W16.鬼ヶ城山

1.動 機
今年の亀楽会の一月例会は、去年のいわき市の最高峰・矢大臣山に続いて、第2の高峰・鬼ヶ城山だった。一度登った山だったが、新雪を踏みながらの一味違った気持ちの良い山歩きを楽しんできた。

2.データ
a)山域:鬼ヶ城山(887)
b)登山日:2009/01/24(土)曇一時小雪
c)コースタイム:日立自宅 6:45 = 7:10 日立駅前 7:50 = 8:05 日立中央IC = 9:10 小野IC = 10:00 いわきの里鬼ヶ城駐車場 10:20 ---- 10:40 林道歩き 10:45 ---- 11:15 東峰 ---- 11:30 西峰 12:05 ---- 12:40 林道歩き 12:55 ---- 13:15 いわきの里鬼ヶ城駐車場 13:25 = 14:25 小野IC = 15:10 中郷SA 15:20 = 15:30 日立中央IC = 15:40 日立駅前 = 16:10 日立自宅
d)同行者:亀楽会会員他11名(男7、女4)、和子
e)地形図:1/25000 「小野新町」
(鬼ヶ城山周回ルート)
(周回ルート高低差)


3.山行記録
夜中には雨が降っていて心配させたが、朝方になって何とか雨が止み、予定時刻にいつもの集合場所の日立駅前に向かって出発した。途中忘れ物に気が付いて引き返したので5分のロス。途中、約束場所で首を長くしてお待ちのAsさん夫妻をピックアップして日立駅前の駐車場に入った。今日は女性5人の亀楽会新記録の参加があり、歩く前から賑やかだった。
定刻になってもNzさんの車が現れない。家に電話を入れてみると「今日は天気が悪いから中止じゃないの」とのご返事だったが、急いで出かけてきてもらって3台の車を連ねて出発した。日立中央ICから常磐道に乗って北上すると、だんだんと雲行が怪しくなり雪がちらつき始めた。磐越道に入ると雪の降り方はますます多くなり、一部積もっているところもあった。Nzさんの予報通りだと話しながらゆっくりペースで走ったが、帰りの路面状況の方が心配だった。両側の山々の木々は白く綺麗にお化粧していて目を楽しませてくれ、鬼ヶ城もこんなだろうかと楽しみになった。寒さに弱い和子はいささか心配そうだったが。
小野ICで高速を下りて県道41を戻って小野町をすぎ、「鬼ヶ城」の道標に従って夏井から地方道に左折した。この先の峠の手前で路面が凍結していて、車は頭を振られて安心して運転できない。2台の車にはチェーンを装着したが、我家はチェーンを持っていなので、慎重運転しか対策がない。幸い、この峠を越えてからは大した積雪もなく無事に走ることが出来た。
(日立駅前に集合)
(チェーン装着)

小雪が舞っている「いわきの里鬼ヶ城」に入ると、この時期、閑散としていて人影一つない。入口すぐのところにあった広い駐車場に車を停めて、それぞれに雨具やスパッツなどの身支度を調えて歩き始めた。始めは沢山のロッジが立ち並ぶいわきの里の中の広い舗装道を歩いたが、舗装が切れるところに「登山道」の看板があって山道らしくなってきた。
雑木林の中の階段道を過ぎると平原になり、目の前に鬼ヶ城山が見えてきた。その先で右「Aコース」と左「Bコース」の別れがあり、リーダに従ってAコースに入った。
(いわきの里鬼ヶ城入口から歩き始め)
(鬼ヶ城山を見上げながら)

Aコースの山道をしばらく歩くと林道に飛び出した。林道を5分も右に歩いて行くと山に入る登山道があった。
始めは緩やかな歩きやすい道だったが、だんだんと急坂になってきて汗が出てきた。一枚脱いで歩き始めたが、さらに急斜面になると雪と落葉で私の古靴がずるずると滑ってどうしようもなくなった。ロープを張ってあるところもあったが、アイゼンを取り出して装着した。しかし、今度は踏みつけた落葉が、雪と一緒になってアイゼンにくっついてすぐに団子になってしまう。しょっちゅう落葉落しをしながら、必死に皆さんの後を追った。
(林道を歩く)
(三角点峰へ)

道がなだらかになって、やっと皆さんに追いついて一息ついた。いつの間にか三角点の位置は通り過ぎていたが、色々な形になって雑木に付いている雪を眺めたりしながら、しばらく気持ちの良い尾根歩きをした。
少し下った先に今度は崖のような急斜面が待っていた。ここでは「キャー」という黄色い声が聞こえたり、皆さんも雪と悪戦苦闘中だった。和子もここでアイゼンを付けて登った。
(雪の芸術?串団子?)
(西峰山頂手前の急登)

攀じ登ったところには大岩があり、2体の石碑が立っていた。以前登った時には石碑は3体あったはずなので、1体は大岩の上から落ちて雪の中に埋まっているのだろう。
大岩を越えたところが鬼ヶ城山の山頂で、「鬼ヶ城山山頂」の標柱が立っていた。標高は887mと先ほど通過した東峰の三角点の標高が書いてあった。ここは地形図で892mの西峰山頂だと思い込んでいたが、あとでポケナビの記録を見直したら・892の山頂はもう少し西にあり、まだ到着していなかったことが分った。この花崗岩の山頂は890m等高線の手前なので、正真正銘標高887mなのかもしれない。このHPの鬼ヶ城山の標高も887mにしておこう。
それぞれ山頂に陣取って持参の弁当を広げた。今年は去年の矢大臣のときのような強い風がないので、お日様は当らなくても寒くはなく、落ち着いて食事をすることが出来た。いろいろな漬物や果物が回ってきた。
食事が終わる頃、薄日が射してきて視界も利くようになってきた。立派な展望図を作って持ってきた人がいて山名同定を試みたが、特色がある山容で分るのは大滝根や水石山などで、北アルプスや南アルプスの様には行かなかった。
(山頂大岩から大滝根山)
(山頂標柱の前で)
(山頂からの展望:中心が神楽山らしい、右が892m峰)

大岩の方に戻って岩の上に上がってみると、東峰を中心により広い展望が開けていた。
(山頂大岩からの展望:中心が三角点の東峰)

ゆっくり休んでから下りにかかった。下りは登ってきたとは反対方向の尾根に向かった。下りは危ないからアイゼンを付けるように指示が飛んだが、女性のお二人は「去年教わったが自信がないよ」と言って、親切な男性の手ほどきを受けていた。
岩の山頂を下りて稜線を歩いたが、どなたのアイゼンにも落葉がくっついて、みんなで落葉落しに苦労しながら歩いた。途中の分岐が工事中で通行止めになっていて少し遠回りになったが、賑やかに歩くので一行に苦にはならない。ただ、アイゼンにくっつく落葉だけには苦労させられた。
(急坂を下る)
(長い林道歩き)

朝登ってきたいわきの里への道分岐まで林道を歩き、少し下ったところで堪り兼ねてアイゼンを外したら、途端にスッテンと尻餅をついてしまった。団子になったアイゼンでも役には立っていたようだ。
いわきの里まで下ると、去年登った矢大臣の丸い山容が目の前にあり、管理事務所の前まで上がってシャッタを押した。
(いわきの里へ)
(いわきの里から矢大臣山)

帰途は路面凍結のあった夏井の方向を敬遠して、遠回りになったが川前駅の方向に県道41まで下った。日帰り入浴をしようと県道41を小野温泉まで引き返したが、温泉宿は今日もお休みだった。いつでも入浴できる温泉ではないらしい。
入浴を諦めて高速に乗ると、路面は完全に乾燥しており、心配していた積雪はなくて安心して運転できた。常磐道に入ると天気が悪くなって小雪も舞うようになり、茨城県の山々が綺麗に雪化粧していて驚かされた。
日立中央ICで高速を下りて日立駅前に再集合し、帰宅に都合が良いように車の乗り換えをして解散になった。




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