U101.一等三角点の大博多山

1.動 機
ここのところ天気予報がはっきりしないので、しばらくキノコの勉強でお茶を濁していたが、そろそろ登山らしい山歩きをしたくなった。三連休初めの2日間の天気予報がよくなったが、連休なので有名な山だと混雑が心配だ。会津ならあまり混雑しないだろうと思って、かねて登りたかった浅草岳に決めた。浅草岳に日帰り登山は急がしすぎるので一泊することにし、一日目に登る手ごろな山として探し当てたのが大博多山(だいはたやま)だった。あまり知られていない山だが一等三角点のある山であり、只見川の源流伊南川のほとり、R401沿いの青柳集落から登ることが出来るらしい。
(大博多山山頂での証拠写真)


2.データ
a)山域:大博多山(1315m)
b)登山日:2007/10/06(土)曇後晴
c)コースタイム: 
日立自宅 5:15 = 7:40 道の駅たじま8:15 = 9:20 久川橋 ---- 9:30 登山口駐車場 9:50 ---- 10:10 一本松 10:15 ---- 10:35 尾根取付 ---- 11:05 1280m峰 ---- 11:20 大博多山(昼食)12:20 ---- 12:35 1280m峰 ---- 13:10 尾根取付 ---- 13:45 登山口駐車場13:55 = 16:00 蒲生岳登山口 16:10 = 16:30 只見温泉保養所 17:10 = 17:20 只見駅(夕食・車中泊)
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「城郭朝日岳」「会津山口」
(大博多山登山ルート)


3.山行記録
塩原での混雑を警戒して、朝食を取らないで5時過ぎ我家を出発し、R400で塩原を越え、道の駅たじまで朝食をとった。上ノ原でR121からR352に曲がってしばらく走ると、ナビが滝の原温泉への道を案内した。最短距離で走れるのだろうとこれに従ったが、道はこの先で中山峠を越える細くくねくねとした「林道取手線」になって、運転に気を使うことになった。対向車が一台もなかったので良かったが、八総でR352に戻った時はほっとした。
伊南川を渡って居平の交差点でR401に入って北上し、すぐに地方道に入った。青柳集落の手前の久川を渡ると、「大博多山登山口」と「3952mの青柳林道」の道標が立っていた。一緒に「山菜、きのこなど草木の会員以外の採取禁止、発見時は5000円の罰金」の看板も立っていた。山の幸は土地の生活の糧なのだ。
久川沿いの青柳林道は横向沢の分岐辺りまでは舗装道だったが、やがて未舗装になり、路側の草を掻き分けながらの運転になった。10分ほど走ると駐車場があり、バンとミニカの2台の車が停まっていた。
(林道入口)
(林道終点の駐車場)

駐車場から沢沿いの道を100mも歩くと「大博多山登山口」の標柱があり、ここから沢筋を外れて、急斜面の登山道になった。来週、秋の山開きとのことで、道は綺麗に刈り払いされていた。沢筋にも登るルートがあるらしいが、踏跡は薄く、下草も刈り払われていないので踏み込む気にはなれなかった。
尾根までとんでもない急登が続き、ロープが続いた。山開きに備えてロープも新しく張りなおしてあったので、汚れていなくて気持ちが良かった。
(登山口)
(ロープの張られた急登が続く)

20分登ったところに大きな松の木があり、ここから少し道が平らになって一息ついたが、すぐにまた急登になった。
(一本松で一休み)
(再び急登が続く)

尾根に登りつくと、立ち木に赤ペンキで「右へ」と書いてあった。登る時は西に向かうので間違えることはないが、下山時に尾根道をそのまま直進する恐れがありそうだった。尾根筋の先に格好の良い山が聳えていたが、これは大博多山ではなく一つ手前の1280m峰だ。
尾根道なっても刈り払いは綺麗にされていて、なだらかな道を気持ちよく歩いた。道の両側は立ち木に遮られて展望はないが、ところところで樹間に北側の会津の山並みを眺めることが出来た。
(尾根に登りつめた)
(笹が刈り払われて気持ち良い)

1280m峰への登りになると、新潟から来たと言う一団を追い越すことになった。なかに今日が80歳の誕生日の男性がいて、そのお祝いの登山だとのことだった。本人はかくしゃくとしてしっかりとした足取りだが、お供の若い(?)人のほうが息切れしていた。80歳までこんなに元気に山歩きが出来る人が羨ましかった。
1280m峰の山頂は展望なく、大博多山も良く見えなかった。一旦少し下って登り返したところが大博多山山頂だった。一等三角点があり、小広く刈り払われていた。北東側の展望が開けていて、地図を出して山座同定を楽しんだ。飯豊、磐梯は雲の中だったが、二俣山の目立つ山容を基準に、右に那須、塩原、高原山、近くの左に志津倉山、博士山、右に、七ヶ岳、荒海山、佐倉山、大嵐山、田代山、等々登った山が見えていた。11月予定の御神楽岳も見えていて嬉しい。
(大博多山山頂からの展望)

80歳記念登山のご一行も上がってきて、お互いに山頂標の前での記念撮影のシャッタを押し合った。賑やかな宴会のお話を聞きながら、弁当を広げた。
食後も展望を楽しんでから下山にかかった。尾根取付き点までの途中で、倒木などにムキタケやウスヒラタケらしきキノコが生えていて、勉強の材料に写真を撮った。急坂は下りも滑りそうで気を使った。真新しいロープが有難かった。
(下山の急坂、ロープが有難い)
(叶津からの蒲生岳)

駐車場まで下り、車で只見の町の温泉保養所まで走ったが、まだ日が高い。入浴前に、気になる会津のマッターホルン「蒲生岳」を直下から眺めようと登山口まで走ってみたが、蒲生岳の山容は手前の叶津から眺める方が格好が良かった。帰りに明日の下山口の様子を確かめに、入叶津の登山口まで入ってみた。
只見温泉保養所で汗を流し、只見駅の前の広い駐車場で車中泊の準備をした。夜は駅舎が閉められるので駅のトイレは使えないが、すぐ近くに綺麗な公衆トイレがあった。駐車場も道路も常夜灯がつき、トイレも人を感知して自働点灯する。町のレストランで夕食をとって、18時半に早々に眠りに着き、今朝の早起きによる寝不足分を取り返した。




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