W17.高戸山と愛宕山
(茨城県の低山ピークハント)
1.動 機
シモンHPの茨城の山リストの完登まで残り少なになってきて、今年のうちには片付けたい。残っているのは植林の山ばかりのようなので、毎年春先にはスギ花粉症に悩まされる私としては、出来れば花粉が飛び始める2月中ごろまでには片付けたい。つい先日鬼ヶ城山に登ったばかりだが、毎日晴の日が続いたのでじっとしておられず、大子の奥にある高戸山と愛宕山に登ってきた。
前日まで晴れていたとはいえ冷え込んだ日が続いたので、アクセスも凍りついた雪道のドライブになるかもと恐れながら出かけた。
ところが、車道にも山道にも雪は全く残っておらず、藪漕ぎを覚悟していた二つの山とも藪が殆どない道が開けていて、暖かいお日様を受けながらの気持ちの良い陽だまりハイクを楽しむことが出来た。


2.データ
a)山域:高戸山(581)、愛宕山(245)
b)登山日:2009/01/27(火)晴
c)コースタイム:日立自宅 9:05 = 10:45 茶の里トンネル入口P 11:00 ---- 11:20 #149鉄塔 ---- 11:35 高戸山山頂 12:00 ---- 12:10 尾根分岐 ---- 12:25 茶の里トンネル入口P 12:30 = 12:35 茶の里公園(昼食) 13:10 = 13:25 県道160路側P 13:30 ---- 13:45 愛宕山山頂 13:55 ---- 14:05 林檎園 ---- 14:15 県道160路側P 14:25 = 15:40 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「大子」
(高戸山周回ルート)
(周回ルート高低差)


3.山行記録
先日の鬼ヶ城の時に凍結した道でタイヤがスリップしたので、今日は近道はやめてR293とR118を繋いだ王道を走った。二座とも小さな山なので、時間にはゆとりがあるので急ぐことはない。心配しながら走って大子の町を通過して栃木県に近付いても、どこにも雪の気配もなく快調そのものであった。
茶の里公園近くまで来ると、前方に格好の良い山が立ちはだかってきた。山頂に赤い鉄塔が立っているので高戸山に違いない。峠のトンネルの前に来ると右に旧道が分かれていたが、その入口は通行止めになっていた。入口に駐車して旧道を歩いて登っていった。
(赤い鉄塔が目立つ高戸山)
(茶の里トンネル入口に駐車)

当初は大きく回りこんだところから県境の尾根筋に取り付く積りだったが、最初の曲がり角のところに高戸山方向にしっかりとした登山道を見つけて気が変わった。歩きやすいこの道は沢筋に伸びていたが、途中に分岐があり左の谷に進むと突き当たりで道形が消えた。ここから急斜面を攀じ登って左の県境尾根に上がったら、予想通りに良く歩かれた登山道が現れた。やはり始めから県境に沿って登ったほうが楽だったようだ。
この登山道には赤いプラスチックや石の標識が次々と現れ、すぐに右から来た林道に合流した。しばらく林道を歩くと目の前に鉄塔が見えてきたが、この鉄塔は赤くないので山頂の鉄塔ではない。(あとで分ったが#149鉄塔だった) ここで林道から離れて鉄塔の立つ尾根筋の登山道に入って登っていくと、鉄塔を過ぎたところに「#149鉄塔に至る」の東電の標識が立っていた。(これを見て、山頂の鉄塔が#149だと思い込んだが、山頂鉄塔は#148で「そこから下ってきて#149に至る」ということだった。)
(始めは谷間の道を歩く)
(途中から尾根筋の点検路)

境界線の最高点まで登って右に曲がった高みが三等三角点のある高戸山の山頂、歩き始めて35分だった。黒羽山の会作成の山名板の前で証拠写真を撮ってから、少し先の赤い鉄塔下の草原まで下ってから、お日様を受けながらコーヒを入れてゆっくりと休憩をした。実は今日はうっかりヤッケを忘れてきたのだが、風もなく暖かい陽射しもあって幸いだった。
同じ道を下るのは主義でないので、一つ東の尾根を下ることにした。始めは道らしきものはなかったが、黄色い標識が現れてからは、植林の中にはっきりとした踏跡が現れて安心して下ることが出来た。
(高戸山山頂)
(下りも点検路)

少し下ったところに分岐があり下から上に向かって右148、左149の標識があった。鉄塔自体には番号が書いてなかったので、ここで始めて鉄塔のナンバーを知ることになった。
ここから下に車道まで点検路が通じているらしく、歩きやすい道が続いてどんどん下っていったが、途中右の谷に下る踏跡を見つけた。登る時に分かれた沢筋の道に下りられそうな気がして、この踏跡に入った。
良く手入れされた植林の中を下っていくと、沢が見え始めたところで急斜面になり、踏跡も消えてしまった。ままよと45度以上ありそうな急斜面をずるすると下ると、沢に沿って道があった。沢を朽ち掛けた木の橋で渡ってすぐに登りの時に分かれた分岐点に着いた。
分岐点から往路を歩いて車のところに戻ると、旧道が二本の丸太で”とうせんぼ”してあった。朝車で旧道の中まで入らなくて良かった。
(点検路の標識)
(急斜面)

うどん鍋の準備をしてきたので、炊事場所としてすぐ近くの茶の里公園に入ってみた。公園のレストラン前のメニューに安くて美味しそうな日替り定食があったので、これを頂いて昼食を簡単に済ませてしまった。
次の愛宕山への道の雪や凍結が心配だったので、美味しい食事を頂きながら店の人に道路状況を尋ねた。親切に色々と調べて安全なルートを教えてもらえた。205号から139号に曲がって160号に出たが、道すがら峠にも雪は全くなく、道の両側に奥久慈茶の茶畑を見ながらの快適なドライブが出来た。
(茶の里公園で昼食)
(茶畑の間の道をドライブ)

愛宕山には民家がある東側から取り付く積りで県道160の路側に車を停めた。広い私道を上がっていくと民家の庭前を通過して畑地に出た。目の前は一面厚い藪に覆われていたので、畑地の端を少し上の方に歩いて行くと、手入れされた植林になり薄い踏跡らしきものがあった。
(愛宕山)
(愛宕山)

植林の中の踏跡を登って尾根に上がるとはっきりとした登山道に出た。これを辿るとすぐにピークになって、もう山頂の登りついたのかと思ったが、これは地形図に現れないこぶだった。少し下って急斜面を登り切ったところに三角点があり、立ち木に黄色い山名板が取り付けてあった。
山頂は杉の植林に囲まれて展望はなかったが、下のこぶ辺りの南面は落葉した雑木だったので、樹間だが男体山から南山辺りの奥久慈の山々が見渡せた。
(愛宕山山頂)
(男体山と女体山)

下りはしばらく登山道を下ったが、下に民家が見え始めたところで民家側に向かう薄い踏跡に方向を変えた。少し藪を漕ぐと左右に伸びる少し広い道に下りた。左に向かえば民家が近そうだったが、民家の庭を通るのを避けようと右の下り道に向かった。最近は歩かれていない道のようで、だんだんと藪っぽくなってきて、平地に下りる直前5mほどは完全な藪になった。笹を掻き分け蔓を切りながら出たところは広い林檎園だった。直径50cm以上もありそうな老木の林檎の木が立ち並んでいて珍しかった。
車道に出て県道160号に出ると、観光林檎園の看板と一緒に、800m奥に藁葺きの宿屋や蕎麦屋さんがあるとの新しくて立派な看板が立っていた。この辺りでも商売になるのだ。
(老木の林檎園に下った)
(麓からの愛宕山)

車道から、登ったばかりの愛宕山の写真を撮ってから車に戻ったが、歩き始めて45分ほどしかたっていない。登山というほどのことはなかった。もう一山登れそうな時刻だったが、「いくつもピークハントすると印象が薄れてしまう」との和子のご意見を入れて我家への帰途に付いた。




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