U66.八方ケ原から釈迦ケ岳

1.動 機
2日前の中禅寺湖一周ハイキングでは、我家は軽いデイバッグで歩いたが、仲間の皆さんは夏山に備えた鍛錬だと言ってザックをわざと重くして歩いていた。大いに反省し、これに代わる鍛錬山行をすることにして、適当な山を探した。今月初めに行った剣が峰大入道山行の時蕾だった八方ケ原のレンゲツツジが見頃だとの掲示を見て、少々遠いが8kgと多少重くしたザックを背負ってここから釈迦ケ岳に登ることにした。釈迦ケ岳には何度か登っているが、八方ケ原から登るのは初めてだった。

2.データ
a)山域:釈迦ケ岳(1795m)、剣ケ峰(1540m)
b)登山日:2007/06/19(火)晴
c)コースタイム: 
日立自宅7:10 = 9:30学校平9:35 = 9:45大間々(遊歩道)10:10 ----(見晴らしコース)---- 11:00八海山11:05 ----11:25剣ケ峰11:30 ----12:10(昼食) 12:30 ---- 13:05釈迦ケ岳13:35 ---- 14:30剣ケ峰分岐 ---- 14:50八海山14:55 ----(林間コース)---- 15:40大間々15:45 ---- 15:55学校平16:35 = 20:30日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「高原山」
(八方ケ原のハイキングコース)

3.山行記録
我家を7時過ぎに発車し、ナビに最短ルートを指定したルートを走って、2時間20分で学校平の山の駅駐車場に到着した。清潔なトイレで用を済ませて大間々に向かうと、車道脇に期待していたレンゲツツジの花が殆ど見えない。駐車場に着くと3台の屋台が店を開いていたが手持ち無沙汰の様子、下の園地を眺めても赤い花はちらほらとしか見えない。レンゲツツジが見頃だとあったインタネットのメンテは何日だったのかなあ。
身支度を整えて園地の中の遊歩道を歩き回ってみたが、やはり、感激するほどの株は見つからなかった。ところどころに咲いている花に近寄って数枚の写真を撮ったが、和子が機嫌を損ねてしまった。
(レンゲツツジの向こうはご機嫌ななめ)

今日は剣ケ峰まで見晴らしコースを歩くことにし、ミツモチ・剣ケ峰の道標のある広い道を進むと、左手にミツモチ山への青空コースの分岐があり、その先で右手に剣ケ峰への分岐が現れ、そこに登山カードのポストがあった。直進はミツモチ山への青空コースで、何年も前にミツモチ山から剣ケ峰へ歩いた時に通ったことがある。
見晴らしコースは、初め雑木林の中の石くれの多い登り道で歩きにくく、はずれに数本の踏跡が出来ていた。今日は気温が高いので日光の直射はきついが、樹木が遮ってくれて助かった。
30分も登ると尾根に出て、視界が開けてきた。遠くは霞んでいたが、今日登る予定の釈迦ケ岳が目の前に聳えていた。八海山までこの展望が続いた。
(西平岳・中岳・釈迦岳)

小さな祠とたくさんのケルンが積まれた八海山でしばらく休んで、矢板最高点に向かうとシロヤシオがちらほらと咲いていた。剣げ峰に近付くと西の展望が開けて、霞み加減の彼方に雪山がかすかに見えて喜ばせてくれた。はっきりと同定は出来なかったが、会津駒あたりだと思われた。
(剣ケ峰手前かかすかに見えた雪山・会津駒?)

剣ケ峰に着いて証拠写真を取り合っていると、大入道の方から大きなザックを背負った一人の男性が登ってきた。塩原在の63歳の人で、「アルプス縦走のための鍛錬で、10kg超のザックを担いで三日連続で釈迦ケ岳に登っている」とのこと。「学校平から登り始めたが、大入道への登りが予想外にきつくて時間が大幅に遅れてしまった」と汗を拭いた。話が合って、ここからずっと同行することになり、お陰で賑やかな山行になった。

ここから釈迦ケ岳までは、我家にとっては初めて歩くルートで、往路は男性と付いたり離れたりしながら歩いた。重いザックを背負いながらお元気な人だ。何回かピークを乗り越えて歩いたが、ずっと右手が断崖になった尾根歩きだった。男性は「この崖は20万年前ごろ大噴火があって跡で、それまではとてつもなく大きな山があったらしい」と初めて聞く話をしてくれた。二つ目のピークを越えた鞍部で丁度昼時になり、空腹だった我家だけで弁当を広げた。
釈迦ケ岳の登りに入ると急登の連続になった。ロープを張られた岩場の登りもあり、汗を搾られた。
(釈迦ケ岳近くは急登の連続)

剣ケ峰と釈迦ケ岳の間はシロヤシオの木が多かった。すでに咲き終わったものが多かったが、一週間から10日前だったら満開のレンゲツツジとシロヤシオを両方楽しむことが出来ただろう。鶏頂山からの道との合流点近くのシロヤシオは、今が盛りと咲いていた。思いがけず綺麗なシロヤシオを見ることが出来て、なんとなく得をした気分になって和子の機嫌が良くなった。
(釈迦ケ岳近くにはまだシロヤシオが綺麗だった)

山頂に登ると塩原の男性が食事を終えたところで、釈迦如来の檀家とのことで、お釈迦様の前でお経をあげ始めた。釈迦ケ岳の山頂は360°の展望だ。展望をを楽しみながら、塩原あたりの山の名前を教えてもらった。
塩原さんの予定が目論見より大幅に遅れたので、大間々まで一緒に下って学校平まで我家の車で送ることになった。証拠写真のシャッタを押してもらってから、下りはずっと一緒にだべりながら歩いた。
八海山で一休みして、ここからの下りは林間コースを歩いた。常に木陰の歩きで暑さをしのげて助かった。男性はこのコースは始めてだと意外なことをおっしゃった。アルプスには年に何回も登る人が、地元の山は軽視するという傾向は我家と同じことのようだ。
「雄飛の滝、咆哮霹靂の滝、雷霆の滝など塩原との間に素晴らしい滝があるから、是非一度見たら良い」と教えられたが、今日は時間が遅い。紅葉の時期にでもまたやってこよう。
(山頂の釈迦如来像の前で)

大間々の駐車場に着くと、隣の車の男性が、持参したポリタンクの水を使って身体を洗って着替えをしていた。几帳面な人がいるもんだ。我家も見習って、学校平まで塩原さんを送ってから、山の駅のトイレの洗面所で身体を拭いてさっぱりとした。お陰で汗臭さが気にならなくなり、帰途スポーツ店で買い物をし、レストランで夕食を済ませてから我家に帰ることが出来た。




inserted by FC2 system