Y12.東金砂山、武生山ついでに亀ヶ淵山

1.動 機
天気のいい日に家の中で大人しくしておれない。分県「茨城県の山」で山行記を書いていない「東金砂山」と「武生山」のピークハントをすることにした。「茨城県の山」では山が神社やお寺を表しているものが多く、この二つもどこが山頂だか定かに書いてない。とりあえず、両方の神社に新年のお参りをして近くのピークに登ることにしたが、時間が余りそうなので、ついでに「武生山」近くの竜神峡無名峰(山頂に「亀ヶ淵山」の山名板があった)に登ることにして出かけた。「亀ヶ淵山」はついでの山だったが、一番登り甲斐がある山でひと汗かき、道迷いで冷や汗もかいた。

2.データ
a)山域:東金砂山(481m)、武生山(459m)、亀ヶ淵山(340m)
b)登山日:2011/1/7(金)晴後時々曇り
c)コースタイム:日立自宅 9:10 = 東金砂神社駐車場 ---- 東金砂神社参拝と三角点探訪 = 12:00 下武生公民館(昼食) 12:45 = 武生林道駐車 ---- 武生神社参拝と三角点探訪 ---- 亀ヶ淵山 ---- 15:55 武生林道 = 16:55 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:「大中宿」

3.山行記録
1)東金砂山
日立自宅 9.10 = 10:00 東金砂神社駐車場 10:15 ---- 10:30 東金砂神社本殿 ---- 10:35 裏山 ---- 10:45 見張台 10:50 ---- 11:55 山標石 ---- 11:20 三角点 ---- 11:40 東金砂神社駐車場 11:45 = 12:00 下武生公民館(昼食)

※途中で標高が10m高くなっている
(東金砂山コース)
(東金砂山コースの標高差)

朝起きると外は氷点下の冷え込みで池に氷が張っていた。少し暖かくなってから歩こうと、9時過ぎに我家を出発した。常陸太田から水府に入って県道32号を北上すると、天下野の街中から右に入る道の入口に「東金砂神社」の道標があり大きな赤い鳥居が立っている。これをくぐって進むとやがて道がどんどんと細くなり、やがて一台の車が走るのがやっとの道幅になり、それもくねくねと曲がりながらの道になって対向車が来たらお手上げだ。10年前にも走った筈だが、ちっとも記憶にない。幸い対向車が一台もないうちに赤い大鳥居の前の駐車場に到着してホッと一息。
トイレを使い、身支度をして赤い鳥居をくぐると水が凍った手水石があり、右に対の駒犬が守る石段を登る。これからも石段を登る毎に仁王門、田楽堂、つりがね堂、拝殿、本殿と歴史を感じさせる社殿が続いた。登った石段の段数は合計170段近くあった。
(大鳥居から歩き始め)
(合計170段の石段登り)

鐘突堂の鐘を突いて本殿にお参りし、本殿の裏に回って後の高みに登ってみた。地形図にはここに・481の表示があり近くに東金砂山と記されているが、薄暗い籔山で山名板も何もない。証拠写真を撮ることもなく引き返し、7年前に同期の会で来たときに登った見張台に行ってみようと裏の林道に下った。林道の入口は鎖で車止めしてあった。
(鐘を突いてお参り)
(裏の林道を歩く)

林道を10分も歩くと左上の高みに見覚えのある壊れかけた小屋が立っていた。見張台はこの小屋の近くにあったことを思い出だして上がってみたが、それらしきものは見当たらない。老朽化で危険になり撤去されたのだろうと諦めかけた時、立木に囲まれすっかり蔦のからまられた丸鋼で出来た高さ5mほどの見張台が見つかった。
天板は取り外されているが、丸鋼のペンキは健全で見たところ登っても大丈夫そうだ。籔を漕いで近づいて、ぐらぐらする梯子をこわごわと最上段まで登ると、奥久慈男体山や白木山、八溝山が見えていた。片手でシャッタを押した。
kkkk
(見張台)
(見張台からの眺め)

本殿の裏の・481山を東金砂山としてしまえばこれで東金砂山ピークハントの目的は達成だが、地形図を見ると近くに三角点があるのが気になる。この三角点にタッチして百点にしよう。
林道を引き返して三角点のある尾根筋に来ると、法面に何人もの人が登って行ったと思われる踏跡が見えた。法面の崖を登って行くと薄い踏み跡が伸びており、これを辿るとすぐに四角い標石が見つかった。三角点標石のように見えるが余りにも林道に近いところにあるのでおかしい。よく見ると片面に山の字が彫られていて三角点ではなかった。
三角点はここから20〜30m低いところにあるはずと見当を付けたが、この標石から先は踏跡が定かでなくなり、篠や蔦を掻き分けながらがむしゃらに突進した。やがて尾根は途切れて一旦林道に下り、その先に現れた右の高みに攀じ登った。高みにははっきりとした踏跡があり、これを辿るとすぐに小石で囲まれた四等三角点があって、和子の笑顔を入れて証拠写真を撮った。周りは樹木に囲まれていたが、狭い隙間から奥久慈男体山が見えていた。これも証拠写真にパチリ。
帰りは草ぼうぼうで荒れた林道を歩くと、そのまま元の広い林道に戻ることが出来た。この荒れた林道は地形図に破線で示されている道で、はじめからこれを下れば三角点はすぐに見付けることが出来たわけだ。よく考えないで行動する癖は損をする。
(三角点に辿り着く)
(三角点から男体山)

東金砂山は・481の裏山か460mの三角点位置かどちらだか分らないが、まあどっちでもいいや。これで満足して駐車場に戻り、対向車が来ない事を祈りながら狭い道を天下野まで下った。県道を北上して下高倉から武生林道に入って、またくねくねとした道を登って下武生公民館の前庭に入り、ここに駐車して昼食にした。

2)武生山
下武生公民館(昼食) 12:45 = 12:50 新展望台 12:55 = 12:55 武生林道駐車 ---- 13:10 武生神社 ---- 13:25 三角点 ---- 13:35 宝剣洞展望台 ---- 13:40 宝剣洞 ---- 13:45 分岐 ---- 14:05 間違い分岐 ---- 14:20 竜神峡 14:35 ---- 14:40 鞍部 ---- 14:55 亀ヶ淵山 15:00 ---- 15:15 鞍部 ---- 15:20 竜神峡 ---- 15:30 間違い分岐 ---- 15:50 分岐 ---- 15:55 武生林道 16:05 = 16:55 日立自宅

※標高が10〜20m高くなっている
(武生山−亀ヶ淵山コース)
(武生山−亀ヶ淵山コースの標高差)

武生林道は現在拡幅工事中で、公民館でも一台の大型ダンプが休憩していた。その脇で力うどんを作って食べてから武生山に向かった。工事中で現在2km先で通行止めだが、すでに拡幅済の林道では行き来するダンプと交差も問題ない。武生神社の先まで走って新しい展望台に登ってみた。
展望は180°以上と広く、東は里美牧場の風車まで眺めることが出来た。
(新しい展望台)
(鍋足、三鈷室、里美牧場)

武生神社の大鳥居の近くの路側に車を停めて、武生神社のお参りに向かった。大鳥居をくぐって参道を登って行くと、車も走れる広い道が続き、突きあたりで左の石段を登った。
1786年の再建と言われる本殿も立派だったが、その奥の太郎杉に代表される大杉の森は荘厳な雰囲気があった。太郎杉には避雷針も取り付けられていて、大事に守られているようだった。
(武生神社にもお参り)
(太郎杉)

武生林道に下りて向かい武生山の最高地点に登ると三角点があって証拠写真を撮った。太郎杉の森に引き返して高みを歩きまわってみたが武生山を示す何物も見つからず、武生山は一つの山が林道で分断されているのだから、一番高いこの三角点位置が武生山と思って間違いはないだろう。
(武生山は林道で分断)
(三角点)


3)亀ヶ淵山
武生山のピークハントが終わったのが13時半、予定よりも遅くなったが予定通り竜神峡の340mの無名峰に向かうことにした。この無名峰には同期会の山行でシモンさんに2回案内してもらったことがあるが、自分達だけでこの難しい山に登れるかどうか試してみたかったのだ。
その前に無名峰を眺めておこうと、宝剣洞展望台に登ってみた。尖って目立つ467mの明山の手前に、やはり尖った山容の340mの無名峰が深く沈むように見えていた。あのとんがり山に登るのはやはり相当きつそうだ。
(宝剣洞展望台)
(明山と無名峰(亀ヶ淵山))

亀ヶ淵へ下り道に「男体山へ」とある道標が気になって、その方向の道に進んでみると面白い見ものがあった。一つはごつごつとしたこぶだらけになった大きな老木であり、その穴に石の祠が祭ってあった。
そのすぐ先に岩を刳りぬいた大きな洞があり、その中にも石の祠が祭ってあった。この洞を目にしたのは初めてだったが、どうもこの洞を宝剣洞と呼ぶのだろう。今まで宝剣洞展望台という変わった名前の由来が分らなかったのだが、これですっきりとした。
(老木と祠)
(宝剣洞)

武生林道に引き返して亀ヶ淵への下りにかかると、ひとりの男性が登山道の下刈り作業中だった。「この道で亀ヶ淵に下れますか。」と挨拶すると、「ゆっくりと歩いても1時間あれば着くよ。道が狭いところがあるから気をつけなさいよ」と老夫婦を気遣ってもらえた。
歩き始めると、おじさんのおっしゃるように急斜面のトラバース道は道幅が狭く、うっかり踏み外したら谷底まで落ちてしまって上がって来られそうにもない。
両側が切れ落ちた痩せ尾根もあり、これが下が岩の道だったら、どこかの蟻の戸渡りと同じで、這いつくばって歩くところだろう。下が土だと不思議に平気で歩ける。
(狭いトラバース道)
(両側切れ落ち・蟻の戸渡り)

随所に危なそうな所が出てくるが、時々右に堂々としたシモン山など明るい奥竜神の山々を見渡せる所があって気分を和らげてくれる。
先に進むと、樹間に無名峰の尖った山容が見えるようになり、急斜面を攀じ登る困難さを見せつけてくる。登山ルートが見つかればいいが、踏跡がなければ危なくてとても登れそうにもない山だ。
(堂々としたシモン山)
(尖った無名峰)

どんどんと下って行ってポケナビの軌跡を見ると、地形図の破線の道と大きくずれてきていた。少し引き返して軌道修正した。破線の道方向にかすかな踏跡が下っており、立木や草にしがみつきながらがむしゃらに下って行った。
竜神峡(ここは竜神峡の枝沢だが名前が分らないので竜神峡と呼んでおく)の河床に下ったが、向かいの崖に踏跡は全く見えない。わずかに見える踏跡らしきものも、無名峰とは反対方向に向かっている。時間はもう14時20分、もたもたしていると日が暮れる。暗い中で危なっかしい狭い道を歩くのは命取りになりかねない。「山頂は諦めて引き返そうよ」と話は纏まったが、その前に少し無名峰側に沢を下って登山口探しをしてみることにした。
この沢にも大岩がゴロゴロと転がっていて、奥竜神本沢の沢登りと同じようにスリリングである。大岩を越えたり、深い淵を飛び越えたり、しばしの沢歩きを楽し(?)んだ。
(崖下り)
(沢下り)

50mも沢を下ると、向かいの谷間が植林帯になり、その中にはっきりとした踏跡が登っているのが見えた。これを見ると俄然引き返す勇気が萎えてしまい、渋る和子を強引に説得して無名峰の山頂まで登ることしてしまった。
鞍部までの植林の中の登りは普通の傾斜で苦労もなかったが、鞍部から山頂への80mの登りが崖の様な急斜面になり、それも下がザレていて滑りやすく、立木や草付きを頼りの攀じ登りになって、今日初めて汗を絞られることになった。
(鞍部まで植林登り)
(鞍部からはガラガラの急登)

山頂に着いたと思ったらそこはまだ尾根で、少し先に山頂が大岩を前にして立ちはだかっていた。こんな岩場を攀じ登るのだったかいなと近づいてみると左に巻道があった。危なっかしい巻道を登って行くとすぐに山頂に飛び出した。
山頂には小さな手書きの山名板が立木に取り付けてあった。文字が消えかかっていていたが、よーく見ると「亀ヶ淵山」と読めた。悪くない命名である。これから我家もこの無名峰を「亀ヶ淵山」と呼ぶことにして、その前で証拠写真を撮った。
(山頂の大岩)
(無事登頂!)

山頂は360°の展望! すぐ近くに明山の鋭鋒が聳え、奥竜神から奥久慈の山々が見渡せ、竜神やすらぎの里の向こうに高鈴山から風神山の山並みも見えていた。
コーヒでも入れながらゆっくりしていたい気持のいい山頂だが、時間はもう15時になっている。明るいうちに駐車場所に帰らなければならないのですぐに下ることにした。亀ヶ淵方向に下る道があってロープも張ってあり、同期会の時はそっちに下ったように思うが、亀ヶ淵から駐車場所に戻る道の記憶がいま一つ、所要時間もはっきりしない。来た道を下ることにした。
(明山)
(水府やすらぎの里と高鈴山)

滑りやすい急斜面を慎重に下り、植林を下って竜神峡に出ると、向かいの斜面に登山道が見えた。これは有難いと急斜面をジグザグに登って行くと、10分ほどで来るときに軌道修正した破線の道との分岐点に戻った。ここを直進していたら竜神峡まで苦労しないで下って時間も30分近く節約できたはずだ。
ここからは来た道を帰ればいいから一安心、最後を明るい気分になって歩く事が出来た。武生林道の手前に分岐があって左の道を歩いたら、これが破線の道で、駐車場所直下に出た。ラッキーが続いて退勤渋滞前に我家に帰りつくことが出来ました。




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