W45.物語山
(アカヤシオオフ下見山行U)

1.動 機
パソコン通信で交流している仲間が定期的にどこかの山に集まって、直接顔を合わせて交流するオフという行事を行っている。毎年4月末は前橋の在のトラベエさんの計らいで西上州の山に集まってアカヤシオの花を愛でるアカヤシオオフが行われる。トラベエさんから、本番の1週間前にアカヤシオの開花状況を見る下見山行をするので、希望者は同行OKとの連絡が入った。
和子は少々の難所でもベテランの先導があれば平気で歩くのだが、私と二人では怖がって足が先に進まない。西上州の山は岩山が多く、夫婦二人の山歩きには無理なところが多く、登った山も少ない。絶好の機会とトラベエさんの好意に甘えて下見山行にくっついて歩いた。
下見は2日続きの好天気のもと、四ツ又山、鹿岳、物語山と3っの山を歩いたが、アカヤシオは満開状態だった。我家としては満開のアカヤシオに酔いしれて満足いっぱいの山行だったが、一週間先にはこれらの山のアカヤシオは散ってしまいそうだ。トラベエさんには次週の山をどこにしようかという大変な宿題が残った。

2.データ
a)山域:四ツ又山(900)、鹿岳(1015)、物語山(1019)
b)登山日:2009/04/18(土)晴、19(日)晴
c)コースタイム:
1日目: 日立自宅 6:15 = 道の駅下仁田(集合) 8:50 = 大久保路側PA 9:25 ---- 大天狗峠 ---- 四ツ又山(昼食) ---- マメガタ峠 ---- 鹿岳 ---- 木々岩分岐 ---- 下高原 ---- 17:20 大久保路側PA = 下仁田旅館(泊)
2日目: 下仁田旅館 = 下仁田駅(集合) = スポーツランド下仁田 8:05 ---- 登山口 ---- 物語山(昼食) ---- 登山口 ---- 14:10 スポーツランド下仁田 = = 18:00 日立自宅
d)参加者:トラベエさん、ウシコさん、和子
e)地形図:1/25000 「荒船山」

3.山行記録
2日目:物語山
下仁田旅館 7:30 = 7:35 下仁田駅 7:40 = 7:55 スポーツランド下仁田 8:05 ---- 9:05 登山口 ---- 9:40 鞍部 ---- 9:50 西峰 10:30 ---- 10:35 鞍部 ---- 10:55 物語山本峰(昼食) 12:10 ---- 12:35 鞍部 12:40 ---- 13:00 登山口 ---- 14:10 スポーツランド下仁田 14:55 = 15:20 下仁田IC = 15:50 波志江PA 16:00 = 16:15 太田桐生IC = 16:45 佐野藤岡IC = 17:50 日立南IC = 18:00 日立自宅
(物語山登山道)
(物語山登山道の高低差)

旅館でそろそろ出発しようかと靴を履いていたら、トラベエさんから「下仁田駅に着いたよ」と電話が入った。すぐに出発して下仁田駅前で合流し、R254に出てスポーツランド下仁田まで走った。駐車場にはたくさん車が入っていたが、山に入っているのは数台だろう。
登り口には阿唱念不動尊のお札を置いたテーブルがあり、「4月始めに登山事故が起こったばかりです。無料の守護札を持って安全を祈願しながら登山してください」とあった。無信神な私達はお札を貰うわけには行かないが、十分に気をつけて歩きましょう。
道路の様子がわからないので、とりあえず歩いて登ることにした。10分も歩くと倒木が行く手を塞ぎ、その先で道路が崩壊していた。これで車で登山口まで入ってラクチン登山をしようという目論見は消えてしまった。この先道路は流水に洗われるままになっていて、歩くのがやっとである。今日は朝から日が昇って気温が高く、だらだらと登るのでゆっくり歩いても汗をかく。衣服調整をして歩いていった。
(始めは立派な林道)
(荒れ放題の林道)

ヤマブキの花などを愛でながら沢のような道を40分も歩くと、左の斜面にメンベ岩が見えてきて、続いて物語山の西峰の岩壁も見えてきた。ずいぶん高く見えて、そんなに優しい山ではなさそうだ。
(メンベ岩)
(西峰山頂)

1時間もあれた林道を歩くと「物語山」の道標があり、登山道は沢を渡っていた。沢を渡るとすぐに急登になり、杉林の中にジグザグの登山道が続く。しばらく頑張ると、薄い石が堆積したガレバの中の道になる。一足ごとにカチカチと啼いて賑やかである。
35分急登を頑張ると鞍部に出た。左の西峰までは10分ほどだという。
(ガレキの急登)
(鞍部)

一寸登って振り返ると、本峰の崖にアカヤシオが華やかに咲いているのが見えた。満開に近いようだ。言葉通りに10分登ったら山頂に着いた。山頂にはアカヤシオがあちこちに咲いており、北から西の展望が開けていて、妙義山、浅間山、荒船山が綺麗に見渡せた。
山頂ではプロのカメラマンが浅間山とアカヤシオとの構図を考えていて、ファインダーを覗かせてもらったが、確かに素晴らしい絵になっていた。プロの撮影が終わってから同じ場所から撮って見たが、ずいぶんと印象が違う。機械の違い、調整の違いを見せ付けられた思いで、自分の構図でシャッタを押し捲った。
話しているうちに、このプロさんはトラベエさんのHPの愛読者であることが判明。HPを参考にしながら群馬の山の写真を撮り歩いているとのこと、今朝トラベエさんが表紙の写真を差し替えた事もご存知だった。奥さん?も、たまたまこの山頂で一緒になったのか、弟子なのか、数人の男女に撮影技術を色々と細やかに指導している声が聞こえていた。気に入った写真を撮るためには、こんな話を聞き逃す手はないのだろうが、凝れば限りのないことだ。
(西峰から本峰のアカヤシオ)
(西峰山頂標と妙義山)

(アカヤシオと浅間山)

(アカヤシオと荒船山)

話が弾んで、西峰山頂で40分も遊んでから鞍部に戻り、本峰に登った。こちらの登りの途中では沢山のアカヤシオを見ることが出来、まだ少し蕾が残っていたが、来週までは持ちそうになかった。
山頂はあまり展望も良くなくて、人も大勢来そうなので、山頂標柱の前で証拠写真だけ撮ってから、少し下った小さな石の祠のところまで移動した。アカヤシオも多く咲いており、妙義山が目の前に見えていた。
ここにに陣取って、ウシコさんが作って担ぎ上げてくれたおにぎりを有り難く頂戴した。
(物語本峰からの妙義山)

下り道では、登りでは気がつかなかったヒカゲツツジも見つけて大喜びした。鞍部からの下り坂は、勝手知ったる我が道とばかり、和子が先頭で下った。いつものように追いつくのが大変だった。
(物語山本峰山頂)
(ヒカゲツツジも咲いていました)

林道に下りてからは、西峰山頂から見たメンベ岩の様子が、林道から見上げる形と印象が違うと言うのが4人の一致した意見だった。色々議論したが、やはり間違いはなさそうだとの結論に達した。
下山して、もう一山をどうするかの相談になったが、山頂でゆっくりしたので、茨城に帰るのに丁度良い時間になったと言ってお別れした。





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