W13.瀧神山・龍子山
(高萩の低山と爺スギ)

1.動 機
そろそろお山が恋しくなってきたが、先日雪が降って以来寒い日が続いていて、県北山間部は道が凍結している恐れがあってドライブが危険である。シモンリストから海岸沿いの山を探すと、高萩市街に瀧神山と龍子山という50mほどの山があった。2座共に山ともいえない山なので、ついでに寄り道するような観光地を探した。観光地図を見ると、瀧神山の近くに安良川の爺スギという県内最大級の大杉があった。

2.データ
a)山域:瀧神山(50)、龍子山(57)
b)登山日:2009/01/12(月)晴
c)コースタイム:日立自宅 9:40 = 10:20 八幡宮駐車場 10:30 ---- 10:35 八幡宮(爺スギ) 11:45 = 10:50 八幡宮駐車場 = 11:00 瀧神社駐車場 11:10 ---- 11:40 瀧神山 11:50 ---- 12:05 高萩高校前 ---- 12:15 瀧神社駐車場 12:20 =(昼食)= 12:55 龍子城址公園駐車場 13:00 ---- 13:10 井戸分岐 ---- 13:25 龍子山 13:45 ---- 13:55 分岐 ---- 14:10 龍子城址公園駐車場 14:20 = 15:30 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「高萩」
(安良川の爺スギ・瀧神山・龍子山の場所)


3.山行記録
(安良川の爺スギ)
R6からR461に入り、花貫渓谷方向に曲がって間もなくのところに「高萩小学校」の道標を見て右折した。すぐに八幡宮の大鳥居が現れ、その下の駐車場に車を入れた。
入口に「高萩の観光10選 安良川八幡宮の森」の看板があり、鎮守の森の中の鳥居から八幡様までの参道が素晴らしい。200mほどの参道の両側に樹齢7,80年という大杉がびっしりと立ち並んで、尊厳な雰囲気をかもし出している。日立の近くにこんな良いところがあったとは知らなかった。日光の杉並木よりも静かで気持ちがいい。
仁王門をくぐると苔むした狛犬様が迎えてくれる。境内には新しい狛犬さんがもう2対いたが、苔むしているほうが強そうに見えた。拝殿や本殿もつい最近改修されたらしく真新しい建物になっていてすがすがしい。
(八幡宮参道と爺スギ)

拝殿、本殿の左奥に爺スギはあった。樹齢1000年で幹周り10mとあり、周りの大杉よりも抜きん出ている。柵で囲まれて近寄れないので実感できないが、真弓神社の爺杉よりも年寄りで体格も大きいらしい。落雷で根元が大きく空洞化したとのことで、幹の先端部10mが切除され、倒木を防ぐために幹の3方にワイヤを張って固定されていて少し痛々しい。
(八幡宮参道)
(本殿と爺スギ)

(瀧神山)
瀧神山は八幡宮のすぐ近くにあり、歩いて行っても大したことはなさそうだが、瀧神社から歩こうと決めていた。車に戻って、市役所の前を通過して高萩高校への細い坂道を上がった。高校の手前の分岐に瀧神社への参道があったが、近くに駐車場所がない。高校入口に向かって進むと右に登る車道があり、その先は広くて静かな神社の境内だった。
(瀧神山登山ルート)

神社にお参りをしてから、倉庫脇の踏跡を辿って森の中に踏み込んだ。やがて踏跡ははっきりしなくなったが、瀧神山手前の50mピークに向かって小沢の橋を渡って登り返した。尾根近くまで登るとはっきりとした登山道が現れた。
この道を辿るとすぐに瀧神山だった。「だった」と言っても、平らな山頂近くを探し回っても瀧神山を示すものは何もなかった。最高地点らしきところに手書きで「瀧神山」と書いて証拠写真を撮った。
(雑木林)
(瀧神山山頂)

下山は谷に下る往路の藪道を敬遠して、登山道のままに歩いていったら銀杏林にでた。その先で高萩高校の前に出て、車道を歩いて瀧神社に戻った。

(龍子山)
瀧神山を下ると昼食の時間だったが、神社の境内では少々淋しすぎる。高戸の三角点に登って海を眺めながら弁当を広げれば気持ちが良いかなと思って海岸線に出たが、海岸近くに来ると風が強くて物凄く寒い。車の中で昼食をとって、高戸三角点に登るのも止めにした。
龍子山には一昨年の春登ろうと思って近くまで来たことがあり、そのときは土地の人にマムシが出るよと注意されて撤退したことがある。土地勘があったので、たつご通りの突き当たりまで車で入って、石畳の道が始まるところの駐車場に車を停めて歩き始めた。
子山登山ルート)

関根川の橋を渡ると、すぐにお屋敷通りだ。立派なお屋敷が並んでいて昔の風情を残している。藁葺きの長屋門が建て直された家もあったが、後継者がいなくなって空地になったり、小さなアパートが建ったところもあって、様変わりが始まっているようでもだった。
お屋敷通りの突き当たりで竜子川を大手橋で渡ったところに松岡小学校があり、白壁の塀でぐるりと囲まれ、校庭には大きな樹木もあって立派な学校に見えた。今日は成人の日でお休み、誰もいなくて静かだった。
(お屋敷通り)
(松岡小学校の塀と左端に龍子山)

小学校と左の公園との間の道を直進すると、その先で山に向かって手入れのいい登山道が伸びていた。丹生神社を右に見た先に「松岡城址(龍子山城址)古井戸の跡」の立札があった。井桁の囲いの中には鉄板で補強された苔むした丸い井戸があった。(山頂近くにも、もう一つ別の古井戸の遺跡があった。)
ここで左に広い遊歩道があって魅力だったが、原っぱの先にも山道らしきものが見えたので直進した。
竹林の中に道があったが、道はすぐに崖のような急斜面に向かった。斜面には太腿ぐらいありそうな立派な太い孟宗竹が繁茂しており、これを縫いながらの急登になった。取り付けてあるロープや竹に掴まりながら高度20mばかり登山気分を楽しんだ。
(登り分岐の井戸遺跡)
(竹林の中の急登)

尾根まで登りきって、山頂のある西に向かって竹林を分けると、また良く踏まれた登山道に出た。尾根筋を歩いて行くと、フユイチゴの群落があちこちにいっぱいあった。残念ながら食べごろの赤い実は見当たらなかった。
道の最高部まで歩いてから最高点と思われる左の高みに登った。ここにも山頂を示す何物もなく、白紙に手書きで山名を書いて証拠写真を撮った。
山頂にいる間に三人連れと単独のハイカー(?)が峠を通り過ぎていったが、この山頂には目もくれなかった。土地の人には龍子山は城址であって、山登りの対象としては認識されてはいないようだった。
(フユイチゴ)
(龍子山山頂)

下りは登りの反対方向の道を下ってみた。少し下ったところに古井戸の遺跡があり、そこからも広くて歩きやすい道が続いて、どんどん下ると下の古井戸遺跡の所に出た。無事周回路を歩いたことになったのだ。
その先で公園内に寄り道してから駐車場にもどった。




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