W61.大白森・権太倉・笠ヶ森
(新福島の山のピークハント(4))

1.動 機
3日続きの晴の天気予報が出た。遠くの山にも出かけたいが、毎日予報が変わるので遠出は危ない。すぐに予定変更をできるように、近くの新福島の山のピークハントに出かけることにした。
第一候補は、去年の秋二岐温泉から小白森山に登って縦走する積りで出かけたが、悪天候で小白森山までで諦めて登れなかった大白森山だ。今度はラクチンコースの甲子峠から大白森山に登って小白森山までピストンしてくることにした。一泊して、ついでに近くの権太倉山と笠ヶ森山も一緒にピークハントすることにして出かけた。
権太倉山は羽鳥湖の東、白河市(旧:大信村)と天栄村の境界に位置し、白河市の最高峰でうつくしま百名山に選定されている伝説の山。山頂の展望は南西から北西側がよく、那須連峰や甲子連山、羽鳥湖、磐梯山などを望むことができるらしい。
笠ヶ森山は中通りと会津地方を結ぶ諏訪峠のすぐ西側にあり、鍋を伏せたような特徴ある山容をして、山頂にはTV電波の反射板が設置されていて遠くからでも確認できる山だという。近年、岩瀬村(現須賀川市)により登りやすい新しい登山道が整備されたという。

2.データ
a)山域:大白森山(1642m)、小白森山(1563m)、権太倉山(976m)、笠ヶ森山(1013m)
b)登山日:2009/06/02(火)晴、03(水)曇
c)コースタイム:
6月2日:日立自宅 = 甲子峠 ---- 大白森山 ---- 小白森山 ---- 甲子峠 = 湯野上温泉駅駐車場(車中泊)
6月3日:湯野上温泉駅= 聖ヶ岩ふるさとの森---- 風穴コース ---- 権太倉山 ---- 田の沢林道----聖ヶ岩ふるさとの森=笠ヶ森山下の登山口----笠ヶ森山----上の登山口 = 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「甲子山」「羽鳥湖」「岩代中野」

3.山行記録
(1)大白森山−小白森山
日立自宅 7:15 = 甲子トンネル出口=10:25 甲子峠 10:35 ---- 10:55 トク沢取付 ---- 11:15 分岐 ----11:20 大白森山(昼食) 12:00 ---- 12:05 分岐 ---- 12:45 一杯山 ---- 13:15 小白森山 13:30 ---- 13:55 一杯山 ---- 14:45 分岐 ---- 15:05 トク沢取付 ---- 15:25 甲子峠 15:35 = 16:10 郷の湯(入浴) 16:50 = 17:20 湯野上温泉駅駐車場(車中泊)
(大白森−小白森登山ルート)
(大白森−小白森登山ルートの標高差)

我家としては早起きして、先週の赤面山と同じ道順を走って白河の同じスーパのトイレも借用して、R289をまっしぐら、那須甲子道路を左に分けて昨秋開通したばかりの甲子トンネルに入った。
実は甲子峠への道が走れるのかどうか出発前にも自信がなかった。WEBには去年甲子トンネル開通直後に走った記録はいろいろあるが、今年の記録は見つからなかった。国道を解除されて林道になった甲子峠への道が、雪解け後に今年も保守されているのかどうかが心配だった。お役所に問い合わせれば、どうせ通行止めですの返事しかないだろうと電話もせず、現地に行ってみてもし通行止めになっていれば甲子温泉まで引き返してから登る積りだった。
トンネルを抜けると右に下る車道があった。甲子峠への近道が出来たかと喜んで入ってみたら、すぐに行き止まりになった。国道に戻って2〜3キロ走ったところに、旧国道の別れがあり、これに入ってどんどん走っていくと、道の中央が車止めで通せんぼされており、その前に4台の車が停まっていた。「通行止」の表示がしてあり、「甲子峠通行不能」の立札もあった。
車のナビを見るとここから甲子峠まで4キロ以上ある。ここから歩くしかないなと思って前に出て良く見ると、車止めの右側に車が通れるほどの隙間があり、真新しい轍もついていた。これなら大丈夫そうだと、狭い隙間を通過して林道に入った。
(去年開通した甲子トンネル)
(甲子峠林道)

甲子林道は未舗装部分と舗装部分があり、ところどころに落石や倒木があったが、誰が整備してくれているのか心配したほどの荒れはなく、細い道なので対向車が来ないことだけを祈りながら走っていった。途中では車を止めて山菜採りの御夫婦にも出会った。
甲子峠に着くと、目の前に大白森山が高く見えていた。峠は広場になっており、3台の車が停まっており、手前の路側にも数台とまっていたが、広場には大白森山と甲子山への登山口の表示があったので、どちらかに登っているのだろう。空いたスペースに車を止めて身支度を整えて歩き始めた。
なだらかな登山道を登っていくとブナの林になり、シロヤシオやオオカメノキが真っ白い新鮮な花を咲かせていた。ジグザグの坂道から振り返ると、旭岳(赤崩山)の荒々しい山容が間近にせまり、三本槍など那須の山々も見渡せて気持ちが良かった。
(甲子峠駐車場)
(ブナの道)

しばらくは気分良く歩いていったが、15分も歩くと朽ちた「トク沢0.2km」の標識があり、すぐにガレた枯れ沢の急登になった。ロープも張ってあって、石頭を掴んだり草つきに頼ったりしながら慎重に登り、久しぶりに岩登りの味を味わった。
尾根まで上がると小白森への縦走路から大白森への分岐表示があり、「大白森山山頂」に向かってツツジやシャクナゲの潅木の中の道を辿ると山頂はすぐだった。山頂からは咲き始めのシャクナゲ越に360°の大展望!、先に登って昼食中だった福島市のご夫婦と、好天気を喜び合いながら一緒に山座同定を楽しんだ。
(トク沢の登り)
(大白森山頂)

南には旭岳(赤崩山)がどっしりとした山容で間近に見えており、三本槍や大倉山など裏那須の山々が見渡せ、西には燧、会津駒、会津朝日などの名山が並び、その上に越後の雪山もかすかに見えていた。
(山頂から三本槍岳・旭岳・大倉山)

北には目の前に小白森山と二岐山が丸い頭を出し、その間に大戸岳、左に小野岳が指呼の距離にあり、その上に飯豊連峰の白い峰々も確認できた。東には羽鳥湖の上に明日登る予定の権太倉山も見えていた。
(小野岳・二岐山・大戸岳・小白森山/後ろに飯豊連山と磐梯山)

福島のご夫婦が下っていき、二人で展望を楽しみながらおにぎりを食べていると、今度は小白森山まで行くつもりで縦走路を歩いたが、途中(一杯山あたり?)で時間切れで引き返してきたといういわきのご夫婦が登ってきた。しばらく談笑後このご夫婦に席を譲って次に向かった。
一旦樹林帯の中を大きく下ると、左に旭岳が見えてき、右の樹間には小白森山が見えてきた。回りにはタムシバの白い花やムラサキヤシオのピンクに花があちこちに咲いており、足元にはツバメオモトやミツバオウレンなど可愛い花が咲いていて、目を楽しませてくれた。

(ツバメオモト)
(タムシバ)

文字が消えた看板のある二杯山を越えると、雪が残っていたり倒木が合ったり荒れ気味の道になったが、振り返ると大白森のどっしりとした緑の山容が見えていた。鞍部から少し登ると一杯山の標柱が立っていた。小白森の丸い山頂がすぐ目の前に見えていたが、間の鞍部はずいぶんと低く見えていた。
急坂を大きく下ると背の高い笹が茂るブナの林になり、笹を掻き分けるように歩いてから小白森山の登りにかかる。
(一杯山から小白森山)
(小白森手前のブナ林)

ブナの林の中の登りをしばらく頑張ると、平坦になって潅木の中の山頂へ着いた。山頂には三等三角点があり、見覚えのある山頂標柱が立っていた。向かいには去年登って来た二岐温泉からの登山道が続いている。周りの樹木が高くて、不安定な石の上に上がらないと展望がえられない。
証拠写真を撮り、コーヒを飲みながら一休みしてから早々に下山にかかった。
(小白森山山頂)
(立木で良く見えなーい!)

山頂から少し引き返したところからの南側の展望が素晴らしかった。登りの時にもシャッタを押したが、もう一度写真を取り直した。
(大白森山・三本槍岳・旭岳・観音山・大倉連山)

足元の花々に慰めながら大白森の分岐点まで引き返し、トク沢を登り以上に慎重に下った。途中、寡黙な単独行の男性と出合ったが、この時間では大白森山までだろう。ここからの緩やかな道では、山菜の目をキョロキョロさせながら歩いた。
甲子峠に下ると、残っている車はさっきの男性の車一台だけだった。林道を対向車と出会うこともなく無事通過してR289に出て、R121を湯野上温泉に向かうと、真新しい「郷の湯」に入浴料300円の看板が出ていた。これ幸いと途中下車して汗を流した。洗剤などはないが、露天風呂もある気持ちのいい温泉でゆっくりと疲れを癒すことができた。
車中泊予定の湯野上温泉駅の駐車場を確認に行くと、広い駐車場がガランとしており、夜間照明もついていた。夕食は近くの食堂でとる積りだったが、観光地のレストランは4時には閉店してしまって開いている店は見つからなかった。コンビニ弁当をチンしてもらって夕食を済ませて、静かな駐車場でぐっすりと眠った。
(郷の湯)
(茅葺き屋根の湯野上温泉駅)

(2)権太倉山
湯野上温泉駅 5:00 = 6:00 聖ヶ岩ふるさとの森 7:30 ---- 7:45風穴 ---- 8:20 分岐 ---- 9:00 権太倉山 9:20 ---- 9:30 つかのまの喜び ---- 9:45 展望台 ---- 9:50 田の沢林道登山口 ---- 10:30 県道出合 ---- 10:40 聖ヶ岩ふるさとの森 10:50 ---- 10:55 不動滝 11:00 ---- 11:05 聖ヶ岩ふるさとの森 11:10 = 笠ヶ森へ
(権太倉登山コース)
(権太倉登山コース標高差)

昨夜早く就寝したので夜明けと共に目が覚め、朝食を始めるには早すぎるので、権太倉山登山口に向かってR118を東走した。羽鳥湖を過ぎたところで県道58に入り、峠を越えて九十九折の道を下ったところに「聖ヶ岩ふるさとの森」の管理棟があった。ここの駐車場に駐車して権太倉山に登る積りで入口まで入ると、ゲートが閉まっていて「定休日」の看板があった。
県道よりも広い入口道路の路側に車を止めさせてもらって、柵を越えて管理棟前で朝食を作って食べた。ふるさと村はキャンプ場で、入ってみるとトイレやロッジも並んでいて、何本もの遊歩道が整備されていた。向かいの権太倉山は見えないが、管理棟越えに聖ヶ岩などの岩峰が聳えているのが見えていた。なかなか見応えのある立派な岩壁だった。
(聖ヶ岩ふるさとの森)
(聖ヶ岩)

登山口は、県道を右20m程歩いた所にあった。しばらくは、なだらかな雑木林の中を緩やかに登ったが、だんだんと急になると「風穴」の看板があった。近付いてみると岩の隙間から涼しい風が吹き出していた。
(県道登山口)
(涼しい風穴)

急坂はもう少し先の尾根越えまで続き、その後は一旦下って杉林との境界を大間ヶ嶽をトラバースするように北側に回りこむ。トラバース道は雪で曲がった檜の道から大石の重なる道になった。
再び急斜面を登ると馬の背分岐だった。大間ヶ嶽へ直登する道、隅戸川源流を経てふるさとの森に下る道、そして権太倉山へ登る道の分かれ道だ。「権太倉山」に向かう。
(大間ヶ嶽の巻道)
(源流ルートへの分岐点)

尾根沿いの登山道はよく整備されていて、ブナやミズナラ、ケヤキの林の中をゆっくりと山頂に登っていった。山頂に飛び出すと、山頂には2等三角点が設置されており、「権太倉山頂、標高976m」と書いた標柱が立っていた。その前に個人寄贈の「権太倉山」の立派な山名板もあり、その前で証拠写真を撮った。
山頂からの展望は生憎とガスがひどくてはっきりしなかった。それでも特徴のある二岐山がガスの上に頭を出し、その左に小白森や大白森も時々姿を現わした。北にも大きな山が見えたが、地形図を見るとこれは笠ヶ森山ではなく八幡岳だった。
(権太倉山頂)
(かすかに二岐山)

休んでいる間に、須賀川の女性グループが田の沢登山口から登ってきた。林道終点からピストンしてから車でふるさとの森に移動して、風穴コースを再び山頂までピストンするという賑やかなグループだった。このグループと話していて、始めは源流コースを下る積りだったのに、「つかの間の喜び」とか展望台など魅力的な地点がある田の沢コースを下る気になった。
つかの間の喜びまではブナやミズナラの緑が綺麗な気持ちのいい登山道だった。
なにもないつかの間の喜びを過ぎると檜の植林の中を下る丸太の階段などで整備された道になり、それも過ぎると車でも走れそうななだらかな広い道になった。途中に「落石注意!右側頭上を確認してからお進みください」の看板があって、上を見ると今にも崩れ落ちてきそうな大石の重なりがあった。看板を読んでいるうちにも落ちてきそうで慌てて通り過ぎた。
(ブナの林を下る)
(広い登山道)

やがて展望台があったが、登ってみても展望できるものは何もなかった。記念事業で山百合300株を植えたとあったが、草ぼうぼうの原っぱがあるだけだった。
がっかりして展望台から5分も下ると林道の終点で駐車場があり、女性グループの車が停めてあった。権太倉山の由緒書があり、白河風土記の「言の葉の かたく伝えし 石もなく 名のみなりけり 権太鞍山」の歌が書かれていた。倉は岩山の意味だと思って登ったのに岩場はなく不審に思っていたのだが、倉ではなくて鞍にすれば理解できる。
3kmの林道歩きは長かったが、女性グループの車に追い越された以外は走る車はなく、左下に田の沢の流れを聞きながら新緑の下を気持ちよく歩くことができた。県道に出てからも車の通行はなく、左下に隅戸川の滑滝のような急流を見下ろしながら気分良く歩くことができた。
(展望台)
(長い林道歩きのあとに県道歩き)

ふるさとの森に戻ると、入口鎖は外されていて事務所は開いていた。挨拶に顔を出すと、昨日が休館日だったので、今日の8時半の開館時間まで「定休日」の看板がかかっていたとのだった。管理人さんは権太倉山から下るなら源流コースが短くて綺麗だとお奨めだったが手遅れだった。「代わりに5分下ったところに不動滝があり、大信村のナイヤガラと言われるぐらい迫力があるから是非見に行っておいで」と薦められたので、隅戸川沿いの遊歩道を下ってみた。滑滝のような急流を眺めながら下った先に滔々と流れ落ちる幅の広い見事な滝があった。なるほど、小型ながらナイヤガラと言っても恥ずかしくない迫力だった。
(ふるさと村のナイヤガラ)


(3)笠ヶ森山
聖ヶ岩ふるさとの森 11:10 = 11:30 天栄村ドライブイン(昼食)12:05 = 12:25 笠ヶ森山下の登山口 12:30 ---- 13:40 分岐 ---- 13:45 にわとり峠 ---- 14:05 笠ヶ森山 14:35 ---- 14:45 にわとり峠 ---- 14:50 分岐 ---- 15:15 上の登山口 ---- 15:30 下の登山口 15:45 = 18:30 日立自宅
(笠ヶ森山登山ルート)
(笠ヶ森山登山ルートの標高差)

ふるさとの森から県道を羽鳥湖まで引き返して、R118を鳳坂峠を越えて天栄村に下り、突き当たりのドライブインで昼食を取った。
食後R118を東走、県道29と67を繋いで諏訪峠に向かうと、「笠ヶ森登山道出口」の標柱があった。「新福島の山」の通りにここから登って、上の登山口に下ることにした。ここの標高は630m、笠ヶ森山頂は1013m、標高差400m、今日二つ目の山にしては結構な登りだ。特に駐車場はないので、少し広くなっている路側に車を停めて、気を引き締めて歩き始めた。
県道に平行して流れている金喰川を左下に見下ろしながら雑木林の中の登山道をしばらく緩やかに下っていくと、道は左に曲がって金喰川を渡ることになる。補助ロープを張ってある丸太の橋があって、ロープを掴みながら対岸に渡った。
(下の登山口)
(沢を数回渡る)

しばらくは左に別な小さな沢を見てから緩やかに登るが、ブナなどの雑木林の緑が気持ちよく、タニウツギの花が見事に咲いていたり楽しい登山道だった。また別の沢に出合い、丸太の橋を渡った。
橋から先は結構な登りが続き汗を搾られた。このあたり、花が多いところで、ラショウモンカズラ、クワガタソウ、タチツボスミレ、クルマバソウなどおなじみの花のほか、名を知らないランの花も咲いていた。(岩手の山で再度出会い、再調査したら「コケイラン」または「ササエビネ」と呼ばれる野生ランである事が判った)
(タニウツギの道)
(名を知らないラン:コケイラン)

急登が続くのでこのまま笠ヶ森山への稜線に上がるのかと思ったが、小尾根を越しただけで道はまた下りになった。小さくアップダウンしながら尾根の左側をトラバースするように下って行くと、道標のある分岐点があった。登ってきた道を「下山道」とし、直進方向を「笠ヶ森山頂」としてあり、右への分岐には説明がなかった。
多分右が「上の登山口」に出る道だろうと推定して直進方向に足を進めると、すぐに「にわとり峠」の朽ちた標柱があった。地形図ではここに「上の登山口」からの道が右の急斜面を上がってきているはずだが、道らしいものは見あたらなかった。登りを楽にするためにさっきの分岐点へ道を付け替えたのだろう。
(上の登山口への分岐)
(にわとり峠)

にわとり峠から山頂までまだ標高差150mの急坂が残っており、これからが本番と思わされた。途中ロープもありゆっくり登っていき、目の前に巨大な反射板が見えて来た時には、その反射板の巨大さにも圧倒され、やっと登りついたとほっとした。
(急坂)
(巨大な反射板)

山頂に上がると、少し離れて同じ大きさの反射板がもう一基建っていた。山頂標は反射板の支柱に縛り付けてあり、その前で証拠写真を撮った。
空模様は悪くなる一方で、自慢の山頂からの展望も羽鳥湖の向うに二岐山や小白森山などがおぼろげに見えるだけだった。展望の代わりに周りはヤマツツジが真っ赤に咲き誇っていて慰めてくれ、ゆっくりとお花見をしながらお八つを食べてから下山にかかった。
(山頂標)
(ヤマツツジ)

下りは分岐点標識のところまで戻り、「上の登山口」への道に入った。これから先、立ち木に登り方向を向いた「⇒」の道標がつけてあり、下り方向を向いた「⇒」はなかった。全ての案内が、上の登山口から登って下の登山道出口へ歩くことだけを考えて作ってあることがわかった。
上の登山口からの道は、地形図の破線の道に一致するところまで歩くとところどころ車道のように広い立派な道になった。地形図ではにわとり峠を越えて向うの部落まで通じているので、その昔は牛馬道として多くの人が往来した道だったのかもしれない。単調な道をところどころタニウツギが彩りを添えていた。
最後に鉄の足場でできた橋を渡ると上の登山口の「笠ヶ森登山道入口」の標柱のところにに出た。ここには駐車場があって数台の車を駐めることが出来るようになっていた。ここから県道を1kmばかり歩いて車を停めてきた下の「笠ヶ森登山道出口」まで戻ったが、この県道は車の往来が多くて気分は余り良くなかった。
(下山は上の登山口へ)
(上の登山口)

今回は3つの新福島の山をピークハントして満足し、車のナビが指示するまま白河まで走り、ここから御馴染みになった道を走って明るいうちに無事我家に戻ってきた。




inserted by FC2 system