X83 槍・穂高縦走(大キレットに挑戦)

1.動 機
槍ヶ岳から奥穂高岳への峰々は天気のいい日にはどこからでもその目立つ連峰を見ることが出来、その槍と穂高の間には大きく切れ落ちた大キレットがあった。300m以上の落差があるキレットと両側が千尋の谷に落ち込む浮き石だらけの痩せ尾根を通過しなければならない日本有数の難所だと聞いて、とても我家が歩けるルートではないと思っていた。ところが、水戸アルパインクラブの山行で石鎚妙高鳥甲剱岳などの岩山を連れ歩いてもらっているうちに岩場にもだんだんと慣れてきて、去年の八峰キレットをみんなが揃って元気に通過した。リーダがこれを見てみんなの実力をある程度評価したのか、今年の企画に大キレットが入ってきた。上高地から槍ヶ岳に登り、大キレットを通過して奥穂高岳まで縦走し、吊尾根を通って前穂高から岳沢に下る大縦走だ。
間違えたら命にかかわる難コース、準備は入念に行われた。落石の多いところなので、全員ヘルメットをかぶって、万一の転落に備えてハーネスとカナビラも装着することとして、事前に御岩山で実地訓練も行われた。日程もゆとりを持たせて4泊5日と、一日予備日を設けてある念の入れようだった。
我家にはもう一つ問題があった。和子が3000m級の山に登ると高山病で食欲がなくなる。今回は3000m峰を8峰も越える縦走なので、高山病になっては大キレットなどの話ではなくなる。勿来にある進盟中岡の低圧酸素室に通って身体が高山に適応できるように対策した。
参加者総勢18名の大所帯だったが、万全な準備と、リーダの細かい配慮と指導で、全員元気にこの超難コースを完歩することが出来た。みんな感謝感激だった。
みんなの後を懸命に付いて歩くのがやっとで、何処でどんなことがあったか記憶は定かでなく、正確な山行記録を書くことはできそうにもない。足場の良いところでカナビラで身体を確保しながら撮った写真を並べて、これに若干の記憶を書き足すことにしよう。
(弓折岳から眺めた槍穂高連峰と大キレット)


(縦走路map)
2.データ

a)山域:槍ヶ岳(3180)、大喰岳(3101)、中岳(3084)、南岳(3033)、北穂高岳(3106)、涸沢岳(3110)、奥穂高岳(3190)、前穂高岳(3090)

b)山行日:2010/8/27(金)〜8/31(火)

c)日程:

8/28(土): 槍沢ロッジ ---- 天狗池 ---- 槍ヶ岳 ---- 槍ヶ岳山荘(泊)


8/30(月): 北穂高小屋 ---- 北穂高岳 ---- 涸沢岳 ---- 穂高山荘(泊)

8/31(火): 穂高山荘----奥穂高岳----(吊尾根)---- 前穂高岳 ---- 上高地 = 日立
d)同行者:水戸アルパインクラブ会員16名(男性6、女性10)、和子

(縦走路高低差)

3.山行記録 
上の日程表の日付けをクリックすると、それぞれの山行記録が現れます。






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