X32.日立アルプス縦走

1.動 機
水戸アルパインの3月例会としての風神山から小木津駅までの日立アルプス縦走計画である。今回は大甕駅に集合し、タクシーで風神山まで上がって歩きはじめ、高鈴山、神峰山、羽黒山、小木津山自然公園と歩いて小木津駅まで歩き通す27.6kmのロングコースである。1月の亀楽会では小木津駅から風神山に向かって歩いたが、今回はその逆コースである。長いこのAコースのほかに、途中の高鈴山からあかさわ山荘に降りる19kmの短縮Bコースも用意した。和子は長いAコースを歩いたが、私は短いBコースの案内をした。
(日立アルプス縦走コースの高低差)


2.データ
a)山域:風神山(242m)、高鈴山(623m)、神峰山(598m)、羽黒山(491m)
b)登山日:2010/03/28(日)曇り
c)コースタイム:
(Aコース)森山自宅 6:55 ---- 7:05 大甕駅 7:35 =(タクシ)= 7:45 風神山駐車場 7:50 ---- 8:30 休み 8:35 ---- 9:00 採石場 9:05 ---- 9:45 分岐 9:55 ---- 10:35 高鈴ゴルフ場 10:50 ---- 12:15 高鈴山頂(昼食) 12:50 ---- 13:10 御岩山 13:15 ---- 13:30 向陽台分岐 ---- 14:10 神峰山山頂 14:20 ---- 15:10 羽黒山山頂 15:20 ---- 15:25 山神様(神峰公園分岐) ---- 15:45 林道出合 16:00 ---- 16:05 自然公園分岐 ---- 16:30 自然公園突端 ---- 16:40 南展望台 16:45 ---- 17:10 自然公園入口 17:15 ---- 17:25 小木津駅 17:39 = 17:53 大甕駅 = 18:05 日立自宅
(Bコース)高鈴山頂 12:50 ---- 13:00 五差路 ---- 13:35 キャンプ場展望台 13:40 ---- 13:55 あかさわ山荘 14:05 ---- 14:10 日鉱記念館 15:10 = 15:50 日立駅 16:09 = 16:18 大甕駅 = 16:30 日立自宅
d)同行者:水戸アルパイン会員18名(男5、女13)、和子
e)地形図:1/25000 「常陸太田」「町屋」「日立」

3.山行記録
山の会の幹事から送られてきた参加者名簿を見ると、参加者20名の中で私の担当するBコース希望は4名だった。当日Aに鞍替えする人もあるだろうと思っていたら、当日7時10分大甕駅に全員集合してから確認すると、逆に7名に増えた。Bコースには時間的ゆとりがあるので、忙しいAコースと一緒に歩くことはないのだが、みなさん高鈴までAコースと一緒に歩くとおっしゃる。脚力には自信はあるのだ。きっと来週のスノーシューのために体力を温存したいのだろうと推察した。
Hiさんの威勢のいい檄に励まされて歩き始め、AもBもごっちゃ混ぜで元気に歩いて行く。
(大甕駅からタクシ)
(風神山からスタート)

先ずは風神山山頂で雷神風神の像を拝んで2等三角点にタッチし、意外に曲がりくねっている常磐道を見下ろして驚いたりしながら、なだらかな登山道を飛ばしていった。
三角点に興味のある人は、途中にある4等三角点弁天に寄道していた。
(常磐道)
(4等三角点弁天)

一旦林道に出て真弓神社への道を左に見送って、採石場のところで休憩した。仕切りの土盛りを越えて採石場を覗いてみたら、削られた山肌は見るごとに広くなっているように見えた。
(林道歩き)
(採石場)

またハイキング道に入るとショウジョウバカマの花があちこちに咲いているのが目についた。この辺りでショウジョウバカマを見るのは初めてだったので驚いた。
アオキの赤い実や、キブシの黄緑の花も綺麗だった。
(ショウジョウバカマ)
(アオキの実)

次の林道に出たところでまた休憩して高鈴ゴルフ場に向かったが、林道は車も入ってきているようで、最近の雨でぬかるんでいた。
ゴルフ場に着くと、今日は日曜日、プレーヤの姿も多く、駐車場をあふれた車が道路に列を作っていた。
ゴルフ場には予定よりも50分も早く着いた。タクシで風神山の上まで上がって30分稼いだのが大きかったが、山の会の皆さん、一般ハイカーよりもずっと元気であることを実感した。私の計画ではゴルフ場で昼食の予定だったが、早過ぎるので行動食を口に入れただけて、昼食は高鈴山でいただくことにした。
(林道はグチャグチャ)
(高鈴ゴルフ場で休憩)

ゴルフ場から県道を横断して高鈴山に向かうと、春友分岐の先で"気になる林道"を眺めて通り過ぎると、日陰の道傍に雪が残っているのが見えだした。温度計を見ると2℃、登り始めの4℃よりも下がっていた。どうりで歩くペースは速いのに汗は出ないし、水も減らない訳だ。
高鈴山頂によじ登るような急坂があり、ロープは取り付けてあるが今日は濡れていた滑りやすい。数人の仲間は左のわき道に逃げていった。
(雪の残る道)
(高鈴へ急登)

高鈴山山頂に12時15分に到着。早速昼食となったが、風があるところは寒くて座っておれない。郡山からやってきたという団体さんが丁度弁当が終わったところで、場所を譲ってもらってめいめい場所を選んで弁当を広げた。
(Bコース)
昼食を食べてから集合写真を撮って、いよいよBグループはAグループと別れてあかさわ山荘に下ることになった。
(高鈴山頂到着)
(全員の集合写真)

Bグループの7人娘は元気いっぱい、休憩舎のところでAグループとバイバイして車道を下っていったが、寒い寒いと言いながら駆けるように下っていく。リーダの私は常に後ろをよたよたと追いかける羽目になった。
(Aグループは神峰山へ)
(Bグループはあかさわ山荘へ)

諏訪分岐のところで、先月は助川城址に下ったが、今回は本山キャンプ場に向かって左に舵をとった。雨水に洗われてデコボコになった道もものともせずどんどんと下り、ゲートを通過してキャンプ場に入っても下りが続いてハイペースは続いた。今の時期社宅跡の施設には人気がなく、現在も使われている施設だと言っても信用されない。管理の家に犬が一匹いるのを見てやっと信用された感じ。
(五差路のゲート)
(本山キャンプ場のゲート)

キャンプ場から展望台までの登りでやっと体が温まってきた。展望台に上がると、神峰山が目の前に大きく聳えており、神峰山をバックにBグループだけの記念撮影をしたが、もちろん美女7人に囲まれて幸せいっぱいの顔をした私の入った写真も撮ってもらいました。
旧本山小学校のあかさわ山荘に下ると、二宮金次郎の像がまだ立っており、みんな子供時代に思いを馳せていた。
(展望台にてBグループ)
(二宮金次郎)

バスの時間にはまだ1時間あったので、近くの日鉱記念館に入ってみることにした。綺麗な館内に入るのに山靴を掃除していたら、管理人さんがビニルのオーバブーツを持ってきてくれた。綺麗なトイレを使わせていただいて展示資料を見て回って、鉱山のスケールの大きさ、久原房之助の人物の大きさや先見の明に改めて感じ入った。
外に出て、竪坑の後や久原邸などを見学した後予定のバスに乗り、日立駅で16時9分発の電車に揃って乗った。「Bコースも楽しかったね。」のFuさんの一言があり、計画者としては嬉しかった。
(日鉱記念館資料館)
(日鉱記念館外部見学)

(Aコース)
(Kmさんの手記と和子の話を参考に創作、写真はFjさんのものを借用)
Aコースは12名、いずれ劣らず健脚揃い。12時50分、Bコース8名とお互いに手を振り振り別れ、次のピーク神峰山を目指し高鈴山ハイキングのメインルートを快調に飛ばす。途中一部岩っぽい歩きにくいところもあったが、「賀毘礼の峰」に立ち寄って展望を楽しんだ。一人の男性がロープを肩に岩場の方に下っていった。
ハイキング道に戻ってからハイキング道を下り切ったところに向陽台分岐の標識があり、ここから神峰山へ向かう。日鉱記念館やキララの里への分岐を過ぎると神峰山山頂への登りになる。
(御岩山岩場)
(向陽台分岐から神峰山へ)

頂上直下の登りはここまで歩いてきた足にはきつい。ロープを頼りに頑張ると神峰神社の拝殿に跳び出す。拝殿脇の広場からは太平洋が一望出来、大煙突や日立市街が見えてなかなかの絶景です。
リーダのHiさんが日立鉱山のレリーフ越しに折れた大煙突も入れた構図で、Aコースの健脚者11名の集合写真を撮ってくれた。
(神峰山は雪)
(神峰山にてAグループ)

Hiリーダの檄で更に次のピーク羽黒山を目指した。予定より一時間早い。
ここから先頭に立ったSimonリーダは速い、羽黒山最後のゆるやかな坂を登るころは先頭の姿は全く見えなかった。それでも、ご当人、ガイドブックの歩行時間(45分)通りに歩いたのだと平然とおっしゃる。
小休止の後、Hiリーダの檄に呼応して羽黒山を下山、山道の両側には見事な大木となったヤシャブシや桜を見ながら下る。
(羽黒山山頂)
(気持のいいハイキング道)

サカキのトンネルを潜って山神様のある神峰公園分岐で左に下って小木津山自然公園に向かった。途中の杉の植林が見事に手入れされていて、直線状の立木が密集して立ち並ぶ姿は、えも言えず言えず美しかった。
林道に飛び出したところで一休みし、ここでもHiリーダの檄が飛び、元気をもらって最後の頑張りに向かった。林道から小木津山公園に向かう道の脇にはショウジョウバカマがたくさん咲いているところがあり目を楽しませてくれた。
(杉の美林)
(度々檄が飛ぶ)

自然公園に入ったところで、正面の階段道は疲れた足にはきついので、右の南展望台方向の外周遊歩道を歩いた。
南展望台で広大な太平洋の展望を楽しんでから下り、池のところで公園のメイン道路に出た。
(小木津屋か公園の外周路)
(林道に出る)

小木津公園入口でトイレ休憩して小木津駅に17時25分、全員無事到着した。ハイタッチでお互いの完歩健闘を祝し合い、17時39分発小山行きの列車に乗って帰宅の途につきました。
(小木津山自然公園入口)
(小木津駅に到着!)



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