Y26.鋸21峰前半縦走

1.動 機
水戸アルパインの3月例会で奥久慈の月待の滝から生瀬富士までの小さな峰の連続(茨城鋸21峰)を縦走する計画がある。鋸21峰を啓ちゃんと一緒に歩いたのは3年前なので、その後の状況変化などを確認するために、リーダ役のシモンさん、平野さんと一緒に下見することにした。去年秋に生瀬富士から大生瀬トンネルまでを下見したので、今回は前半の月待の滝から大生瀬トンネルまでを歩いてみた。
日本一やさしい裏見の滝と言われる美しい月待の滝を眺めてから歩き始め、12回+αの登り下りは記憶以上に急な坂道があったりして汗を絞られるところもあったが、下山さんと平野さんの面白いやり取りを聞いたり、久慈川や大子の街並みを見渡したり、楽しさいっぱいの陽だまりハイクになった。
地形図に丸く現れているピークを丹念に数えて前報までのルート図には22峰まで記入していたが、今回からは響きのいい鋸21峰と整合するように一番目立たない#4ピークを除外することにした。

2.データ
a)山域:釜田三角点(334m)
b)登山日:2011/2/23(水)晴
c)コースタイム:日立自宅 8.00 = 8:45 道の駅さとみ 9:10 = 9:35 大生瀬トンネル 9:40 = 9:45 月待の滝駐車場 10:10 ---- 10:30 #1 ---- 10:35 #2 ---- 10:45 #3 10:50 ---- 11:00 (旧#4) ---- 11:10 #4(釜田三角点) 11:25 ---- 11:45 #5 ---- 12:00 #6(昼食) 12:50 ---- 13:00 切通し ---- 13:10 #7 ---- 13:20 #8 ---- 13:30 #9 ---- 13:45 #10 ---- 13:50 #11 ---- 14:00 トンネル上 ---- 14:05 #12 14:15 ---- 14:30 大生瀬トンネル 14:35 = 14:40 月待の滝駐車場 14:45 = 14:50 子午線岩展望所 14:55 = 16:00 水府JA直販店 16:10 = 17:00 那珂町 17:15= 18:00 日立自宅
d)同行者:下山さん、平野さん、和子
e)地形図:「袋田」
(鋸21峰縦走ルート)

(鋸21峰前半縦走ルートの標高差)


3.山行記録
道の駅さとみで平野さんを乗せた下山車と合流し、R349を北上、明神峠から左折、今日の下山口の大生瀬トンネルまで入って、ここに下山車をデポして川本車で登山口の月待の滝の第一駐車場に走った。
平野さんが月待の滝をまだ見たことが無いとのことなので、歩き始める前に滝まで下ってみた。水量も十分で見ごたえもあり、裏に回ると沢山のつららがキラキラ光っていて綺麗だった。
(月待ちの滝)
(滝裏から)

車道を少し登って第二駐車場の様子を偵察に見て引き返し、法面の坂を登って白山神社に上がり、その裏から登山がはじまった。
稜線まで上がると登山道の右手はスパッと切れ落ちた崖の縁を登る道が続く。ところどころ右に踏跡があり覗いてみたが、崖が金網で補強されており、踏跡はその工事のためにできたものと思われた。その上にも崖が続き、下山後調べたところ、この辺りは子午線岩という岩峰だった。
(白山神社参道)
(子午線岩)

崖の一部が立派なピークを作っていたが、ここは地形図の10m刻みの等高線には現れないピークで鋸21峰の番外編だった。
その後ももう一つ番外編のピークを越え、駐車場から100m近く登ってやっと一番目の峰に登り着いてほっとした。#1峰から下って#2、#3プラスアルファの峰を越して4番目の岩頭に着いたが、下山後に鋸21峰の命名者下山さんから「このピークは急な登りの一休みと言うに過ぎず目立たない。22峰あるピークの内これを除外して鋸21峰の呼称と一致させよう」と言う提言があり、今後これに従う事にした。
(地形図に現れないピーク)
(21峰から除外された旧#4峰を振り返る)

旧#4峰から急坂を登る。前に登った時にはこんな急坂を登ったと言う印象は残っていない。歳とって来ると一年でも急登の辛さは倍加してくるのかもしれない。
急登を頑張ってやっと釜田三角点峰に到着した。樹間からだが展望はなかなか素晴らしい。証拠写真を撮ったり、お八つを食べたりしながら一休みした。
下りは落葉の積もった急坂下り、先ずは先頭を歩く私が尻もちをついて「気持ちいい!」と強がりを言うと、ひょうきんな平野さんはわざと足を投げ出して「気持ちいい!」と言いながら遊んでいた。
(釜田三角点)
(落葉の絨毯下り)

歩く稜線沿いからは右に常に久慈川の清流、大子の街並み、奥久慈の山々が眺められ、昼近くなると会津や塩原辺りの雪山がかすかに見えはじめた。
(大子の街と奥久慈の山)
(高原、塩原の山:見えるかな?)

#6の峰を越えた所ででゆっくりと昼食を取った。このピークから先は右に直角に曲がる尾根を下るが、ピークから直接右に下るよりも、ピークをまっすぐに少し越えた昼食を取った場所からトラバースして下山路に戻る方が楽そうだった。転がるような急坂を下って左の谷に下り、切通しの車道に出てこれを横切った。
下ったら登らなければならない。#7のピークを越え、切通しから100m登り返して今日の最高地点#8に登り着いた。この辺りから段々と上り下りがきつくなってきた。少し疲れも出て来たのかもしれないが、実際の傾斜も急になってきたような気がした。
前半最後のピーク#11を過ぎての下りになり、トンネルの上をどこで通過するかが問題になった。昨秋の後半部分下見の時には物凄い籔が立ちはだかっていて通過不能と判断し、3年前啓ちゃんと歩いた所まで下らなければならないだろうと結論付けていたが、冬枯れの今の時期どうなっているかとにかく直進してみることにした。鞍部まで下るとクズの籔は健在だったが、右の杉林の中の籔がやや薄く、踏跡も残っていた。これを辿ると難なく鞍部の籔を通過することが出来、当初の腹積りよりも40mばかり上り下りを少なくできた。
鞍部から40m登り返して広い山頂部で最後の小休止を取り、下山車をデポしてある大生瀬トンネルの出口に向かって下り始めた。尾根筋にはっきりとした踏み跡があって、始めは気持よく下ったが、トンネル直前で踏跡が消えた。今日初めての籔漕ぎに苦戦しながら下っていたら足を滑らせ、尻餅をついてお尻を泥んこにして和子のお叱りを受けてしまった。
(籔の急坂下り)
(大生瀬トンネル:左側に出た)

下山車に乗って月待の滝に戻り、靴を履き替えてR118号方向に走って水郡線の踏み切り手前で振り返った。月待ちの滝から#4の釜田三角点峰までの山並みが展望でき、その中間に見事な岩壁が見えていた。踏切のそばに立札があり、この岩壁を「見落とし八景・子午線岩」と呼ばれていることを知った。月待ちの滝入口の道標にも「見落とし八景」の名が付いており、何を見落としたのだろうかと話題になった。
(子午線岩と釜田三角点への稜線)





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