X12.白山・赤沢富士と八瓶山

1.動 機
ピークハントを楽しんでいるうちに県内など近くの山は登りつくしてしまい、冬の間に登るに適した近くの未踏の里山が底をついてきた。10年前の定年退職頃に登った山で、面白かったがコースの記憶が余り定かでなくなってしまった山を拾い出して再訪してみることにした。
手始めは、'00年10月に登った桂村の白山と赤沢富士、4月に登った七会村の八瓶山とに登ってきた。八瓶山の直登コースはあまり変わりなく、白山と赤沢富士はハイキングコースが整備されていて歩きやすく、気持のいい陽だまりハイクを楽しむことができた。

2.データ
a)山域:白山(213m)、赤沢富士(275m)、八瓶山(345m)
b)登山日:2010/01/10(日)晴
c)コースタイム:日立自宅 8:35 = 9:40 赤沢新農村集落センタ 9:50 ---- 10:10 白山神社 10:20 ---- 11:05 赤沢富士 11:30 ---- 12:15 赤沢新農村集落センタ 12:20 = 12:25 道の駅かつら(昼食) 13:00 = 13:25 大沢開拓路側 13:30 ---- 13:55 八瓶山 14:05 ---- 14:25 大沢開拓路側 14:30 = 14:40 花香里山登山口 15:50 = 15:50 那珂町 16:00 = 17:00 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「野口」「徳蔵」

3.山行記録

白山・赤沢富士)
'00年の日記を見ると、白山温泉から白山に登って白山登山口に下り、谷間の林道を遡上して途中から闇雲に赤沢富士に登ったことになっている。今回は、県別登山ガイドに白山登山口の近くに記載してある集会所に車を置いて歩き始める計画にした。我が家を8時半ごろ出発して1時間車を走らせて着いてみると、そこには今でも地域の集会所があり、看板は「赤沢新農村集落センタ」となっていた。広い前庭に駐車させていただいて歩き始めた。

赤沢新農村集落センタ 9:50 ---- 9:55 白山神社登山口 ---- 10:10 白山神社 10:20 ---- 10:40 分岐 10:45 ---- 10:55 谷分岐 ---- 11:05 赤沢富士 11:30 ---- 11:35 林道出合 ---- 11:50 林道終点 ---- 12:00 徒渉点 ---- 12:15 赤沢新農村集落センタ
(白山・赤沢富士山ルート)
(白山・赤沢富士山ルートの標高差)

目の前に白山らしきボサボサの山が見え、通りかかった小学高学年らしき子供たちに「あれが白山かな」と問いかけてみたが「知ーらない」と言ってそっけない。
ポケナビを頼りに民家脇の道を入っていくと二十三夜尊の先に「白山神社登山口」の道標があり、左の分岐に見覚えのある立派な鳥居があった。
(集落センタから白山)
(白山登山口の鳥居)

鳥居をくぐって登っていくと、道端に色々な石像が並び、小さな祠が並んでいて夫々に「桑明神」「駒形神社」「天満宮」「金精神社」「別雷神社」と書いた真新しい白い布が付けてあった。
道はだんだんと急になり、岩っぽくなった道を頑張って登っていくと視界も広がってきて、右に頭の丸い赤沢富士が見えるようになり、左には茨城県北部の山並みが広がり、そのなかに男体山が目立っていた。
(石祠の並ぶ登山道)
(赤沢富士)

(奥久慈の男体連山)

さらに木の根っこ道を一登りすると白山神社の立派な社殿があった。その左手には日光大権現と鹿島神宮の小さな祠もあった。ここが山頂で、登山口から15分の登りだった。
山頂は展望が利かないので、神社にお参りして、横手にあった福田さん作成の山名板の前で証拠写真を撮ってから下山にかかった。
(白山神社)
(山名板の前で)

神社の裏に板の階段があり、その先の尾根筋に予想通りに登山道が伸びていた。これを辿れば赤沢富士に行けるだろうとの自信がつき、迷わず進むことにした。
尾根筋には登山道が続き、いくつか小さなアップダウンを繰り返したところに、登山口にあった道標と同じ「しろきたウオーキングクラブ」作成の「←白山神社 赤沢富士→」の道標があって、コース取りに間違いがなかったことが確認できた。コース中の要所に「しろきたウオーキングクラブ」の道標があり、このあたりのハイキング道の整備に尽力されている団体さんらしい。
(白山の尾根歩き)
(しろきたウオーククラブの道標)

道標のところではっきりとした道を辿って左(南)に曲がり、少し下った先で右(西)に曲がりなおした。そのまま直進するとどんどん下り始め、道もせまくなってきたのので、少し引き返してホダ木が並ぶ北に向かう道に入って登り返すと、また良く踏まれた登山道に合流した。さっきの道標のところで直進するのが正しい道だったようだ。5分ほどのロスで大したことはなかったが。
檜の植林の中を登り、右左からの薄い踏跡を合わせながら歩き、赤沢富士の西尾根までしばらくトラバース気味に歩いてから尾根筋の道を登ったところが赤沢富士の山頂だった。
以前登った時には、山頂の西斜面から強引に登りつめて来たように記憶するが、どこを覗いても急斜面でこの斜面を登るのは容易ではなさそうだった。
山頂には三等三角点と山頂標柱があり、いろいろな山名板もぶら下がっていた。10年前には一本の簡単な標柱が立っていただけだったが、富士山の名が付く山なので、その後の登山ブームで結構人気の山になったようだ。
(分岐から赤沢富士へ)
(三等三角点)

山頂からは東の展望が開けており、風神山から高鈴山への日立の連山や東海あたりの港が見えていた。展望を楽しみながら、コーヒとお八つを少し頬張った。
(高鈴山遠望)

登ったと反対方向に登山道が伸びており、「御前山西登山口へ」の道標が立っていた。御前山まで下ると車まで遠くて大変だが、余りに歩きやすそうな道なので、途中から白山方向に曲がる分岐もあるだろうと期待してこの方向に下り始めた。
整備の行き届いた登山道を5分も下ると御前山林道に飛び出し、左に「御前山登山口」の道標があった。反対方向の右に向かった。
(御前山登山口への道に誘われる)
(御前山と反対方向に向かう)

林道歩きも車が来ないと陽だまりの下で落ち葉を踏みながらのハイキングはなかなか気分がいい。右の谷に下る分岐はないかと気にしながらも、どこまでも林道が続いて谷間まで続いてくれると嬉しいがと思いながら歩くと、1kmも歩いたところで地形図の表示通りに行きどまりになった。
植林が伐採された右の斜面に踏跡が降りていたので、少しこれを下ってみたが棘の籔が濃くてとても進めない。手前の植林まで引き返すと籔が少し薄くなったので、ここを下った。先にここを下った人の足跡もあちこちに残っているので心強かった。
(林道終点)
(植林の中の籔を漕いで)

谷間まで下ると、沢の向こうに地形図の破線の道が見えてきた。ここまで上流に来ると沢は狭く、流れも殆んどないので渡るのに苦労はない。沢を渡ってから道まで登り返すと、地形図の破線の道は轍も残る立派な林道だった。
林道を10分も歩くと白山神社登山口に戻り、そのまま歩いて駐車場所の集落センタに着いた。
(小さな沢を渡って)
(無事に林道に出た)

暖かい昼食を食べたくて集落センタから近くの道の駅かつらに向かった。狭い駐車場は満車状態だったが、運よく先客が出て行ったあとに駐車することができ、レストランの順番待ちの間に野菜を買いこんでから、美味しい昼食にありつく事が出来た。

八瓶山)
道の駅かつらからR123を南下し、県道61、51、112を繋ぎ、やまびこの里とザウイングスCC周りの道を走って八瓶山の麓の大沢開拓の道に出た。道は狭かったが八瓶山登山口の道標の先の橋の先に路肩が広くなったところがあって、ここに駐車することが出来た。

大沢開拓路側 13:30 = 13:35 八瓶山登山口 ---- 13:55 八瓶山 14:05 ---- 14:20 八瓶山登山口 ---- 14:25 大沢開拓路側
(八瓶山の登山ルート)
(八瓶山登山ルートの標高差)

道標があった登山口まで引き返すと、「頂上には八つの瓶があります。徒歩40分」と書いた案内板は'00年のものと同じだったが、ここにも「しろきたウオーククラブ」の八瓶山登山口の道標が立っていた。ここからは八瓶山の全容が見上げられ、山頂部にだけ濃い緑をした植林がある八瓶山の形が面白い。
登山口から田圃の間の道を入ると、またすぐに道標があって左に曲がると広い登山道に入った。登山道は廃屋の脇を過ぎて一本道で山頂に続いている。
(登山口からの八瓶山)
(落ち葉を踏んで)

初めは緩やかな道だったが、だんだんと斜度がきつくなり、中間では脇の立ち木に捉まらないと落ち葉で足元が滑ってどうしようもない。小石も多い道なので落石も起きやすいので、「団体登山には向かないな」と言いながら登って行った。
急坂を登って杉の植林帯に入ると傾斜が少し緩くなってやっと一息つける。植林の中の道を進むと八瓶神社の石の祠があった。
(中段はすごい急登)
(山頂部は植林)

八瓶神社の後ろの高みに上がるとそこが山頂で、八つの瓶が円形に配置されて埋められており、その脇に三角点と山頂標柱が立っていた。早速証拠写真を撮る。
八つの瓶は蓋だけを地表に出して並んでいるが、蓋は前見たときよりももっとぴかぴかに光っており、このお正月に丁寧に手入れされたように見えた。
(八瓶山山頂)
(八つの瓶が埋められていた)

八瓶山山頂は立木に囲まれて展望が利かないのですぐに下山した。急な坂道を踏ん張りながら下って駐車場所に戻ったのはまだ午後2時半だった。もうひとつピークハントしようかと、すぐ近くの花香里山登山口まで行ってみたが、山頂に向かう車道のゲートは10年前と同様に閉まっていた。これを目の前にすると、舗装道を30分も登るのが急に嫌気がさしてきて登るのを止めにして帰途についた。
途中、那珂町のスポーツ店に立ち寄って、今晩山形まで出かける準備に忙しい御主人としばらくだべり、バス会社で来週使う高速バスの切符を買ってから我が家に帰ったが、今日から始まった初場所のTV観戦には悠々間に合った。


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