X715 イタリア観光10日間(5)

6日目; カプリ島 

今日はカプリ島に渡って青の洞窟を見物し、次の目的地アルベロベッロまで遠路バスで移動する。アルベロベッロでは夜のトウルッリを観光した。

6:29: ナポリホテル 7:40 = 8:10 ナポリベベレッロ港 8:35 =(ジェットフォイル船)= 9:25 カプリグランデ港 9:35 =(小型船)= 10:00 青の洞窟 10:40 =(小型船)= 11:00 グランデ港 ---- 11:15 ミニバス = 11:30 カプリ市街散策 ---- 12:00 レストラン(昼食) 12:50 ----12:55ミニバス = 13:05 グランデ港 13:40 =(ジェットフォイル船)= 14:30ナポリベベレッロ港 14:50 = PA = 18:15 ナポリIC = 17:00 高速道PA 17:15 = 18:55 アルベロベッロホテル(夕食) 21:20 ---- トウルッリ街散策 ---- 22:40 ホテル(泊)

青の洞窟に入るには、ナポリからカプリ島まで高速船で渡り、モータボートに乗り換えて洞窟前まで送ってもらい、ここで洞窟に潜り込むための小さな船に乗り換える必要がある。ナポリ港には大型フェリーが何台も停泊していたので、明日も観光客が多いと予想されるため、出来るだけ朝早い便でカプリ島に渡って、早いモータボートに乗ることが大切である。少し遅くなると順番待ちで朝のうちに洞窟に入れない恐れもあるという。早起きして荷造りを終えて、早めに準備してもらったホテルのビュッフェ朝食をそそくさと食べて7時40分にホテルを出発したら、ナポリ港から出る朝一番の高速艇に乗ることが出来た。
カプリの港に着く前に下船扉の前に列を作って一番に下船し、港を急いで歩いて待っていたモータボートに揃って乗りこんだ。
(ナポリ港とヌーボー城)
(カプリのマリーナグランデ港)

モータボートから見るカプリ島の眺めは、白い岩山と緑の木々と青い海と空とのコントラストが素晴らしかった。岩の絶壁の上にホテルがあったり、岩壁には象の鼻とか骸骨とかいろいろな洞窟があったり、楽しんでいるうちに洞窟の前に到着した。
陸地から階段を下りて小舟に乗る人もあり、5艘ほどの先客もあって、何時になったら順番が来るのか心配になったが、もう洞窟見物が終わって帰る船もあって10分ほどで小舟に乗り移る順番になった。4人で小舟に乗ったらチップ1人1ユーロを船頭に渡す。正式の乗船代は別に旅行社から支払い済だが、日本の観光客を乗せたら1ユーロがもらえるということを船頭さんたちの頭に焼き付けておけば、今後日本からやってくる人達のためになるというのが城さんの尤もなお願いであった。
(ボートで出港)
(小舟に乗り換え)

洞窟の入口の高さは波によって海面から30cmから80cm位の間で変動している。船頭は波の具合を睨んで一番海面が下がるタイミングを狙って船を洞窟の中に滑り込ませる。入口の岩天井にはワイヤが張ってあって、船頭はオールを漕ぐのではなくて、このワイヤを引っ張って船を引き入れる。乗客は船底に寝そべった体勢で入口を通過するのを待つ。うっかり起き上がると頭を岩にぶっつけて只では済まない。船頭も今年からヘルメットを付けることになったそうだ。
中に入ると洞窟の中は広いが真っ暗だ。船頭達のオーソレミオの歌声が響き渡る。
(青の洞窟に滑り込む)
(内部は広い(ストロボ撮影))

洞窟の中に入ったら、船頭さんが「後ろ」という。起き上って振り向くと、そこには真っ青な世界があった。洞窟の狭い入口から差し込む陽の光が海水を青く輝かせているのだ。まさに神秘の光景だった。
奥に進むと船頭さんが「もう一度?1ユーロ?」という。もちろんOKして、もう一巡してさっきの青い光景を再現してもらった。
(振り向くと真っ青!)

午後になって太陽が反対側に行ってしまったり、朝でも天気が悪ければさっきの青い光景は綺麗ではなくなるだろうし、高潮の時には洞窟に入ることもできないだろう。カプリに何度もやってきたのに一度も青の洞窟に入ったことが無いという人がいたという。一回だけの訪問でこの光景に出合えたのはすごい幸福者だねとみんなで喜び合った。
幸せ気分で待っていたモータボートに乗ってカプリの港に戻った。運よく早めに洞窟見物を終えることが出来たので、余った時間でカプリ島観光をすることになった。港からケーブルカー乗場に歩いたが、順番待ちの行列が長く、もう少し歩いて小型バスをチャータしてS字カーブの坂を登って上のカプリの街に上がった。
カプリの街並みはいろいろな高級店やホテルなどが並んでいてお洒落な感じだった。みやげ物屋に入ってレモンのチョコレートを味見してお土産を買い込んだ。カプリ島はレモンの名産地だった。
(港からミニバス)
(高台の商店街)

街の突き当たりには、ケーブルカーの乗車場所になっているウンベルト1世広場があり、多くのパラソルとテーブルが並んでいて飲み物など売っていた。世界一狭くて世界一有名な広場だそうです。
そこの展望台からの眺めは、岩山のトラガラ岬と海と街とが融和して素晴らしい景色を作っていた。広場から先にも上ったり下ったりの道があり、少し歩いてみたが細い道に同じような街並みが続くだけだったのですぐに引き返した。
(ウンベルト一世広場)
(広場からの展望)

12時になって広場から少し坂を下ったところにある花が綺麗なレストランに入ったが、この時間はイタリアではまだ昼食時間には早過ぎたようで貸し切り状態だった。美味しいシーフード料理をいただいて店を出るころには、半分ぐらいの席が埋まっていた。
食事を終ってバス乗場まで歩き、バスで下まで降りた。降りた所が海水浴場の入口で、浜辺に出てみると大勢の人が海水浴を楽しんでいた。カプリはもう夏なんだ。
(お洒落なレストラン)
(海水浴場)

高速艇に乗ってミラノに戻り、待っていたマリアーノさんのバスに乗って、今度はアルベロベッロに向かって東に走った。バーリにつながるA16に入り、坂を登って峠を越えると空はどんより曇り空になった。山脈の東は雨なのかと思ったが、間もなく空は晴れてきてまた気持よいドライブになってきた。青空のもとに牧草地や麦畑が広がり、その上に数えきれないほどの風車が回っているのが見えだした。風車の列は何か所にも現れ、総数は200台は越えていた。日本より進んでいるなと思われたが、城さんの話では、イタリアの電力は南では火力、北では水力が主力、風車ではイタリアは後進国で南でここ2,3年でやっと風車を設置し始めたところだという。
(A16沿いの風車群)

平地に下りると緑が多くなって、ブドウやオリーブの畑が俄然多くなってきた。イタリアのワインは主要産業だし、オリーブの生産もスペインに次ぐらしい。サボテン畑もあって驚いたが、ここではサボテンの花を食べるらしい。
(ブドウ畑)
(オリーブ畑)

A16からA14に路線名が変わりバーリを過ぎて高速道から外れると、田舎道のところどころにトウルッリが見られるようになった。始めて目にするトウルッリにみんな目を輝かせた。
トウルッリの説明:一説では昔のローマから派遣された統治者が、本国からの検察官が来る時には全家屋の屋根を解体させて「ここの住民は屋根もない貧しい生活をしているので上納金は収められません」と説明し、監察官が帰ってからすぐに屋根を修復できるように、接着剤を使わない石の積層構造にさせたとの言い伝えがある。
プチアーノの町を過ぎるとすぐにアルベロベッロのホテルだった。アルベロベッロは鉄道の駅もある普通の街だった。
(トウルッリ)
(アルベロベッロの街)

トウルッリの観光は明日の予定だが、夜のトウルッリを案内してもらえることになった。トウルッリ街におなじみのみやげ物店があり、日常生活を送るの室内や屋上のテラスにも上がらせてもらえるとの嬉しい話だった。電話すると夜9時まで食事などで忙しいとのことなので、こちらもホテルで夕食をとってから出かけることになった。
ホテルからビルも並ぶ街中を歩いて行くとポポロ広場と言う小さな広場に出て、この展望台からはトウルッリが並ぶ街が一望できた。街灯が唯一の明かりだが数多くのトウルッリが並んでいるのがよく見えていた。
広場から坂道を下りてトウルッリの街中に入って行った。壁が白いので街灯を反射して通り全体が明るい。トウルッリを間近に見ると、とんがり屋根のてっぺんの飾りも色々な形があって面白い。
おなじみの陽子さんの店に入って、室内の寝室や台所まで見せていただく。勿論、お土産物もいろいろと物色した。
(夜のトウルッリ)
(おしゃれな店)

屋上に上がらせてもらってみたら、とんがり屋根ばかりが目の前にあって面白い風景になっていた。帰りは自由行動になったので、少し先の教会まで歩いてから往路をゆっくりと歩きながらホテルに戻った。
(店の屋上テラスから)






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