W12.牛壁三角点
(2009年丑年の山)

1.動 機
毎年、その年の12支の山を探して登るのを楽しみにしている。今年は丑年で、「牛」の字が入った山の中で一番候補は吉井IC近くの牛伏山だった。ロウバイを眺めながら気持ちの良い山行ができそうだが少々遠い。茨城の中で何とか牛の付く山を探し出そうと、国土地理院のHPで県内地形図の三角点の名前をしらみつぶしに当たって見た。御前山近くの標高238.0mの三等三角点をチェックした時やっと「牛壁」という名前が出てきた。数年前なら迷わず藪山よりもロウバイの牛伏山を選んだであろうが、古希に近くなった今では長距離ドライブにファイトが萎えてきており、和子と話し合って近くの「牛壁」で満足することになった。
歩程予想2時間足らずの牛壁だけでは物足りないので、最初に近くの三王山展望塔から360°の展望を楽しみ、終わりに、久しく登っていない赤沢富士に、以前登った白山ルートの反対側から登ってから帰ることにした。
(牛壁三角点の位置と歩行ルート)

2.データ
a)山域:牛壁三角点(238m)
b)登山日:2009/01/05(月)晴
c)コースタイム:
1日目(12月6日):日立自宅 9:30 = 10:10 三王山展望塔 10:40 = 10:55 県道34路側P 11:20 ---- 12:15 牛壁三角点 12:45 ---- 13:40 県道34路側P 13:55 = 14:00 林道氷結点 = 眼鏡店 = 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「野口」

3.山行記録
R293、県道21を繋いで御前山からR123を西走して、三王山への道に入って山を登り誰もいない展望台下の駐車場に駐車した。253m三角点脇の赤い展望台に上がると、期待通りの大展望が広がっていた。残念ながら富士山はいくら目を凝らしてみても見えなかったが、日光から那須までの白く雪を頂いた連山が嬉しかった。これから行く御前山の山々を間近に眺めながら牛壁三角点峰を探したが、はっきりとしなかった。
(三王山展望台から日光連山、高原連山、塩原連山の展望)

牛壁三角点には3年前に同期会のハイキングの時、青少年旅行村から御前山まで歩いた途中ですぐ近くを通過したことがある。北の青少年旅行村側から登れば確実に登れそうだが、次に赤沢富士にも登ろうと思えば車走の都合からは西側から登りたい。
三王山から引き返して御前山橋を渡って、ダム建設のために付け替えられた県道34号を走って茂木への分岐を右に分けた先の橋の手前に車を停めた。地形図の破線の道を探したが、その登り口は崖のような急斜面でとても取り付けそうになかった。少しダム側に引き返した擁壁の端から上を見上げると、擁壁の上端に沿って数本の境界杭?が見えていた。この杭に沿って行けば道らしきものがあるだろうから、そのうち破線の道に合流できるだろうと見当をつけた。
ガードレールの切れたところに薄い踏跡があり、これを頼りに擁壁の上に攀じ登ると、案の定踏跡が山の中に伸びていた。急斜面を潅木に掴まりながら登っていって尾根に登りつくと、破線の道らしきはっきりとした登山道に出合った。途中松食い虫被害の倒木群に遮られて何度も藪漕ぎを余儀なくされたが、とにかくこの道は地形図通りに三角点まで尾根通しに繋がっていた。右に井殿山の尖った山を眺めながら、何度か小さな上り下りを繰り返した先の小高いピークの真ん中に、赤白のポールと三等三角点があった。
もちろん山名板があるはずもなく、白紙に手書きで牛壁と書いて証拠写真を撮った。ミルクテイーとスナック菓子の軽い昼食をとりながら一休みしてから下山にかかった。
一本道なので簡単だと多寡をくくって歩き始めたが、登りでは迷わなかった尾根分岐が何箇所もあり、2回も方向を間違えて引き返したので、登りと同じだけの時間がかかってしまった。
車に戻って次の赤沢富士へのナビ指定をしようと思ったら、モニタの見え方がおかしい。眼鏡を掛けていなかった。ザックや車の中を探したがどこからも出てこない。道を間違えて無理やり藪漕ぎトラバースしているうちに、どこかの枝にでも引っ掛けて来たらしい。誰にも信じて貰えないだろうが、何かに夢中になっているときには眼鏡が外れたことに気がつかないこともあるのだ。そろそろ代え時だったということで、お怒りを抑えていただくことにした。
(ガードレールの端から登り始め)
(牛壁三角点)

すぐそばの分岐から赤沢富士への真新しい林道に入ったが、数分進んで旧林道と合流した先で、路面が凍ってテカテカに光っていた。いくら冬タイヤにしてあるとはいえ、凍った路面では強引に進むわけには行かない。赤沢富士は諦めて、細い林道で何度も切り返しをしながら方向転換をした。
我家に帰る途中で安売りの看板のある眼鏡店が目に入って、早速新しい眼鏡を注文した。評判の悪い定額給付金を当てにすることになってしまった。





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