖を一周すると21kmある。そのうち。立ち木観音から歩き始めて時計回りに竜頭の滝まで14kmを歩く計画が、水戸アルパインの6月例会で計画され参加した。陽に映える新緑が気持ちよく、丁度満開だった千手が浜のクリンソウも堪能できて、満足いっぱいのハイキングだった。コースは起伏が少なくて歩きやすかったが、久しぶりにロングコースを歩いて、私の膝は少々疲れ気味だと悲鳴を上げていた。
電鉄南営業所発車のバスに乗り5時前に発車し、東海駅、勝田駅、水戸駅と仲間を乗せていって50号に乗り、笠間で最後の仲間を乗せてから、県道1号に右折して益子、茂木径由で宇都宮に向かった。
阿世潟の道標の前で小休止後、何も迷わず広い道を歩いていくとどんどんと山に登り始めた。すぐにこれはおかしいと気付いて、湖畔に向かって林の中に入り込むと細いハイキング道が見つかった。入口がはっきりしていなくて、分岐を見過ごしたらしい。
ここからは登山道らしい細い道になり、根っこや岩が出っ張っていたりして、足元に気をつけながら歩かなければならなかった。それでも、沢の部分は木道でわたることが出来るし、岩場にはロープが張ってあったり、整備が良くて気持ちよく歩けた。このあたりにはシャクナゲの木が多く、たった2輪残っていた花を見ながら、花の時期にはさぞや見事だろうと想像した。
湖岸線の出入りが大きくて、岬から入江に入り、また岬に向かって歩く時に、湖面のすぐ向かいにさっき歩いたばかりの道が見えるのにはがっかりさせられた。「岬から岬に橋を渡せば、観光客がどっと押し寄せるだろうに」と勝手なことを言いながら歩き、「実施するのは日光市?環境省の許可要?こりゃダメだな」の結論だった。
二つ目の岬、松ケ崎を回ったところで弁当を開いた。向きから男体山は見えないが、樹間に白根山方向の展望が何とか見えていた。MTBの若者が一人通り過ぎて行った。「よく頑張ってきたなあ」と話し合ったが、食後、少し先まで歩いたところで立ち止まっている若者に出合った。ここから先、狭い岩場道など道の条件がどんどん険しくなり、MTBを担いで歩くのは無理になってきたので、「若者がさっきのところで引き返していれば良いがな」と噂しあった。
黒檜岳分岐を過ぎて湖岸の整備された道を歩くと、左手が網で囲われたゾーンになった。12.6km歩いてやっと千手ケ浜に到着したのだ。一箇所だけあるクリンソウ園への入口まで網に沿ってしばらく歩いた。 園内は広い週回路が作ってあり、ロープでクリンソウを保護してある。低公害バスでやってきたらしい多くの観光客がそぞろ歩きしながら、カメラやケイタイを向けて撮影に余念がない。三脚を構えて、日当たりの具合を待つプロ級も多い。残念ながら日が翳ってきていた。私はかまわず何回もシャッタを押した。 クリンソウ園の隣はマルバタケブキの群生地だ。フキ好きの我家には美味しそうに見えるが、このフキは有毒なので、鹿も食べないらしい。ここまでの道中、樹皮を食われて裸になった痛々しいモミの木や、金網で保護された樹木をたくさん見てきたが、食欲旺盛な鹿も食べないのではしかたない。
ヤシオの湯で汗を流したが、日曜日のこと、猛烈に混雑していて、洗い場の順番待ちが大変だった。これからの山行計画の話を聞きながら、バスで往路を帰ってきた。 |