V111.小白森山と二岐山
(福島県の山完登)

1.動 機
ヤマケイ分県登山ガイド「福島県の山」に60座が載っている。福島県はマイカーで出かけるのに手ごろな距離にあり、暇な時に一座ずつ選んでは登っているうちに残り少なになり、今年始めに見直した時には残り8座になっていた。今年のうちに完登しようと決めて適期を選びながら登ってきたが、先週、水戸アルパインで裏那須三倉山を連れて歩いて貰って、今回の小白森山が最後になった。亀楽会の企画に入れてもらって、最後の山を賑やかに締めくくることが出来た。
小白森の1日目は生憎の雨模様になり、展望無しの少々残念な締めくくりの山行になったが、2日目の二岐山は朝から好天気になり、展望と紅葉を楽しむことが出来た。
V91 福島の山のピークハント(4)(高森山、高舘山、金石ヶ鳥屋山)を読んだ山友達から、「私の「福島県の山」にはこんな山は載っていないよ」との御注進をいただいた。平成4年版の新分県登山ガイドを調べてみると、我家所持の旧分県登山ガイドとは13座が入れ替わっており、そのうち8座が登ったことのない山だった。飯谷山、大白森山、高太石山、五台山、富岡大倉山、笠が森山、権太倉山、赤面山の山々だが、来年の新しい目標が出来た。
(分県登山ガイド・福島県の山)

2.データ
a)山域:小白森山(1563m)、二岐山(1544m)
b)登山日:2008/11/1(土)晴一時小雨、11/2(日)晴
c)コースタイム:
1日目: 日立駅(集合) = 二岐温泉登山口 ---- 小白森山 ---- 二岐温泉(泊)
2日目:二岐温泉 ---- 御鍋登山口 ---- 二岐山(男岳) ---- 女岳 ---- 岩山登山口 ---- 二岐温泉(入浴) = 里美かかし祭り(解散)
d)同行者:亀楽会会員(男7)、和子
e)地形図:1/25000 「甲子山」「湯野上」

(小白森山と二岐山歩行ルート)

(小白森登山コース高低差)
(二岐山登山コース高低差)


3.山行記録
(1日目):小白森山
森山自宅 5:50 6:15 日立駅集合 6:30 = 9:20 二岐温泉登山口 9:35 ---- 11:25 小白森山 11:50 ---- 13:15 二岐温泉(泊)

6時に近所のUkさんと待合わせして、集合場所の日立駅に向かうと、この時間ではR6もまだすいていて早めに日立駅に到着した。青葉台方面の仲間4人を乗せたKj車も直ぐに到着し、ImさんもJRで定刻に到着、予定通り6時半に出発した。
本山越えでR349に入り、R118と合流、はなわ道の駅で休憩して、棚倉、白河を通過して二岐温泉に向かった。茨城県では快晴だった空が、山に向かうにつれて空に雲が多くなり、羽鳥湖を過ぎるころにはフロントガラスを雨粒が濡らすようになってきた。進行方向の空に虹が現れ、始めは部分的に見えていた虹がだんだんと大きくなり、ついには完全な半円形になってきた。それも谷底から立ち上がる珍しい見事な虹になってきて、車を止めて皆でシャッタを押した。
この先の車道は回りの紅葉は綺麗だったが、肝心の二岐山や小白森などの山は雲に隠れて山頂は見えない。「山登りに来て雨の賜物の虹を見て喜んでいてはしようがないな」と反省の言葉もあった。
(綺麗な虹、喜ぶべきか悲しむべきか)
(羽鳥湖周辺の紅葉)

二岐の温泉街を通過した先の橋を渡ったところから林道になり、一曲がりしたところに駐車場があった。林道の進行方向に「二岐山登山口へ」の道標、道向かいに「小白森登山口」の道標が立っていた。他に止まっている車のない駐車場で身支度を整えて、小白森登山道に入った。
(小白森登山口)
(ネマガリ岳の登山道)

紅葉の散り敷く結構な急坂を登る。紅葉は殆ど終わっていて、所々に紅葉が残っている程度だが、「お日様が照ってくれば綺麗だろうな」と下り道での好天を期待しながら登った。枝木越に見える二岐山も山頂が隠れていて残念。
急登をこなして少し下ったところで一休み、行く手に小白森が見えているのだが、やはり山頂は雲の中に隠れていた。
虎ロープが張ってある痩せ尾根を渡ると「蟻の戸渡り」の標柱が立っていた。「蟻の戸渡り」といっても戸隠のものとは比べれば何のことはない。猪でも平気で渡ってしまいそうな広い道が付いていた。
(小白森は雲の中)
(蟻の戸渡り)

戸渡りの先で道は今まで以上の急坂になり、その上昨夜の雨でぬかるんでいてずるずると足元が滑る。ネマガリ竹に掴まりながら登って山頂近くになると斜度が緩くなったが、こんどは合羽のフードをパラパラとたたく音が聞こえ出した。少し前から降りだした小雨がみぞれになってきたのだ。風も強くなってきて寒い。
山頂に到着して、先ずは「福島県の山」完登の拍手を貰い、ツーショットの記念写真を撮って貰った。展望はなかったが、とにかく嬉しいのでいい笑顔の写真になった。
お腹もすいたので笹の陰で風を避けながら弁当を広げた。バーナを出したKjさんは炎が風に飛ばされてラーメンがなかなか出来上がらなくて苦労していた。
(急坂が待っていた)
(福島の山完登!)

寒いので昼食をそそくさと済ませて、集合写真を撮って下山にかかった。急坂のところがずるずる滑り、登りの時以上に気を使った。それでもリーダは慣れた足取りでどんどんと下っていく。下りで汗を拭きながら懸命に後を追った。
蟻の戸渡り辺りの平坦地で若干気楽に歩けるようになったが、ここを過ぎるとまたぬかるんだ急坂になった。その途中で急に空が明るくなり、日が当たってきて紅葉が綺麗になってきた。向かいの二岐山の山頂も見えるようになり、振り返ると小白森の山頂も頭を出していた。
駐車場に降り立ったのは13時過ぎ、結果的には少し登るのを遅くすれば山頂の展望も楽しめたことになるが、山の天気は予見不能、これが山登りというものだろう。
宿の桂祇荘は駐車場から歩いて10分、運転者以外はみんな宿まで歩いた。宿から眺める小白森は夕日に輝いて綺麗だった。
宿に入って掛け流しの温泉風呂に入って好い気分になり、先ずは「福島県の山」完登の乾杯をして貰ってから、夕食の18時まで、山談義、会社の思い出話に賑やかに花を咲かせた。
山の幸いっぱいの夕食を頂いて20時過ぎに就寝、朝までぐっすりと眠った。
(下りでは紅葉に日光)
(宿からの小白森)

(2日目):二岐山
二岐温泉 7:40 ---- 8:30 御鍋登山口 8:35 ---- 9:10 ブナ平 9:15 ---- 10:05 二岐山(男岳) 10:20 ---- 10:40 女岳 11:15 ---- 12:05 岩山林道登山口 12:15 ---- 12:50 二岐温泉(入浴) 13:15 = 16:10 里美かかし祭り 16:25 = 18:00 森山自宅

朝目覚めて外を見ると、空は快晴の模様だ。二岐温泉は小白森と二岐山とに挟まれた深い谷間の温泉町なので日の出は遅い。
7時からの朝食を頂いて、車を宿の駐車場に置かせてもらって7時40分に昨日の小白森登山口に向かって歩き始めた。宿近くの紅葉にも朝日が当たってきて綺麗だった。
御鍋神社への林道は2001年に二岐山に登った時よりも広くなり整備もされていた。下の紅葉越しに二岐川の清流を見下ろしながら歩いた。緩やかな登り坂を歩いていくのだが、リーダは快足である。汗も出てきて、歩き始めは寒いといっていた和子もヤッケを脱いだ。
(紅葉の車道から出発)
(御鍋林道は広かった)

50分林道を歩いて御鍋神社の入口を過ぎるとすぐに「二岐山登山口」の道標があった。ここで一休みして登り始めると、なかなかの急登が始まり、階段道もあった。樹相はアスナロとブナの混合林で「アスナロ坂」の名板が立っていた。
坂道が緩やかになると「ブナ平」の名板があり、おおきなブナが立ち並んで気持ちがいいところだった。気持ちのいいところで一休みした。
(アスナロの坂)
(ブナ平)

1289mのピークを西に巻いて歩いて行くと目の前に男岳の丸い山容が迫っていた。
しばらく平坦な道を歩いたが、男岳の直下まで来ると凄い急登になった。一日好天だったので登山道が乾き始めていて、昨日の小白森のようにぬかるんでいないので助かったが、しっかりと汗を搾られた。名板には「男岳坂」とあった。
(ブナ平からの男岳)
(男岳坂の急登)

男岳坂を登っていくと後ろの視界が開けてきて、那須方向の山々が見えてきた。さらに、日光や尾瀬の山々も見えてきて、雪を頂いた越後三山も見え始めた。
(南方展望;小白森・大白森・那須方面)

山頂に登ると360度の展望が広がり、向かいの女岳の向うに小野岳や大戸岳などの会津の山々が並んでいた。猪苗代湖の手前に、先週の大倉山からは双眼鏡でなければ確認できなかった布引高原の31台(?)の風車群が回っているのが良く見えたが、眼下の岩山の風車群はなぜか止まったままだった。北の空は厚い雲が覆われ、磐梯山や吾妻連峰、飯豊連峰は残念ながら雲の中だった。
(北方展望:小野岳・女岳・大戸岳・布引高原)

展望を楽しみ、居合わせた登山者に集合写真のシャッタを押してもらってから女岳に向かって下り始めた。
しばらく下ると「笹平」という一面の笹原になり、少し登り返すと女岳の山頂だった。「女岳山頂1504m」の山頂標があるだけで樹木に囲まれて展望はなかったが、ここに陣取って昼食を食べた。今日はバーナの調子も良いようだった。
(男岳山頂)
(女岳山頂)

ゆっくりと昼食をとってから下りにかかると、アスナロの木に「平成元年山頂結婚式記念樹」と書いた看板がかかっていた。元気のいいカップルなのだろう。
この先で北面の展望が開けたところがあったが、ここから物凄い急坂が始まった。「地獄坂」の名板が立っていて、ロープに掴まり、立ち木や笹に掴まりながら30分ぐらい下ったが、正に地獄に転げ落ちるような気分だった。2001年にはここを登ったのだが、こんなにまで急坂だったという感覚は残っていない。
(地獄坂)

地獄坂を下りきると下りが緩やかになり、回りの紅葉の残りがあり気分の好い山歩きになった。下りきるとポンと林道に飛び出し、ほっとして座り込んで一休みした。
(麓はまだ紅葉)
(林道に下りて一休み)

帰りの林道歩きも距離は長かったが、紅葉が綺麗、振り返れば二岐山がすっきりと見えており、車道に出ると目の前に小白森も見えるようになって、余り長いとも思わないうちに桂祇荘にたどり着いた。宿のサービスで温泉にまた入って汗を流してから日立に向かった。
(二岐山)
(小白森)

あと二日那須辺りの山を歩いてから日立に帰ると贅沢なことをおっしゃるImさんと白河駅で分かれ、里美JA直販店で休んでひとまず解散ということになった。川本車はUkさんと一緒に近くの広場の案山子祭りを楽しんでから常陸太田回りで森山まで帰ってきた。
途中、休工中にもかかわらず片側交互通行になっているところがあり大渋滞。タイマ切換えの信号なので、下りは車が殆どないのに登りだけの大渋滞。「紅葉の休日で人出が多いことは判っているだろうに、人もつけないでけしからん」と悪態をつきながら20分間ののろのろ運転に耐えた。
(里美の案山子祭り)

Ukさんと分かれてからスーパでデリカの夕食を買いこんで、我家に帰って改めて「福島の山完登」の乾杯をした。




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