X53.高帽子山・萱山・高平山
(里美の山ピークハント)

1.動 機
茨城県には地形図に載っている山が145座あり、2年前の冬、残っていた城山と丸山に登って茨城県の山を全部登ったと言って喜んでいた。その後、里美村ガイドマップを手に入れて眺めると、旧里美村の村内に17もの山が載っていた。そのうち地形図に載っているのは4座だけで、地形図に載っていない山13座のうち、登っていたのは2座だけ、登ったことのない山が11座もあった。近くに暇なときにピークハントする山ができたと喜んだ。
今日は里美村ガイドマップ南部の3つの山を登ることにした。車道から登って、それぞれ1時間もあれば十分往復できると目算してが、3つの山とも、山頂近くは籔で遮られていたり、林道が途中で通行止めになっていたりして、どの山も友達にお勧めできる山ではなかった。

2.データ
a)山域:高帽子山(388m)、萱山(420m)、高平山(567m)
b)登山日:2010/05/08(土)晴
c)コースタイム:

(高帽子山)
日立自宅 9:30 = 10:20 呉坪集落奥 10:30 ---- 11:20 高帽子山 11:30 ---- 12:00 呉坪集落奥(昼食) 12:35 =

(萱山)
= 12:40 県道60路側 12:45 ---- 13:20 萱山 13:30 ---- 13:50 県道60路側 13:55 =

(高平山)
= 14:15 林道通行止点 14:25 ---- 14:40 奈々久良滝 ---- 15:10 高平山登山口 ---- 15:30 高平山 15:45 ---- (尾根歩き) ---- 16:15 林道 ---- 16:45 奈々久良滝 ---- 17:00 林道通行止点 17:10 = 18:00 日立自宅

d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「町屋」「竪破山」
3.山行記録
(高帽子山)
今日の山はそれぞれ1時間もあれば往復できそうだ。ゆっくりと我家を出発して、R349を北上、中里の交差点から県道36号に曲がり、すぐに呉坪集落への地方道に入った。集落を過ぎると道は林道のように狭くなり、駐車できた場所は予定していた高帽子山東尾根筋の破線の道をずいぶんと通り過ぎていた。
身支度をして車道を少し引き返すと、谷間に踏跡があり、これを辿って予定の支尾根に上がると踏跡があった。喜んでしばらくは歩きやすい道を歩いたが、南北に延びる主尾根まで来ると行く手に棘の籔が立ちはだかった。尾根から向こうは伐採林で倒木や伐採の残材と棘、こちら半分は死んだ植林に蔦のからまる籔だった。どっちを選んでも容易ではないが、ここで引き返すわけにもいかない。植林の中を蔦や籔と格闘しながらなんとか山頂部に登りついた。
(支尾根には破線の道あり)
(途中から籔になる)

山頂部は広く伐採されていて、高鈴山や神峰山が展望出来た。平たい山頂部付近を歩きまわって三角点標石を捜しまわったが見当たらず、きっとここは粗末に扱われる4等三角点で枯草や落葉の下に隠れてしまっているのだろうと諦めて、真っ赤に咲いていたヤマツツジを三角点の代役にして証拠写真を撮っておしまいにした。(後で調べたら、ここは下深萩という三等三角点だった。探す根性が足りなかった)
(山頂から高鈴山を展望)
(三角点見つからず)

下山は北西に延びる尾根に踏跡があったが、これを歩いてもどこへ出るのか見当が付かず、自分で作った踏跡を辿って駐車場所に戻った。車の中で弁当を広げて、ひどかった藪こぎを思い出し、次の山が籔でない事を願いあった。

(萱山)
高帽子山の駐車場所から、そのまま狭い車道を走って県道60号に出て、右に曲がって雌滝雄滝への分岐を左に見送り、萱山の東に南北に走る尾根のところに駐車した。この尾根に上がるとしばらくは踏跡があったが、急斜面に突き当たると道が無くなり、谷筋に下った。谷筋には広い登山道があり、始めからこの道に入ればよかったのかもしれない。
登山道を谷の突き当たりまで進むと、萱山方向の右斜面が刈りはらわれていた。ホダギを切り出したあとらしく、ジグザグに道が切ってあり、小枝も纏めて積み重ねてあった。有難くこの道を登っていったが、なかなかの急斜面で汗を絞られた。
(谷間に広い登山道あり)
(伐採部あり)

傾斜が緩くなると、今度は目の前一面が篠竹の籔になった。右左に歩きまわって踏跡を探したが、どこにも篠竹の薄くなった所はなく、強行突破しかない。掻き分け掻き分け進んでいった。
10分近く100mも高みをめがけて篠竹と格闘しながら登っていくと三角点があった。一坪ほど篠竹のない空間があり、その真ん中に三等三角点がありました。今度は三角点を見つけることが出来て、コーヒで乾杯です。
(山頂部は篠竹)
(篠竹の中の三角点)

登ったとは違う道を下って見たかったが、どちらを向いても厚い篠竹で囲まれている。登った道を下るのが一番安全と思ったが、篠竹には歩いた跡が残っていない。方向を磁石でしっかりと確認してから歩き始めた。篠竹を掻き分け右往左往しながら進んで、明るい刈り払い場所に出た時はホッとした。刈り払いされた急斜面を下って谷間の広い登山道を下ると、らくらくと県道に出ることが出来た。

(高平山)
最後の高平山は長い横川林道の奥にある。県道60号を下ってR359に出て北上、折橋の交差点でR461に右折、横川鉱泉の手前で右手の林道に入った。未舗装の道で、国道との分岐点で車のナビを見ると高平山下まで7.8kmとあり、長いラフロードドライブを覚悟した。
ところが5kmも走ると林道が二股に別れるところがあり、広場になっていて、両方の林道入口に鎖のゲートがあって通行止めの表示札がかけてあった。ここから竪破山へ登る人もあるようで、「竪破山へ2.5km」とあり、一台の軽自動車が停まっていた。
車のナビでは林道はまだ2.8km残っている。予定時間よりも林道歩き往復1時間半が余計にかかりそうだが、ここで引き返すわけにもいかず、右側の林道に入ってだらだらと歩いて行った。700m歩いて林道が大きくUターンする所に「竪破山へ1.8km」の道標があり、右上に綺麗な滝が流れていた。見覚えのある滝だと思ったら、「竪破山へ1.8km」の道標があり、これが奈々久良の滝であることにやっと気が付いた。以前竪破山に登った時にこの滝を見に下りて来て、下に林道が通っているのが見えて奇異に感じたことを思い出した。
(林道途中で通行止め)
(奈々久良滝)

奈々久良滝から林道は右方向に進み、十回近くもUターンを繰り返しながら続いた。途中尾根に上がって尾根筋を歩けば近道になるかと思ったが、今日は籔に懲りているので、ひたすら林道を歩いた。高平山下に着いてから破線の道のある尾根筋に上がるには、林道を作るために削られた崖の様なところを攀じ登らなければならなかった。
尾根に上がるとはっきりとした踏跡があり、これを辿るとすぐに峠になり、三角点はここから右に少し下って登り返した手入れのされていない下枝の煩い植林の中にあった。三等三角点の前で証拠写真だけ撮って下山にかかった。
(崖を登る)
(植林の中の三角点)

峠まで引き返して、林道歩きを少なくしようと尾根筋を辿ってみることにした。踏跡に誘われて違う尾根に迷い込んだりしたので歩いた距離も余り短くはならなかったが、3つのUターンを省略して林道に下りた。林道歩きの楽しみに林道わきに生えている若々しい山蕗を採りながら駐車場所に戻った。


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