X11.寅年の山・寅巳山
(ついでに浅間山と雷電山)

1.動 機
おせち料理で太り気味、そろそろ山に出かけたいが、正月を一緒に過ごした孫たちは塾が忙しいと帰って行った。。近年の年始めは干支の山に登るのを習わしにしているが、今年は寅年、寅の字が入った山を探すと、宇都宮、篠井富屋連峰の先に寅巳山という山があった。標高446mと手軽でいいのだが、自宅から近いといっても宇都宮まで出かけて行って、この一山だけで帰ってくるのではガソリン代がもったいない。地形図を見ると両隣に浅間山と雷電山という魅力的な名前が付いた小さな山が並んでおり、これをまとめて歩けば一日のハイキングに丁度よさそうだ。西側の浅間山から一つずつ順番に登る積りで出かけたが、実際には最初の浅間山の山頂で気が変わって浅間山と寅巳山とは縦走することになり、雷電山だけ別にピストンすることになった。冬の陽だまりの下の気持の良いハイキングだった。
(寅巳山とついでの浅間山、雷電山)


2.データ
a)山域:寅巳山(446m)、浅間山(396m)、雷電山(386m)
b)登山日:2010/01/04(月)晴
c)コースタイム:日立自宅 8:35 = 8:45 日立南IC = 9:45 大谷PA 9:50 = 10:10 大沢IC = 10:20 カラオケ屋駐車場 10:30 ---- 10:50 浅間山 11:00 ---- 11:20 陽向台団地 ---- 11:50 寅巳山 11:50 ---- 12:35 野鹿台登山口 ---- 12:55 カラオケ屋駐車場 13:00 = 13:15 高霊龍神社駐車場 13:45 ---- 14:05 雷電山 14:20 ---- 14:35 高霊龍神社駐車場 14:50 = 15:00 山口町 = 15:15 宇都宮IC = 壬生PA = 16:40 日立南IC = 17:10 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「下野大沢」

3.山行記録
アクセス)
寝正月の習慣を断ち切って7時起床、8時半ごろ我が家を出発し日立南ICから高速に乗った。北関東道を走ると目の前に雪を頂いた日光連山が広がって2人を喜ばせてくれた。日光道路を右に篠井富屋連峰を見て7年前にシモン夫妻と一緒に縦走した思い出話をしながら走り大沢ICで一般道に降りた。ナビが故障したままなので、ここから先は不自由しながら走ることになった。なんとかR119に出て東走し、山口交差点で北の分岐に入って浅間山の麓に着いた。

浅間山・寅巳山)
予定の登山口に向かうつもりで大澤台病院と塗装工場の間の道に入ると、すぐに暗い植林の中の未舗装道路になった。これ以上先に向かうのが気持ち悪くなり、右の空き地に入って駐車した。空き地の奥にはカラオケの看板のあるコンテナがあったので、広場はカラオケ屋の駐車場のようだったが、昼間は開業していないようなのでこのまま駐車させてもらうことにした。

カラオケ屋駐車場 10:30 ---- 10:35 浅間山登山口 ---- 10:40 石祠 ---- 10:50 浅間山 11:00 ---- 11:10 ・368 ---- 11:20 陽向台団地 ---- 11:35 林道END ---- 11:50 寅巳山 11:50 ---- 12:35 野鹿台登山口 ---- 12:55 カラオケ屋駐車場
(浅間山・寅巳山ルート)
(浅間山・寅巳山ルートの標高差)

身支度をして予定の道を進むと、先には2軒の民家があったが、駐車も出来そうなところは見つからなかった。登り口として見当をつけていた尾根筋まで歩くと、急斜面に古い石段が上がっていた。石段はところどころ壊れていて登るのに苦戦した。下るときにはもっと苦労することだろう。
(未舗装道に入る)
(登山口の石段)

石段の先のガレの上に石の祠があった。祠の後ろの急斜面に踏跡らしきものが見えたが、落ち葉で足元が滑りやすく立木につかまりながらしゃにむに上に向かって登って行った。
この急斜面は長くは続かず、少し頑張ると尾根筋の気持のいい登山道になった。
(石段の先に祠)
(急登の先の尾根歩き)

左の樹間に日光連山が見えており、どこか一か所でも立木が切れればシャッタを押したいなと思って隙間を探すが、立木はどこまでも続いた。
小さなピークを越えた先の次のピークが浅間山の山頂だった。山頂には2人の男性が下山の準備をしており、「寅巳山からやってきた。寅巳山は大変な混雑だったよ。これから下って、車を停めてある野鹿台まで周回する。団地の適当なところに駐車は可能だ」と言って我が家が登ってきた道を下って行った。この話を聞き、樹間からは寅巳山がすぐ近くに見えており、我が家も逆向きに周回してみることにした。心変わりするのだったら、さっきの男性に道順を地形図上ではっきりと聞いておくのだった。まあ、ポケナビがあるから何とかなるだろう。
石像が祭られた石の祠にお参りし、立木に取り付けられた「栃木の山紀行」の山名板の前で証拠写真を撮って、登ってきた方向とは逆の方向への下山にかかった。。
(林道途中の日光連山)
(浅間山山頂)

植林の中の道は初めだけ急坂だったが、しっかりとした登山道になっていて安心して歩き続けることができた。一つピークを越え二つ目のピークで道が二股に分かれていたが、寅巳山が見えている右側の分岐を下った。
登山道を下ると下に林道が見えてきて、林道に乗り換えた。林道を乗り越えながら下っていくと下に団地が見えてきたので、一寸籔を漕いで民家の脇を抜けて車道に出た。ここから寅巳山への取り付き点が問題だ。家の前で大工作業中の男性に「近くに寅巳山への登り口はないですか」と尋ねたが「寅巳山には上の団地から登るもんだろう」と当初予定の登山口を言ってそっけない。それでは周回する意味がない。「歩いたことはないが、この奥にも道があるかもしれないが」を頼りに、少し奥を探索してみることにした。
(急登を下って)
(団地まで林道を繋ぐ)

車道を少し奥に歩くと、右に入る草ぼうぼうの林道があり、これに入ることにした。林道はすぐ先で尽きるように見えたが、突き当たりまで行ってみると、幸いにも道は左に曲がって伸びており、その先でも右左に曲がりながら続いて、だんだんと草も無くなって歩きやすくなってきた。最後に分岐があったが、山頂に近い右の狭い走れそうにない道を取ると間もなく道は終わりになった。
ここからは薄い踏跡を辿って植林崩れのような雑木林の急斜面を登って行った。これを登り切れば山頂だろうと頑張る。
(団地からしばらく林道を歩く)
(山頂近くは急登)

山頂部に上がるとなだらかになったが、山頂はまだ100mぐらい先だった。途中、右に下る野鹿台への道を分けて歩いて行くと、山頂は一組のご夫婦がおられるだけで意外にも静かだった。埼玉から来たというご夫婦のシャッタを押してあげて、弁当を広げるご夫婦の隣でコーヒと行動食の昼食を取った。浅間山までで引き返すつもりだったので、昼食は持ってきていなかった。
この山頂も雑木に囲まれて展望はあまり良くないが、それでも360°の展望だった。北に塩原や那須の雪山が見え、西には雷電山の上に本山などの篠井富屋連峰が望めた。南には鞍掛山から古賀志山があり、西には前日光の山々が見えており、これらの山に登った時の楽しさを思い出しまた登ってみたいと思いながら眺めていた。
「栃木の山紀行」の山名板と二等三角点の前で証拠写真を撮って、先行したご夫婦の後を追って下山にかかった。
(寅巳山山頂)
(二等三角点)

野鹿台への下りは急だった。途中に奇岩があったり、日光連山が見えてきたりして休み休みくだったが、足を滑らさないように踏ん張るのが大変だった。これを登るのは大変そうで、陽向台から林道で高度を稼ぐ道を登ったのはラッキーだったと話し合った。
(下りは急坂の連続)
(途中に奇岩あり)

急坂だがはっきりとした登山道は野鹿台団地に近づくとはっきりとしなくなった。なんとか薄い踏跡を辿って団地の道に出ると、そこには「寅巳山登山口」と書いた小さな道標があった。ここから入っても、登山道に出るまで少し迷いそうに思えた。団地に中の道は広く、家も密集はしていないので車でここまで上がってきても駐車には苦労をしなくて済みそうだった。
団地の中を抜けて陽向台団地との分岐点に着くと、そこには両団地の一軒一軒に家名が入った案内板があり、寅巳山登山口も記入されていた。
車道が西端で大きく曲がるところから、直進方向に細い道を見つけてこれを辿った。のどかな田圃沿いの道を歩いて行くと、朝歩いてきた林道の延長上に合流して、無事駐車場所に戻る事が出来た。ポケナビのお陰である。

雷電山)
地形図に雷電山の東に鳥居マークがあり、NETを調べてこの神社から登山道があると見当をつけていた。寅巳山の反対方向なので、三山縦走は止めにしたのだ。

カラオケ屋駐車場 13:00 = 13:15 高霊龍神社駐車場 13:45 ---- 14:05 雷電山 14:20 ---- 14:35 高霊龍神社駐車場

R119を東走して初めての広い交差点を左に曲がって下小池町へ向かった。途中、日光連山と寅巳山、雷電山が一望できるビューポイントがあり、車を停めてシャッタを押した。
(雷電山登山ルート)
(雷電山登山ルートの標高差)

(日光連山の右に寅巳山、右端が雷電山)

地形図とポケナビを頼りに神社マークの前まで入ると、そこには公民館と駐車場があり、神社はそこから石段を上がったところに見えていた。神社の中をのぞいてみると、古びた立派な額がかかっており、縦に「高霊龍神社」と書いてあるように見えた。霊龍と二文字に読んだが、縦に一体になった古書体かもしれない。
公民館前でカップラーメンの昼食を食べてから、念のため登山口を確認しようと車道を少し奥に入ってみたが、神社近く以外には道らしいものは見つからなかった。
(下小池第三自治公民館)
(高霊龍神社)

神社脇の踏跡を登っていくと、途中から境界杭が立つ手入れの良い登山道になった。境界杭は山頂まで続いていて、気持のいいハイキング道になっていた。
山頂には浅間山と同じように、「栃木の山紀行」の山名板と石の祠があった。茨城の山でおなじみのSHCカワスミさんの青い山名板とホサカさんの手書きの山名板も取りつけてあった。
(境界杭の登山道)
(雷電山山頂)

証拠写真だけとって下山し、今日登った三山が並んだ写真を撮れないかとビューポイントを探しながらR119を少し西に戻ってみたが、三山を一目で見渡せるポイントは見つからず、山口町から寅巳山と浅間山を別々に写真にすることで我慢して帰途に就いた。
(山口町から浅間山と寅巳山)

帰りは宇都宮ICから高速に乗ったが、急ぐこともないので久しぶりにほかの車に追い越されながらのゆっくりドライブで、意外に面白かった今日の山行を話し合いながら走り、17時過ぎに我が家に無事帰着した。



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