X835.槍・穂高縦走5日目

(5日目:穂高山荘−奥穂高岳−前穂高岳−岳沢−上高地=茨城)
今日は奥穂高岳に登って吊尾根を歩き、前穂高岳に寄道してから岳沢経由で上高地に下る。

穂高山荘 6:00 ---- 7:00 奥穂高岳 7:20 ---- 9:00 紀美子平 9:20 ---- 9:55 前穂高岳 10:05 ---- 10:40 紀美子平 10:50---- 12:15 カモシカの立場 12:25 ---- 13:10 岳沢ヒュッテ 13:45 ---- 15:15 林道出合 ---- 15:40 上高地バスターミナル 15:45 = 16:10 平湯温泉 17:10 = 18:10 松本コンビニ1 8:30 = 18:35 松本IC = 18:40 梓川SA 18:50 = 20:40 横川SA 21:05 = 22:00 太田桐生IC = 22:30 佐野藤岡IC = 22:35 佐野SA 22:40 = 23:30 桜川RP 23:35 = 0:00 水戸IC = 0:20 水戸駅 = 0:35 勝田駅 = 0:50 東海駅 = 1:00 日立電鉄南営業所 1:05 = 1:15 日立自宅

茨城に今日のうちに帰りつくために、早めに上高地に下ってバスに乗りたい。1回目の朝食は5時10分からだが予約はなしで早いもん順だという。4時半に全員順番待ちの行列を作って待ち、1回目の朝食を頂いた。食卓で焼く朴葉味噌が美味しかったが、食事中に日の出になったので食堂の窓から日の出の写真を撮った。
準備運動をして6時に歩き始めた。今回一番の早出だ。
(日の出を迎えるシルエット)
(朝日を受けて準備運動)

先ずは奥穂高岳に登る。なかなかの急登で、梯子があったり鎖もあったり、難所が続く。奥穂には40年も前に二人で登ったことがあるのだが、まるで素人だった二人がよくも登れたもんだと信じられない思いで登って行った。
(奥穂高岳へ急登)

急坂を登り切ると、右手にジャンダルムの丸い峰が見えてきて、山頂に立っている人影も見えていた。超難関コースと言われるジャンダルムも水戸アルパインは5年前に踏破しているが、我家はその時別の山に逃げていた。
日の出を山頂で迎えた人がどんどんと下ってきて交差に時間を食ってしまい、山頂に着いたのは山荘を出てから1時間たっていた。
山頂は多くの団体さんが占拠していて、集合写真は少し外れたところで撮影し、個人の記念写真も、山頂に隙間が出来たら滑り込んで、他人の姿が入るのを気にしないで撮りまくって行った。
(ジャンダルムに人影)
(奥穂高岳山頂)

山頂から前穂高岳に向かって吊尾根を歩いて行った。吊尾根には稜線から少し上高地側に外れたところに巻道が作ってあった。途中、巻道を見過ごして稜線の踏跡に入り込んで引き返してくるグループにも出合った。
(前穂高岳へ)
(吊尾根は巻道を歩く)

巻道と言っても急斜面のトラバースで気を遣い、急な岩場の鎖場などもあって、高山病の気配のあったTmさんが遅れ気味になった。Tmさんは前穂高には登らないとおっしゃるので、サブリーダの一人Ogさんが付いて、みんなから離れてゆっくりと下ることになった。
道の途中からは乗鞍岳の手前、焼岳と霞沢岳の間に梓川と上高地が見渡せていた。景色は綺麗だが、あそこまで1500m下るんだと思うと気が遠くなる。ウサギギクやハハコグサなどに慰められながら歩いて行った。
吊尾根を歩き切ると紀美子平という少し開けたところがあった。山荘を出てから3時間、少しお八つを食べて元気を付け、ザックをデポして空身で前穂高岳に登って行った。
(上高地・焼岳・乗鞍岳)
(紀美子平で一休み)

前穂高岳への道は大岩が重なる道で、先日のトムラウシを彷彿とさせた。足場の悪いところもあって、200m足らずの上りに35分かかった。
(前穂高へ空身で登る)

山頂で雲の晴れ間を待ったがガスは晴れず、集合写真と記念写真を撮ってすぐに下山にかかった。
ザレていたり、足がかりの小さい岩場もあって、下りにも登りと同じ35分かかった。
(前穂高山頂)
(前穂からの下り)

下る途中、少しガスが晴れて、槍ヶ岳から涸沢岳への山並みが見渡せる瞬間があって、すかさずシャッタを押した。
(槍ヶ岳から涸沢岳が姿を現す)

紀美子平に下って、ザックを担いて岳沢に向かって重太郎新道を下って行った。重太郎新道は大変な急坂の連続だった。
(紀美子平からは急坂の下り)

鎖や梯子もあって、昨日、一昨日に負けない難所が続いた。大キレットだけが難所だと思い込んでいた浅はかさを思い知らされた。
(鎖や梯子もあり)

雷鳥平、岳沢パノラマの休み所は通過して鎖や梯子を下ったカモシカの立場の木陰で弁当を開いて一休みし、2段の長い梯子を下るとお花畑の道になった。
トリカブト、ハンゴンソウ、アザミ、シシウド、サラシナショウマなど色とりどりに賑やかで、難所の締めくくりに十分だった。
(終りはお花畑)

お花畑を過ぎると岳沢の河原の荒れた道になり、沢を渡ったところに岳沢ヒュッテがあった。ヒュッテには期待したジュースは売り切れになっていて、ビールだけが水の中に浸かっていた。これからまだ2時間も歩くので、ビールと言う訳にも行かず、雪渓から引いたと言う冷たい水をがぶがぶ飲んで乾いた喉を潤した。
(河原を下る)
(岳沢ヒュッテで大休止)

岳沢ヒュッテからは樹林の中のなだらかな道になったが、ごろ石の道で極めて歩きにくい。途中に涼しい風が噴き出している風穴があって気持よくなったが、林道に出る手前では風水害で倒れた倒木の山に遮られて岩場以上に通過に苦労させられた。
(ヒュッテからは樹林帯)
(倒木)

林道に出てやっと安心して歩けるようになり、20分で河童橋を渡ってバスターミナルには15時40分に到着した。冷えたビールが美味しかった。
(林道に出る)
(河童橋)

バスが動き出すと同時に雨がフロントガラスを濡らし始めた。歩いている間は一度も雨に合わず、合羽なしで歩けたのも今回無事予定通りにに歩け通せた一因である。なんとラッキーなことであることよ。
バスは平湯温泉に立ち寄って汗を流したが、まだ17時前だと言うのに、レストランでは料理も生ビールも閉店になっていてがっかりさせられた。松本のコンビニで酒や食料を買い込み、横川SAで夕食を食べて、茨城に帰りついたのは午前様になっていた。




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