X14.日立アルプス(小木津駅から大甕駅へ)

1.動 機
亀楽会で小木津駅から大甕駅まで歩く超ロングコースの日立アルプス縦走計画の誘いがきた。日立アルプスは、8年前に日立市の催しに参加して風神山から神峰公園まで歩き、去年3月、個人的に自宅から風神山に登り日立駅までを歩いたことがある。今年水戸アルパインの3月例会で風神山から小木津駅までで計画されているが、いずれも今回とは逆コースなので、今までと逆のコースを歩いたらどんなものか体験してみたくて参加申し込みした。亀楽会の歩行ペースは我が家のゆっくりペースよりも随分と速いので、途中でグループから脱落することもあることを了解してもらって参加したのだが、風もない気持のいい冬晴れのもと、何とか皆さんに付いて歩いて全コースを完歩出来た。

2.データ
a)山域:高鈴山(623m)、神峰山(599m)、羽黒山(491m)、風神山(242m)
b)登山日:2010/01/23(土)晴
c)コースタイム:日立自宅 7:05 = 7:20 大甕駅 7:23 = 7:38 小木津駅(集合) 7:45 ---- 8:00 小木津山自然公園入口 8:05 ---- 8:40 小木津山自然公園出口 8:45 ---- 9:10 林道出合 ---- 9:35 山神様 ---- 9:50 羽黒山 10:00---- 10:40 神峰山 10:50 ---- 11:15 向陽台分岐 ---- 12:00 高鈴山(昼食)12:30 ----13:35 高鈴GC入口 ---- 13:50 高鈴GC出口 14:00 ---- 14:25 石灰鉱山分岐 ---- 15:00 採石場 ---- 16:00 風神山駐車場 16:05 ---- 16:20 研究所裏門 ---- 16:30 団地登山口 ---- 16:45 森山自宅
d)同行者:亀楽会会員9名、和子
e)地形図:1/25000 「日立」「町屋」「常陸太田」
(日立アルプス縦走map)

(日立アルプス縦走標高差)



3.山行記録
大甕駅に着くと亀楽会の4人の仲間がもう到着済、挨拶を交わして入ってきた電車に乗り込んだ。車窓から、多賀駅、日立駅、小木津駅までとJR駅3区間分続く山並みを眺めながら、「日立アルプスはやっぱり長いなあ。今日は大変だ」と話しあう。
集合場所の小木津駅に到着して、2人の新入会員と自己紹介の挨拶を交わし、総勢11名で歩き始めた。小木津山自然公園の入口まで去年10月に我が家が歩き下ったと同じ住宅団地の中を歩いていった。
道標のある公園入口まで小木津駅から15分、立派なトイレで用を済ませ、靴紐の締め直しをしたり身支度を整えて自然公園の道を歩き始めた。
(小木津駅前からスタート)
(小木津山公園入口)

車止めを越えて公園の中の車道を歩いていき、中央池のところまで来ると、池の水面が氷結してキラキラと光って綺麗だった。
リーダはこの先の分岐で「いしくぼの滝」方向に直進せず、左の南展望台方向に進んだ。去年10月に水戸アルパインの下見のために歩いた時は「いしくぼの滝」ルートを歩いたので、丸太の階段がやけに多くて日立アルプス終盤の疲れた足には問題だと思ったのだが、今日のコースは公園出口まで全く階段がなかった。ただ、リーダのペースが速くて忙しいのだけが我が家にとって問題だっただけ。
いしくぼ滝から上がってくる道との合流点のすぐ先が北展望台との分岐点で、「羽黒山4km、神峰山6.5km」の道標があって自然公園の出口である。ここまで公園入口から35分、一休みした。
(氷結した中央池)
(公園出口で一休み)

分岐点からやや細いハイキング道になり、落ち葉を踏みながら小さなアップダウンを繰り返して林道に飛び出した。林道に出ると歩きは更に速くなり時速6kmを越しそうな速さだが、我が家もまだ疲れていないのでなんとか付いて歩ける。
林道から神峰山への分岐点は小広くなっていて展望も良く格好の休憩場所だが、リーダは休まず山道に入っていった。10月の下見の時には、この山道は粘土質で滑りやすく問題だとしたところだったが、今日は乾燥していて滑る心配がなく、登り方向でもあるしで安心して歩く事が出来た。
(林道)
(掘れた山道)

一旦沢平分岐に下って登り返して出た分岐には山神様の祠があり、左に下れば蛇塚経由神峰公園に下る道だ。
ここでも休むことなく右の神峰山方向に登り始め、更に25分ほど頑張って羽黒山まで登ってやっと休み時間になった。小木津自然公園出口から1時間強、口に入れたみかんが美味しかった。
(山神様のいる蛇塚分岐)
(羽黒山で一休み)

羽黒山で英気を養って神峰山に向かった。急坂を下って榊のトンネル道を歩き、続くピークは全部巻き道を歩いていったが、神峰山への急登は避けられない。
急坂を喘ぎながら5分頑張ると4等三角点があり、更に登ったところに神峰神社がある。無事に風神山まで歩き通せるようにお願いした。
(榊のハイキング道)
(神峰神社)

羽黒山からここまで40分、神社裏の展望所で大煙突や日立市街を眺めながら一休みした。その間に若いカップルが一組登ってきた。
広場の隣が気象観測所で、説明板によるとこの観測所は日立鉱山が建設し、大煙突煙害の予防のために常時気象観測をしていたという。排煙脱硫装置の設置により役目を終え、日本初の市営気象台として日立市に業務が引き継がれ、その後遠隔測定になって常駐計測はなくなったという。神峰山には何度も登ったが、「この情報は初耳だ」と言ったら和子に笑われた。歳の所為の物忘れなのか、そう言えば「ある町の高い煙突」にも日立鉱山が神峰山に気象観測所を作ったという話があったっけ。
(神峰山山頂からの日立市街展望)

神峰山からの下りには急坂が何度もある。去年3月に逆コースを歩いた時の登りは辛かったが、今回の下りはらくちんだ。足を滑らさないようにだけ気を遣ってリーダの後を懸命に追いかけた。
向陽台からは登りになり、登りになってもスピードは落ちない。この辺りから落ちこぼれ臭い我が家を含んだ4名が最終グループになって先行グループから離れていった。御岩神社分岐を過ぎて賀ひ礼の峰を巻いて、玉だれの滝分岐を過ぎた急登を頑張ると高鈴山のアンテナ塔が目の前に見えてきた。
アンテナ塔に励まされて頑張って山頂まで登りついたのが丁度12時、神峰山から1時間10分たっており、先行組はとっくに弁当を広げていた。風もなく陽が当って暖かい展望台の上に座席をとって、熱いカップうどんをお汁にして弁当を食べた。
高鈴山頂には結構な人が登ってくる。山を中高年の楽しみばかりにはしておけないと言うのか、若いグループも多かった。それも若い女性はスカート姿、和子に言わせると最近の流行らしい。
昼食を終えて山頂標柱の前で全員そろっての集合写真を撮った。集合写真のときに和子が席をはずしていたので、私のカメラで我が家のツーショット写真をお願いしたら、たくさんのカメラがこちらを向いてきて面映ゆかった。
(向陽台分岐)
(高鈴山山頂)

この時刻になると少し雲が出てきて、那須などの雪山は麓しか見えなかったが、奥久慈男体山や八溝山が見渡せ、歩いてきた神峰山の向こうに太平洋が広がり、北茨城からいわきの海岸線が綺麗だった。
(高鈴山から神峰山と太平洋)

集合写真が終わると、所要があるからと1人が助川方面へ下山していき、残りの10名が風神山に向かい、高鈴山山頂近くの下り坂は相変わらず急坂だったが、上半分は杉林の中に道が出来ていて滑る心配がないようになっており、下半分にはしっかりとしたロープが張られていた。下半分は我が家だけなら慎重に一歩一歩下るところだが、亀楽会の人たちは落ち葉を蹴散らしながら土煙を上げて一気に駆け下る。真似して後に続いたら結構面白かった。
ここを過ぎると後はなだらかな登山道が続く。途中、左下に見える新設道路がいつも気になっていたが、着々と工事は進行しているようで、舗装が終わりガードレールも取り付け済だった。歩行中にも、一台のダンプが通り過ぎて行った。
(高鈴山からの急坂下り)
(着々進行する道路新設工事)

一旦県道37号に下り、高鈴ゴルフ場の敷地内の道路を歩く。寒いこの季節、ゴルフ場でプレーする人は少なく閑散としていた。ゴルフ場内を25分歩いて車道終端で休憩した。高鈴山頂からここまで1時間20分。プレーを眺めたり、埋まっているロストボールを掘りだしたりしながら10分遊んで次に向かった。
一部急坂もあったが、ここからも手入れの行き届いたハイキング道が続き、採石場のところで車道に飛び出した。採石場近くの車道は以前よりも広くなったように思え、今日の採石場は静かだった。
(高鈴ゴルフ場横断)
(採石場)

採石場の先で車止めを越え、塙山分岐の先から再び山道に入り、鉄塔の先の筑波山展望所にも立ち寄ることなくどんどんと歩いて風神山の駐車場まで一気に歩いた。途中にある一か所の山道展望所からの眺めは、視界がかすんでいて県庁の四角い建物、水戸工場の新エレベータ塔がかすかに見えていた。
風神山から直接下る人もいるので、この駐車場でお開きになった。他は大甕駅まで完歩しようと揃って車道を下っていった。今日は車が多くて何台もの車をやり過ごしたが、登山口から風神山まで道幅が狭くて車の交差は難しく、登りと下りの車が出合った時は長いバック運転が強要されて大変だった。
研究所の裏門まで下ったところで、我が家も自宅に直接帰ることにして皆さんと別れた。大甕駅から我が家までの1kmを余分に歩く元気は残っていなかった。ここから我が家までと大甕駅までとは距離は同じ程度、これで小木津駅から大甕駅まで完歩した事にしよう。何事にも適当な私の勝手な判断だ。
(水戸方向展望)
(風神山到着)

冬の一番寒い時期だが、途中にはところどころに木の実が色づき、可愛い花も咲いていて目を楽しませてくれた。
(アオキ)
(ミヤマシキミ)

(アセビ)
(ウグイスカグラ)

ポケナビの自動処理によると、今日の歩行距離は32.4km、移動時間6.36hr(停止時間2.25hr)、平均速度4.9km/hrと出た。歩行距離は同じポケナビデータで作った掲載の作図では30.3km、私の記録での歩行時間は7.75hr、平均速度は3.92km/hrである。山道を4.9km/hrとは信じられなくポケナビの自動処理がどうなっているのか勉強が必要だが、3.91km/hrでも大したものだ。自分を褒めてやりたい。


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