X317.ニュージーランドトレッキング(7/19)
(クイーンシャロット1日目)

クイーンシャーロットトラックはクイーンシャーロットサウンドとケネプルサウンドに挟まれた細長い半島を歩く全長71kmのコースで、小高い稜線を歩きながら数々の静かな湾と入江が入り組む美しい沿岸風景を望む事ができる。半島で道路が通じている所は殆どなく、アクセスの主な手段は船である。この船を使って、途中のロッジからロッジまで荷物を船で運ぶサービスがあり、ハイカーは軽い一日分のザックだけを背負って身軽に歩くことが出来る。その上、全部歩かなくても好きな部分だけをピックアップして歩くこともできるので、NZでは人気のあるトレッキングコースになっているらしい。
今回は、はじめのシップコーブからフーモアロッジまでを割愛して、全長57kmを3日間で歩く計画になっていた。ここでは専門のガイドさんは付かなくてもよく、巌さんと藍ちゃんの二人に案内してもらった。コースや植生の知識も十分で面白いハイキングが出来た。
(マウントクックの日帰りハイキングコース)


7日目(3月5日):クイーンシャーロット1日目

フーモアロッジ 10:10 ---- 10:50 滝 11:00 ---- 11:30 フーモアロッジ 11:40 ---- 11:55 エンデバーロッジ分岐 ---- 12:05 吊橋 ---- 12:15 牧場 12:20 ---- 12:35 丘の上 12:50 ---- 13:50 中間点 --- 14:10 (昼食)14:40 ---- 15:55 プンガコーブロッジ

1日目はコープまでの12km、出発は10時からとゆっくりだ。日本から持参のラーメンとおこげスープで朝食を済ませて、ロッジ周りを散策した。お日さまが顔を出したのはが8時40分だった。
出発前にロッジ前でゆっくりと歓談し、準備運動をしてランチボックスをもらって10時10分に歩き始めた。
(8時40分の日の出)
(ロッジ前庭で準備運動)

ロッジの右奥にトラックへの入口があり、扉も付いていた。広い道を少し歩いて「WATER FALL]の道標がある分岐から滝への道に入った。ここの道は日本の山道に似て石や根っこでデコボコのある道だった。
NZの代表的な樹リムやラタなど教わりながら歩いて行った。
(標識が完備されたコース)
(リムと巻きつくラタの説明)

大きなシダが茂っている道はいかにもNZを歩いている気分にしてくれる。シダの葉の表面にまた小さなシダの葉がでている「Chicken & Hen」が見つかったが、このシダを見つけるのはNZでも珍しいことらしかった。
沢を渡ったり急坂を登ったりして滝のところに着いたが、流れが少なくてどこが滝か分からないほど小さな滝だった。それでも、その脇で水を滴らせているコケは美しかった。シャッタは押したのだが、暗くて残った写真はみなぶれていて何が写っているのか分からないものばかりだった。
(シダの茂る森)
(水が少なく淋しい滝)

分岐まで引き返し、ついでにロッジまで引き返してトイレを済ませて再出発した。メインのクイーンシャーロットトラックは広くて平らで歩きやすい。ルンルン気分でシダの森の中を歩いて行った。
少し歩くとお隣のエンデバーロッジへ下る分岐があり、その先に吊橋があった。DOCの管理する吊橋にはどこでも定員1人の注意書きがある。丈夫に見える吊橋で、重いザックを担いだニュージーランドの人の重さは今日の我々の二人分以上はあるのだろう。
(本道に戻ると広い道)
(定員1人の吊橋)

12時過ぎにシダとブナの林を抜けると周りが明るくなり、牧場に出た。ここにシップコーブからの道が上がってきていた。
ここからのコースは私有地を通るところが多く、いたるところに「私有地につきコースから外れるな」の注意札が立っていた。気持よく下り気味に歩いて行くと海に近づいてきた。海と空の青と森の緑の調和が美しかった。
(牧場)
(海辺の道に出る)

私有地の牧場を横切る所には柵があり、通過するごとに藍ちゃんが開け閉めをしていた。
今日の歩き始めから、セミの鳴き声がかまびすしく聞こえていて、それも「カタカタ」と聞こえるセミが出すとは思えない音を伴っていて気になっていた。見渡しても姿が見えなかったが、この辺りでやっと木に止まっている姿を見つけた。小さなセミだが、時々羽根を大きく叩きつけて「カタカタ」と大きな音を出していたのだった。「カタカタセミ」と命名された。
(民有地にはゲートあり)
(カタカタセミ)

ここまでルートは殆んど起伏のない道だったが、小高い丘の上になるとクイ-ンシャーロットサウンドが広く見渡せた。向かいは陸続きに見えるが、入り江が複雑に入り組んでいるのだ。
(高台からクインシャーロットサウンドの展望)

フーモアロッジとキャンプベイの中間点」の道標の先で昼食休みになった。目の前の海でモータボートに引かれる小さなボート遊びが見え、急旋回してボートをわざとひっくり返す遊びが面白かった。
食事の近くに羽根の退化した鳥ウエカが近付いてきた。今まではすぐ逃げるのでまともな写真が撮れなかったが、こちらの食事中は遠くに逃げることがなかったので写真に収めることが出来た。
(サーフィン)
(ウエカ)

道すがら、色々な花も咲いていたが、ユリの花がとても綺麗だった。
道は小さな沢や溝を横切るが、どんな小さなくぼ地でも必ず木の橋が渡されていて、歩く人は脇見しながらでも歩けるように完全に管理されていた。
(ユリ)
(あくまでも整備された道)

海辺に下りて16時前にたどり着いた二つ目の桟橋が今夜の宿のフンガコープリゾートのものだった。宿泊棟は急斜面に散らばっており、我が家は一番下の三角屋根のロッジだった。ラッキーと思ったが、夕食のレストランは一番高いところにあった。シャワーで汗を流して桟橋のところにあるバーでビールを買ってきて喉を潤した。
(ブンガコーブの桟橋)
(三角屋根のロッジ)

高台のレストランで晩餐会が開かれた。注文したムール貝が運ばれてきてみんな目を丸くして驚いた。日本では見たこともないような大きなムール貝で、前菜で頼んだ人も13個、メインで頼んだ私には26個が入っていた。美味しいムール貝だったが、注文した人は誰も一人では食べきれす、みんなが味見することが出来、ニュージーランドのムール貝の評価が高くなったのでした。
(レストランで海鮮料理)
(大きなムール貝・これ1人前!)




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