Y63.花の日光黒檜岳


1.動 機
日光の黒檜岳には2003年の9月同期の会で社山から縦走し、和子は登ったが私はヘルニア手術の直前だったので大事を取って社山で引き返した。その後黒檜岳には登る機会もなく時が過ぎ、分県登山ガイド「栃木県の山」の中で未登峰の山が少なくなってくると、どうしてもリベンジしなければならなくなってきた。どうせ登るならこの山の売りであるシャクナゲを眺めてみたいと梅雨の晴れ間を狙って出かけて来た。お目当てのシャクナゲは少し盛りを過ぎていたが、代わりにシロヤシオが丁度満開時で全山を彩っていて目を楽しませてくれた。

2.データ
a)山域:黒檜岳(1976m)
b)登山日:2011/6/10(金)晴
c)コースタイム:
(アクセス)日立自宅 5:50 = 6:00 日立南IC = 6:45 壬生IC =宇都宮外環 = 7:15 大沢IC = 7:40 清滝IC = 8:05 赤沼車庫 8:25 = バス = 8:55 千手ヶ浜バス停(朝食)
(コース)千手ヶ浜バス停 9:15 ---- 9:25 クリンソウ園 ---- 9:35 千手堂跡 ---- 9:40 登山口標識 ---- 9:55 徒渉 ---- 10:20 標識 ---- 11:30 1802m ---- 12:05 山頂標識(昼食) 12:35 ---- 12:55 1802m ---- 13:30 標識 ---- 13:45 徒渉 ---- 13:55 登山口標識 ---- 14:05 クリンソウ園地 14:10 ---- 14:20 千手ヶ浜バス停
(黒檜岳登山ルート)
(黒檜岳登山ルートの標高差)

(帰路)千手ヶ浜バス停 14:45 = 15:15 赤沼車庫 15:35 = 16:05 清滝IC = 16:20 大沢IC =宇都宮外環= 16:50 壬生IC = 17:35 日立南IC = 17:45 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「中禅寺湖」

3.山行記録
天気予報では午後から雷雨かもしれないとのことだったので早めに下山しなければと、最短で登ることができる千手ヶ浜までバスで入り、そこからのピストン登山をするにして、朝早く朝食もとらないで出発した。日立南ICから常磐道に乗り、北関東道の壬生ICで一旦高速を下りて宇都宮の外環道を走り、宇都宮日光道を走ってバスを追い越しながらいろは坂を登って中禅寺湖湖畔を過ぎて赤沼車庫に8時過ぎに到着した。快調に走ったので、8時25分発のバスに乗ることができ、千手ヶ浜に着いてからゆっくりと朝ごはんを食べた。
朝食を終えてズミやヤマツツジを愛でながら中禅寺湖湖畔に出ると、遊覧船の船着き場から霞み加減ながら男体山が大きく見えていた。
湖畔の遊歩道は広葉樹の緑に覆われて森林浴気分で気持よく歩ける。少し行くとマルバタケブキの大群落、有毒で鹿も食べないので繁茂するのだろうが、花の時期には真っ黄色になってさぞや綺麗になることだろう。
(遊覧船桟橋と男体山)
(緑の湖畔)

橋を渡るとクリンソウの植栽園地に着く。もう花の盛りの時期になっているようで、この時間すでに大勢のカメラマンが三脚とカメラを抱えて歩きまわっている。我家は今日は山登りで忙しい、数枚シャッタを押しただけで通過した。
(クリンソウ園地)

更に湖畔を歩いて行くと、大きなズミの木が雪が降るように真っ白な花を咲かせていた。その上に黒檜岳らしい山が見えているが、標高差700m程だが随分と高く見える。
(ズミが満開)

千手堂跡に着いて「千手堂再建霊域」の木柱をみてすぐ先に、「黒檜岳」の道標が立っていて、踏跡が山に向かって伸びている。地形図には道は出ていないし、同期の会で歩いたとは逆コースなので和子も登山口の位置については記憶があやふやだし、ガイドブックには道標はないと書いてあるので少なからず心配していたのだが、これで大丈夫登れそうだ。
(千手道跡)
(登山口標識から登り始める)

始めなだらかだった斜面は急に斜度を増し、ヘアピンカーブで登って行き、右手に登って行った先で沢を渡った。この辺り、足元がザレ加減で気を付けないと斜面にずり落ちそうだ。あまつさえ2ヶ所で大きな倒木が行く手を遮っていて、これをかわす時には神経を遣った。
(ジグザグに登る)
(徒渉)

お目当てのシャクナゲの木が多くなってきたが、花は殆んど茶色くなっていて既に盛りは過ぎているようでがっかりさせる。ところどころにポツンポツンと咲き残っている花を見つけてはシャッタを押した。滑らないように足元には気を付けながら。
代わりにシロヤシオが白い新鮮は花を咲かせていた。今年は奥久慈男体山で見事なシロヤシオの花にお目にかかっているので、この時には余り感激はしなかった。シャクナゲが淋しくてがっかりの方が大きかった。
(シャクナゲはお終い)
(シロヤシオは満開)

急斜面のザレ場を登り切って「黒檜岳」の道標で直角に曲がって尾根に取り付くと、様子が少し改善されてきた。登山道はシロヤシオのトンネルのようになり、シャクナゲの花も群落で見られるようになってきた。嬉しくなって、二人でシャッタを押し捲るので、なかなか前へ進まない。
(尾根道の標識)
(シャクナゲも残っていた)

(満開のシャクナゲ)

(シロヤシオはどこまでも)

尾根道だが、凄い急斜面でジグザグに道が切ってあるが、しっかりを汗を絞られる。シャクナゲの群落が現れるごとに立ち止まってはシャッタを押した。休むためにシャッタを押していたのかもしれない。
(シロヤシオのトンネル、シャクナゲもあるが凄い急登)

尾根が交差する所から道はなだらかになり、「立木に2802m地点」とのメモが取り付けられていた。道は楽になったが、一緒に花もバッタリと見えなくなってしまった。コメツガの密林で展望も利かず、まったく面白くもおかしくもない道になった。
緩い上り下りをして登った所に、「社山へ」の標識と一緒に「黒檜岳1976m」の山名板があった。登山口から145分、シャッタータイムの所為もあるが、コースタイム100分よりも大幅遅れである。地形図では最高地点はもう少し先のようだが、これより先に歩く意力もなえて、ここを山頂にして証拠写真を撮って弁当を広げた。まもなく二人連れの若い登山者が登ってきて、彼らも座り込んで食事を始めた。
(1800mから栂の密林)
(山頂標識の前で)

食事を終えて下りは往路を忠実に下った。シロヤシオの花は登る時に下から見たよりも、下山時上から見る方がずっと見栄えがする。こんなにたくさんのシロヤシオの群落にお目にかかったことはない。木の大きさも大き過ぎず花が目に入りやすく、これまで一番のシロヤシオの名山にすっかり気分を良くした。
(下りではシロヤシオが一層鮮やか)

シャクナゲの花も、少し花の時期は過ぎていたとはいえ中段以上では綺麗な花を見せてくれた。流石はシャクナゲの山・黒檜岳ではあった。
(シャクナゲにも)

下りでは余りシャッタを押さなかったので、山頂から登山口まで80分、コースタイムの85分とほぼ同じだった。若い二人は登山口で我々に追いついてきたので、もっと速かった。若いっていいですねえ。




inserted by FC2 system